おいおい戦闘そっちのけかよ・・・
まぁ、本章の主役はロック。
間違いはあると思います。
弦太朗の言葉を受けてチュチュのスタジオへと駆け込むロックとますき。
その光景をデスクに座っていたチュチュが不機嫌そうに見ていた。
「・・・ロッカアサヒ。何しに来たのかしら?」
「もう一度チャンスをください」
「あなたのギターはRASには必要ない。パレオ。お客様を連れて行きなさい」
「えっ・・・!?」
ロックの言葉を聞いたチュチュは隣に控えるパレオへと指示するが、それを前にしてもロックは引かない。
「帰らんっ!!」
「What?」
「私!!ずっとバンドやりたかった!!特別やと思える人たちと一緒に演奏がしたかった・・・!!その特別と思える人たちと演奏したい・・・。
その夢に手が届くならこの手で掴みたい・・・。あのまま引き下がって後悔はしたくない・・・。もう遅いかもしれんけど、RASさんと一緒に演奏したい!!思いっきり全力でぶつかりたい!!
RASさんとバンドがやりたいんや!!」
静まり返ってた室内にはロックの叫びのみが響く。
チュチュがそのロックへと視線を向けるが、そこには先日会った時とは違う覚悟を決めた真っすぐな視線がチュチュへと返される。
視線が交差して全員が動かない中、ロックを指差してますきがその沈黙を破る。
「・・・こいつの本気見てやれよ」
ますきの言葉にロックは真剣な表情を崩さずにただ真っすぐとチュチュを見つめる。
その言葉と視線をを受けてチュチュはロックから視線を外さずに考え込む。
『だから頼む!!ロックが自分から来たらもう1回だけでいいからあいつのギターを聞いてやってくれ!!』
ますきの言葉と同じようなことを言っていた弦太朗の姿が彼女の頭に思い浮かぶ。
そのままチュチュは彼女から視線を外し、弦太朗がいないまま彼への答えを出す。
「ブースに入りなさい。LastChanceよ」
チュチュの言葉を聞いたロックはそのまま無言でギターを持ってブース内へと入っていく。
そこに以前のような怯えは無く覚悟を決め、早く始めさせろ。と訴えるような視線を送る少女の姿がそこにはあった。
「あんたの言う”夢”ってのを私の手から奪い取ってみなさい。・・・かけるわよ」
視線に応えるようにチュチュはそのまま曲の入りを流し、それに合わせてロックのギター演奏が始まる。
チュチュから言わせればこの間とはまるで別人のような演奏を聞いて胸を躍らせていた。
しかし、それはチュチュの後ろにいた3人も同じだった。
「パレオ!!鳥肌立ってます・・・!!」
「あいつ・・・。ベースもキーボードも全部1人でやるつもりか?」
「歌まで歌いだしそう・・・」
「・・・ったく!!」
演奏を聞いたますきは獰猛な笑みを浮かべねがらブースへと歩き出す。
その様子に他の2人も微笑みながらブースへと歩き出しだすとロックの独奏に割って入り、ロックとRASの演奏が始まる。
チュチュの目の前にあったのは彼女が求めていた演奏に最も近いもの―――。
彼女の求める完璧と比べたら多少のギターが走ったり、主張が強すぎるが2回目でこれなら十分に及第点であった。
弦太朗のことは気に入らないが、彼が出した提案に乗ったことで見られたものを前にして、演者だけではなくそれを聞くチュチュの顔にも笑みが浮かぶ。
そして、全力で1曲を終えた彼女たちは肩で息をしならが笑みが止まらない。
演奏が終わってどのくらいたったか分からないが彼女たちは笑いあっていたがロックがその感想を呟く。
「バンドって・・・バンドってでらすっごい・・・!!」
「ギター走りすぎだよ」
やり切ったロックは笑みを浮かべ興奮が隠しきれない。
それが演奏にも表れたのかレイヤから指摘されるが、ブースにいる彼女たちは全員笑みを浮かべている。
そして、その様子を見とれていたチュチュは我に返り、マイク越しにブースのロックへと話かける。
「・・・このままじゃダメね」
「おいおい・・・」
「チュチュ様・・・」
チュチュから返ってきた言葉に驚くRASのメンバー。
そして、その言葉を聞いたロックは少しだけ表情が暗くなるが、彼女自身は満足いく演奏が出来たので後悔はしていない。
チュチュはRASのメンバーの表情を見ることなく、ロックへ言葉を続けていく。
「だけど、ロッカアサヒ。ギター(仮)としてあなたのRAS入りを許可するわ」
「えっ?」
「そしてあなたはRASに相応しいギタリストになりなさい」
「ったく素直じゃねぇな」
「ふふ。そうだね」
「チュチュ様らしいですね」
チュチュからのRAS入りの許可。
その言葉を聞いたロックは安心しきったのかそのまま膝から崩れ降りる。
「ロックさん!?大丈夫ですか?」
「すいません。なんか安心しちゃったら力抜けちゃって・・・」
「ちょっと気分転換に外の風にでも当たってこよっか?」
「外・・・ってやっべぇ!!弦太朗のことすっかり忘れてた!!」
「あっ・・・」
レイヤの何気ない提案にますきは演奏の興奮が一気に冷めて先ほどの出来事を思い出す。
本来なら忘れられるような出来事ではないが、ロックもますきも先ほどの演奏の興奮がそれを忘れさせるほどに集中していたのだ。
「あのBadBoyが来てるの!?」
「チュチュ様・・・?」
「ますきの慌てよう見るともしかして・・・」
「はい。この間のと如月先輩が・・・。任せろって言ってましたけど・・・」
「ちょっとあたし行ってくるから!!レイはロックの事任せたぞ」
「ちょっとますき!?」
「・・・?3人ともどうされたんですか?」
「なんでもないよ・・・。屋上行こうか・・・」
レイヤは周囲に聞こえない様に小声でロックに状況を確認し、ますきも突然叫び出したと思った後、突然ドラムから立ち上がって静止も聞かずにますきはそのままブースを飛び出す。
その様子を不審に思ったパレオはその事をレイヤへと聞くがそのまま軽く流し、ロックをそのまま屋上へと連れて行く。
そして2人だけの屋上でレイヤは感じていたことをロックへと質問する。
「今日の演奏凄かったね。この前とはまるで別人みたいだったけど・・・。なにかあったの?」
「・・・如月先輩の言葉とポピパさんに背中を押してもらえたんです」
「そうなんだ。やっぱり弦太朗は昔から変わってないなぁ・・・」
「えっ・・・?どういうことですか?」
「うん。出会った時は凄かったんだよ。引っ越して来たばかりで友達がいない私のところの毎日来て「友達になれー」ってね・・・」
「なんかイメージできますね・・・」
「それでその後にちょっとした事があって仲良くなったんだけど。その後に弦太朗がすぐ引っ越しちゃったんだ。でも、また会った時は驚いたよ。だって、ライブハウスで女の子に囲まれてたんだから」
「あはは・・・」
ロックの疑問に答えるようにレイヤは弦太朗との出会いから再開までを語り、再開した時の状況を聞いたロックは苦笑い。
それもそのはず。彼女が言っていた状況を作った原因は自分だったからだ。
「でも、その後のことは私も驚いたよ」
「私も驚きましたよ・・・。でも、レイヤさん落ち着いてますけど心配してないんですか?」
「そういう訳じゃないよ?でも、弦太朗が任せろって言ってたんでしょ?それに花ちゃんも大丈夫って言ってたから」
「そうですね・・・」
そのまま2人は無言で屋上から街明かりで眩しい夜の街を眺める。
この眩しい街の中にはこの前のような怪物がいて、それと闘っているのが自分たちの知人であることを考えると、この見慣れた街の風景が感慨深いものに感じる。
しかし、この静寂は長くは続かなかった。
「お2人とも~。冷えますからそろそろ中に入ってはいかがですか?」
街を眺めるレイヤ達の元にパレオが現れて、2人を中に戻るように提案する。
「そろそろ戻ろっか」
「そうですね」
室内へ戻ろうしたその時、マンションの下から複数の爆発音が彼女たちの耳へと飛び込んでくる。
3人は爆発の聞こえた方向へと視線を向けるがそこには何もない。
「なんでしょうか!?」
「ひぃー!!」
「2人とも落ち着いて!!」
爆発音の次に響いたのは彼女たちが今まで聞いたことのないような轟音が下から迫ってくる。
そして彼女たちの目にはバイクが宙に向かって走っていく姿。
「はわわわわわ!!チュチュ様に報告しないと!!」
そう言い残してパレオは2人を残して一足先に室内に戻り、残された2人の視線は宙へと走り去ったバイクを追いかけていた。
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というアンケート結果から、紗夜さん。
あなたはまじめにやりつつもたまに壊れてもらいましょう
勿論!!闇落ちではなくネタ堕ち