今、凶香は俺の横で静かに寝ている
まぁ、まだ太陽すらも出ていない真夜中だ
さて、では何故俺は寝ないのかというと
眠れるはずがないだろう…明日のこの時間には
俺は依頼された仕事を始めているんだ…
正直、可能性を操れるならこいつが助かる方に
話を持っていくんだが…案の定あのちっこい神様に
その能力は禁じられたままだ…
それにこいつはそうやって助かる事を望まないだろう
楽矢「かなり難しい話だな…見合った報酬だが」
俺は紙とペンを取り出しひたすら作戦を模索した
元々は俺は戦闘型と言うよりも司令型だったため
人を殺める術より人を殺めるための術を考える方が
長けている…が、対人間でしか経験のない俺には
かなり難しく感じる…正攻法のない仕事は苦手だ
俺の経験上だが多分、敵の数は今までで一番だろう
それは問題はない…が、人間に被害を出さないとすると
話は別だ、最難度の依頼になってしまう
空間操作で戦闘する時だけ別次元に俺と蓬莱人共を
飛ばす手も考えた…戦闘するとなると妖力、神力、
どちらも使ったとして、もって5分だろう
俺は輝夜を逃がさないといけない…が、
妖力と神力を主力に戦闘する俺の戦い方だと
この戦闘は無理に等しいだろう
凶香を戦闘員と数えるにはあまりにも難しい…
邪神を呼び出したとして俺の空間では絶対に
覆いきれないだろう…人間界に出してしまったら終わりだ
ではどうする…俺一人で輝夜を逃がしきれるのか?
あまりにも難しい…人手がなさすぎる…
せめて人間を無視して戦えればまだ出来るだろう
楽矢「何か手は無いのか…」
一人で思い悩むと口に出す俺の癖…そろそろ直さないとな
妖怪を動かす、これも考えた
だが、奴らが不利益に動かせるはずもない
脱出ルートの確保さえ出来れば…
この背水の陣をどうくぐり抜ける…
逃げ出すという手も無い事は無い…が、
凶香という存在がまた生まれてしまう…
どちらの約束を破棄する?使える駒は動かす…
もし、人間側に被害が出れば今後の世界に影響する
さて、何を優先するか…
一番の最善策である輝夜の約束を優先だが
楽矢「人間側への被害を防げたら…」
どうにか人間側への被害を防げないものか…
………ポチとクロを利用出来ないだろうか…
ヨグ=ソトースとの会話の中でこう言い残していた
この二匹は宿主の妖力に反応する事の出来る
ならば、俺の妖力に反応するんなら…
……その手があったか…ポチとクロを忘れていた
完璧だ、我ながら上出来だ…これはいけるな
ポチとクロに自分の妖力を流し込んでおく
そして奴らが来て俺の妖力に反応させて
別次元の空間を作り出す…
本来なら存在しない空間…其処なら
どう暴れられても危なくなればその空間に
置き去りにして俺だけ逃げることが出来る…
かなりリスクが高いがやる価値のある戦法だ
…が、最悪の場合を読んで一応保険は張っておくか
気付けばさっきまでの仄かな月の明かりではなく
外からの太陽の光が屋根を通る程の時間になっていた…
物事を深く考えすぎるのも得策ではないな
楽矢「凶香、朝だ」
この発言から時間的にはもう10分以上は経っている筈だ
やはり、こいつは目覚めない
俺のモーニングコール…まぁ物理だが
それに不満なのなら一度で起きてほしいものだ
楽矢「起きろ」
べチッと凶香の額から良い音がなる
今日のモーニングコールは軽く指で額を弾き飛ばす
まぁ、デコピンとかいうやつだ
凶香「痛!」
楽矢「随分と気持ち良さそうにお眠りでしたので
私からモーニングコールのサプライズです」
凶香「朝から額の痛さで起こしてもらう
目覚ましを頼んだつもりないんだけど?」
楽矢「なら今度からは一人で起きる事だな」
凶香「楽矢のケチ!馬鹿!」
なんで目を覚ましてあげただけでこんなにも
俺が罵倒されなければいけないんだ…
しかも罵倒の一言一言が完全に子どもだ
楽矢「誰が馬鹿だ…」
凶香「それよりも今日の予定は?」
人の事罵倒して次の言葉がそれか…
もう慣れたもんだが、やっぱりこいつはガキだ
楽矢「ちょっと街の方に用が出来た
お前は待っててくれないか?」
凶香「それなら私を起こさなくても良かったじゃん!」
楽矢「そうするとお前が置いて行っただの言って
煩くわめき散らすんだろうが」
凶香「しないよ!それよりさっきから
凄い失礼な事思われてる気がするんだけど?」
楽矢「子どもか、一々面倒くさい奴だな…」
凶香「あ、子どもって言った!怒るよ?」
楽矢「はいはい、それじゃあ行ってくる」
凶香「いってらっしゃい」
扉が閉まると直ぐに静かになった
幽霊ってのは何だ?寝るのが早いのか?
なんで俺はこんな見た目は美人、
中身は子どもな奴を守ろうとしてるんだか…
まぁ、これから向かうのはあの陰陽師のところだ
目的は色々とあるが…それよりも不在だったら
予備の保険がなくなってしまうからな…
頼むから居てくれ…
あの夜、あいつから現在の妖怪の状況や、
主権を握っているものを一通り聞いておいた
まぁ、案の定寝てしまったわけだが
楽矢「さてと…」
歩くのが面倒だ、時間も限られている
止むを得ない…空間操作で飛ぶか…
正直、こればかりで移動すると妖力が切れるのが
早くなる、距離にもよるがどの距離でも
連続して使うのはかなり難しいだろうな
仕組み的に説明すると、
自分が立っている地面の上の空間を
行きたい場所への座標…とでも言っておこうか
まぁ、座標を行きたい場所の座標に
強制的に操作する事で飛ぶ事の出来る、というわけだ
座標を合わせるのが、一番消費が激しく感じるな…
楽矢「……ここで合ってるのか?」
空間操作自体は成功したのだが
どうやらかなり森の奥深くに見える
目の前に見えるこの廃屋らしきものがあいつの家なのか?
取り敢えず、ノックくらいはするか
清明「……随分と強い妖気が近づいてくると思えば…」
清明は札を構えながらのそのそと家から出てきた
こいつ程気力と妖力を持ち合わせて強い人間は
多分、この時代にこいつだけだろう
清明「久しぶり…ではないか
それにしてもこんな山奥まで何様か?」
楽矢「この前は色々と助かった…
今回は一つ頼みがあって来た」
清明「お主の頼みなら聞ける範囲なら聞くが…」
楽矢「今日の夜、街から人を消してくれないか?」
こんばんわ、空ネロです
今回は前書きに書く事は特になかったので
前書きは無しです
かなりの猛暑日が続きますが皆さん大丈夫ですか?
私、先日…脱水症となってしまいまして
外に出るのが大変恐ろしく感じています
脱水症、熱中症はかからないと辛さが分からない
症状ですが、かかってからでは遅い事を実際体験して
とても実感致しました。
どうか皆様も無理をしないで残りの夏を
乗りきれるよう、水分補給や日光などの対策は
しっかりとお気をつけ下さい。
説教くさくなりましたが
一応、駄主がなんか言ってた程度に受け止めて
頂けたら大変光栄でございます
それでは、今回もご回覧ありがとうございました