東方冒涜伝   作:空ネロ

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第五十八話 寄り道

萃香「着いたよー!」

 

俺の目の前に映ったのは一つの大きな門…なのか?

まぁ、流石に人の技術とまではいかないが

あの怪力が敬われている事は伝わってくる

 

楽矢「助かった、ここまでで構わない」

 

助かった、はあくまで社交辞令だ

俺だって一度死に際まで追い込んだ相手に

案内されてる気分は良いものではない

…といっても、こいつは御構い無しなんだろう

能天気な一族で羨ましいくらいだ

 

萃香「なら私はここで…」

 

「萃香、今日こそは逃がさんぞ」

 

先程の門が重たい音と共に開くと中から

随分懐かしく感じる顔が出てきた

外見的な変わったところは…無いな

 

萃香「げっ…」

 

今の萃香の表情は案内していた時の楽しそうなものとは

違い、まさにそれの真反対に当たる表情に変わっていた

 

「いつになったら決まり事を守るんだか…」

 

楽矢「随分と久しぶりだな」

 

鬼子母神の表情がまるで宇宙人でも

見ているかのように絶句していた

まさに、その反応を待っていたと言えるだろう

 

鬼子母神「ら、楽矢?」

 

あまりの出来事に鬼子母神の声色が

裏返っていた、鬼を統べる長の声ではないのは確かだ

鬼子母神の白い頬が紅潮していくのが目で確認出来る

というか、何処から出たんだその高い声…

 

楽矢「大丈夫か?顔色が面白いことになって…」

 

俺の右頬に途轍もない痛みが走り

鬼子母神とはまた違って紅くなっていた

油断していた…並の人間なら即死だったな…

まさか、会って五分も経たない内に自分の頭蓋骨の

割れる音が聞こえてくるとは普通は思わないだろう

照れ隠しに人の頭蓋骨叩き割るというのもどうかと思うが

 

鬼子母神「次言ったらもう一発いくぞ」

 

楽矢「冗談が通用しない堅物だな、本当」

 

鬼子母神「…久しぶりだな、楽矢」

 

楽矢「…あぁ、久しぶりだな」

 

まぁ、挨拶の一撃はこの際流してやるとしよう

普通なら2倍にしてやり返すがな…

萃香は何時の間にか煙の様にして姿を消した

だが、鬼子母神は気づいて居ない様だ…

まぁ…今回は道案内の礼に黙っておくか

 

 

 

 

今回、こいつに会いにきたのには一つ報告があったからだ

理由もなくて女の顔を見にいきたくなる程

俺の社会性は高くないのは当然だろう

 

鬼子母神「そういえば、凶香の奴は?

一緒に行動してるはずだろう」

 

凶香について聞かれるのは予測済みだ

…が、こいつに説明するべきなのか迷っている

まとめたら俺を庇って、という事になるが、

まぁ…こいつの性格上一筋縄ではいかないだろう

 

楽矢「色々あってな、喧嘩中だ」

 

鬼子母神「珍しいな…喧嘩なんて」

 

楽矢「理由は些細な事だがな…それよりも頼みがある」

 

俺は凶香の真実を伝えない道を選んだ

伝えたところで話がややこしくなるのは目に見える

ならばせめて、隠せる限りは隠した方が楽だ

 

鬼子母神「頼み?そんな事のためにこんな山奥までか?」

 

楽矢「まぁな、まぁ…寄り道に近いがな」

 

鬼子母神「折角の来客の頼みだ、聞いてやろう」

 

楽矢「少し、暫く遠出をする…

予想だが、俺を訪ねて一匹妖怪が来るはずだ」

 

今回はかなりの長旅になりそうだ

だから、と言ってはなんだが保険代わりに

鬼子母神に伝言を伝えてもらうことにした

多分、紫なら俺の通った道を追って俺を探すだろう

そしてかなりの確率でここにも来る

それを見越しての頼み事だ

 

鬼子母神「…何と伝えたらいい?」

 

楽矢「話が早くて助かる、そうだな…

キリがついたら向かう、とでも言っておいてくれ」

 

鬼子母神「分かった、その代わりと言っては何だが…」

 

鬼子母神の表情からして嫌な予感しかしない

というか、既に胃が軋む様に痛む

 

鬼子母神「今夜は宴会だな!」

 

無邪気な顔の鬼子母神がこちら見て微笑んだ

………旅に出る前から既に死にそうだ

昔と比べると飲めるようになった方だが

人と鬼、この時点で飲み比べをするには間違っている

 

楽矢「あぁ…」

 

俺は弱り果てた様な声で返事をした

 




えーと、皆さんお久しぶりでございます
夏休みの毎日更新していた自分がまるで
嘘だったかのようにまた期間が空いてしまいました

それに加えて待たせていた割に短い、という
まさに負のコンボの様ですが、
言い訳をするならば現実の方で
TEST!TEST!TEST!というまさに地獄の様な
日々だったのでこちらに割く時間がありませんでした
これからはまた更新ペースを上げて行きたいと思います




話は変わりますが11月に入った途端に
急に寒くなって布団から出られない日々が続いてます。
私はTESTとこちらの両方に時間を割ける程
効率の良い行動が苦手で、更新が遅れてしまいすいません
先の話はどんどん思いつくのに
現在から繋げる迄の話が思いつかない、
という呪いをかけられたせいです、はい


後半が自分でも何言ってるかわかりませんが
今回もご回覧有難うございました
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