なんやこれ・・・。
RAS篇のラストまでどう繋いでいこう・・・。
小ネタでRoselia篇であった例の持ち帰り事件を少し書いていたらりんりんが大変なことになってしまった・・・。
バイクを押しながらロックを下宿先である銭湯"旭湯"へと歩く弦太朗とロック。
「ロック?大丈夫か?」
「・・・」
だが、ここまで彼らの間には会話はない。
正確には弦太朗がロックへと声をかけるもロックは反応を示さない。
自身が体験した怪物が人を襲うような戦いの世界。
先ほどはモカやますき達、それに自分以上に取り乱していたレイヤがいたから恐怖を感じることはなかったが、彼女が体験したのは怪物の出る戦いの世界。
今振り返ればそれは彼女にとって恐怖でしかなった。
今回は怪物が現れた際、ますきのバイクに乗っていたから逃げられた。
バイクが壊れて走って逃げだそうとしたときは弦太朗がやってきて追い払った。
今回助かったのはこの2つの幸運が重なって無事でいられただけ・・・。
もしもその一方が無かったら自分は間違いなく無傷で立っていられなかっただろう。
その考えがロックの顔を青くさせて、恐怖によって身体が震えだす。
「ん?ロック寒いのか?」
しかし、先ほどまで闘ってた目の前に人物が何事もなかったかのようにしているのが不思議で仕方がない。
そんなことを考えていたら2人は旭湯まで到着する。そこで出迎えたのは六花の叔母。
「六花ちゃんおかえり。そっちは友達?」
「叔母さん。ただいま。こちらは先輩です」
「どうもっす」
「こんな寒い中、六花ちゃん送ってくれてありがとうね。もう閉める時間だけど良かったら入って行って」
「どうもっす。それじゃ・・・」
「六花ちゃんも入っちゃいなさい。表は閉めちゃうから裏から帰ってもらって」
「あっ・・・はい」
六花の叔母に勧められるまま、2人は銭湯の中へと入っていく。
「あら?そういえば片方の湯、抜いちゃったんだっけ・・・?まぁ、あの子いい子そうだし大丈夫か・・・」
そう言い残し叔母は店から去って家へと引き返してしまった。
――――――
私は叔母さんに勧められるまま、お風呂に入るため脱衣所から女湯へと入る。
着替え中に外の入口のシャッターが閉まる音が更衣室まで響いてきたので表の入り口を閉めてしまったようだ。
私は身体を洗い終わって湯舟に浸かろうとしたが、その湯舟にはもうお湯がない。
「えぇ!?」
そんな状態なのに叔母さんは・・・?
わざとそんなことをする人じゃないし、もしかして忘れてたのかな・・・?
「ロック?どうしたんだ?」
「いえ、湯舟にお湯がもう無くて・・・。・・・・・クシュ!!」
お湯のない湯舟を見たロックは浴場にくしゃみを響かせる。
その声を聴いた弦太朗は仕切りの向こうから声を挙げる。
「それなら、俺はもう出るから。後はロックがこっちで風呂入ればいいんじゃねぇか?」
「えぇ!?お風呂入らなくていいんですか?」
「ん?別にいいぞ?」
流石にお風呂に誘っておいて湯舟に浸からせないで帰らせるのも失礼だし、それにもう誰も入ってこないからいいよね?
「あのっ!!」
「ロック?どうしたんだ?」
「良かったらご一緒してもいいですか・・・?」
――――――
「失礼します・・・」
「おっ・・・おう・・・」
湯舟に浸かる弦太朗の元に脱衣所からロックがタオルを巻いて入ってくる。
そしてロックはそのまま弦太朗が入っている湯舟へと入る。
本来ならばマナー違反だが、2人だけしかいないためその事を咎める人はいない。
2人は互いの姿を視線に入れない様にしながら同じ湯舟に浸かる。
ロックは恥ずかしさを紛らわせるために弦太朗に話を振る。
「あの如月先輩?いつからあんなことをし始めたんですか?」
「ん?あぁ、闘い始めたのは1年くらい前・・・。ちょうど天校に転入した日から始まって、闘いながら色んなやつらとダチになっていったんだ」
「危ないのに・・・1年も・・・?」
「確かに危ねぇこともたくさんあったな。相手の毒にやられたり、石にされたり、戦いに負けてボロボロに
なったりな。それに1回心臓止まって死んだらしいからな」
「毒!?石!?心臓が止まる・・・!?」
突然の言葉にロックは言葉を失う。
普通なら信じられないことを言っている弦太朗だが、ロックは先ほど出来事を見ていたためその言葉を信じてしまう。
「それでも俺はダチを守るために闘って・・・、前に友希那達にも言ったけどな・・・」
「友達のためって・・・凄いですね・・・」
そこで弦太朗は自身の話を辞めて、ロックの事について話し始める。
「そんなことねぇよ。俺からしたら音楽やるために下宿してるロックの方がすげぇよ」
「そんな・・・!!ギターならたえ先輩とかのほうが・・・。それにRASのギター不採用になっちゃいましたし・・・」
「なぁロック。なんでライブハウスとチュチュのとこであんな演奏が違ったんだ?」
「こっちに来る前、地元でもバンド組んでたんです・・・。そこでは皆でワイワイやるのが楽しくって
、RASさんは全然違くて・・・。さっきのRASの皆さんと演奏するときも昔みたいに合わせることばっかり考えてて・・・。でもいいんです!!ポピパさんをこねるなんて出来ませんし・・・!!」
「こねる・・・?何言ってるかよく分かんねぇけど、でも本当に良いのか?」
「えっ・・・!?どういうですか・・・?」
弦太朗が言った「良いのか?」という言葉の意味が分からないロックはその意味を聞き返す。
「バンドやりたいってのは香澄達から聞いてるんだ。それでチュチュに誘われたのに本当の自分を見せねぇでいいのか?」
「それは・・・」
「悩んでるならやってみたらいいんじゃねぇか?それにライダーの先輩も「手が届くのに手を伸ばさなかったら死ぬほど後悔する」って言っててな。ロックにとって今がそれなんじゃねぇか?」
「手を伸ばさなかったら死ぬほど後悔する・・・」
「それに、どこで何をしていようがロックはロックだ」
弦太朗が言った言葉がロックの心を揺らす。
バンドがやりたくて地元から出てきて今までバンドに入れなかった。
そんな自分の目の前に転がってきたチャンスを周りの演奏を気にしてチャンスを逃してしまったことについて考え始めてしまうがこの場では答えが出ない。
「・・・・ありがとうございます。ちょっと自分で考えてみようと思います。それじゃあ私は先に出ますね」
「おう。ちょっとしたら俺も出るわ」
「はい。それでは」
そう言うとロックは湯舟から出ようと立ち上がるが・・・。
「キャ!?」
「うおぉ!?」
ロックはそのまま足滑らして弦太朗を巻き込んで倒れ、盛大に水しぶきを挙げる。
「すいません。大丈夫ですか」
「ロック、大丈夫か?」
「如月先ぱ・・・っ!?」
弦太朗の声に答えるロック。
しかし自身の姿を確認すると彼女は言葉を詰まらせる。
ロック巻かれていたタオルは完全に外れてしまっていた。
しかし、弦太朗からは湯煙で全く見えていないのだがその事をロックが知る由はない。
「ひぃ~!?」
ロックはそのまま湯舟を飛び出して脱衣所へと駆け込んでいく。
湯煙で良く見えてはいなかったがその行動が理解できていない弦太朗は湯舟に浮かぶ何かを発見する。
「ロックの奴どうしたんだ?・・・ってタオル・・・?」
弦太朗はタオルと手に取ると、タオルの出所を考え込みそして察してしまった。
「どんな顔して出ればいいんだよ・・・」
弦太朗はこの後のことを考えて頭を抱える。
そして少し時間を空けて湯から上がった弦太朗はロックを見た途端にその場で見事な土下座を決めて、ロックと謝罪し合うという珍事を行った後、旭湯を後にする。
そして、レイヤが言っていたロック達を襲撃したゾディアーツの目的を考えつつバイクに乗って家路につくのであった。
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