演出の関係上明らかにアウト描写が出てきます。
注意してください。
皆さんはちゃんと交通ルール守りましょう。
ロックを乗せたままあたしはバイクを走らせて得体のしれない何かから逃げていた。
なんかよく分かんねぇけど、本能が”今はあいつから全力で逃げろ”って言ってる。
「ひぃー!!なんなんやあれ!!」
「知らねぇけどやべぇのは分かる!!」
あたしはミラーで後ろを確認するがあいつとの差は少しずつ縮まってきていた。
確実に速度制限を超えてしまうが仕方なく、スロットルを全開まで回して加速をするも依然として差は縮まる一方だった。
しかも、ミラーから視線を戻すと信号が変わる寸前だったが、本能が”止まるな”と警告してくる。
その本能に従いあたしはハンドルを切って交差点を急カーブする。
後ろのロックがうるせぇけどそれを気にする余裕はない。
なんとかコケるのを防いだが勢いあまって反対車線へとUターンしてしまった。
それでもあたしはそんなことをお構いなしにバイクを走らせ続けていた。
そして後ろを確認するが、先ほどに比べると確実にあいつとの距離は開いたことで、1つの可能性が浮かんだ。
カーブで距離が開いたってことは・・・、もしかしてあいつは小回りが利かねぇんじゃ・・・。
そう思ったあたしは再び、交差点を急カーブするとあいつはカーブ前でかなり減速して曲がっていたのを見たあたしの疑問は確信に変わった。
それが分かれば後はコーナーで差をつけて逃げ切るだけと考えていたあたしの目にショッピングモールの看板が映る。
入り組んだ立体駐車場なら・・・!!
逃げ切れる可能性が見えたあたしは全力でバイクをショッピングモールへと走らせ、立体駐車場の入口へと突っ込み上を目指す。
そして途中の駐車場の中へと入りそのまま中を走るがそこで悲劇は起きた。
破裂音に似た音がエンジンから響くとそれと同時にバイクのエンジンが止まる。
「えっ!?」
「マジかよっ!!」
アタシはバイクのエンジンを再びかけようとするが、エンジンがかかる様子はない。
原因が分かんねぇけど、今はとにかくあいつから逃げきんねぇと・・・!!
「降りろ!!走って逃げるぞ!!」
あたしはバイクをその場に置いてロックの腕を引いて走る。
目指すは駐車場の出口ではなく、駐車場にある階段。
「ますきさん!?モールに入ったほうがいいんじゃ!?」
「馬鹿野郎!!他に人がいんだろ!!」
ロックの言葉は決して間違ってはいない。
あたし達”だけ”が逃げ切るだけなら、モールの中に入って人混みに紛れれば逃げ切れる可能性は高い。
でも、それだと関係のねぇ人たちが巻き込まれちまうからそれは出来ねぇ。
それにケースに入れずにギターを背負ってるロックが人混みに紛れられるとは思えねぇしな・・・。
一度、車の影に身を隠すと追って来ていたあいつはそのまま上へと駆け上がっていったのが見えた。
それを確認したあたしはロックと共に階段で1階まで駆け降りる。
「モカ先輩!!つぐみ先輩!!」
「お~い」
「2人ともこっち!!」
声の方に視線を向けると、そこにいたのはAfterglowの2人。
その2人を見てロックは声を挙げる。
しかし、その声が不味かった。
「2人とも!!後ろ!!」
その声にあたしとロックは振り返る。
「嘘だろ!?」
「なぁ・・・!?」
あたしの目に映ったのは駐車場の屋上から飛び降りてくるあいつの姿だった。
―――――――――
弦太朗とレイヤを乗せたバイクは夜の街を疾走する。
バイクの上でレイヤは弦太朗へとしがみ付きながら声を挙げる。
「弦太朗。ますきがどこにいるか分かってるの?」
「分かんねぇ!!でもおたえの見たのだとショッピングモールじゃねーか!?」
弦太朗はたえの電話での情報を頼りにショッピングモールへ向けてバイクを走らせていた。
そこに再び誰かからの着信が入る。
「レイ、出てくれ!!」
レイヤは弦太朗のポケットから携帯を取り出すとそのまま通話に出る。
『もしもし!!如月くん!?』
「もしもし?」
『その声レイヤさん!?何で?』
「今、弦太朗はバイク運転してるから」
その電話の主はつぐみ。
つぐみは弦太朗の携帯にレイヤが出たことに驚くを隠せない。
しかし、驚きよりも弦太朗に伝えるべきことを優先する。
『・・・ってそうだ!!さっきますきちゃんとロックちゃんが!!』
「つぐみちゃん!!それでますきは!?」
『私とモカちゃんの目の前でショッピングモールの立体駐車場に入っていったよ!!隠れてやり過ごすんだと思う!!』
「ショッピングモールだね!!」
『うん。何か分かったらまた連絡するね!!』
「ありがと!!弦太朗!!ショッピングモール!!」
「おう!!もうすぐだ!!」
弦太朗はレイヤの言葉を聞くとバイクをショッピングモールの立体駐車場を目指す。
「でも、何でロックとますきが追われてるんだ?」
「ますきは仕事でもドラム叩くから、仕事奪われた人に恨まれたとかかな?」
「でも、ロックは?あいつ仕事でギターなんてしてねぇし、バイトで恨まれるようなのもないだろ?」
「バイトは知らないけど多分チュチュのスカウトじゃないかな?オーディションしてて色んな人落としてた中でスカウトされたから逆恨みされたんだと思う」
「どっちにしても迷惑な野郎だな!!」
今回の原因について思い当たる節を声を張り上げながら話す弦太朗達はショッピングモールへと辿り着く。
そして、その駐車場入り口で彼らは目的の人物たちを発見した。
しかし、目的のロック達2人以外にもそれを追って屋上から飛び降りる何かとつぐみ達の姿があった。
弦太朗は屋上から飛び降りるそれを見てそのままバイクを加速させる。
「弦太朗!?何してるの?」
「何って?こいつをぶつけるんだよ!!」
「ちょっと待っ・・・!!」
レイヤの言葉も空しく弦太朗は屋上から飛び降りて着地したそれをバイクで轢いて吹き飛ばす。
そしてそのままロック達とそれの間に割り込む様にしてバイクを止める。
「レイヤさん!!如月先輩!!」
「待たせたな!!」
その言葉と共に弦太朗達はバイクを降りる。
「ちょっと弦太朗・・・!!」
「待てレイ!!屋上から飛び降りて、バイクに吹っ飛ばされてもぴんぴんしてるあれが人間なわけねぇだろ?」
「えっ!?」
ますきの言葉を聞いたレイヤはバイクで吹っ飛ばしたそれが飛んでいった方向を見ると、そこには何事もなかったかのように立ち上がる影があった。
2本の脚で立っているが、その姿は明らかに人間のそれとは違っていた。
「なんやあれ!?」
「なんか馬みてぇな見た目だな・・・」
「如月くん!!あれって!!」
「ゾディアーツ・・・!」
ますきの言う通りその姿はウマのような見た目をしているが、ユニコーンのような剣も持っていなければ
ペガサスのような羽根も持っていないゾディアーツがその場に立っていた。
そして一番特徴的なのはそのサイズ。
通常ゾディアーツの身長は2mを超えているが、目の前にいるゾディアーツの身長はレイヤと同じくらいの身長で弦太朗よりも小さい。
「ちょっと弦太朗。あれ何か知ってるの?」
「あぁ・・・。後でつぐ達から聞いてくれ。とりあえずなんとかしてくる」
「おい、なんとかってあんなバケモンどうすんだよ?」
「まぁまぁ~、それで馬の星座で有名なのはペガサス、ユニコーンってところだけど、どっち~?」
「いや、どっちでもねぇ・・・」
モカが今回のゾディアーツの星座を考えるが、そのゾディアーツは弦太朗が今まで見たことのない姿のためモカの言葉を否定しながらドライバーを取り出す。
「星座・・・?なんのことやろか・・・?」
「モカ!!つぐ!!3人を頼む!!」
「りょ~かい~」
「ちょっと・・・」
「とりあえず危ないから離れましょう!!」
「なんかよく分かんねぇけど離れるか・・・。話は後で聞けばいいだろ」
「うん・・・」
つぐみたちは3人と共に弦太朗から離れる。
そして弦太朗はドライバーを装着して目の前のゾディアーツと対峙した。
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感想評価は気分次第でお願いします
現実世界の街中での暴走行為については
道交法の第六十八条がありますが、これは運転者が2名以上・2台以上という文言があります。(今回運転手は単独です。)
ですが!!
第七十条の安全運転義務や第七十六条の道路使用の禁止行為などの項目や各自治体の条例によって捕まりますので、
絶対にマネしないでください。