巨人の村の娘は人間   作:UMI0123

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魚人島

 ――“魚人島”それは魚人と人魚が住む“リュウグウ王国”がある島。島と言っても海面にある訳では無い。マリージョアの下1万メートルの深海にシャボンに包まれて存在している。

 

「次に目指すは魚人島!!その後は新世界入りする訳だけど、実力が足りません!!なので戦闘員のテゾーロには覇気を戦闘員ではないけど一応ステラにも自分の身を守れるくらいには強くなってもらう予定だから」

 

「おれは何をすればいい?」

 

「……じゃあテゾーロの組手相手でもしてもらおうかな?」

 

「組手か……おれは厳しいからな!気を引き締めおけよ!!ガハハハ」

 

「こんなのろそうな奴になら勝てそうだな」

 

「ガハハハ…!!雑魚がなんか喚いてやがる!!!」

 

「テゾーロはキャンドラーのことを舐めない方がいいと思うよ……まあやれば分かるか」

 

 キャンドラーの実力は相当あるからね……まあ全力を出してるところは見たことないんだけど。

 

「よし!ステラは私と一緒に格闘術を学んで貰うから」

 

「……分かったわ」

 

 

 ――その後新たに仲間になったテゾーロとステラの修行が始まった。

 太った見た目からキャンドラーを舐めていたテゾーロだったが全くもってキャンドラーに攻撃を当てることが出来ていなかった。

 

「おいおい!おれはのろそうじゃなかったのか!?」

 

「クソっ!」

 

 キャンドラーの挑発に簡単に乗ったテゾーロはキャンドラーに殴りかかった。その拳をその見た目からは考えられない軽やかな動きで避けて軽く蹴り飛ばした。

 

「相手の挑発に乗ってたら負けちまうぞ!!」

 

 キャンドラー……そのセリフブーメランだよ。私と初めて会った時に少し煽っただけで殴りかかってきたでしょ。

 

「おい船長!!その呆れ顔はなんだよ!!?」

 

「さっきのセリフブーメランだなぁっと思って」

 

「あん時は酔ってたから仕方ねぇだろ」

 

「隙あり!!!」

 

「隙なんてねぇよ!!」

 

 私と話してたキャンドラーだったけど不意を付いてテゾーロが殴りかかって来たのに即座に反応して軽く受け流してた。……うんやっぱり体型からは想像できないくらい素早いね。どのくらいの実力を隠してるんだろう?流石に“海軍大将”レベルは無いとして一部の“海軍少将”以外の“海軍少将”になら勝てるのかな?あのクザンとかいう能力者には勝てないと思うけど……勝てないよね?もし勝ったりしたら船長としての面目が丸潰れだよ!!

 

「よしステラ!早く組手やるよ!!」

 

「……ええ」

 

「いくよ!」

 

 私はステラへと襲いかかった。襲いかかったと言ってもゆっくりと拳を振るっただけだけど……。

 

「痛ぁ…」

 

「この速さの拳も避けられないか……」

 

「ごめんなさい……でも仕方ないでしょ動くのは久しぶりなのだから」

 

「別に怒ってないよ。だけどもうちょっとだけ動けるかな〜って思ってただけだから」

 

「……期待に添えなくてごめんなさい」

 

「まあ最初はみんな同じようなものだから、そこからどれだけ成長出来るかが一番大切だから頑張ってね」

 

「……はい」

 

「じゃあ今度はステラから来てみて。戦闘ってのは先手必勝だから」

 

「じゃあ行きます!」

 

 うーん、やっぱり拳に迷いがあるなぁ〜。まあ戦闘奴隷って訳でもないし、最初はそんなものなのかな?私の場合は恨みに任せて体が動いてたから迷いなんてものは無かったけど……。

 でもこの世界に遠慮なんてもんは一切必要ないからね。遠慮なんてしてたら自分が喰われる弱肉強食の世界なんだから。そう私の家族たちみたいに……。

 

「どうしたの?顔怖いよ」

 

「……ごめんごめん。ちょっと考え事してた」

 

「そう。早く続きをやりましょ」

 

「別に殴ってても大丈夫だったのに。だって貴女ぐらいの拳だったら目を瞑ってても避けられるし、当たっても全く痛くないからね」

 

 あの程度の速さだったら、見聞色の覇気で反応しきれるし、そとそも覇気が無くても今まで培って来たこの体が勝手に反応すると思う。

 キャンドラーレベルの相手だと避けられないかもしれないけど、そんなレベルの相手に油断なんてしないかもだけど。

 

「じゃあもう1回私に攻撃してみて」

 

「行きますよ」

 

 ステラは右腕で殴りかかってきた。それはさっきまでと違って迷いがなかった。

 私の言葉に安心したのかな?それとも挑発だと思ったのかな?まあどちらにしてもこれは一つ成長だね。まあ精神面の成長だけで拳が当たったりする訳じゃないんですけどね。

 

「ほらほら〜!そんな拳じゃあ当たらないよぉ!!」

 

「――ッ!そんなの分かってるわよ」

 

 息が上がり始めてるなぁ……まあ今日はこんなものかな?元々がただの女の子だったから一日二日で成長はしないかな?って思ってたけど精神面の成長は早かったなぁ。これは結構化けるかもな。

 

 

 ――そこから1ヶ月程二人の修行を行っていた。元々不良でそこそこの実力は有していたテゾーロは“前半の海”で、ある程度は戦える程まで成長した。

 しかし一番成長したのはステラであった。ステラは私の四分の一程度の速さの拳を捌けるほどに成長していた。

 

「ステラもテゾーロも随分成長したね」

 

「あら褒めてくれるの?ありがと」

 

 本当にステラは成長したよ。特に精神面が……なんか上から目線な気もするけど、まあ海賊はそんくらいがちょうどいいのか。

 

「おれは全然だ。キャンドラーに一撃も入れられなかった」

 

「だってキャンドラーは()()もん」

 

「船長の方が強いだろうが」

 

「……そうだね」

 

 キャンドラーは実力を隠してるのは確実なんだけど、その理由がよく分からないんだよね。この世界は実力至上主義で力のない者は淘汰される。特に海賊なんてもんは力があればなんでも出来るから誰だろうと力を求めてる。なのにキャンドラーは力を隠してるのって……出生とかに何かあるとか?まあ考えたって分からないもんは分からないよね。

 

「まあキャンドラーが強いかどうかなんてどうでもいいんだよ!!船のコーティングは終わってるから行くよ!!“魚人島”へ!!!

 

 ふぅ……私たちの実力があれば流石に魚人島を乗り越えて“新世界”入りすることが出来るでしょ多分。

 そう楽観的に考えていたディアンヌだったが魚人島にて強大な敵と出逢うことになるのだが、それをまだ彼女らは知るはずが無かったのだ。

 

 

 

「やっぱり何度やっても海の中を進むのは変な感じだな」

 

「あれ?キャンドラーは新世界に行ったことあるの?」

 

「……ああ、何度か」

 

「何度か、ね……まあいいや」

 

 そして私達は“魚人島”の入口へと辿り着いた。今回は前回と違ってネプチューン王が率いた騎士のお出迎えはなかった。しかし魚人島から強大な何かがいることが感じ取れた。

 それはロジャー船長に負けず劣らずの力の覇気を放っていた。今を生きる者でロジャー船長に近い実力を持つ者は数人しか居ない。

 海軍からは“海軍大将”である“仏”のセンゴク、前線を引退したが元は大将であった“黒腕”ゼファー、そしてロジャー船長と共闘した“英雄”ガープだが、海軍が表立って魚人島に行くことは無いだろうからこの三人ではないはず。

 海賊からは“ビッグマム”や“金獅子”、一歩劣るが“百獣”やバレットも居るが、“ビッグマム”は自国から出るなんて話は滅多に聞かないし、“金獅子”はインペルダウンに捕まっているはず。“百獣”は新世界から出ることは無いだろうし、バレットは海軍からバスターコールを受けて“金獅子”と同じでインペルダウンで捕まってるはず。

 やっぱりこの先に居るのはロジャー船長とライバルであった“大海賊”白ひげ!!

 

 

「なあ急に『止まれ』ってなんでだ?このまま海に留まってるのは危ねぇぞ?ここまで何も無かったからって、これからも何も起こらねぇ保証にはならねぇぞ」

 

「……もうここまで来てしまったのは仕方ない進むよ」

 

「進むぞ!」

 

 私達は“魚人島”入りを果たした。中に入ったことで“白ひげ”から発せられる圧倒的な存在感が戦闘への経験がほとんどないステラでさえ感じ取っていた。

 

「こ、これはなに?」

 

「これは“魚人島”の奥に居!?奥に居ない!?」

 

「海賊ども“魚人島”に何の用だ!!」

 

 これは相当ヤバい状態だね。最初から全力で戦わないと死にそうだね。でも獣型の方があの巨体から繰り出される薙刀を受け止められれそうだね。

 

「――“動物(ゾオン)系”の能力か、厄介な。だが厄介なだけで敵では無い!!」

 

「分かってるけど、いち船長として負ける訳にはいかないから抵抗させてもらうよ!!」

 

 白ひげが持つ“むら雲切”と全身が巨人へと変化したディアンヌの拳がぶつかり合った。ディアンヌの覇気も相当なものであったが長い間海賊として最前線を生きてきた白ひげには全く歯が立たなかった。

 

「はぁはぁ…ほんとに嫌になっちゃう。でも強い奴を相手にするのは燃えてくる!!――“砂の渦(サンドワール)”」

 

「――むッ!!ただの“動物(ゾオン)系”じゃねぇのか。幻獣種だったとはな!!」

 

「やっば」

 

 “砂の渦”で白ひげの足止めは出来たけど、明らかに能力使ってきそうだよね!!?だって腕の筋肉が一気に太くなってるし、腰を捻って薙刀を後ろに引いてるし、このままだと撃ってくるよね!!世界を滅ぼせる力を持つ“超人(パラミシア)系”最強の悪魔の実“グラグラの実”の力を!!?

 

「待ってくれオヤジ!!」

 

「なんだァ、マルコ!」

 

「そいつはロジャーの所に乗っていた見習いだよい!だからそれを撃つのは少し待ってくれ」

 

「ロジャーの見習いだとォ!?ロジャーの見習いは赤髪と赤っ鼻だけじゃねぇのか!?」

 

「ロジャーのところと最後に戦った日に話したんだ。その時は能力者じゃなかったが、確かに居たんだよい」

 

「ほんとかァ小娘ェ!!」

 

「う、うんホントだけど」

 

 ホントだけど声と威圧感がデカすぎて腰が抜けそうだよ。でもありがとう!!マルコ!!これが終わったらほっぺにチューしてあげるよ!!

 

「――ッ!?なんか寒気がするよい」

 

 どうしてかなマルコくん?寒気なんてしてるのかな?お仕置して上げないと。あー、でもお仕置なんてしたら白ひげにボコボコにされちゃうなぁ。どうしよう。本当にチューをしてやろうかな?

 

「ロジャーのところのガキなら話だけは聞いてやる!どうして“魚人島”に来た!」

 

「“新世界”入りを目指して」

 

「新世界入りだァァ!?そんな少数で何言ってんだ!!バカなのかァテメェらはァ!!!」

 

「……バカじゃないよ。だって私強いもん。白ひげには劣るけど」

 

「お前みてぇな小娘が強いだと?グララララララ!!笑わせる。だが試してやろう。おいマルコ!コイツの相手をしてやれ」

 

「え〜、そいつなんか怖いんだよい」

 

「小娘相手にビビってんのかァ!!そんなんで白ひげ海賊団の1番隊隊長を任せられるのか!?」

 

「えっ!?でも1番隊はベイがやってるよい?」

 

「あいつは独立して自分の海賊団を創るらしいからな。1番隊隊長の席は空く。そこをマルコかジョズに任せるつもりだァ。ここでマルコが勝てばマルコに任せてやる。逆に負ければジョズが1番隊の隊長だ」

 

「そんなのやるしかないよい。おれが1番隊隊長になるために倒れてくれディアンヌ」

 

「ちょっと勝手に私を1番隊を決める道具にしないでくれないかな?」

 

 それに私次第で白ひげ海賊団の1番隊を決まるなんて、どんだけこの世界に影響を与えると思ってるの!?

 私がマルコに絶対負ける実力差とかならいいんだけど、実力はトントンだよ!?だから私が勝って白ひげの1番隊隊長と3番隊隊長が入れ替わっても文句言わないでね。

 

「私がマルコに勝って1番隊の隊長になれなくても文句を言わないでよ」

 

「大丈夫だよい!おれがディアンヌに負けることはないよい」

 

「これはロジャー海賊団と白ひげ海賊団の元見習い同士が行う。代理戦争に近いかもね。だからロジャー船長と同じで負けるつもりなんて一切ないから」

 

「それならおれだって負けるつもりはないよい!!」

 

 そう。これはもう戦うことが出来なくなったロジャーとニューゲートの意志を継ぐ元見習い達による戦いだった。

 そのため二人は船長の看板に“敗北”という名の泥を塗らないため白ひげが思っている以上に本気で戦おうとしていた。

 

「昔と違って私はマルコと一緒で能力者だから舐めないでよね!!」

 

「分かってるよい。“動物(ゾオン)系”“幻獣種”ってところまで一緒なのも分かってるよい」

 

 ――“不死鳥マルコ”トリトリの実(幻獣種)モデル“不死鳥(フェニックス)

 ――“巨腕のディアンヌ”ヒトヒトの実(幻獣種)モデル“嫉妬の巨人(サーペント・シン)

 

「行くよマルコ!!」

 

「ディアンヌに教えてやるよい!!新世界に居る海賊の強さってやつを!!!」

 

 ――元は見習いだった、次世代を担うことになるであろう海賊が今魚人島入口でぶつかるのだった。




 今回はテゾーロ達の修行と魚人島へ来ていた白ひげたちとの出会いがメインの話でした。ちなみディアンヌ達が魚人島を去ってから白ひげはこの島に来る人魚や魚人目的の海賊を追い払ってナワバリにします。
 ディアンヌの悪魔の実は“嫉妬の巨人”と書いて“サーペント・シン”でした!!普通に“嫉妬の罪”と迷いましたが、これだと巨人要素がなかったので“嫉妬の巨人”としました。

 次回新世界

 投稿が遅かった言い訳は長く言いません。……ワクチンしんどい。

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