東方冒涜伝   作:空ネロ

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第五十二話 種族

人から離れて約五日くらいだろう…

そろそろ景色が変わらないものか

ずっと山の紅葉ばかりが目に映って飽きてきた

最初のうちは綺麗だと感じていたものも

それしか見えないのが続くと飽きてしまう

それよりも、妖怪すら見当たらない事に驚きだ

一匹くらい絡んできてもおかしくない筈なんだが…

流石の俺でも植物以外の話が出来る生物に飢えてきた

そろそろ空間移動でとっとと鬼子母神のところまで飛…

 

「危ない!」

 

俺の頭から鈍器で殴られたかの様な鈍い音が鳴った

その拍子にバランスを崩してしまい倒れてしまった

こんな音聞いたの初めてだ、しかも俺の頭からときた

痛いというよりは何があったか俺の頭が追いついていない

 

「すいません…いてて…」

 

俺の耳元で若い女の声がした…

いや、待て人は空から降ってこない

降ってきてもそれは例外だ

俺の上に何かが乗っかっているのは分かった

俺の頭の痛覚がやっと働き始めた…痛い

 

楽矢「謝るよりも先にどいてくれ、重い」

 

「あぁ…!すいません…」

 

俺が顔を上げて目に映ったのは

短い黒髪の着物を着た人間らしき少女だった

羽が生えている事を除けばな…

聞きたい事は山ほどあるが…空腹と睡魔で頭が回らない

五日近く寝ず食わずだと流石に無理があったか

 

楽矢「怪我はないか?」

 

「私の方は貴方がクッションになってくれたので…」

 

楽矢「そうか、気をつけて帰れよ」

 

何故か知らないが俺の第六感が

面倒だと察知した、早く去ろう

俺は第六感の言う事は極力信じているタイプだ

 

「え…いや、あの…」

 

楽矢「何だ?まだ何か?」

 

「と、とにかくすいませんでした

空を飛ぶのを練習してたらつい落ちてしまって…」

 

楽矢「そうか、無事で良かった」

 

「あの…もしかして貴方、人間ですか?」

 

こいつの話すペースに持っていかれてるな

俺はとっととこの場から去りたいんだがな…

 

楽矢「そうだが、それが?」

 

羽の生えた人に近い生物…こいつは天狗か?

天狗…確かプライドが半端なく高いんだっけか?

鬼子母神から聞いた事がある様な無い様な…

とにかく今はあまり気分が優れない…

 

「は、初めてです…人間をこんなに間近で見たのは…」

 

楽矢「本当に天狗は山から降りないものなのか…」

 

「…え?私もしかして天狗って言っちゃってましたか?」

 

少女が焦りながらこちらを見つめる

俺は近くにあった大きな石に腰を掛けた

頭の痛みは引いてきたが…ポチとクロが臨戦体制だ

こいつに危害を加えないうちにとっとと行くか

 

楽矢「羽が生えて空飛ぶ妖怪は天狗くらいだろ…」

 

「そういうもんですかね…」

 

楽矢「そういうもんだ、俺はもう行くぞ」

 

「あ、ちょっと待ってください!

お詫び代わりに私の里に来ませんか?」

 

「大した物は出せませんが、

その顔色くらいなら戻せると思います」

 

楽矢「そうしたいんだが、用事があってな」

 

あ、そうだ…こいつに聞けば良い

つい、忘れてたな…

 

楽矢「そうそう、鬼子母神って名前知ってるか?」

 

「…まぁ、一応は知ってます」

 

楽矢「何処にいるか分かるか?」

 

「人間が鬼に用が有るなんて珍しいですね…

人間は鬼を恐れていると聞いた事ありますが」

 

楽矢「複雑な事情が色々とあってな…」

 

さっきから物凄く何かに恐れた顔をしながら

会話をしてるが、何かに追われてるのか?

 

「まぁ、鬼子母神様に会うんなら

私の里も近いので是非、来ませんか?」

 

天狗と鬼、種族は違えど上下関係は激しいのか

通りで呼び捨てにした時の表情が一々怯えたわけだ…

まぁ、休憩がてら寄って行くか

 

楽矢「そこまで言うなら行かせてもらおうか」

 

「初めて人間に会ったもので…

つい興味が湧いちゃいまして…」

 

楽矢「初めて…ねぇ…」

 

初めて会った人間に捨てられた人間からすると

そういった感情は全くわからないな

こいつらにとって人間っていう生物は

珍しい虫の種類を観察する程度なのかもしれないな

 

「そういえば、お名前は?」

 

楽矢「穂冒楽矢だ、旅をしている…お前は?」

 

「私ですか?えーと…射命丸文と申します」




どうも、こんばんわ、空ネロです

何日か日が空いてしまった事について、ですが
隠してもあれなので実のところを言いますが
アニメを見ていて忘れていました
基本はあまりアニメは見ない主義の人間なのですが、
不意に気になった作品があったもので
つい遅れてしまいました、
因みにそのアニメのヒントはUMRです、はい
それにしてもまた少し短めに戻った感じがします
長く書くのはその話が重要な時だけにしましょうかね…

それでは今回もご回覧ありがとうございました
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