RAS篇終わり。
果てしなく筆が重かったですが戦闘はお茶漬け以上にさらさらです・・・。
ちゃんと新しくカウントした子は今後たっぷり働いてもらうから許して・・・。
ロック達の背中を見送り、フォーゼはゾディアーツへと視線を戻す。
そこには立ち上がろうとするゾディアーツの姿―――
「タイマンはらせてもらうぜ!!」
拳を突きつけていつもの決め台詞を放つと同時―――
ゾディアーツはマンションの入口の前へと走り出す。
しかし、ダメージが抜けておらず初動が遅れたこともあり真正面からフォーゼに受け止められる。
「これ以上は行かせねぇぞ!!」
フォーゼが受け止めたのも構わずにゾディアーツはフォーゼの腕を抑え込みそのまま前進する。
フォーゼも次第にその力に負けてそのまま後ろへと押されていく。
「うぉら!!」
腕が抑えられて足はゾディアーツの力に耐えるべく地面を踏み込んでいたフォーゼは、そのまま頭をゾディアーツへと振り下ろす。
頭突きと言う意識していなかった攻撃に堪らず、ゾディアーツもフォーゼから離れて後退させると両者はその場で睨み合う。
「いってぇ・・・。こいつ・・・!!前より強くなってんな・・・!!」
目の前にいるゾディアーツは以前よりも強くなっていた。
ゾディアーツが強化されているのも問題だが、それ以上にフォーゼにとって厄介なのは他にもいくつかある。
1つ目はゾディアーツの目的が分からないこと。
このゾディアーツの行動から考えると標的はロックかますきのどちらかであることは先ほどますきに教えられていた。
しかも、標的の可能性がある2人ともこのマンションの中にいるのでマンション内に入られてしまえば2人が襲われてしまう可能性が高い為、下手に入口から離れることが出来ない。
2つ目には必殺技を当てる事自体が難しいこと。
今回のゾディアーツは今までに相手にしたことのない速度を出せる相手であり、前回の戦いではリミットブレイクを発動するも自慢の脚で避けらてしまった。
対抗策の1つとしては敵を完全に拘束すること。
しかし、半端な拘束では無意味で、拘束する時間も長くする必要がある。
そしてもう1つの手段として足場がない宙へと打ち上げて倒すこと。
空中に打ち上げてしまえば後はダイザーの打ち上げの推力で宇宙まで押し出すことは可能だ。
しかし、こちらも問題がある。
それは目の前のゾディアーツがラストワンで無ければ、打ち上げて倒してしまうとスイッチャーの身体もただでは済まない。
しかし、倒し方を考える前にダメージを与えなければ倒す手段を試すことも出来ないためフォーゼは考えるのをやめる。
「とりあえず、考えるのはやめだ!!」
そしてフォーゼはスイッチを交換して起動する。
――――ジャイアントフットON――――――
起動と共にフォーゼの右足が大きくなり、その足をそのまま地面に振り下ろす。
その場で地団駄を踏むように見えたゾディアーツはその行動が理解できず、その場に留まっていたが突如としてゾディアーツは上から何かに押しつぶされる。
それを確認したフォーゼはそのまま連続で足を振り下ろすが、ゾディアーツは危機を察してすぐさま距離を取る。
――――――ガトリングON――――
その離れた隙にガトリングスイッチを起動して弾幕を張る中、フォーゼのドライバーから呼び出し音が鳴る。
――――――――レーダーON――
『もしもし?弦太朗くん!?』
「その声。りみか?今戦ってる最中なんだ!!」
『えっとね!!ライブハウスのトイレでスイッチ使ってる人が倒れてたの!!』
「アアアアアアァアアアアアアアア!!」
通信の相手はりみ。
内容と目の前にいるゾディアーツは通信から聞こえるりみの声に反応してそのままフォーゼの左腕目掛けて飛び掛かるが、フォーゼは回避と同時に右足から繰り出すケンカキックをその腹を的確に蹴りこませる。
通信を聞いたその反応からフォーゼは闘っているゾディアーツはラストワンであることを把握する。
『学校で見たのと同じ感じだったし!!後、持ち物の手帳に"こうま座"と”RASのギターオーディション”って書いてあるから・・・!!』
「コーマ?かみの毛座じゃねーぞ?」
『ちゃう!!小さい馬!!アクーリエスって読むんよ。』
「仔馬ね・・・。後は任せろ!!」
『・・・気ぃつけてな!!』
その言葉と共にりみからの通信が切れると同時にフォーゼはダイザーを呼び出す。
りみの話が本当ならばこのゾディアーツはこうま座のアクーリエス。
正体がバレたアクーリエスはそのままフォーゼを無視してマンション内へと突入しようとするが、フォーゼの右足によって進路を妨害されたアクーリエスはマンションに入ることを完全に諦めて、狙いをフォーゼへと切り替えて襲い掛かる。
決して攻撃そのものは強くないものの先ほどまでの攻撃と違い、圧倒的な速さによってフォーゼを一方的に攻め立てる。
その速さによって防戦一方になるフォーゼだが、聞きなれた音と共に1つの影がその攻防に割り込んでくる。
「ますき!?」
その正体はマッシグラーに乗ったますきがマッシグラーで突撃しアクーリエスを吹き飛ばしながらフォーゼへと叫ぶ。
「弦太朗!!こっちは終わったからとっとと決めろ!!」
「・・・おう!!」
アクーリエスは突如として現れたバイクに吹き飛ばれて倒れた状態から足り上がろうとするが、立ち上がることは無かった。
立ち上がろうとしたアクーリエスに背後にやってきていたダイザーがミサイルを放ち、その体を空中へと高く打ち上げる。
「うわぁ!!」
ダイザーが変形すると同時にマッシグラーが1人でにダイザーの上へと乗り上げると同時にフォーゼはダイザーへと飛ぶ。
「ますき。離れてろ!!」
「・・・あぁ」
フォーゼの言葉を訳も分からないまま、言葉に従ってますきがダイザーから離れる。
それと同時に変形するダイザーからは変身と似たカウントダウンが響く。
3―――――――
2―――――――
1―――――――
―――Blast off!!
「うぉおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「マジかよ・・・」
呆然と見送ったますきに見守られつつ、カウント終了と同時にマッシグラーは炎を噴き出しながらアクーリエスを巻き込んで宙へと駆け上がる。
そのままマッシグラーでアクーリエス共々宇宙へと飛び出したフォーゼはマッシグラーを足場にして飛び降り、地上の重力に少しずつ引かれながらドライバーのスイッチを交換してレバーを引く。
――ロケットON――――――――
――――――ドリルON――――
―ロケット・ドリル・リミットブレイク―
「ライダーロケットドリル宇宙キィィィィィック!!」
宇宙へと打ち上げられたアクーリエス。
地上ではその足でフォーゼを翻弄したが、足場のない宇宙ではその攻撃から逃げることの叶わない。
フォーゼのドリルがアクーリエスの頭からその体を貫いて叫びをあげることなく爆散する。
フォーゼは地上へと落ちていく中、ゾディアーツスイッチを切って消滅させるとそのまま地上へと堕ちてゆく。
そして地上が近づくと先ほどまで闘っていたマンションの近くにおりるべく、空中でパラシュートスイッチを起動する。
――――――――パラシュートON――
起動と同時に左腕からパラシュートが展開されゆっくりとマンションへ向けて降下するが、突如として強い風がフォーゼを襲い大きく予定していた進路から外れる。
そして、フォーゼは咄嗟にパラシュートを操作するがそれも虚しくマンションの屋上へと落下した。
――――――
弦太朗がバイクと一緒に空に飛んでいったのを間近で見ていたあたしは理解が追いついていないがここにいてもやることはないのでそのままスタジオへと引き返す。
レイ達が外にいるって言ってたから説明しねーとな・・・。
そう思いながらエレベーターでチュチュ部屋がある屋上へと向かう。
パレオとチュチュがなんか騒がしい。
可愛い・・・。
ってそうじゃねぇ!!
まずはレイ達に話さねぇと・・・!!
そう思った私はそのまま外に出ると固まってる2人の姿を見つけて駆け寄る。
「レイ!!ロック!!」
「ますきさん!!今!!」
「あれ、弦太朗だからな」
「なんやって~!!」
「あはははははは・・」
「レイ。お前のスマホ鳴ってんぞ?ハナじゃねーか?」
「花ちゃん!?ホントだ!!」
おいおい。
なんでハナの名前出しただけで復活すんだよ・・・。
しかもホントにそうだったのかよ・・・。
「・・・うん。そうなんだね!!うん!!ちゃんと伝えとくよ。また今度ね!!」
レイの奴テンションたけーな・・・。
これから何かあったらハナの名前だすか・・・。
「花ちゃんから連絡があって!!弦太朗が怪物倒したって!!」
「本当ですか!!良かった~!!」
その言葉を聞いたロックも安心したような表情を浮かべる。
こいつ・・・可愛いな・・・。
でも、何で空に飛んで行ったのに倒したって知ったんだ?
「ねぇ・・・あれって・・・」
私が考えてる最中にレイが指差した先には見慣れないパラシュートがこちらに向かってゆっくりと降りてくる。
しかし、そのままこちらに降りていたパラシュートだが風に煽られていた。
あれ?こっちに向かって来てるな・・・。
あの角度だと屋上・・・・プールに落ちるな・・・。
「2人とも、ちょっと離れるぞ」
「ますきさん!?」
「ちょっと!!」
そのままあたしは2人の腕を引いてその場を離れるが、それと同時に中からパレオ達が外へと出てくる。
「本当なんですよ!!空に向かってバイクが!!」
「パレオ!!引っ張らな・・・!」
しかし、チュチュからの抗議の言葉は最後まで言われることはなかった。
パラシュートがあたし達の目の前で消えてそのまま目の前のプールへと落下し、盛大に水を巻き上げてチュチュ達へと水がぶっかかってそのまま気を失っている。
「あっ!!チュチュさん!?」
「あそこにいたら私たちも巻き込まれてたね・・・」
「それでも少し濡れたけどな・・・」
あたし達は少しだけ水がかかっただけだけど、真正面から水を浴びたチュチュ達に比べたら大したことはない。
案の定、プールへと堕ちてきたのは変身した弦太朗。
弦太朗はそのままプールから上がると変身を解いて普段の学ラン姿へと戻った。
「おう!!こっちも終わったぞ」
「さっき花ちゃんから連絡きたから知ってるよ」
「あの・・・・さっきバイクが空に向かって飛んでいきましたけど・・・」
「あぁ、あれで宇宙まで飛ばしてから倒したからな」
「えっ!?」
目の前で盛り上がってる3人。
それを他所に、盛大に水を被って気を失っていたチュチュが寒さで震えながら意識を取り戻す。
「・・・寒っ!!ってBadBoy!!あんたどうやって来たのよ!!」
「どうって空からだな!!」
「・・・意味わかんない」
「ふふ」
「あはは・・・」
「おい。チュチュお前のすげぇ事になってんぞ」
「もうなんなのよ~!!」
マンションの屋上にはチュチュの虚しい叫びが叫びと共に私達の笑い声が響き渡っていた。
――――――――――
今回の事件が終わり、弦太朗はロックをバイクに乗せて旭湯へと送り届けていた。
「如月先輩。色々ありがとうございました。おかげでRASに入ることが出来ました!!」
「良かったな!!」
「はい!!色々手伝ってもらってありがとうございました!!これからは自分で頑張ってみます!!」
「困ったときはお互い様だろ?何かあったら言えよ?」
「はい。あのお風呂で言ってくれた言葉とポピパさんの曲が背中を押してくれたから・・・」
ロックは自分が行動に移せた理由は弦太朗達のおかげだということを伝えようとしたが・・・。
その言葉が最後まで言い切ることはなかった。
「ねぇ。2人とも?お風呂ってどういう事かな?気になるよね。ひまりちゃん?」
「うん!!」
「ひゃ!?Afterglowさん!?どうして皆さんがここに!?」
予想外の人物の登場にロックは驚きと恐怖を隠せない。
旭湯から出てきたのは風呂上がりのAfterglowのメンバー達、そして最初に話しかけて来た2人の目に光がなく、ロックを引いて弦太朗から少し距離を取る。
「いや~。六花が事件に巻き込まれたから慰めて~って沙綾から連絡があってきたんだけど~六花がいなくてね~」
「それに折角銭湯に来たから風呂入ってきたんだよ」
「そうだったのか。でももう終わったから心配すんな」
「あたしはつぐみ達のほうが心配なんだけど・・・」
蘭は呟きながら視線をロックへと移し、それに釣られるように弦太朗達も視線を移す。
「ねぇねぇ?どういうことか教えて?もしかして一緒のお風呂に入ったの!?キャー!!」
「・・・///」
「あの・・・」
そこにはひまりに寄って詰められているロックの姿があった。
横ではひまりの言葉を想像したつぐみが顔を真っ赤にして思考を停止していた。
「まぁ、なんとかなるだろ。冷めないうちに帰らないか?」
「さんせ~」
「なら、俺も帰るか」
「ちょっと!?つぐみ達は?」
「まぁ、なんとかなるだろ」
「・・・それもそっか」
「じゃあな!!」
こうして彼らは日常へと戻っていく。
そして彼女は・・・・・・。
「えへへ・・・」
新たに始まるであろうバンド生活に期待で胸を膨らませて笑みを浮かべていた。
誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。
本編次回予告:メトロノーム修理篇
この戦闘の軽さ・・・。
でもいいんです。
本章ではロックが主役ですから本章の戦闘は添え物です。
弦太朗の呼ばれ方RAS篇
レイヤ:弦太朗
マスキング:弦太朗
ロック:如月先輩
パレオ:如月さん(今後からかな・・・
チュチュ:BadBoy
カウント・the・スイッチ
30/40