真・恋姫†無双 裏√   作:桐生キラ

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反董卓連合編其四

 

 

 

 

 

 

司馬懿サイド

私と李儒さんは地下にあるとされている牢に向かっていた。もちろん、見つかるとまずいので、慎重に隠れつつ進んでいた

「そういえば、李儒さんよく私ってわかったな」

私は李儒さんの緊張をほぐすためにも、会話を振ってみる。こういう場に馴れていないのだろう。少し震えていた

「ふふ、覚えていますとも。私、記憶力だけは自慢できるんです。それでなくとも、あなたと東さんは印象的でしたから。うちの軍の方々がたった一人に制圧されてしまうなんて、嫌でも忘れませんよ?」

はははぁ、そりゃそうだよな。後にも先にもあんなことしたのは、あいつだけだろうな

「それに、あなたにも驚きましたよ?あなたはあなたで、うちの文官相手に軍人将棋で勝っちゃうんですもの。最後は賈詡さんと引き分けてしまうなんて、今でも信じられませんよ」

李儒さんはクスリと笑いそう言った。そう言えば、そんなこともあったな。勉強をしつつ、軍人将棋で成果を試す。その時、あらかた文官は倒したが、詠だけは勝てなかったな。

これが終わればまた対局するか

「!!見えてきました。あちらです」

そういって李儒さんが指差したのは、扉の前にいる二人の兵士。恐らくあの先に月か劉協がいるのだろう

「零士、こっちは位置に着いた。そっちはどうだ?」

 

私たちはいったん身を隠し、零士と連絡を取ることにした。程なくして、零士からの通信が入る

『僕ももう少しで着く。着いたら連絡するよ』

さて、なら少し休憩だな。こういう時は、同時に攻めた方がいい。一方を攻めたら、一方が危うくなるなんて、バカみたいな話だしな

「先ほども思ったのですが、そのからくりは遠くの人とも会話ができるのですね」

 

李儒さんが興味深げに通信機を見て言ってきた。私は通信機をちらつかせ、説明することにした

「ああ。通信機って言ってな。詳しい原理はわからないが、これを繋げておくと、耳に当ててる方から向こうの声が聞こえて、口に当ててる方はこっちの音を拾って向こうに届けるんだ」

 

確か零士は、魔力を使った念話とやらの代わりといっていたか?未来の道具は今でもよくわからん

「なんと便利なのでしょう!すごいですね!」

はは。確か悠里もこんな反応だったな。多分、昔は私もこんな感じだったんだろう

ピピピッ

「通信か…位置に着いたのか?」

 

通信が入り、応答すると、零士が反応をくれた

『ああ。いつでも行けるよ』

「了解。李儒さん、これから突入する。李儒さんは私が見張りを倒したら来てくれ」

「わかりました」

 

私は李儒さんが物陰に隠れるのを確認してから零士に話しかける

「零士、スリーカウントだ」

 

私はナイフを抜き、体制を低くする。さて、ここからが本番だ

『了解。じゃあ行くぞ。3…2…1…ゴゥ!』

私は一気に走り抜け、敵に肉薄する。そして私は気づかれる前に一人の兵士の…

 

「ゴアッ…」

 

喉笛を切り裂いた

「ヒィ!なんだきさっ、あぐっ!」

私は間髪入れずもう一人を蹴り倒す。そして倒れたところ、私は相手の頭を掴み喉を切り裂く。ほどなくしてもう一人の兵士も絶命した

「ふぅ、クリア」

『こっちもクリアだ。見つかる前にこいつらの死体を隠そう』

「了解。李儒さん、もういいぞ。少し手伝ってくれ」

「はい…司馬懿さん、お強いのですね」

「まぁな。こいつらの死体を隠す。見つかると厄介だからな。手を貸してくれ」

私たちは二つの屍を物陰に隠した。李儒さんはあまり馴れていないのだろう。少し気分を悪そうにしていた

「悪かったな。大丈夫か?」

 

私は李儒さんに謝っておいた。彼女の顔は依然として青いが、微笑んでくれた

「は、はい。すいません」

「いや、気にするな。それより…」

「ええ。この先ですね」

私たちは扉を開く。そこからさらに階段になっていた。かなり暗く、湿っている。気持ち悪い空間だ

私たちは慎重に降りていき、やがて渡り廊下のようなとこに出る。少し進むと兵士がさらに二人いた。私は李儒さんを下がらせ、静かに間合いを詰める。

なんだこいつら?無能か?こんな真横にいて気づかないとか、兵士失格だろう

私はナイフの鞘を奥に投げる。その音に反応した兵士が一斉にそっちに振り向き、私は兵士の背後を取る。そして

 

ゴキッ

 

そのまま兵士の首の骨を折る。その音に気付いたもう一人の兵士が慌ててこちらに向き直す。

「貴様!どこから入った!」

「うるさい、死ね」

私は有無を言わさず、ナイフを振るう。刃は首を切り裂き、頭を飛ばす。

「李儒さん、もういいぞ。…ああ、そうだ。ここに来るとき、あまり下は見ない方がいい。気持ちのいいものではない」

「う、わかりました。すみません…」

しまったな。気を使ったつもりだったけど、殺し方には気をつけないとな。さて、カギは…あった。首を折った方に入っていた。

私と李儒さんは牢の中を確認していく。ほとんどが空だったが、一か所だけ、人影が見えた。まずいな。倒れている

「李儒さん!」

李儒さんは急いでカギを開ける。中には桃色の髪の女の子がいた。月じゃない…ってことは、この子が

「劉協様!ご無事ですか、劉協様!」

やはりこの子が劉協か。暗くて見えにくいが、かなり衰弱しているようだ。とりあえず、零士に報告だな

「うぅーん…李儒?咲夜?」

 

名を呼ばれ、ドキリとする。どうしてこいつは、真名を知っている?

「!お気づきになられましたか?劉協様!」

「待て、お前、なんで私の真名を…」

私は目を凝らしよく見てみる。桃色の髪、幼いながらも、どこか大人びた顔立ち…

「まさか…桜か…?」

 

†††††

 

東零士サイド

詠ちゃんの案内で、僕は別館にあると言われている収容所へ向かう。その道中で、張譲がいない事を知らされた。

「ってなると、袁紹をたきつけたのは張譲か」

「恐らくね。あいつは十常侍を束ねていた親玉的存在。あいつの事を舐めていたわ」

張譲か…今回の件が無事に終わったら、一度調べないといけないかもな

ピピピッ

『零士、こっちは位置に着いた。そっちはどうだ?』

 

通信機が鳴り、応答すると、咲夜が報告をくれた。どうやら先に着いたらしい

「詠ちゃん、後どれくらいで着く?」

 

「もう少しよ。咲夜の方はもう着いたの?」

「らしいね……僕ももう少しで着く。着いたら連絡するよ」

 

そういって僕は通信を切る。僕は詠ちゃんと目を合わせ、頷く

「少し急ぎましょうか」

「そうしよう」

僕たちはさらに動く速度あげる。見つかるとまずいと思い、慎重に行動していたが、少し急ぐことにした

ほどなくして、収容所と思しき場所を補足する。僕は咲夜に連絡をする

『位置に着いたのか?』

「ああ。いつでも行けるよ」

見張りは三人。余裕だな。厳重って聞いてたから、十人はいると思っていたよ

『零士、スリーカウントだ』

僕は詠ちゃんに合図を送り下がらせる。武器はいらないな。素手で十分だろう

「了解。じゃあ行くぞ。3…2…1…ゴゥ!」

僕は敵に一気に詰め寄る。相手が反応するより先に一人目の首をへし折った

ゴギィッ

鈍い音が広がり、そいつは地に伏せた

「な、なんだこいッ、グハッ!」

二人目の見張りには思いっきり蹴り飛ばし、後ろの壁に叩きつけた。

「なんなんだこいつ!」

三人目は僕に向かって斧を振り上げる。愚かだな。増援を呼べばもっとマシな戦況に出来ただろうに。………まぁ、そんなことさせませんけど

「よっ」

僕は敵の斧を避け、そのまま裏拳を入れる。衝撃に耐えれなかった敵はそのまま地に伏せ、僕はそいつの頭蓋を思いっきり踏み砕いた。

グシャッ

嫌な音が響き、辺りは静かになった

『ふぅ、クリア』

「こっちもクリアだ。見つかる前にこいつらの死体を隠そう」

『了解』

 

通信を切り、さっそく死体を片づけ始める。あ、詠ちゃんも呼ばないと

「さて、詠ちゃん、もういいぞ」

「あんたって、相変わらず化け物じみた力なのね」

 

詠ちゃんは少しため息交じりに言った。これくらいなら、武将クラスなら誰でもできると思うけどね

「はは。素手の方が、音をたてずに殺せるからね」

その後、僕は三人の死体を茂みに隠した。この時、詠ちゃんが顔を引きつっていたのを見逃さなかった。まぁ、慣れてない人が見たら嫌なものだよね

「さてと。じゃあ、突入しようか」

「ええ。お願いするわ」

収容所は、思っていたより広かった。しかし、広い割には誰もいない。看守も、囚人も、誰も。少し歩くと、一か所だけ見張りが四人いる場所があった。

「恐らくあそこね」

 

僕と詠ちゃんは物陰に隠れながら様子を伺っていた

「みたいだね。さて、どう攻めるか」

地形は一本道。見張りは両脇に二人ずつ。素手でやってもいいが、面倒だな。この子の前で使うのは気が引けるが、仕方ない。銃を使うか

僕は魔術を使いサイレンサー付きの拳銃を出現させる。昔から愛用しているM92Fをベースにした拳銃だ

「ちょ、あんたいつそれ出したのよ」

「ん?説明は後だ。とりあえず、あいつらを倒す。そこにいるんだ」

僕は敵四人を捉え、引金を引く

 

パシュンパシュンパシュンパシュン

 

四人の頭を瞬時に撃ち抜いた。兜を被っていたので、弾かれると思い、撃つ瞬間に弾丸に魔力を込めて威力を底上げした。結果見事に貫通。四人は瞬く間に屍に成り果てる。て言うか、どっちにしろ銃使うんなら、最初の突入の時に使えば良かった。いらない労力をつかっちゃったなぁ、まったく

「あんた、その武器いったい…」

はは。今の時代の子からしたら、物珍しいよね。確か咲夜の時もそうだったな

「説明は後でするさ。今は要救助者の確保が先だ」

「そ、それもそうね。カギを探しましょう」

僕らは死体からカギを手に入れる。それから看守がいた扉のカギを開ける。中には女の子が倒れていた

「月!」

女の子は月ちゃんだった。詠ちゃんは月ちゃんを抱きしめ泣いている。

「んぅ、詠…ちゃん?」

「月!大丈夫?どこも怪我はない?」

「平気だよ…詠ちゃん…詠ちゃんこそ…大丈夫?」

「よかった!よかったよぉ月~」

かなり衰弱しているようだが、怪我らしい怪我ないようだ。とりあえずは安心だな

「月ちゃん、久しぶりだね。覚えているかな?」

 

月ちゃんはぼんやりとした眼差しで僕を見て、やがて口を開いた

「………東さん?…どうして此処に?」

「君を助けに来た。咲夜も一緒だよ」

「咲夜さんも?…ありがとうございます。あ、詠ちゃん、劉協様が」

「大丈夫よ月!きっと咲夜が助けてくれるわ」

そうだな。そろそろ向こうも助け終わったころだろう。連絡しないとな

ピピピッ

そう思っていた矢先、通信が入る。どうやら成功したようだな

『零士、人質の確保に成功した。こっちは劉協だ。かなり衰弱しているが、意識もある。無事のようだ。そっちは』

「こっちも今しがた月ちゃんを確保したよ。こっちもかなり衰弱していたが無事だ。いったん合流しよう。城の厨房でどうだい?」

『了解。……零士』

「どうかしたかい?」

『劉協は桜だった。覚えているか?』

桜、桜…ああ、一度うちに食べに来た子にそんな子がいたな。確か文醜、顔良と一緒に来た子だ。なるほど。どこぞの貴族の令嬢だとは思っていたが、まさか帝の子とは

「そうか。とりあえず合流しよう。話はそれからだ」

これは、上手く事が運ぶかもしれないな

 

 

 

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