1:名無しの魔獣
何故だ?
2:名無しの魔獣
何故と言われてもな
3:名無しの魔獣
どう気になるのだ?
4:名無しの魔獣
難しいな
気になるとしか言えない
4:名無しの魔獣
ふむ
5:名無しの魔獣
隣の部屋という事はアパートか何かに住んでいるのか?
6:名無しの魔獣
そうだ
マンションに住んでいる
7:名無しの魔獣
生活音が気になるとかか?
8:名無しの魔獣
それも一つだ
9:名無しの魔獣
我々は耳がいいからな
寝ている時に音がすると目覚める事もあるな
10:名無しの魔獣
私などは元々国では警備兵をしていたからな
すぐに目覚めてしまう
11:名無しの魔獣
いや そういう気になるではないのだ
12:名無しの魔獣
ほう?
13:名無しの魔獣
例えばあいつがシャワーを浴びている音がするとするだろう
14:名無しの魔獣
うむ
15:名無しの魔獣
ならあいつは今裸のまま無防備な格好を晒しているはずだ
16:名無しの魔獣
それが気になるのか?
17:名無しの魔獣
ああ 気になる
他の雌に食われてしまうかもと思えば気が気ではない
18:名無しの魔獣
その男の事が好きなのか?
19:名無しの魔獣
何を言う 私は誇り高き魔獣族の戦士だぞ
ひ弱な人間の雄など好きになるはずがないだろう
20:名無しの魔獣
そうか なら違うな
21:名無しの魔獣
うむ
22:名無しの魔獣
他には何かあるのか?
23:名無しの魔獣
そうだな あいつは偶に私に食事を捧げるのだ
24:名無しの魔獣
ほう 食事をか
25:名無しの魔獣
ああ 余ったからとか言っていたがそんな事はあるまい
きっと私に捧げる為に多めに作ったのだろう
26:名無しの魔獣
何故そう思うのだ?
27:名無しの魔獣
ちょうど私の好みの味だからだ
28:名無しの魔獣
なるほど
29:名無しの魔獣
きっと私の婿にしてもらおうと必死なのだろう
ふふ 愛い奴め
30:名無しの魔獣
強い雌に媚びるのは確かに自然な事だな
31:名無しの魔獣
婿にしてやるのか?
32:名無しの魔獣
吝かではないが如何せん弱すぎる
番としては及第点はやれないな
33:名無しの魔獣
鍛えてやればどうだ?
34:名無しの魔獣
そうだな 弱い事以外は気に入っているしな
35:名無しの魔獣
守ってやってもいいと思うぞ
人間は鍛えても魔獣族の子供にも勝てない
36:名無しの魔獣
そうなのか ならまあ庇護してやってもいいな
37:名無しの魔獣
家事でもさせておけばいいのではないか?
38:名無しの魔獣
ふむ あいつが家で洗濯や掃除や食事の準備をして待っている訳か
39:名無しの魔獣
どうだ?
40:名無しの魔獣
悪くない 明日にでも挙式しよう
41:名無しの魔獣
良いのか?好きではないのだろう?
42:名無しの魔獣
恋愛対象としては好きではない
ただ共に一生を過ごす者として好ましくはある
43:名無しの魔獣
そうか ならいいか
44:名無しの魔獣
しかし子供も作らねばなるまい
そこはどうなのだ?
45:名無しの魔獣
ふむ 考えてみよう
46:名無しの魔獣
好きでもない相手と行為は出来ないだろう
47:名無しの魔獣
いや 悪くないぞ
48:名無しの魔獣
そうか?気分は悪くないか?
49:名無しの魔獣
全くない
そもそもあいつと体の相性は悪くないはずだ
50:名無しの魔獣
と言うと?
51:名無しの魔獣
あいつが近くにいるとつい首筋に顔を近づけ匂いを嗅いでしまう
体臭がいい匂いと感じる相手とは交尾も上手くいくはずだ
52:名無しの魔獣
なるほど 確かに匂いは重要だな
53:名無しの魔獣
ならいいのか
54:名無しの魔獣
その時についすりすりと頬擦りしてしまう時もあるがこれは匂いを嗅いでいるから仕方ない事だしな
55:名無しの魔獣
ん?頬擦りするのは好きな相手だけではないのか?
56:名無しの魔獣
そうだぞ 好きでもない奴に頬擦りするなど有り得ない
57:名無しの魔獣
いや こうした方が匂いをより感じられるからそうしているまでだ
他意はない
58:名無しの魔獣
そうなのか?
59:名無しの魔獣
うむ しかし何故かこうすると胸が苦しくなるのだ
60:名無しの魔獣
病気か?
61:名無しの魔獣
好きでもない相手と頬擦りすれば不快感を感じるのは自然だろう
62:名無しの魔獣
不快ではない
むしろ快くてよりそれを味わいたいと思う
63:名無しの魔獣
不思議だな
64:名無しの魔獣
もう一度聞くが好きではないのだな?
65:名無しの魔獣
うむ もちろんだ
66:名無しの魔獣
もう求婚はしたのか?
67:名無しの魔獣
いやまだだ
だがこの前あいつと会った時に「頬擦りしながらクルーン、クルーンって言ってたのは何なんですか?」とか言っていたな 覚えがない
68:名無しの魔獣
求婚しているではないか
69:名無しの魔獣
しかし全く覚えていないのだ
聞き間違いだろう
70:名無しの魔獣
求婚の鳴き声は無意識に出ると聞くぞ
71:名無しの魔獣
それは相手が好きだからだろう
私はあいつが好きではないから有り得ない
72:名無しの魔獣
そうか それもそうだ
73:名無しの魔獣
ちなみに聞いていいか?
74:名無しの魔獣
何だ?
75:名無しの魔獣
もしその男がお前とは別の雌を連れて歩いていたらどうする?
76:名無しの魔獣
ふむ そうだな
77:名無しの魔獣
落ち着いて考えてくれ
78:名無しの魔獣
うむ
その雌を殺すしかあるまい
79:名無しの魔獣
形も残らぬほど引き裂いて、喰らい尽くしてやるしかない
80:名無しの魔獣
一族郎党皆殺しだ
81:名無しの魔獣
私のあいつを奪うなどと命知らずめ
82:名無しの魔獣
後悔させてやる
その売女は何処にいる?早く言え
83:名無しの魔獣
早く
84:名無しの魔獣
さもなくば貴様も殺す
85:名無しの魔獣
落ち着け 例えばの話だ
86:名無しの魔獣
む、そうか
87:名無しの魔獣
すまないな 取り乱した
88:名無しの魔獣
まあ、兎も角その男は番にするのだな
89:名無しの魔獣
うむ 仕方ないな
あいつが求婚したのだからな
90:名無しの魔獣
そうなのか?
91:名無しの魔獣
? 違うのか?
92:名無しの魔獣
そんな話は聞かなかったぞ
93:名無しの魔獣
ふーむ そう言われればされていない様な気もするな
まあどうせあいつは私の事を好いているだろう 些細な事だ
94:名無しの魔獣
そうか ならいい
95:名無しの魔獣
では早速あいつの部屋に行ってやろう
私の番になれると聞けば泣いて喜ぶだろうな
96:名無しの魔獣
うむ 祝福しよう
97:名無しの魔獣
おめでとうだな
98:名無しの魔獣
すまないな ではさらば
99:名無しの魔獣
うむ
100:名無しの魔獣
好きではない相手との結婚か
考えた事もなかったな
101:名無しの魔獣
ああ 1もその男の事を好きになれるといいがな