バンドリ! コズミックパーティー(仮   作:ツナ缶マン

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遅くなりました。
投稿です。
多分、バッチバチの戦闘はそろそろやりたい・・・たい・・・



環・情・音・楽-5 Girl's Decision

 

「それも、おおよその時間何で正しいかも分かんないですけど・・・」

 

2日という余りにも短いリミット。

しかもそれが正しいのかも分からないと告げられた彼女達だったが有咲の言葉はまだ続いていく。

 

「こんな状況だからみんなに何か手伝ってもらいたいこともあるかもしれないけど無理にとは言わない。それにこの街から離れるんだったら弦巻さんの家の人が手を貸してくれるってことになってる」

 

 

 

 

 

 

 

 

「有咲は・・・どうするの・・・?」

 

「沙綾・・・。私はまだ決めてねぇ・・・。でも、誰かに合わせて残ろうとすれば後悔すると思うから、みんなは自分が後悔しない方を選んでくれ。街から離れる人はここに残って、残るのは食堂の方まで行ってくれ」

 

有咲はこの後の事を話し終えるが、部屋にいる誰もが彼女の言葉に答えることが出来ていなかった。

ただ1人を除いて―――

 

「任せとけって・・・!!」

 

「・・・如月、お前はちょっと来い。色々話すことがあるからな・・・。・・・扉は閉めておけよ」

 

「ん・・・?分かった・・・」

 

弦太朗は有咲に答えると、その後に続いて部屋を出るとそのまま扉を閉める。

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ~~~・・・」

 

「有咲!?」

 

扉が完全に閉まったのと同時に有咲はそのまま床にへたり込んでしまうと弦太朗はその体を支えるようにして立ち上がらせた。

 

「・・・あんな話をし終わったから緊張が解けて力が入らないんだよ」

 

「悪いな・・・」

 

「・・・気にすんな。明日香ちゃんの時も、昨日の香澄の時も肝心な時に役に立ってねぇんだ・・・。こんくらいはしねぇとな・・・」

 

彼女はいつも通りに振舞おうとするがいつもの彼女らしくないのを察した弦太朗は思わず彼女に聞いてしまった。

 

「お前は残るんだな?」

 

「・・・正直逃げてぇとも思ったけど、ばあちゃんはきっと店を離れねぇだろうし・・・そんなばあちゃんを1人になんて出来ねぇからな・・・」

 

「それでいいのか・・・?」

 

「正直、めっちゃ怖い・・・。でも、お前を手伝ってみんな達が助かるんだったらそっちの方がいいに決まってんだろ?

まぁ、オーナーは黒服さん達が探してくれてるからそれを手伝うのと、戦う時になったら人払いをするくらいしかやることはねぇと思うけどな・・・」

 

有咲は顔を真っ赤にしながらそう弦太朗に語って視線を逸らしていた。

彼はそんな彼女を見て笑っていたが、有咲は恥ずかしさも相まって更に顔を赤くしていく。

 

「有咲・・・」

 

「うっせぇ!!いいからさっさと運べ!!何時までもここに居たらみんなが出てこれねぇだろ!!」

 

「おう・・・」

 

2人はそんなやり取りをして部屋から離れて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2人がそんなやり取りをしていたことなど知らず、部屋に残された彼女達の多くの表情は暗くなっていた中である人物が突如として立ち上がっていた。

 

「ちょっと香澄・・・!!」

 

最初に動いたのは香澄。

彼女は静まり返っていた部屋から出ようと扉へ向かおうとするが、その行く手には沙綾が立ち塞がっていた。

 

「さーや・・・」

 

「私・・・行かなきゃ・・・!!」

 

「香澄!?どうして!?なんでもしかしたら街と一緒に消えちゃうんだよ!!」

 

「だって・・・あの子とした最初で最後の約束だから・・・!!」

 

「ちょっと香澄!!待って・・・!!」

 

しかし、香澄は沙綾の静止を振り切って早々に部屋から飛び出していくと、その後に続いたのは完全に思いもよらぬ人物たちだった。

 

 

 

 

 

 

「レイ・・・りみ・・・?」

 

「おたえちゃん・・・えっと・・・弦太朗くんのところに行こうと思って・・・」

 

「ハナちゃん。私も弦太朗のところに行くよ・・・」

 

「「「「「えっ!?」」」」」

 

完全に予想外と言った様子で皆は声を挙げていた。

レイヤはともかくとして、周囲に流されやすいりみが一番最初に残るといったことに彼女を知る面々は驚かずには居られなかった。

 

「りみりん・・・レイヤもなんで・・・?」

 

「沙綾ちゃん。なんでって言われても・・・。弦太朗くんが任せろって言ったから・・・かな?それにみんなを守るって言ってくれたし・・・」

 

「弦太朗はなんだかんだ言ってても、最後には約束を守るのは知ってるから・・・かな?それじゃ、りみちゃんと行ってくるから」

 

そう言って早々にりみとレイヤは香澄の後を追うように部屋から出て行くと、部屋の雰囲気はどんどんと変わっていく。

 

 

 

 

「香澄もそうだけど・・・まさか、りみとレイヤにまで先を越されるとはなぁ・・・」

 

「巴、私も残るよ・・・アイツには色々世話になったし・・・。この街は私達の街なんだから・・・」

 

「そうだよ!!それに商店街がなくなったらイヤだもんね!!」

 

「そ~そ~。つぐの店もさーやのパン屋も無くなるのは嫌だな~」

 

「って巴はもう変身も出来ないし、それに怪我してるんだから無理しちゃ・・・!!」

 

「ひまり、変身出来る出来ないなんで関係ないだろ?生身で右拳がダメだとしても、左も足もあるしな!!街がヤバいんだったら最後の最後までやってやるさ!!」

 

「・・・頼りにしてる」

 

「蘭にしては素直ですな~」

 

「モカうっさい・・・!!早く行くよ・・・!!」

 

 

 

 

「あこも!!おねーちゃん達と一緒に過ごした場所だもん!!」

 

「私も行きます!!今こそブシドーですよ!!ミサキさん!!」

 

「意味わかんないけど・・・まぁ、職場が無くなるのはちょっと困るし・・・」

 

「私も、つぐみ先輩のお店の従業員ですから・・・!!」

 

「つーちゃん!!はぐみもいくー!!とーちゃん達のために頑張んないと!!」

 

「アタシもバイクで探すくらいならやってやんぜ・・・!!」

 

「私も行きます・・・!!旭湯を守らんと・・・!!」

 

 

 

 

「待てよ、ロック」

 

次に立ったのはAfterglowを始めとして、沙綾以外の商店街との関りの深い面々が立ち上がって弦太朗達の元へと向かおうとするが、ますきは部屋を出ようとしたロックを止めるとそのまま残っていたチュチュ達へと視線を向けていた。

 

「ますきさん・・・?どうしたんですか・・・?」

 

「マスキング?どうしたのよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前らは逃げたほうがいいだろ?街の外に家族がいんだろ・・・?」

 

「「えっ・・・?」」

 

「はぁ・・・!?だからマスキングは私達に尻尾撒いて逃げろって言うの?」

 

「そうは言ってねぇけどよ・・・」

 

「一緒よ!!」

 

「でも、無理に残る必要はねぇかんな・・・」

 

ますき以外の達は下宿や一人暮らしで家族は被害に遭う可能性はかなり低い。

それだったら安全な場所にいたほうがいいと考えた彼女はメンバーを街から遠ざけようとしたが、それが裏目に出てしまいチュチュが熱くなってしまうのが分かったますきはあえて彼女を無視してそのまま部屋を後にする。

 

 

 

 

 

 

「白鷺さん。氷川さん」

 

 

 

「・・・なんでしょうか?」

 

「ん~?どうしたの~?」

 

「日菜ちゃん。多分呼んだのは紗夜ちゃんの方よ?」

 

「白鷺さんの言う通りです・・・。あなた方はどうするかもう決めてるんじゃないでしょうか?」

 

「私、紗夜ちゃんみたいに分かりやすかったかしら?」

 

「・・・そうですね。問題を起こした側にいた人間として、逃げ出すわけにも行きませんね・・・」

 

「・・・弦巻さんはいつの間にかいなくなってましたね・・・」

 

 

 

 

 

「そういう事だったら私も行くわ・・・。父さんは私が原因で事件を起こしたのだったら、私も紗夜達と一緒よ」

 

「・・・!!ミナトユキナがそういうなら、私も同じよ」

 

次に立ち上がったのはゾディアーツとして暴れた本人たちとその娘たちだったが、張本人ではない2人の方は何故かバチバチに睨み合っていた。

 

「チュチュ。あなたは子供なんだから、無理しなくていいのよ・・・?」

 

「私はRASのプロデューサーよ?メンバーの面倒を見るのも仕事よ・・・それに、少なくともアンタよりは役に立つ自信があるわよ!!」

 

 

 

 

 

「どういうことかしら・・・?」

 

「この間、私が拾った英語の小テスト・・・」

 

「いいわ・・・決着をつけましょうか・・・」

 

 

「あの2人は何をしてるのかしら・・・?」

 

「私達も行きましょうか・・・」

 

2人は周りの言葉を聞かずにどっちが役立てるかという非常に低レベルの争いを繰り広げながら部屋を出て行くと、それを追いかけようとした3人が外へ出ようといしていた。

 

「って!!ちょっと待った!!紗夜さんもルイもらしくないっすよ!!特にルイ!!」

 

「お姉ちゃん!!それに千聖ちゃんもだよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

「日菜・・・」

 

「桐ヶ谷さん?どういう意味かしら?」

 

3人の待ったをかけたのは日菜と透子。

2人は紗夜達が明らかにおかしいと感じて声を挙げずにはいられなかったが、それに瑠唯が反応を示すと透子はそのまま彼女に詰め寄っていく。

 

「だってそうだろ!?ルイだったら絶対に街から離れてるだろ!!」

 

「・・・そうかしら?」

 

「普段ならアタシ達の行動を止める側なのに。ふーすけを止めないし、こんな積極的なのはおかしいでしょ!!シロとななみもそう思うっしょ!?」

 

「うん・・・」

 

「とーこちゃんの言う通りかな~」

 

 

 

「透子ちゃんの言う通りだよ!!おねーちゃんも千聖ちゃんも変だよ!!」

 

 

 

 

 

「あの・・・もしかして・・・」

 

「燐子・・・?どうしたの?」

 

「今井さん。あの3人は・・・」

 

「3人とも・・・事件を起こした側だったんだ・・・」

 

「ルイ!!あの時のはもう終わった話だろ!!」

 

「そうね・・・終わった話よ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あなた達の中では―――ね」

 

「は?何言って・・・!!」

 

「おねーちゃんがやった事はもう気にしてないから!!」

 

「日菜・・・。私達は事件を起こした側にいたのよ?少なくとも他のみんなが逃げるまでは先に逃げるわけにはいかないわ」

 

「・・・少なくとも私達はこの事件の結末を見届ける責任があるわ」

 

3人の言葉にその場に残っていた全員が3人のしたことを思い出していたが、その中で瑠唯はトンデモない爆弾を投下し始めた。

 

 

 

 

 

「・・・それにどこに逃げるのかしら?」

 

「ちょっとルイ!!どういう事?意味わかんないんだけど!!」

 

「さっきの市ヶ谷さんは街が消える可能性を話していたわね?」

 

「だから逃げる逃げないの話になってんでしょ!?」

 

「でも、それ以外の被害については全く触れていなかったわ・・・」

 

「はぁ・・・?だって街だけの話じゃ・・・!!」

 

 

有咲が語ったのは街が消えるということだけでそれ以外については彼女は全く話していなかったが、オーナーが言っていたという目的は街を消すことではない。

 

頭の中でそれが思い浮かんだのはごく一部は瑠唯が言わんとしていた事を理解してしまっていた。

 

「もしかして・・・八潮さんが考えてるのは・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

「八潮さんはあのやぎ座の時みたいな事が世界中で起こると思ってるんですよね?」

 

その場に残っていた面々は麻弥の考えを聞くと、驚愕の表情を浮かべて固まってしまうのだった。

 

 


 

 

 

 

「如月、そろそろ行くぞ・・・」

 

屋敷を回って時間を潰していた弦太朗と有咲だったが、彼女はいい時間だと思ったのか彼に声をかけると集まる様に言っていた食堂へとゆっくりと向かい、その扉の前に立っていた。

 

 

 

 

 

 

「でも、何人残ってんだろうな・・・」

 

「さぁな・・・。私と商店街の何人が残るだろうし、後は事件起こした組が残って・・・10人行けば万々歳ってとこだろうな・・・。

まぁ、これでもかなり希望的な数字だから1人も残ってねぇってことも全然あるから期待はすんなよ」

 

「おう・・・じゃあ行くか・・・!!」

 

有咲の前で弦太朗は閉まっていたその扉を勢いよく開くと、そこに広がっていた光景に2人は目を見開いていた。

 

「おいおい・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嘘だろ・・・?ほぼ全員じゃねぇか!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゲンタロウ!!あんた達、何時まで待たせんのよ!!マスキングなんてアンタたち待たずにオーナーを探しに行ったわよ!!それと・・・ほぼ(・・)じゃなくて全員よ!!」

 

「2人とも遅かったじゃない・・・。美竹さん達も一緒に探しに行ったわよ」

 

「友希那・・・チュチュまで・・・」

 

何名かは残ると思っていたが、既に自分で動き出していると言うことに驚きを隠せなかったが、彼女は冷静を装って、話しだしていた。

 

 

 

 

 

 

「蘭ちゃん達・・・商店街組は残るとは思ってたけど・・・他のみんなは本当に良いのか?りみとRASの3人はこの街で育ったって訳でもないのに・・・」

 

「確かに、この街で育ったと言う訳ではありませんが・・・パレオにだってこの街に大事な思い出くらいはあります!!」

 

「有咲ちゃん。この街はみんなやお姉ちゃんと一緒に過ごした大切な場所だよ!!」

 

 

 

 

「白鷺先輩達も・・・今更、責任を感じる必要だってないし・・・!!」

 

「周りが何と言おうと、私達はこの事件の結末を見届けるつもりよ」

 

「有咲ちゃん。昔から千聖はこうなったらテコでも動かないよ?それに、私達も友達を見捨てて逃げれるほど人間が出来てはいないさ」

 

 

 

「でも・・・!!」

 

「アリサ!!リーダーだったらいい加減に覚悟を決めなさいよ!!なんだかんだ言って自分が一番迷ってんじゃない!!」

 

「なっ!?」

 

有咲はなんとか皆を改心させようと考えていたが、自分が一番覚悟が決まっていないとチュチュに指摘されて狼狽えてしまう。

 

 

「有咲、大丈夫だよ。先輩がいるんだよ?」

 

「そうだよ!!ね?弦太朗くん!!」

 

そう言ってりみとたえの2人から問いかけられた弦太朗はいつも以上に真剣な表情を浮かべてから、皆に笑みを向けていた。

 

「おう・・・!!言ったろ?任せろって」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・だぁああああ!!どいつもこいつもバカばっかりかよ!!これじゃ今まで真剣に考えてたのがバカみたいじゃねぇか!!」

 

「確かに、市ヶ谷さんの言う通り。どうしようもないバカみたいね?」

 

「ミナトユキナ・・・あんたと一緒にされるのは癪なんだけれど・・・」

 

有咲が頭を抱え始め、そんな中で友希那とチュチュのコントみたいなやり取りに部屋の空気が軽くなると、運が向いてきたのか突如としてチュチュのスマホが震え始める。

 

「・・・マスキングからメッセージよ。spaceで気になるものがあったらしいわ・・・」

 

「スペース・・・?」

 

「オーナーが少し前まで運営してたライブハウスだよ。そういえばライブハウスは閉店したけどお店自体は倉庫代わりに使ってるって聞いたような・・・」

 

「マスキングがGalaxyの店長が持っていた鍵を拝借して入ってみたら、いくつかの機材と・・・ギターが1本無くなっていたみたいよ?」

 

「おたえ、なんのギターか分かるか?」

 

 

 

 

 

 

 

「うん・・・。オーナーがプロの時に使ってたって言ってたやつだ・・・!!」

 

しかし、どれだけ探してもこれ以上オーナーに関する情報を掴むことは出来ず、彼女達はそれぞれの思いを胸に秘めて、最後の決戦の日を迎えるのだった。

 

 





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