投稿です。
黒いつぐみはかわいい。
時間は紗夜が問題を起こした日の朝。
友希那とリサの2人は学校へと登校していた。
「友希那ー。おはよー☆」
「リサ・・・。えぇ、おはよう」
「今日のライブ楽しみだねー」
「そうね。でもこれは”FUTURE WORLD FES. ”に向けての・・・」
「分かってるって。ライブの空気感を忘れないように~ってことでしょ?」
「えぇ。それならいいわ」
「そうだ友希那。昨日クッキー焼いたんだけど・・・」
「・・・食べるわ」
「は~い」
そうして2人は学校へ向かうと、校門前で並んでいる生徒たちの中にいる生徒会のメンバーを発見した。
「リサちー!!友希那ちゃん!!おっはよー!!」
「友希那先輩。リサ先輩。おはようございます」
「日菜に羽沢さん・・・。おはよう」
「おっはよー☆2人ともどうしてこんなところに・・・?」
「今日は風紀委員の人と一緒に校門で挨拶運動してるんですよ」
「へぇー。日菜がちゃんと朝に起きてきてるのはちょっと意外だなー」
「リサちー酷いなぁー。めんどうだけど、これでも生徒会長だしねー」
「うんうん。そういう2人にはアタシからプレゼントだよー」
リサはカバンの中からクッキーとライブのチケットを取り出し、2人に渡す。
「リサ先輩の手作りクッキーですか。ありがとうございます!!それにライブのチケットも・・・」
「リサちー!!ありがとー!!」
「リサ・・・」
友希那はクッキーを渡したリサに物欲しそうな視線を送るが、リサは笑みを浮かべてカバンから別のクッキーを取り出す。
「も~友希那ったら~。そんな目で見つめないでよー。ちゃんと友希那の分はあるからねー」
「それならいいわ」
「あっ・・・」
つぐみは受け取ったライブのチケットを確認するが、その時間は今日の放課後―――。
そのことを確認したつぐみは残念そうな表情を浮かべる。
「羽沢さん・・・?」
「すいません。今日の放課後はお店の手伝いがあって・・・」
「そうだったのね」
「あっちゃ~。そうだったかー」
「つぐちゃん?良かったらそのチケットあたしに頂戴?」
つぐみが落ち込む中、日菜はつぐみが持っているチケットをねだる。
友希那達は日菜のその行動を理解が出来ていないが、いつもの事なので無視する。
「えぇ。いいですよ」
つぐみはその意図が理解できないまま日菜へチケットを渡す。
チケットを受け取った日菜の表情は満点の笑顔を浮かべる。
「つぐちゃんありがとー!!ちょっと電話するね!!」
その一言を告げて日菜はその場で電話を掛ける。
「もしもし、千聖ちゃん?薫くんもOKだって!!」
その相手は同じバンドメンバーの千聖。
このタイミングで千聖に電話する意味が理解できない一同は日菜の行動を見守る。
自身が巻き込まれないことを祈りながら―――
「うん!!それでね。うちの学校で撮影の許可出しておいたよ!!後はゲンちゃんの入校許可も!! 」
”ゲンちゃん”という聞きなれない名前を聞いた友希那達は頭に疑問符を浮かべる。
「ゲンちゃん?誰かしら?」
「アタシは分かんないかな~」
『短い時間でよく・・・。』
「だって、あたし生徒会長だし。それにつぐちゃんもノリノリだったからね!!」
日菜の目の前の会話を聞いたリサは驚いたような表情でつぐみを見る。
”日菜の暴走につぐみがノリノリで付き合ってる。”という事実に驚きを隠せないのだ。
リサの横にいる友希那は話について行けないため表情に変化はない。
しかし、日菜の電話から聞こえた声により友希那にも驚きの表情を浮かべることになる。
『日菜って生徒会長だったのか?』
「!?!?」
「白鷺さんの通話から男の声が聞こえたのだけど・・・。疲れてるのかしら」
「アタシも聞こえたよ!!どうなってるの!?」
あの女優兼アイドルの千聖が男と一緒にいることにあの友希那ですら驚きの表情を受けべるが、横からの圧によって表情が驚きから恐怖の表情へと変わる。
「なんで千聖さんとイッショニイルノカナ・・・?」
「羽沢さん・・・」
「友希那~!!」
つぐみの雰囲気が変わったことに恐怖の表情を浮かべて抱き合って震える2人。
普段なら人前でそのようなことはしないが、目の前のつぐみの圧に恐怖して人目を気にせずに抱き合っていた。
しかし、周囲もつぐみの圧に周囲も恐怖に震え上がっており、友希那達を気にする様子すらない。
日菜もそんなつぐみを気にする様子もなく、通話を続ける。
「・・・あっゲンちゃん!!今日って放課後予定ある?」
『ん?今日は特に予定はないけどどうしたんだ?』
「さっきリサちーからのライブのチケット貰ったから一緒に行かない?」
『あぁいいぜ。でも”リサちー”って誰だ?』
「うん!!じゃ放課後こっちの学校までよろしくねー!!」
日菜は通話を終了してつぐみ達を見るがその光景に困惑する。
「えぇーと、どういう状況?」
日菜が見たものはつぐみ達を中心に恐怖の表情を浮かべる生徒達。
そして―――
「しまった!!その手があったとは・・・!!」
「日菜が・・・男を誘った・・・!?」
「・・・そんなに驚くことかしら?」
「アイドルはデートなんて普通ないよ!!」
「そういうものかしら・・・?」
つぐみは自身の失態に苦い表情を浮かべる。
友希那は事の大きさを分かっていないが保護者がそれを解説するが、相変わらず理解できていない。
そして、何かを思いついたつぐみは日菜へと詰め寄る。
「日菜先輩!!チケット譲ってください!!私が行きます!!」
「えぇ~。もう約束しちゃったし無理だよー。それに家の手伝いがあるんじゃないの?」
「家の手伝いなんてイヴちゃんに押し付けます!!それにアイドルが男の人と出かけるのはダメですよ!!」
「押し付けるって・・・。つぐみ・・・」
「あの態度はどういうことかしら?」
「うーん。それだったらリサちーにもう1枚貰えばいいんじゃないかな?あっ、あたしそろそろ教室いかないと!!じゃ~ね~!!」
「「えっ?」」
つぐみの言動を疑問に思う友希那と困惑するリサに対して日菜は半暴走状態のつぐみを押し付けて退散する。
つぐみはゆっくりと2人へと振り返る。
「リサ先輩、友希那先輩、残りのチケットって・・・」
「残念だけど、私達の持ってるのはそれで最後よ?」
「そんな・・・」
友希那の答えを聞いたつぐみは絶望に塗れた表情を浮かべて崩れ落ちる。
そんなつぐみにリサは何かを思い出したかのようにつぐみへ話しかける。
「あの・・・つぐみ。もしかしたらあこが持ってるかもよ?友達誘うって言ってたから」
「・・・っ!?2人とも失礼します!!」
そうしてつぐみは2人を置いて校舎内へと駆け出し、校門前には状況が呑み込めてない人々が残される。
「なんだったのかしら・・・」
「う~ん。よく分かんないけど。アタシ達もそろそろ教室行かないと」
「・・・それもそうね」
そうして2人は教室へと向かう。
2人の前から去ったつぐみはあこの元へと向かったが彼女の手元には既にチケットは無く、意気消沈したまま教室に戻った時には授業が始まっていた。
――――――
授業も終わって昼休み―――
友希那とリサは学食で昼食を終えていた。
「それにしても朝のあれはなんだったんだろうね」
「知らないわよ。あんな2人初めて見たわ。・・・それにしてもリサのクッキーはいつも美味しいわね」
「もー友希那ったら~。美味しいのはいいけど、ちゃんときれいに食べてよ~。ほら制服にクッキーの欠片が・・・」
「ありがと・・・」
その2人を空気を壊すように友希那の1本の電話がかかる。
「・・・燐子から?・・・もしもし?」
『あっ・・・。友希那さん。』
「こんな時間にどうしたの?」
『実はですね・・・。落ち着いて聞いてほしいことが・・・』
「うわぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!リサちー!!」
「ちょっと日菜!?どうしたの?」
その通話をしていることを気にする様子もなく、日菜がリサへと飛びついてくる。
「あのね!!おねーちゃんが・・・。おねぇちゃんがぁ・・・!!」
「ちょっと、日菜落ち着いて」
「うるさいわね・・・。燐子、何かあったのかしら?」
日菜を宥めるリサを他所に友希那は燐子との通話を続ける。
そして燐子と日菜から驚くべき真実が告げられた。
『えぇ・・・、実は氷川さんが・・・』
「うん。おねーちゃんが・・・」
『「おねーちゃん(氷川さん)が停学になっちゃった(なりました・・・)!!」』
「「はぁ・・・?」」
信じられない事実が2人から同時に告げられた友希那達は困惑の表情を受けべて固まるのだった。
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