リサ姉の作戦についてはもう少ししたら完全にネタバレさせますから待ってくだされ。
ムスカとの戦闘を終えてから戻ろうとした弦太朗達。
彼らが校内に入ると同時に外から彼らの元へと駆け寄ってくる生徒が1人。
「あらっ!?弦太朗に花音!!彩も一緒なのね!!」
「ふえぇ・・・。こころちゃん?」
「今の時間は一応授業中なのになんでいるんだろ?」
「彩ちゃん。それは私達も一緒だからね?」
「こころはこんなところで何してんだ?」
彼らの目の前に現れたのはこころ。
目の前にいるこころは教室へと駆け込んできたイヴやたえ達とは違い、スイッチについては知らないはず―――
それなのに授業中の時間である現在に教室の外を出歩いていることを不思議に思った弦太朗はこの場にいる理由を問いただす。
「さっき教室に沢山の虫さんが来たのよ!!」
「ふえぇ・・・。こころちゃん、もしかしてだけどその虫を追いかけてたの?」
「花音!!その通りよ!!」
こころの言葉に驚きを隠せない弦太朗達。
その言葉から弦太朗と彩の2人は彼女がムスカのスイッチャーであることを警戒するが、その話を聞いても花音は普段通りに話を続ける。
「それで虫はどうしたの・・・?」
「途中で見失ってしまったの・・・。それで学校を探してたら校舎の後ろから沢山の虫さんたちが学校の外へと飛んでいくのを見たわ!!」
「じゃあ・・・」
「あの虫さんたちを探すわよ!!」
「ふえぇ~!!」
こころの宣言に戸惑う花音を珍しく彩がフォローを入れる。
「ちょっと待ってこころちゃん!!まだ授業があるよ!!」
「でも、先生も他のみんなも驚いて動かなくなってしまったわ!!それでも授業って出来るのかしら?」
「じゃあ!!あたしが先生だよ!!」
「彩が先生なんてとっても面白そうね!!それじゃあ行きましょう!!」
こうしてこころに腕を引かれて、こころ達の教室である2年B組へと向かうと彩による授業が始まった。
しかし、この授業は結果的に彩への授業へと変わってしまい、意識を取り戻した生徒達はこころと花音が彩に勉強を教えている光景を目撃して頭を抱えることになるのだった。
―――――――――
「ハァハァ・・・・・・ミナトユキナ。今に見てなさいよ・・・!!」
息を切らしながらワタシはミナトユキナの顔を思い出しながら、明日のライブを行う予定の"dub"までの道を歩いていた。
ワタシがこんなことをしているのはこの間のパレオと2人でロックを追っていた出来事。
あれがミナトユキナに知られてしまい、それで彼女に笑われたのだ。
それが悔しくて少しずつ体力をつけるために出来るとこから運動を始めた。
「ミナトユキナ・・・今に見てなさい・・・!!」
そう思って"dub"への道を歩き始めた時、見覚えのある制服がワタシの目の前を横切っていった。
あれはトヤマカスミやハナゾノ達と同じhigh schoolの制服・・・。
私は目の前を通った人物を見て驚きを隠せなかった。
「ってあれはRoseliaのサヨ・・・でいいのよね?しかも今は学校の時間じゃない・・・」
その正体はRoseliaのギターであるサヨ・ヒカワ。
しかし、焦点が定まっておらずフラフラとしながら歩く今の彼女は明らかにおかしい。
例えるならまるでMovieの中にいるJunkie―――
ただ事ではないことは分かった。
でも―――
「PoliceもAmbulanceも呼んだらまずそうね・・・」
そう思った私はスマホを取り出してハナゾノの学校に電話を掛ける。
「Why?どうしてhigh schoolに繋がらないのかしら?」
学校があるはずなのに誰も電話に出な事を不審に思うが、とりあえず私はこの事を同じ学校のハナゾノへとチャットで連絡する。
すぐにチャットの既読通知が届くと同時にハナゾノからの着信。
「hello?ハナゾ・・・」
『チュチュ。紗夜先輩見つけたの?』
「ちょっとハナゾノ!?何があったのよ!!あなたのhigh schoolに電話が繋がらないんだけど!!」
『うん。いっぱい虫が出たんだよ』
「はぁ?」
『待って。今、先輩に変わるから』
「ちょっと?」
ハナゾノが意味分からないことを言ったので聞き返すが返事がない。
先輩って誰よ・・・。
そんなことを考えていると電話口から声が聞こえる。
『おうチュチュ!!』
「ってあんた!!何やってんのよ!!今授業中でしょ!?」
ハナゾノの電話から聞こえるのはまさかのBadBoyの声。
なんで学年が違うのに一緒にいるのかしら?
『ちょっとハエが大量に出てきてな』
BadBoyの答えはまさかのハナゾノと同じ言葉。
訳が分からず、そのままワタシは頭を抱える。
『それにしても、お前もやるな!!学校サボるなんてな!!』
「違うわよ!!あんたと違ってもう単位は取り終わってるの!!だからサボってるわけじゃないわよ!!」
『先輩。チュチュは小っちゃいけど凄いんだよ』
『スゲーけど、小さいって関係ないだろ・・・』
ハナゾノがなにか失礼なこと言ってるわね・・・。その点BadBoyは多少は見る目あるじゃない。
『って今はそれじゃねぇ!!紗夜をどこで見たんだ!?』
「どこって”dub”の近くよ」
『それってこの間のライブのとこだよな?』
「Yes。BadBoyにしてはよく覚えてるじゃない」
『助かったぜチュチュ!!』
あのBadBoyからお礼を言われるとは正直思ってなかった。
不意打ちにフリーズしたワタシはすぐに意識を取り戻す。
不本意だけどBadBoyのおかげでロックをguitaristとしてRASに迎えられたから礼を言わないといけないわね・・・。
それに・・・。
これからは名前で呼んであげてもいいかもしれないわね。
「ふんっ!!BadBoyにしてはよく分かってるじゃない・・・。それにこっちも・・・」
『チュチュ?先輩ならもう行っちゃったよ?』
「What's!?」
『それにこっちもバッテリーが切れ・・・』
「ちょっとハナゾノ!?」
しかし、通話は切れてしまった。
掛け直すがどうやら電源が切れてるみたいね・・・。
「もう!!あいつもハナゾノもなんなのよ!!」
なんなのよ!!あんなやつは一生BadBoyでいいわよ!!
ワタシは今の出来事に怒りを覚えながら"dub"への道を歩き始めた。
――――――
チュチュからの話を聞いた弦太朗はこころ達を学校に置いて、気を失ったままの燐子を担ぎ上げるとその足で他のRoseliaのメンバーがいる羽丘まで走っていた。
彼らが辿り着くと羽丘では授業が終わったらしく生徒達が校門から出てきていた。
周囲の視線を集めながらもそれに逆らうように弦太朗は羽丘の校門までたどり着くとそこには友希那達が集合して待ち構えていた。
「おーい!!こっち!!って燐子どうしたの!?」
「わりぃ!!燐子の事頼む!!」
「うん!!とりあえずこっち!!」
リサの案内で校門に近いベンチへ燐子を座らせるとあこが一目散に燐子へと駆け寄る。
「りんりん大丈夫!?何があったの!?」
「紗夜の事は彩から聞いたけど・・・。それにしても、弦太朗が普通の見た目にすれば紗夜も少しはマシになると思ったけどだめだったか~」
リサと弦太朗の会話を他所に友希那は弦太朗の事をずっと見つめていた。
そして話がキリが良さそうなところで友希那は弦太朗を見た感想を呟く。
「写真で見たけど本当に如月なのね・・・」
「あこも全然分かんなかった!!」
「それはアタシも同じこと思ったけど。今は紗夜のことでしょ?」
「・・・それもそうね。燐子の事も併せて後で聞くわ」
「それで!!あこたちはどうしたらいいの!!」
「弦太朗と彩からの話を聞いた限りだと、友希那以外で紗夜を探しに行った方がいいかな」
「なぜかしら?」
リサが言った言葉の意味の分かっていない友希那。
そんな彼女にリサが理由を説明する。
「ねぇ、友希那。最後に紗夜と話したのっていつ?」
「直接話したのは・・・。あの時が最後ね・・・」
「その後は・・・?」
「メッセージ送って返信はないし、それに電話にも出ないわよ」
「まぁ、そんな感じってことは紗夜は友希那に会いにくいと思うから友希那はお留守番して燐子の面倒見てて。それに探しに行ってもすぐ体力使い果たして動けなられても困るしね~」
「・・・・・・仕方ないわね」
「じゃあ弦太朗とあこはチュチュが見たって言う”dub"辺りを探してみて!!ワタシは近いところから探してみるから!!」
「あこ!!近くまでバイクで行くぞ!!」
「うん!!友希那さん!!りんりんの事は助っ人にひーちゃんが来るから!!」
2人はそういうと校門から外へと飛び出してから少し後、リサたちの元へバイクのエンジン音が届く。
「ひまりだけだとちょっと不安だけど・・・。まぁ友希那だけよりいっか!!よしっ!!じゃあアタシも行くね!!」
リサは準備運動ながら2人を見送ると彼女も紗夜を探すために走り出す。
「如月は燐子を担ぎながらバイクに乗ったのかしら?まぁ、後は任せましょう」
その後ひまりが友希那の元へ現れる少し話した後、2人はその場で居眠りを始めてしまう。
3人が並んで座っているのを見た一部の生徒達から友希那が”凸凹トリオの凹んでるところ”と影で呼ばれることになることを彼女たちはまだ知らない。
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