ひまりはシリアスぶち込むよりわちゃわちゃ日常してる方があってると思います。
次の話でわちゃわちゃはぶち壊しますが・・・
羽沢珈琲店での事件があった翌日――
弦太朗はいつもと変わらず、学校へと登校した。
3年A組の教室に入った彼に待っていたのは多くの視線。
大半は好奇の視線だが、中には怒りの籠った視線も混ざる。
その視線を向ける生徒の一部が持っているのは先日のゴシップ週刊誌。
同じ学校に通う芸能人と噂の不良とのスキャンダル―――
色恋沙汰が少ない女子校においてそのスキャンダルは瞬く間に学校中へと拡散し、学校内はスキャンダルの話題で染まる。
そこに記事の正否などは関係ない。
視線を向けられる弦太朗は、記事の真相を知っている花音の元へ向かう。
「おぅ花音。これって、昨日のあれか・・・?」
「あっ・・・。如月くん。そうみたいだね・・・」
花音と弦太朗が会話を始めると教室内がざわつき始める。
「ねぇ・・・。あの人白鷺さんと出来てたんじゃ・・・?」
「えっ!?大和麻弥とじゃないの!?」
「もしかして本命は松原さんで白鷺さん達とは遊び?」
「逆はあってもそれはないでしょ・・・」
「あいつ!!よくも風紀を―――っ!!」
クラスメイトが花音と会話する姿から弦太朗を邪推する一部の生徒達の前に、話題の中心人物である千聖が教室に入る事で喧騒は更に大きくなる。
「あら・・・?みんなしてどうしたのかしら?」
「あの・・・白鷺さん。この記事って本当なの?」
状況が分かっていない彼女に対して、クラスメイトの1人が先日の週刊誌を片手に千聖へと質問するい。
「あのね。何で昨日初めて会ったのに、どうしてその記事を信じてるのか教えてくれるかしら?」
「ひぃ・・・!?ごめんなさい・・・」
「謝る必要なんてないわよ?何で信じたか理由を聞いているのだけど?」
「あはは・・・ごめんなさい!!」
千聖は笑顔で否定しているが、その微笑みには確かな怒りの感情が乗っていた。
質問したクラスメイトは気まずい空気の中、自席へと戻っていった。
「花音?なんでまだそんな不良と一緒にいるの・・・?」
「千聖ちゃん・・・?」
「おい・・・」
「不良は黙っててくれるかしら?私は今花音と話してるの」
「如月くんは悪い人じゃないよ?」
「花音!!」
「ふえぇ・・・千聖ちゃん?どうしたの・・・?」
「っ!!ごめんなさい・・・」
千聖は花音に対して声を荒げた後、ばつの悪い顔をして席に着く。
千聖の声に教室内が静まり返る中、今日の授業が始まる。
しかし、その日に千聖へ話しかける生徒は誰もいなかった。
――――――
私は今日は久しぶりにファーストフード店でのバイトが入っており、今は一緒にバイトに入っていたひまりちゃんと一緒に制服に着替えていた―――
「はぁ・・・」
ここ数日の事を思い返すとため息が止まらない。
アイドルの仕事が終わって久しぶりの学校へ登校したらすっごい怖い人が学校にいた・・・。
その人とひまりちゃん達は知り合いみたいでそんなに悪い人じゃないみたいだけど、千聖ちゃんが「アイドルがあんな不良と関わったらイメージが下がる」って怒ってたからあまり関わらない様にしてた。
それに仕事を忘れてしまっていた日菜ちゃんを怖い人がバイクで送った写真を週刊誌に載っちゃうし、しかも週刊誌の記事には私のことはマネージャーって書いてあってすっごい落ち込んだ。
しかも、最近はこの周りで「怪物が出た」なんで噂も聞くし・・・。
そんな気落ちしてるとひまりちゃんが心配して声をかけてきた。
「彩さんどうしたんですか?今日だけですっごいため息ついてますけど?」
「うん。ここ数日で色々あってね。あはは・・・」
「あぁ~週刊誌の件ですね~。あれは私達も弦太朗くんを呼び出して色々聞きましたし、その後にはイヴちゃんが本物の日本刀で弦太朗くんに斬りかかってて驚いちゃいましたよ!!」
「なんでイヴちゃんが本物を持ってるの・・・?」
本物で人に斬りかかるなんて信じられないけど、イヴちゃんの事だから週刊誌を見て「ブシドー」っていいながら襲い掛かったのをイメージできてしまった。
でも、ひまりちゃんはあの怖い人の事をどうして名前で呼んでるんだろう・・・?
「そうだ!!彩さん。折角だったら甘いものでも食べて気分転換しましょう!!お店のソフトクリームなら割引で買えますし!!」
「うん。そうだね。それも良いかも!!この間シフト変わってもらったし、今日は私がごちそうするね!!」
そう言って私は自分のカバンから財布を・・・
あれ?財布がカバンに入ってない・・・?
「彩さん?どうしました?」
「ひまりちゃん。ちょっと待ってね?」
私はカバンをひっくり返し、制服のポケットも確認をするが私の財布はどこにもない・・・。
「彩さん・・・?」
「ひまりちゃん~!!財布落としちゃったみたい~!!」
「えぇ~!!それって一大事じゃないですか!!」
あの財布の中には私の今月分のお小遣いが全部入ってたのに・・・。
私は泣きそうになりながら休憩室の中を探していると、ひまりちゃんの携帯が鳴る。
「あっ弦太朗くんから電話だ!!」
ひまりちゃんはその電話に気づくと嬉しそうに電話にでる。
「弦太朗くんどうしたの?・・・えっ?彩さん・・・?」
弦太朗くんって言うのはあの怖い人だよね?その人が何で私の事をひまりちゃんに聞いてるんだろう?
「うん・・・。ちょっと待ってね。彩さんなら今一緒にいるからスピーカーにするね」
そう言うとひまりちゃんは通話をスピーカーにして私にも聞こえるようにしてくれる。
『おう、彩。お前、財布落としてねぇか?』
「財布?うん・・・」
『さっき昇降口で財布を拾ってな。悪いと思ったんだけど中身を見てお前のって分かったから探してたんだ。』
「でも、何でひまりちゃんに電話を?」
『ひまりと一緒のバイトしてるって聞いてたからもしかしたらって思ってな。まだバイトなら届けに行くぞ?』
「ほんと!?」
『おう、学校から向かうからちょっと待ってくれ。』
「うん!!ありがとう!!」
そう言うと電話が切れて、ひまりちゃんは携帯をしまった。
とりあえず財布は見つかったから後は来るまではバイトを頑張ろう!!
「じゃあ彩さん!!弦太朗くんが来るまでバイト頑張りましょうか!!」
「うん!!でも、如月くんって見た目と違って良い人なんだね」
私が如月くんについて思ったことを言うと、凄い顔をしたひまりちゃんが詰め寄ってきた。
「彩さん!?それってどういうことですか!?」
「えぇ!?どういうって・・・?」
「まさか!?これはつぐと沙綾にも報告しないと・・・」
ひまりちゃんつぐみちゃんと沙綾ちゃん?
もしかして、3人は如月くんのことが・・・?
「ひまりちゃん?多分考えてることは間違ってるから・・・」
「いや彩さんってちょろいですから!!」
「えぇ!?」
ひまりちゃんが目の前でわたわた慌ててると、バイトの開始時間になって私とひまりちゃんはお仕事を始めた。
ひまりちゃんと一緒にレジで接客をして少し経つと、日菜ちゃんがお店にやってきてレジにいる私に紗夜ちゃんの話を永遠と聞かせてくる。
その横ではひまりちゃんが次々に来るお客さんからの注文を受けている。
「それでねー!!その時おねーちゃんがねー!!」
「あの、日菜ちゃん?他のお客さんもいるから・・・」
「あっ!!彩ちゃんごめんね。じゃあポテトの一番おっきい奴頂戴!!」
「はい!!」
そういうと私は日菜ちゃんが来てからすぐに準備がされていたポテトを日菜ちゃんに渡すと、日菜ちゃんはおつりも受け取らないで嬉しそうにポテトを持ってどこかへ行ってしまった。
とりあえず、日菜ちゃんに渡すはずだったおつりを私は回収して、ひまりちゃんの方に溜まっていたお客さんの対応をするのだった。
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