やっぱりメイン張れないとこの人はネタ枠なんだな・・・
弦太朗は有咲に言われた通り、少しの休憩を取るために羽沢珈琲店に足を運ぶとそのまま店の扉を開けて中へと入っていく。
「あっ!!如月くん!!いらっしゃい!!有咲ちゃんから話は聞いてるよ!!」
「悪いな・・・」
「ふふっ気にしないで」
店に入って早々につぐみに迎えられた弦太朗はカウンターに座り、珈琲を待ちながら店の中を眺めるとその一角に視線を向けていた。
「あれは・・・」
『麻弥!!羽丘の周り見てみたけどいなかったよ!!あこも校内をもう1回探してもらってるけど多分いないと思う」
『麻弥ちゃん!!モールを探したけどいないよ~。あっ!!千聖ちゃん達が来たからもう1回探してくるね!!』
『麻弥、まりなさんにも聞いてみたがCiRCLEにもいないみたいだね・・・。こころの家の人達が言うにはそこまで遠くまでは言ってないみたいだが・・・』
『麻弥先輩!!商店街周辺もみてみたけどいないですね!!Galaxyももぬけの殻だったし・・・どこ行ったんだ・・・?』
『大和さん。月ノ森周辺も探してみましたが・・・やはり見つかりません』
「あぁ!!一辺に話されても分かんないですって~!!ジブンには荷が勝ちすぎてますよ~!!」
「みんな・・・」
店の一角では麻弥が様々な場所からの伝えられる電話の情報にてんやわんやと言った様子を見せていると弦太朗へとつぐみはカウンター越しに話しかけてくる。
「いつもなら有咲ちゃんがああやって色々してくれるんだけど、香澄ちゃんの事だから自分でも探しに行っちゃって・・・」
つぐみは申し訳なさそうな声を挙げると、その横からは何かが水面を叩く小気味よい音が響く中で麻弥が頭を抱えだすと彼女のスマホからは着信音が鳴り響くと、普段からは想像もつかないような態度でスマホと手に取っていた。
「誰っすか!?こんな時に!?」
『Hello!!マヤ』
「チュチュさん!!忙しいので切りますよ」
『ちょっと!!落ち着きなさいよ!!』
着信の相手はチュチュ。
しかし、麻弥はそんな彼女を軽くあしらおうとするが、電話の向こうではチュチュが声を張り上げてそれを静止させる。
そして再び何かが水面を叩く音が響くと電話の向こうのチュチュが話し始めていた。
『大体の状況はロックから聞いてるわ。スマホに捜索個所をまとめたMapを送ったから確認しなさい』
「・・・チュチュさん!!助かります!!」
『RASの方もレイヤがdub周辺を、マスキングが武道館周辺、ロックとパレオも駅周辺を探しまわってるけど・・・、こっちも今んところ空振りよ』
「そうですか・・・」
『それとこっちでデータを纏めるわ。そうすればそっちのリソースはある程度確保できると思うわ。だからマヤはカスミがいそうなところを考えなさい』
「はい!!」
チュチュの提案に飛びついた麻弥は未だに捜索範囲から漏れていそうな所を考え始めると、再び小気味のいい音が響くと、麻弥は不意に思ったことを口にしていた。
「でも、RASの皆さんが練習よりも如月さんの手伝いをするなんて予想外でした。」
『RASがポピパとRoseliaを打ち負かすのよ。それをカスミの偽物だかに潰されるなんてナンセンスよ。それに二つとも練習してないのにRASだけ練習して勝ってもその勝利に意味なんてないわ』
「チュチュさん・・・」
『それとゲンタロウにはロックとパレオの事で借りもあることだし・・・ってこんな無駄話はいいのよ!!とっとと見つけるわよ!!』
「そうっすね・・・!!皆さん!!今まで助けてもらった如月さんのために・・・もうひと頑張りですよ!!」
『『『『『はい!!』』』』』
「みんな・・・」
そう言って麻弥はスマホとにらめっこし始めると再び小気味よい音が店内に響くと、カウンターの向こうにいたつぐみがカップを弦太朗へと差し出していた。
「私も向こうを手伝いたいんだけど、お店もあるからこれくらいしか出来ないんだけど・・・如月くん。どうぞ」
「・・・っ!!これって・・・」
「えへへ・・・。如月くん書いてみたんだけど・・・ちょっと失敗しちゃった・・・」
つぐみが差し出したカップには、若干不格好だがフォーゼの顔がかかれたラテアート。
それを見た弦太朗は驚いた表情を浮かべていたが、つぐみは失敗したと言って恥ずかしそうな表情をしていた。
「なんか飲みにくいな・・・」
「えぇ~せっかく作ったのに!?」
「なんか悪いな・・・みんなにここまでしてもらって・・・」
「ううん!!何時も助けてもらってるんだから!!だから如月くんはゆっくり休んで!!」
「そうよ如月。あなたは今自分がやるべきことをしなさい」
その言葉と共に再び小気味いい音が店内に響くと、弦太朗はその音が聞こえる方向に視線を向けていた。
「友希那・・・砂糖入れすぎだろ・・・」
「・・・普通よ」
「いや、普通は珈琲からゴリゴリなんて音しねぇだろ・・・」
そう言いながら友希那はカップの中の珈琲へと角砂糖を落とすと、先ほどから響いていた小気味いい音を店内に響かせて彼女はカップの中の珈琲をゴリゴリと音を立てながらスプーンでかき混ぜ始めると弦太朗は可哀そうなものを見るような視線を友希那に向けると、それに気が付いた彼女が声を挙げていた。
「なにかしら?」
「友希那、お前は何してんだ?」
「見ての通り珈琲を・・・」
「リサと一緒に行かなかったのか?」
「リサが大和さんに私を預けて・・・その・・・置いて行かれたのよ・・・」
「麻弥先輩が友希那先輩を連れて来た時、迷子の子供を連れてきたみたいに見えたよ・・・」
「・・・」
友希那の言葉につぐみはその時の光景を思い出すと、弦太朗同様の視線を友希那に向けると、彼はなんダメな気がしてその事に触れるのを辞めた。
「でも、見つかるか・・・」
「大丈夫だよ!!みんな頑張ってるし・・・!!」
「そうよ。みんなを信じてあなたはそれまで休んでなさい」
「・・・おう」
友希那の言葉に弦太朗は釈然としない表情を浮かべるが、彼はそのまま珈琲を口に運ぶ。
「美味い・・・」
「私が入れたんだよ?」
「サンキュー」
「えへへ」
「美味しいわね・・・」
「「・・・」」
そんな空気の中で彼はぼーっとして時間を過ごし、そして不意に麻弥の声が店内に響くと遂にその時はやってきた。
「戸山さんが見つかった!?市ヶ谷さん、本当ですか!!」
「きたか・・・!!」
香澄を見つけたという言葉に弦太朗は意識を覚醒させてその会話に耳を傾ける。
『香澄本人じゃないですけど・・・まりなさんがふたご座っぽいのを見たって!!』
「分かりました!!みんなで行きましょう!!場所は・・・」
有咲の言葉に麻弥の声のトーンが上がり、皆でそこに行こうとしたが、そんな彼女に有咲の言葉が突き刺さる。
『いや、私達と如月だけで行きます・・・』
「市ヶ谷さん!?」
『みんなで行っても動きにくいだけですし・・・。でも、私達と明日香ちゃんは結果を見届けないといけないと思って・・・』
「分かりました・・・戸山さんのことはお願いしますね」
有咲の言葉を聞き、麻弥は一瞬考えるが有咲の意志を尊重することを決めると笑みを浮かべて答えた。
『じゃあ、如月に伝えてください。場所は明日香ちゃんの時と一緒の場所だって』
「分かりました!!」
そう言うと有咲からの電話は切れるとそれと同時に弦太朗はカウンターから立ち上がっていた。
「行くのね?」
「おう・・・!!」
「如月さん!!後はお任せしますね!!」
「そんじゃ・・・行ってくるぜ!!」
「いってらっしゃい・・・!!」
カウンターを立った彼は彼女達の言葉を受けてからそのまま店を出てからバイクに跨ると、有咲が言っていた場所まで走っていくのだった。
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