巨人の村の娘は人間   作:UMI0123

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“海軍大将”

 ――マリンフォード

 

「ジハハハ!腕は落ちてねぇよな海軍!“斬波”!!」

 

「私が受けよう」

 

 シキは刀を振るいセンゴクとガープへと斬撃を放った。その斬撃は刀に纏ったシキの強力な覇気によって人の体を容易に切り裂くものとなった。

 もしガープが得意とする砲弾を投げつける攻撃をしたとしても斬撃によって簡単に切り裂かれてしまう。そして覇気を纏った拳で相殺しようとしても今のガープでは力負けしてしまい傷を負うこととなる。そのため動物(ゾオン)系の能力者であるセンゴクがガープの前に立った。

 センゴクは獣型である巨大な金色に輝く大仏の姿に変化した。その腕に覇気を纏わせると向かってくる斬撃にぶつけた。その掌からは衝撃波が発生して斬撃を打ち消した。

 

「腕は落ちてないようだな!!だが老化は辛いよなァ!!」

 

「くっ……舐めおって」

 

 センゴクは分かっていた。今の斬撃は本気の攻撃ではないと。そして大将としてマリンフォードでシキを迎え撃った時には感じなかった力の差を感じていた。それは老いにより覇気が全盛期に比べて衰えていることにあった。衰えたと言っても微々たるものだが元々拮抗していた実力だったとしたらその衰えは大きな差となる……。

 

「数を増やしても止められるかセンゴク!!?“獅子・千切谷”!!!」

 

 シキは先程出した斬撃と同じ威力のものを複数飛ばした。大量の斬撃をセンゴク一人で受け止めるのは不可能に近い。そのためガープも動いた。ガープは拳に覇気を纏い斬撃にぶつけた。最初のうちはガープもセンゴクも対処出来ていた。しかし段々と打ち漏らしが増え始めて傷を負っていた。

 

「ガープ!ダメージを負うことを覚悟してシキに攻撃する」

 

「……ああ、分かった」

 

 ガープとセンゴクは自分へと向かって来る斬撃を打ち消すのを止めた。二人はダメージ覚悟で空に浮かぶシキへと攻撃を仕掛けた。シキも斬撃を飛ばすのを止めて二人の拳を二本の刀で受け止めた。

 やはり空中戦ではシキが有利だった。フワフワの実の力による圧倒的機動力で二人の拳を外側に受け流して地面へと()()()()()()

 地面へと叩き付けられた二人を見てシキの配下と戦っている海軍将校たちは動揺していた。海軍は上に行くほど実力が高いという組織だ。そんな海軍のトップである“元帥”センゴクと“英雄”と呼ばれる最強の“中将”ガープが二人がかりで相手しているのにシキ相手に防戦一方だった。そんな状況を見て動揺しない海兵は居ないだろう。

 

『プルルル……プルルル……ガチャ。エニエス・ロビーを半壊させた。だが黄猿はほぼ無傷だ。早めに終わらせねェとそっちに現れるぞ』

 

「ジハハハ!!そろそろ終わらせるから心配するな。そういうことで、あの日の因縁はここで終わりにしてやる。“獅子威し・地巻き”!!」

 

 キャンドラーからの連絡を聴いたシキはロジャー達としのぎを削って来た時から続く海軍との因縁を終わらせるために地面に触れた。シキが地面に触れた瞬間に地面が浮かび上がり、複数の巨大な獅子に変形した。

 複数の獅子はセンゴクとガープへと襲いかかった。センゴクは巨大な獅子に呑まれないためにもう一度獣型に変化した。掌からの衝撃波で獅子を破壊しようとするが、能力によって獅子の形をしているが所詮土や岩で出来ているので直ぐに元の形に戻ってしまった。

 

「……長い因縁もこれで終わりか」

 

「その二人を殺されちゃあ困るねェ〜〜!!」

 

 背中に正義の文字が刻まれたコートを羽織った男がシキの背後に現れた。シキは空を浮く自分の背後に人が現れると思ってもいなかったので見聞色の覇気では反応出来なかった。

 背後に現れた男はシキの背中を蹴り飛ばした。その蹴りは協力で湾外まで蹴り飛ばされてしまったが、シキは能力によって空中で留まり海水に浸かることは無かった。

 蹴り飛ばされたことによりセンゴクとガープを捕らえている獅子は解除されて二人は自由となり、シキは圧倒的に不利となってしまった。

 

「クソが!連絡からまだ少ししか経ってねェぞ!!」

 

「そりゃあわっしが一人で来たからね〜〜」

 

「悪魔の実の力か!……分が悪いか……仕方ねェ撤退だ。てめェらァ!!さっさと船に乗らねェと置いてくぞ!!!」

 

「逃がす訳ないでしょうが。“八尺瓊勾玉”!!」

 

 自身の兵士たちを海軍将校と戦わせるために地面に落としていた船をゆっくりと持ち上げ始めた。大多数の兵士たちは船に乗り込めていたが何人かは乗り遅れて将校たちに殺されてしまった。

 シキはそのまま船たちを湾外へと逃がそうとしたが、黄猿はそれを良しとしなかった。黄猿は両手で円を作りそこから無数の光の弾丸を放ち金獅子海賊団の船に浴びせた。その攻撃により船に逃げ込んだ兵士の半分が傷を負い四分の一程度が殺された。

 その攻撃にシキが反応することは無かった。やがて黄猿の攻撃の射程範囲外まで逃げると船を海に降ろした。その際に黄猿の攻撃によって船底に穴を空けられた船が数隻あったため沈没してしまった。

 

「結果としては前回より悪いが……あいつらの実力が落ちていることは確かだな。次の機会には完膚無きまでに潰してやる」

 

 

 

 ――インペルダウン

 

「これはこれは海軍大将が二人も!!どういった御用で?」

 

「舐めちょるんか!!その巨大な船ごと海の藻屑にしちょる!!」

 

「おい止めとけサカズキ!あの船には天竜人が乗ってる。もし船を破壊なんてしたら晴れておれらも犯罪者の仲間入りだ」

 

 インペルダウンの入口付近にはギルド・テゾーロがオーナーを務める独立国家グラン・テゾーロがインペルダウンへと入るのを邪魔するように泊まっていた。

 そしてその前に居たのは赤犬と青キジを乗せた戦艦の艦隊だった。赤犬は相手が海賊の配下ということで問答無用で攻撃しようとしたが青キジが止めた。それはグラン・テゾーロが特別中立区として世界政府に認められているのもあるが、一番の理由はグラン・テゾーロに天竜人が乗っているからだ。

 

「そうですとも!!この船には天竜人たちがお楽しみになられている。それに天竜人へ送る大量の上納金も乗っている!!そんなものを大将と言えど破壊したら犯罪者ですね」

 

「おれたちも退いてくれさえすれば攻撃はせずに済むんだが……まあ退いてはくれねェよな」

 

「すいませんね。この船の命とも言えるギガントタートルが休憩に入ってしまいあと一時間は動けそうにないですね」

 

「お前を殺して無理矢理動かせば済むことだ!!“犬噛紅蓮”!!!

 

「私は攻撃するつもりはありませんが防御は仕方ないですよねクザンさん」

 

 言い訳にしか聞こえないテゾーロの言葉に痺れを切らした赤犬はテゾーロだけを狙って攻撃を仕掛けた。右腕を“マグマグの実”の力によって流れ出る溶岩に変化させた。その溶岩を犬の形に変形させてテゾーロへと突撃させた。溶岩で出来た犬はテゾーロの喉笛を噛み切ろうと迫った。

 テゾーロは迫り来る犬に焦ることは無く黄金に光る地面に触れた。その瞬間地面が盛り上がり赤犬が生み出した犬の数倍大きい黄金で出来た犬に変形した。

 二種類の犬はぶつかり合った。最初の方は黄金が溶け始めてテゾーロの方が不利に見えたが溶岩で出来た犬を黄金の犬が口を開き喰らうと一気に溶岩の温度は冷え固まっていった。

 

「貴方の攻撃では私には届かなそうだ。諦めてもらおう」

 

「海賊を前に諦める海軍が居る訳ないじゃろ!!“流星火山”!!!

 

「おい!サカズキやり過ぎだ!」

 

 赤犬は空に両腕を向けると溶岩に両腕を変化させて、巨大な拳をいくつも空に飛ばした。腕から飛ばされた際の勢いがやがて無くなると重力に従ってグラン・テゾーロ全土の広範囲に溶岩で出来た巨大な拳が大量に落ちていた。

 

「まだ理解してないようだ。教えてあげよう。私の覚醒した力を!!」

 

 テゾーロは本気を出して力を込めた。テゾーロの能力によってグラン・テゾーロ全土という広範囲に影響力が広がり、落ちてくる拳に対応するように地面から巨大な拳を生やした。

 二つの拳がぶつかり合うと流石のグラン・テゾーロも揺れた。転覆するようなことはないが中に居る天竜人は揺れに驚き腰を抜かしていたが赤犬の知ることではない。

 先程の犬と同じように最初は黄金が溶けて押されているように見えた。しかし黄金が溶岩を包むように広がり包み込むと溶岩を冷やしてただの岩にして終わった。

 テゾーロが持つゴルゴルの実はディアンヌが手に入れてテゾーロに贈与された物だ。そこから10年程の年月が経ち覚醒に至るまで鍛錬した。覚醒したゴルゴルの実はグラン・テゾーロ全土に影響を与え操ることを可能とした。そんなテゾーロの体とも言えるグラン・テゾーロの上ではいくら海軍大将と言えどテゾーロを倒すのは至難を極めるだろう。

 

「だから言ったはずだ。貴方の攻撃は私には届かないと!」

 

「サカズキ!テゾーロの相手は分が悪い。インペルダウンにいる奴らだけを捕まえるぞ。“氷河時代(アイスエイジ)”!氷を溶かさないために溶岩はもう撃つなよ」

 

 青キジの言葉に反論したかったが、確かに二度も攻撃を完封されているので諦めた。

 ディアンヌたちが撤退する道を氷によって完全に塞がれているのにテゾーロが焦る素振りを見せないことに青キジは逃げることが出来る手段をディアンヌたちが持っているのかと思い気を弛めることは無かった。それどころか出てきた瞬間に仕留められるように気を引き締め直した。

 

 

 

 ――LEVEL1“紅蓮地獄”

 

「ここは私の仕事だ」

 

 マゼランがマーリンの弓の攻撃を避けた元の場所にモンピートが飛び込んで行った。逃げた先のマゼランに弓を向けるポーズを採った。

 その後は自身の能力であるマジマジの実の力を使いマーリンと居場所を入れ替えた。そんな能力を想定していなかったマゼランにマーリンの血で出来た弓矢が突き刺さった。見聞色によって弓矢が飛んでくるのを感知して致命傷を避けるのは成功したが、肩に刺さってしまい片腕が上がらなくなってしまった。

 

「ウっ……だがおれの攻撃に腕はいらねェ!“毒・雲(ドクグモ)”!」

 

「みな息を吸うな!吸ったら身動きが取れなくなるぞ!!」

 

 マゼランは利き腕の肩が上がらなくなったため攻撃の手段を変えた。相手の自由を奪うために口から息を吐いた。その息は段々と相手の体の自由を奪い、やがて全身の力を奪い倒れてしまうものだった。

 いち早くこの攻撃に気付いたマーリンは創造海賊団のメンバーにこの内容を伝えマゼランへと走った。マーリンのバットバットの実モデル“バンパイア”の力で自身の血を操り、血を巡る毒を身体の中から抜くことが出来るのでマゼランの攻撃で倒れることはないと思っていた。

 

「おれの能力は中身に来るものだけじゃねェ……!!」

 

「っ!……“指銃”!!」

 

 マゼランの全身から毒が溢れた。その毒が垂れた地面は溶けていた。これを見て喰らえば自分も危ないと分かっていたマーリンだが、この機を逃せば味方は全滅してしまうのは確実。それを分かっていたマーリンは避けることをせずに突撃した。

 マゼランの猛毒によりマーリンの体は焼け爛れ、激痛に苛まれた。しかし力と覇気を込めた指はマゼランの体を突き刺した。マーリンの能力が発動した。バンパイアの力によりマゼランから若さを奪った。老いたことによりマゼランの毒の力は弱くなりマーリンがこれ以上ダメージを負うことは無かった。

 しかし動物(ゾオン)系を持ってしてもこれまでに受けた毒が皮膚を溶かし筋肉を毒に蝕むことを防げなかった。毒により筋肉が震え、力が入らず立っていることがやっとだった。

 

「降参……したらどうだ……マゼラン」

 

「こっちは老いただけだ。だがお前は完全に毒に蝕まれている。もって一時間程度だ」

 

 二人は体にガタが来ているが一切引こうとしなかった。それは完全に1体1の状況となっているからだ。創造海賊団のメンバー、囚人、獄卒や毒蜘蛛たちはマゼランの毒によって倒れてしまっている。今この階層で立っているのは監獄側のマゼランと襲撃者側のマーリンのたった二人だった。

 ここでマーリンが気絶すればマゼランがディアンヌの元へと行き、シリュウとマゼランの二人をディアンヌ一人で相手しなければならないと思い、マゼランもここでマーリンに負ければシリュウがディアンヌとマーリンの相手をしなければならないと思っている。実際はシリュウはもう負けて、ディアンヌとザイスが合流して上に登って来ているので時間を稼げば創造海賊団の勝利は確定しているのだが、隔離されたこの空間でその事実を知る者はいない。

 

「……“飛ぶ指銃”……“赫弾”!!

 

「……“毒の巨兵(ベノムデーモン)”……“地獄の審判”!!

 

 数少ない部位である腕を動かして飛ぶ指銃を撃った。ただの飛ぶ指銃と違う点は血を使い圧倒的に強化されている。それに対してマゼランは自身の最強最悪の技を使った。全身から紫色ではなく真紅色の毒を溢れさせて、自身の背後に毒液で出来たドクロの巨人を生み出した。その巨人はマゼランの動きと連動して飛んでくる指銃を叩き潰した。毒の拳がぶつかった地面は溶けていた。

 もう一度拳を振り上げてマーリンを殴ろうとしたがマゼランに変化が起こった。

 

「ウっ……こんな時に……こいつの寿命も尽きる、か……仕方あるまい」

 

 マゼランはトイレへと走った。この日はトイレに篭もり終わっていたのだが、一気に歳をとったことにより体が弱くなった。そのため内蔵も弱くなり腹を下してしまった。

 マーリンの命ももう少しで尽きると思っているマゼランはマーリンの死に様を見ることをせずにトイレへと走って行ってしまった。マーリンを殺せば老いた歳は戻り腹が下っているのも戻るのだが強烈な腹痛に苛まれていたマゼランには思いもつかなかった。

 

「……もう限界だ…………」

 

 マゼランが目の前から消えたことにより気が抜けたマーリンは倒れてしまった。

 そして大監獄“インペルダウン”LEVEL1“紅蓮地獄”に立つ者は誰も居なくなった。

 

 

 

 ――LEVEL3“飢餓地獄”

 

 飢餓地獄ではディアンヌが巨大な金棒を振り回しているミノタウロスとメリケンサックを嵌めた拳を叩き付けているミノコアラと戦い、ザイスが二本の棍棒を振り回すミノリノケロスとモーニングスターを振り回すミノゼブラと戦っていた。

 

「人のこと言えないけど動物系のタフさは本当に厄介だね」

 

「モ゛ォォォ……!!」

 

 見た目からは想像のつかない素早さで金棒をディアンヌへと叩き付けたミノタウロスだったが、ディアンヌはそれ以上の速さで避けて頭に武装色を纏った拳を殴り付けた。

 壁へと吹き飛んで行ったミノタウロスはぶつかった衝撃で倒れてしまったがすぐに起き上がった。空中にディアンヌが居たので隙があると思ったミノコアラがメリケンサックを嵌めた拳で殴り付けた。

 

「だ〜か〜ら〜!!軽いんだって!!!」

 

 ディアンヌは一切守ろうとせずに拳を身体で受けた。空中に居たため吹き飛びはしたが一切ダメージは受けていなかった。それどころか攻撃をしたミノコアラの指が血だらけになっていた。

 メリケンサックを嵌めているので当たり前かと思うかもしれないがミノコアラの身体は頑丈なのだ。そこら辺の岩をメリケンサックを嵌めて殴ろうと一切傷が付くことはない。

 

「服が汚れちゃったじゃん!!お返しだよ」

 

 ディアンヌは地面に触れて金属を指に纏わせてメリケンサックを自作した。その拳の上から覇気を纏いミノコアラの腹を殴り付けた。

 ディアンヌの強力な覇気によってミノコアラは吹き飛ばされて壁に激突した。そのエネルギーは強力で鉄で出来たメリケンサックが一発殴っただけでボロボロに砕け散っていた。

 

「やっぱり強度はないなぁ〜。コアラちゃんはこれで起きないかな?……って後ろから叩き付けても僕の頭はかち割れないよ」

 

 回復していたミノタウロスがディアンヌの背後に移動してその手に持つ金棒をディアンヌの頭へと振り下ろした。しかしディアンヌの宣言通り頭が勝ち割られることはなく、それどころか金棒が砕け散っていた。

 ディアンヌは一切覇気を纏うどころか流してすらいないので、この強度はディアンヌ本来の硬さだ。こんな強固な身体を持つディアンヌ相手に獄卒獣ごときがダメージを入れられるとは思えないがミノタウロスは拳で攻撃しようとした。

 

「拳はコアラちゃんの攻撃でしょ!君は金棒を持たなきゃ!!“創造(クリエイション)”」

 

 ディアンヌは地面から鉄だけを操り金棒を創りあげた。今までミノタウロスが使っていた金棒とは比べ物にならない密度の金棒はディアンヌの強固な身体にぶつけたとしても砕けることは無いだろう。

 そんな金棒をミノタウロスに投げつけた。流石のミノタウロスでもディアンヌの行動を怪しみ金棒をすぐに掴みはしなかった。しかし危険がないと分かるとすぐに広いディアンヌへと殴りかかった。

 

「本当に使うんだね!!やっぱり頭悪いんだね!」

 

「モ゛ォォォォ!!!」

 

「最後になりそうだから()の本気を見せてあげるよ!」

 

 ディアンヌは動物系の本来の力である獣型に変化した。巨人族のような巨体になったディアンヌは拳に武装色を纏い振りかぶっている金棒にぶつけた。

 その衝撃波は遠くから覗いていた囚人たちを壁へと吹き飛ばした。近くで戦っていたザイスはこの程度の衝撃は慣れているので吹き飛びはしなかったがそちらに気を取られてしまった。その隙を獄卒獣のもつモーニングスターで殴られてしまった。

 

「舐められたら困るな。その程度じゃあおれでも効かねェぞ。“泡龍(バブリュウ)”!」

 

 超人(パラミシア)系悪魔の実“アワアワの実”の能力者であるザイスは動物系の能力者であるディアンヌに比べて劣るが新世界を生きてきた猛者であるザイスもある程度は頑丈なので獄卒獣の攻撃一発ノーガードで受けた程度でよろける程ザイスもヤワではない。しかしノーガードで攻撃されたので頭に血が上っていた。不意打ちの攻撃でキレるところはディアンヌと一緒であった。

 ザイスは身体から泡を生み出した。生み出した大量の泡をカイドウの獣型のような龍の姿に変化させた。

 

「絡みつけ」

 

 ドレスローザ包囲網で使った“石鹸息(ソープブレス)”は動物系の能力者相手にはダメージがあまり入らないので使わなかった。代わりに動きを封じるために二体の獄卒獣に絡み付いた。

 その際にザイスはとある発見をした。頭が弱く体が重い獄卒獣たちは泡によって地面がよく滑るようになると立っていることが出来なかった。それを好機と思ったザイスは獄卒獣たちを押して倒すと石鹸で創った槍に覇気を流して突き刺した。

 

「ディアンヌの戦いが終わるまでに何本刺せるか数えてやる」

 

 ザイスは獄卒獣をいたぶるように回しながら槍を刺した。刺し終えたら次の槍を創り刺すをディアンヌの戦闘が終わるまで続けていた。

 

 

 ――グラン・テゾーロ

 

「ここで何をしているのですか」

 

「――っ!?あら少し調べ物を」

 

「知らないんですかこの部屋は三英以上の方しか入室禁止なんですよ」

 

「貴女だって入っているじゃないステラ」

 

「私は最低でも六傑以上の席は貰ってますので」

 

 “THE() REORO(レオーロ)”の最上階にある創造海賊団の中でも三英以上の席に座る者しか入室することが許されていない創造海賊団創設時から集められた宝や情報が集められた特別金庫にステラとステューシーの姿があった。

 ステラはディアンヌの秘書という肩書きがある。それは書類上では三英と同等の権力を持つ席である。ただステラは表に立つことが少ないステラを知る船員はテゾーロの配下にも少ないが、この部屋に入ることは許されている。

 それに対してステューシーは六傑ではあるがこの部屋に入室することは許されておらず更に“歓楽街の女王”と呼ばれる裏社会の大物であるステューシーは裏社会の住人に情報を売る可能性があったのでグラン・テゾーロにいる間は監視されていた。

 

「分かったのなら出て行ってもらいましょうかステューシーさん」

 

「そうだったのね。じゃあ失礼するわ」

 

「帰るのはその手に持っているものは離してもらってからです」

 

「ごめんなさいね」

 

 ステューシーは手に持っていた日誌を元にあった場所へ戻すと特別金庫から去って行った。

 その日誌はディアンヌがロジャー海賊団の見習いをやっている時から書いていた航海日誌だった。

 

 

「すいません。幹部に見つかりあまり情報を調べられませんでした」

 

『分かったことでいい話せ』

 

「はい、ディアンヌはロジャー海賊団の見習いとなり解散の時まで過ごしていました。そしてその解散の際に悪魔の実は貰ったみたいです。そこからはキャンドラーと会い今に至るみたいです」

 

『……やはりあれはロジャーの遺産か……これからも情報収集に励め』

 

「はっ!」

 

 ステューシーはステラの見聞色の覇気に反応されたら困る連絡をするためにホテルから出て電伝虫を出した。

 下調べはしてあったので映像電伝虫の死角となる場所で五老星へと連絡を取っていた。




黄猿→黄猿一人で来たので一瞬でマリンフォードまで帰ってきました
シキ→蹴った……何故でしょうね?
青キジ&赤犬→テゾーロ一人に足止めされています。まあテゾーロはグランテゾーロに居れば最強クラスなので止めるくらいなら出来ます。本気で大将が動けば負けますが
マゼラン→歳を取ればお腹のゆるさは悪化しますよね。
マーリン→ゾオン系なので何とか毒は解毒します
ディアンヌ→カイドウと同じで覇気を使わなくても硬いです
ザイス→ストロングワールドの麦わらの一味全員相手にしても負けることはないです
ステューシー→創造海賊団に入った時から監視されています。それでもバレてないのは彼女の実力です

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