バンドリ! コズミックパーティー(仮   作:ツナ缶マン

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過去回想篇です・・・

※注意
今回の話では一部読者に対して非常によろしくない描写(子供のいたずら)が含まれています。
その点だけはご承知のほどを・・・
ってことで投稿です


日・常・風・景26 少女達の前日譚-the First Layer

 

 

「そういえば・・・りみりん。実は気になってたことがあるんだけど・・・」

 

「・・・沙綾ちゃん?どうしたの?」

 

バンドリの決勝を終えた数日後、ガールズバンド35人がGalaxyに集まって合同の打ち上げをおこなっていた。

その最中におもむろに真剣な表情をした沙綾に話しかけられたりみは真剣な話だと勝手に思い込んでコロネを食べるのを止めて沙綾に視線を向けると、他の面々も彼女と同じように視線を向ける。

 

全員の視線が集まり空気が重くなっていくのを感じていく中で沙綾は真剣な表情のままその口を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば・・・りみりんってどうやって弦太朗と会ったの?」

 

「はい・・・?」

 

「沙綾?それ聞くだけでそんな真剣な顔してたの・・・?ってそういえば先輩いないね・・・?」

 

「・・・アイツは自分の学校に用事があるのと、事件についての報告?があるとか言って遅れて来るって言ってたぞ?」

 

しかし、真剣な話と思ったのに出てきた言葉は弦太朗とりみの出会いについて。

真剣な表情に全く見合わない話題を出されて、りみは言葉を失ってしまい、たえまでもがそんな沙綾に疑問を投げていた。

 

「沙綾!!私も気になる!!」

 

「・・・まぁ、私も最初に2人が普通に話してたの見た時は自分の目を疑ったからな・・・」

 

「それに大阪にいた頃だったらゆり先輩もいたんだから、弦太朗がりみに近づけるとは思えないんから余計に気になって!!」

 

 

 

 

「花ちゃん・・・ってみんなで何話してるの?」

 

「レイ・・・!!」

 

ポピパの5人がそんな話を繰り広げ始めたと思ったら、唐突にたえが別の人物へと視線を向けて呟き始めていた。

 

「そうだ!!言ったらレイも気になる・・・」

 

 

 

 

「・・・何の話?」

 

「こっち来る前の弦太朗がどうこう言ってたのは聞こえたけど・・・ハナの言う通りちょっと気になるな・・・」

 

「いつもレイヤが友達の話をするときはハナゾノかゲンタロウのことだもの・・・」

 

「チュチュ!?」

 

思わぬ火の粉が降りかかったレイヤから出た声に会場中の視線が集まってしまったが、話までは聞こえていなかったみたいで何事かと首を傾げていた中で空気をぶち壊しながら勇者が声を挙げた。

 

 

 

 

「えっと・・・その・・・なにかあったんですか・・・?」

 

「ましろちゃん!!りみりんとレイヤさんが初めてゲンちゃんに会った時の話を聞こうとしてたの!!」

 

「「香澄ちゃん・・・!?」」

 

 

 

「それはモカちゃんも気になりますな~。ね~?蘭?」

 

「私は別に・・・」

 

「そんなに大したことじゃないよ・・・?」

 

 

 

 

「美咲!!面白そうね!!」

 

「まぁ、今のまま小さくなった感じだろうけど・・・」

 

「本当にその通りなんだけど・・・」

 

 

 

「ちょっと皆さん。2人とも話しにくそうにしているのにこうして聞こうとするのは・・・」

 

「でも、お姉ちゃんも小っちゃい頃のゲンちゃんって気になるでしょ?」

 

「気にならないと言ったら嘘になるわね・・・」

 

 

 

 

 

 

「2人とも~☆」

 

「「リサさん・・・!!」」

 

香澄の言葉にりみとレイヤが驚きの声を挙げるが、2人以外は少なからずこの話題に興味を示していた。

期待感の籠った顔を向けられてりみとレイヤは困った表情を浮かべてしまうが、そこに頼りになりそうな人物が2人にリサはニコニコしていたその表情になぜか2人は頼もしさを感じてしまい、2人はこの場を何とかしてもらおうと言う期待を持っていたが、そんな彼女は2人の肩にそっと手を置いて語りかけた。

 

 

 

 

 

 

 

「無理して話さなくてもいいけど、アッチの人たちがどうなるかまでは保証できないかな~☆」

 

「「へっ・・・?」」

 

リサは2人の語りながらある方向を指差すと、2人は何も考えずにその方向へと視線を向けると―――

 

 

 

 

 

「「「「「・・・・・・」」」」」」

 

視線の先には完全に目から光が消えたつぐみ達5人に若干の恐怖を覚えた2人だったが、それだけではなかった。

 

 

「2人とも何で言えないのカナ?」

 

「レイヤさん?りみちゃん?・・・ナニカやましい事でもあるのかな・・・?」

 

「アラアラアラ・・・?」

 

「マンマルオヤマノイロドリニシテヤロウカ・・・?」

 

「パンノグザイニシテヤロウカ・・・?」

 

 

 

 

 

「ね?アレを纏めては止められないかな~」

 

「「・・・」」

 

目の光を消して脅迫じみたことを言い始めていた5人の姿に、2人は逃げ場がないのを悟って諦めた。

 

 

「・・・どっちから話す?」

 

「私は小学校5年生の時―――6年前だけど、りみちゃんは?」

 

「えっと・・・小学校6年生から中学1年の途中までなんだけど・・・レイヤさん先にやる?」

 

「いや、時期的に近いりみちゃんからで・・・」

 

 

 

 

 

 

「「「「「「早く・・・!!」」」」」」

 

「「どうしよう・・・」」

 

「とりあえず時系列の順・・・学年が下の方から話せばいいんじゃないかしら?・・・上原さん達がもう我慢の限界の様ですし・・・」

 

どちらから話すかで押し付け合いになってしまうが、外野から急かされ始めてどうしたらいいかと困り始めた2人だったが瑠唯の言葉と彼女が語ったひまり達の様子を聞いてレイヤからと言う流れが出来てしまい、レイヤは語り始めるのだった。

 


 

小学校5年生の時、こっちから親の都合で転校した私。

転校してすぐは物珍しさから同じ学年の人達が話しかけてきたけど、花ちゃんとの別れがショックだったのと、今まで音楽ばっかりしていた私は周りと会話の内容がかみ合わず―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・」

 

転校して3日経った頃には、私は完全にボッチになっていた。

 

 

 


 

「って!!ちょっと待て!!レイ!!」

 

「えっ?ますき?どうしたの?」

 

レイヤの語りに思わずますきからストップがかかってしまうが、止められた彼女自身はなんで話を止められたのか理解出来ていない様子に思わず、パレオが声を挙げていた。

 

 

「どうしたもこうしたもありませんよ!!何で如月さんとの出会いの話をしているはずなのに!!どうしていきなり転校したレイヤさんのボッチエピソードを聞かされてるんですか!?」

 

「えっ?だって弦太朗と会った頃の話じゃ・・・」

 

「違います!!聞きたいのは出会った”時”の話で!!”頃”の話じゃありません!!」

 

「レイヤ、ちゃんとしなさいよ・・・。プロデューサーとして恥ずかしいわよ・・・」

 

 

 

「そんな・・・」

 

「レイヤさん!!とりあえず!!この後の話に如月先輩が出てくるんですよね!!そこから話しましょう!!」

 

完全に身内であるRASからのダメ出しにレイヤは落ち込み始めてしまうが、それを見てロックがレイヤをフォローし始めていた。

 

その言葉を聞いて若干気持ちを持ち直した彼女は弦太朗との出会いの話を再会した。

 

 


 

「・・・」

 

小学校ってこともあって休み時間の廊下や教室では遊んでいる子達のせいで騒がしかったが、ボッチになっていた私は自分の席で音楽の本を読んでいたその時―――

 

 

 

 

「ここが転校生が来たって教室か・・・!!」

 

廊下の方から1人の生徒が声を挙げていた。

私の事を言っているのは分かったけど、それでも気にせずに本を読んでいた私の前にその子は歩み寄ってきて話しかけてきた。

 

「お前が転校生だな!!」

 

「・・・そうだけど?」

 

「俺、如月弦太朗!!ダチになってくれ!!」

 

「はっ・・・?」

 

 

 

「お前、転校生だろ?俺は学校のみんなと友達になるんだ!!だからお前とも友達になる!!」

 

「・・・本を読んでるの。邪魔しないで」

 

「・・・ごめん!!ってチャイムがなっちまった・・・!!また来るからな!!」

 

 

「なんだったの・・・?」

 

正直、花ちゃんとの事を引き摺っていた私にとって目の前の子の言葉が鬱陶しいと思ってしまってぶっきらぼうに言葉を返したが、目の前の彼はそんなことを気にする様子もなく授業が始まるチャイムの音を聞いて一目散に教室から飛び出していくのを目で追っていた。

 

 

 

それが弦太朗との初めての会話で、それからも弦太朗はほぼ毎日教室までやってきた。

 

「よぉ!!友達になるために一緒に帰ろうぜ!!」

 

「・・・」

 

いつもぶっきらぼうに対応していた私に弦太朗はほぼ毎回同じ言葉で会話を始めてくる。

 

それに飽き飽きした私は弦太朗を無視して帰ろうとしたが、私が持っていた音楽の本の表紙を見て弦太朗は声を挙げた。

 

 

 

「ギターじゃん!!うちにもギターあるんだけど全然弾けなくて・・・もしかしてお前、楽器できるのか!?」

 

「・・・ううん。出来ない」

 

「やっと自分の事話したな!!これでお前とも友達だな!!わ・・・レイ!!」

 

「あっ・・・えっ?」

 

「じゃあ友達になった記念だ!!一緒に帰ろうぜ!!」

 

弦太朗に指摘されて、その時初めて自分が弦太朗とまともに会話をしたことに気が付いて、思わず顔を上げると彼は笑みを浮かべていた。

そして私の名札を見て私の名前を呼ぶと彼は一緒に帰ると言い出していた。

 

私としては友達になったとは思っていなかったが断るのもめんどくさくて無視して昇降口まで移動して靴を履き替えようとした時に事件が起こった。

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?」

 

「どうしたんだ?」

 

「靴がない・・・」

 

「誰かが間違って履いて帰っちまったのか?」

 

「でも、周りの下駄箱にも靴がない・・・って何で下駄箱登ってるの?」

 

「ちょっと待ってろ・・・!!」

 

私の下駄箱から靴が消えていて、訳が分からなかってしまって慌ててしまった私を他所に弦太朗はおもむろに下駄箱をよじ登り始めた。

意味が分からずに声をかけるが彼は私の言葉を聞き流して下駄箱の一番上までよじ登ったと思ったらすぐに彼は何かを持って下駄箱から飛び降りてきた。

 

「・・・これか?」

 

「・・・!?それ・・・私の・・・!!なんで・・・?」

 

「ちょっと前に6年生で下駄箱の上に靴を隠すいたずらが流行ってたんだよ。だからもしかしてと思ってな・・・」

 

弦太朗が持っていたのは私の靴。

でも、なんでそこにあったのか分からなかった私は思わず質問すると彼はつまらなさそうな表情を浮かべて答えると、何事もなかったのような表情に戻るって分かれ道まで一緒に帰った。

 

そして、数日後。

私は図書室で音楽の本を借りてから家に帰ろうと昇降口に向かっていた時に事件があった。

 

 

 

 

 

 

 

「おい!!なにやってんだ!!」

 

「お前に関係ないだろ!!

 

 

 

 

 

「この声・・・」

 

昇降口から聞こえてきたのは弦太朗の声。

気になった私は見つからない様に昇降口に向かうとそこには弦太朗が誰かと言い争っていたが、私はその相手の手に持っていた物に気が付いた。

 

 

 

「私の靴・・・!!」

 

弦太朗が怒った相手が持っていたのは私の靴。

彼は前みたいに私の靴を隠そうとしたのを怒ったことはすぐに分かったが、そんな彼のところに犯人の友達が2人現れた。

 

「なにやってんだよ~」

 

「はやくやっちゃえよ~」

 

「関係ないこいつが邪魔してきたんだよ!!」

 

 

 

 

 

「関係なくねぇ!!それは俺の友達のもんだ!!」

 

「うるせぇんだよ・・・!!」

 

 

「いってぇな!!」

 

相手が増えても弦太朗は態度を変えることはなかったが、それが相手の気に障ったようで持っていた私の靴を弦太朗に向かって投げつけたと思ったら3人で弦太朗を囲んで叩き始めると弦太朗はそのまま3人相手に取っ組み合いの喧嘩を始めてしまう。

 

そのままどうしていいか分からずオロオロしていたが、学校に残っていた先生たちがやってきて弦太朗達がその場で説教を始める。

 

弦太朗と喧嘩をしていた犯人の生徒達は説教によるものか喧嘩によるものかは分からないがその場で涙目になっていたが、一方の弦太朗は全く反省している様子を見せなかった。

 

それが先生たちに不信感を与え始めた時に先生たちが私の存在に気が付いて、被害者である私に状況を説明したが私は見てたから状況は知っていた。

 

 

 

 

「如月・・・くんがその人たちがやろうとしたのを止めようとしたら喧嘩になったのを見てました・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・悪かったな」

 

「ううん。気にしてない」

 

喧嘩したことに対して弦太朗は怒られたが、理由が理由だけにすぐに説教から解放されて私と一緒に帰っていた。

 

弦太朗は私に謝ってきたが、その事が申し訳なくなったのか分からないが私は自分の事を話始めていた。

 

「実はね。あそこに来る前に図書室でギターの本借りてたの」

 

「なんでまた音楽の本なんだ?」

 

「・・・引っ越してくる前に音楽の教室に通ってて。そこで仲良くなった友達と”いつか一緒に音楽やろう”

って約束したんだけど、友達がやってたのがギターで・・・でも私は歌だけでギターは出来ないし・・・。他にも歌の上手い人はいっぱいいるし・・・」

 

 

 

 

 

 

「う~ん・・・。別にギターじゃなくていいじゃん!!」

 

「ん・・・?」

 

そこまで話を聞いた弦太朗は何かを思い出そうとしているみたいに唸りだし、そしてそれを思い出して彼は声を挙げたがその言葉の意味が分からなかったが、彼は話を続けていた。

 

「この前テレビで歌とギター以外の楽器・・・ドラム?とベース?ってのと一緒に音楽やってたの見たぜ!!レイの歌もギターも聞いたことねぇけど、そっちもしダメならそのドラム?かベース?ってのをやればいいんじゃね?」

 

「・・・っ!!そうだね・・・!!なら上手くなったら花ちゃん・・・友達と一緒の音楽聴かせてあげる・・・!!」

 

「楽しみにしてる!!じゃ!!俺の家こっちだから!!またな!!」

 

「うん!!バイバイ」

 

そう言って弦太朗と別れた私は走って家に帰ると歌とギター以外でもっとも興味があった楽器について調べ始めて―――

 


 

 

「それでその後はいたずらも無くなって・・・ベースを本格的に始めたんだ。でもね、弦太朗は私の演奏聞く前に引っ越しちゃって・・・まぁ、友達と一緒の音楽を聴かせるのはバンドリの決勝で花ちゃんと一緒に演奏を―――ってみんな?どうしたの・・・?」

 

 

 

 

 

 

「レ゛イ゛ヤ゛さ゛~ん゛っ゛!!」

 

「レ゛イ゛~!!ま゛た゛い゛っ゛し゛ょ゛に゛お゛ん゛が゛く゛し゛よ゛~!!」

 

「ちょっとロック!?花ちゃん!?」

 

一通り弦太朗との話を終えたレイヤ。

気が付けば何とも言えない空気になっていたことに気が付いたがもう遅く、感極まったロックとたえは泣きながらそのままレイヤに飛び込んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

「レイヤさんにそんな過去があっただなんて~・・・!!パレオ感動してしまいました・・・!!」

 

「なによ・・・レイヤ・・・最初はどうなる事かと思ったら・・・いい話じゃない・・・!!」

 

「これは・・・卑怯だろ・・・!!」

 

 

 

 

「えっ・・・うち、この後に話すの・・・?」

 

RASとたえが感動の涙を流し始め、それに釣られるように一部の面々もその目に涙を浮かべ出す。

りみも最初は話を聞いてその目に涙を浮かべていたが、この空気の後に話すことを考えると別に理由でその目に涙を浮かべ始めるのだった。

 





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