仮面ライダー鎧武 〜禁断の果実と魔法〜   作:オレンジタロス

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だいぶ長くなりました。

後ブラーボ回が落ち着いたらオリジナルの話を入れていくつもりです。
とりあえずはメロン兄さんとフェイトの絡みは確定で書こうと思います。




7話/コウタ復活!

「はぁ!」

 

飛びながらアームズウェポン【ブドウ龍砲】を撃ちあっという間にコマンドロイドを片付けた龍玄はスパイダーロイドに向き合う。

 

「面白い! やはり戦いは一対一でなくてはな!」

 

スパイダーロイドがつき出した腕についた銃口から光弾が放たれるが龍玄は走りながら避ける。そして龍玄もブドウ龍砲を連射するがスパイダーロイドは瓦礫を使い避ける。

 

「「・・・・・はっ!」」

 

互いに走りながら回避・射撃を行う両者。

そして接近、互いの額に銃口を向ける。

 

「・・・・・やるな・・・」

 

「そっちこそ・・・」

互いに動かない。

 

互いに同時に前蹴りを打ち間合いが空くとスパイダーロイドは光弾を連射する。

 

しかし龍玄は地面につく前にブドウ龍砲の銃鉄を引きエネルギーを貯めると強化したブドウ龍砲の銃撃で光弾を真っ向から粉砕、スパイダーロイドの頭部に命中する。

 

「がああああああ!」

 

「このままけりをつける!」

 

『ブドウスカッシュ!』

 

龍玄は着地した瞬間ブレードを倒し、ブドウ龍砲の銃口に光球を集中していく。

 

「くらえ!」

 

引き金を引かれたブドウ龍砲からまるで龍のようなエネルギーが放たれる技【ドラゴンショット】が炸裂、スパイダーロイドに放たれる。

 

「がああああああ!」

 

断末魔を挙げ爆発するスパイダーロイド。

対し龍玄はブドウ龍砲や自身を嬉しそうに見る。

 

「これで僕も・・・、戦える・・・」

 

 

そして一部始終を物陰からシドが見ていた。

 

「これで三人目・・・。そんじゃお次はアイツと戦ってもらうか」

 

 

───────────

 

 

カフェ・ドルーパーズ

 

「新たなアーマードライダー?」

 

「ああ」

 

奥でかけるのはシドと呼び出されたカイト。

 

シドはiPodらしき機械で龍玄の映像を見せる。

 

「貴様、別のやつに戦極ドライバーを」

 

「そんな怖い顔すんなよ。俺の仕事は戦極ドライバーを配ることだ。それからはお前らの自由だ」

 

「・・・・・まぁいい。貴様が何を考えているのかは知らないが、やつは俺が淘汰してやる」

 

「何をする気だ?」

 

「この世に同じ力は2つといらない。俺が唯一無二のアーマードライダーでいい」

 

カイトは勘定をテーブルに起き立ち上がる。

 

「おい待て!」

 

立ち去ろうとし、店中央のフルーツタワーを横切ろうとしたとき声を掛けられる。振り向くとそこには二人の青年が。

 

「初瀬に城之内・・・」

 

そこには別のパフォーマンスチーム【レイドワイルド】のリーダー【初瀬リョウジ】、【インヴィット】のリーダー【城之内ヒデヤス】が。

 

「貴様ら・・・、何のようだ」

 

「聞いたよ駆紋カイト。お前までアーマードライダーになったって。どう? アーマードライダーの気分は?」

 

城之内がカイトの周りを回りながら眼鏡を動かす。

 

「いい気分だ。あれこそまさに力だ。まぁ・・・・貴様ら程度では到底及ばない力だろうがな」

 

「何ぃ!」

 

迫る初瀬だがカイトは動じない。

 

「力とはふさわしいやつが得られる強さの証明・・・。貴様らのような弱者には無縁の産物だ! ・・・そこをどけ・・・・」

 

眼力におののいた初瀬を横目にカイトは店を後にした。

 

「あの野郎! こけにしやがって!」

 

「初瀬ちゃん。どうやら俺らアイツの眼中にもないみたい。舐められたもんだよね。おんなじパフォーマンスチームだってのに・・・。初瀬ちゃん、これで満足?」

 

「そんなわけねぇだろ!」

 

初瀬の声が店に響く。

 

そんな二人に見えない店の奥ではシドが不適な笑顔を浮かべていた。

 

 

───────────

 

 

トレーニングセンター内

 

コウタやスバル達が見守る中ヴィヴィオとアインハルトのスパーリングが始まる。

 

「なぁスバル、あのアインハルトって言う娘は?」

 

「あー、最近知り合ったんだ。ちょっとゴタゴタしててコウタには話せなかったね」

 

「いやいいんだ。にしてもヴィヴィオがストライクアーツなんてな。話は聞いてたけど本当だったとはなぁ」

 

コウタとスバルが話してる合間にヴィヴィオとアインハルトのスパーリングが始まった。

 

素人とは思えないヴィヴィオのラッシュにコウタとティアナは唖然となる。

 

「ヴィヴィオって変身前でもけっこう強い?」

 

「ああ・・・。驚いた・・・」

 

「練習頑張ってるからねぇー」

 

二人に対しスバルは余裕の表情だ。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

同じトレーニングセンター内の入り口近くではトウゴがスパーリングを眺めていた。

 

「細かい作動に初動のスピード・・・、やはりイングヴァルトの紛い物はストラトスだったか・・・。打ち合っているのは・・・、!」

 

するとスパーリングは掌底によるアインハルトの勝ちで終わる。

 

「・・・・・調べる必要があるな・・・」

 

 

トウゴは一人振り向き立ち去る。

 

 

 

その後ヴィヴィオとアインハルトは再びスパーリングの約束をかわすと一同は解散、2グループに別れた。

 

 

───────────

 

 

アインハルト自宅前

 

「お休みアインハルト」

 

「お休みなさいティアナさん・・・」

 

ティアナと別れたアインハルトはそのまま帰宅しようとする。

 

その瞬間気配を感じたアインハルトは振り向くとそこには木に寄りかかるトウゴが。

 

「葵さん?」

 

「こんばんはストラトスさん。今日はお疲れ様」

 

「! 何故・・・」

 

「僕もちょうどトレーニングセンターにいたからね」

 

「何か?」

 

「今日対戦してみてどうだった?」

 

「・・・・・正直わかりません・・・。一応また明日もう一戦する予定ではありますが・・・」

 

「へぇ〜〜〜。ごめんごめん。お邪魔しちゃって。お休み」

 

「はい・・・。お休みなさい・・・」

 

アインハルトはかるく会釈し自宅内へ。

 

「・・・・オウリュウ、どうだ?」

 

トウゴの後ろの暗闇からオウリュウが現れる。

 

「高町ヴィヴィオ、Stヒルデ魔法学院初等部四年生、聖王オリヴィエのクローンのようです」

 

「クローン・・・。出生にそんな秘密が・・・。なのによくもまぁあんなに笑えるもんだ・・・」

 

「トウゴ様、あなたも少しずつ変わってきてるのでは?」

「・・・・なんでそう思う?」

 

「他人に無関心だったトウゴ様がまさか個人情報を知りたいというとは・・・」

 

「・・・・・知らん! 俺は走って帰る!」

 

「はい・・・」

 

二人は暗闇の中へ消えていった。

 

 

───────────

 

 

スバル宅前

 

「じ、じゃあなスバル」

 

「待ってコウタ」

 

ノーヴェと別れたスバルとコウタ。コウタが一人帰ろうと歩き出した途端、スバルに声をかけられ止まる。

 

「な、なんだよ」

 

「コウタ、なんか今日変だよ」

「そ、そんなことはないぞ? へんなこというなスバル」

 

「コウタ、あたしたち何年の付き合いだと思ってるの? コウタが無理して笑ってるの丸わかりだよ。昨日あの後何かあった?」

 

「・・・・・なんでもない・・・。それじゃあな・・・」

 

「ちょっとコウタ・・・。あたしもうコウタが傷つくの見たくないんだよ・・・」

 

スバルが止めるのも聞かずにコウタは一人帰路にたつ。

 

(またアイツに心配かけちゃうなんてな・・・)

 

 

───────────

 

 

五年前

 

コウタはギンガと同じ部隊に後輩として入隊した。当時コウタはまだ新米ながらも訓練校での成績から期待され入隊した。

 

そんな中コウタが入隊して二年。とある違法デバイスの取り締まりがあった。犯人も確保し無事に終わる事件のはずだった。

 

しかし潜んでいた一人の犯人の違法デバイスによる攻撃がギンガに放たれた時、コウタは身を呈してギンガを守ったが攻撃は胸に命中しコウタは気を失った。

2日後コウタは目を醒ました。起きた時はじめに目に入ったのは泣き顔のスバル。

 

コウタは難なく退院したが、管理局を自主退職した。違法デバイスの攻撃か、コウタのリンカーコアは徐々に縮小し消滅、魔導師として働けなくなったためだった。

 

コウタとしては魔導師としてスバルや街の皆を守るために管理局に入ったのに関わらずそれが出来なくなってしまったからだった。

魔導師としてでなくとも管理局に入れるとギンガやゲンヤ、無論スバルも説明したが当時のコウタはショックが大きすぎたのか聞く耳を持たず当時幼なじみが設立したダンスチームのパフォーマーとして入った。

 

 

───────────

 

 

住宅地

 

「はっ! はっ!」

 

一人でストライクアーツを練習するヴィヴィオ。

 

「明日は見せるんだ。私の本気、あれ?」

 

ふと走ってきた人影に気づく。

オウリュウと別れたトウゴだった。

 

「ふっ、ふっ、ふっ、ふっ・・・」

(聖王のクローンか・・・。じゃああの娘には実の家族が・・・。考えたら母親がいないだけで俺はだいぶ甘やかされてるな・・・・・くそっ、ん?)

 

歯を食い縛り走るトウゴはふとヴィヴィオが練習をしている高町家の前で止まる。

 

「こ、こんばんは!」

 

「こんばんは・・・。どうかしたの君・・・」

 

「あ、いえ。なんか偶然だなって」

 

「?」

 

「昨日強盗さんを捕まえた人ですよね。私ちょうどその場にいたんです」

 

「・・・・・あ・・」

(素で忘れてた・・・)

 

「凄かったです。あんな風に無駄ない動き、私には出来ません」

 

「大したことはしてない。ただ相手の思考、初動から相手の動きを読み取り的確な動きをしただけだよ」

 

「そんな簡単に言わないで下さいよぉ」

 

(・・・・・助言くらいはしてやるかな)

「まぁ難しいかもしれない。けど冷静に相手を見ればふわりと次の動きは察しができるよ。見たところ君は年齢の割に落ち着いてるし身体も柔軟だし。カウンターが合ってるかもね」

 

「カウンター・・・、ですか?」

 

「・・・・・おっともう夜も遅いし僕は帰るよ。じゃあね」

 

「あ、あの!」

 

走り出すトウゴを呼び止めるヴィヴィオ。

 

「あの、お名前は・・・。私高町ヴィヴィオっていいます。Stヒルデの初等部四年生です」

 

「葵トウゴ・・・。僕は中等部の一年だ。また会ったらよろしくね後輩さん」

 

「は、はい!」

 

顔を見せずに走り去るトウゴの背中をヴィヴィオは見つめ続ける。

 

(優しいけどどこか・・・・・、どこかアインハルトさんに似てる・・・)

 

 

───────────

 

 

翌日

 

前日に動画サイトを見て血相を変えてチームのガレージにやって来たコウタ。

中に入るとトウゴやラット、他のメンバーが。

 

「コウタさん! どうしたんですか?」

 

「ミッチ来てないか?」

 

「ミツザネさんですか?」

 

「そういやミッチもアーマードライダーになったって動画サイトで見ましたよ?」

 

 

トウゴとラットは顔を合わせる。すると出入口からミツザネがやってくる。

 

「皆お待たせ。あれ? コウタさん?」

 

「ミッチ・・・。ちょっといいか?」

 

「はぁ・・・」

 

(一応は保険だ・・・)

 

トウゴから放たれた盗聴機付きマイクロロボットにつけられていることに気づかず、二人はガレージを出て外へ出る。

 

「なんですかコウタさん」

 

「ミッチ・・・。昨日見た動画サイトに出てた・・・。新しいアーマードライダー龍玄って・・・」

 

「ええ。僕ですよ?」

 

ミツザネは戦極ドライバーを取り出す。

 

「ミッチ・・・。逃げ出した俺が言えたもんじゃないがそのベルトは危険だ。魔導師の次元じゃない別の世界にお前を連れてっちまう」

 

「わかってます。強い力には危険が伴う。覚悟の上です。コウタさん・・・。自由に生きてきたあなたにはわからないかもしれない・・・。幸せなことです。僕はいつもいく道を決められて・・・。このベルトを手に入れたことでようやく自分の決めた道をいくことができたんです。だからこれは僕にとって宝物なんです・・・」

 

「ミッチ・・・」

 

言葉を失うコウタ。

 

「そういえばコウタさん、スバルさんには・・・」

 

「白いアーマードライダーのことはまだ言ってない・・・。まぁ無理して笑ってるのはバレバレだったけどな」

 

「コウタさんはもう戦わなくて大丈夫なんです。吹っ切れただろうしスバルさんにいつものコウタさんを見せてあげてください」

 

「・・・ミッチ・・・悪い・・・。じゃあな・・・」

 

「はい・・・」

 

コウタは一人歩き出し曲がり角を曲がり見えなくなる。

 

「・・・・・」

 

コウタが見えなくなるのを確認したミツザネはガレージに入ろうとする。

 

「甘いな・・・」

 

「!」

 

振り向くミツザネ。

そこにはカイトが歩いてきた。

 

「駆紋カイト・・・」

 

「・・・・貴様が新しいアーマードライダーか。葛葉コウタはどうした・・・」

 

「コウタさんに頼らなくてもいい。僕が代わりに戦う」

 

「さては逃げたか・・・。あの腰抜け・・・」

 

「あんたごときが・・・、コウタさんを笑うんじゃない!」

 

鼻で笑ったカイトを睨み付けるミツザネは戦極ドライバーを装着する。

 

「ついてこい・・・。ここでは万が一怪我人を出す危険性がある・・・」

すれ違うカイト。ミツザネも後を追う。

 

 

「・・・・・」

(アーマードライダー同士の戦い・・・。せいぜい楽しませてもらうか・・・)

 

ガレージからこっそり抜け出したトウゴは静かに二人を追跡した。

 

 

───────────

 

 

港湾埠頭・廃棄倉庫区画

 

コウタを除く昨日と同じ面々が集まる。

 

「アインハルト・ストラトス参りました」

 

ヴィヴィオと向き合った二人はそれぞれ変身魔法とバリアジャケットを発動させ戦闘体制に。

 

「おう。間に合ったか」

 

「コウタも来たしいいだろう。試合開始!」

コウタが来たと同時にノーヴェによる合図でヴィヴィオとアインハルトはぶつかり合った。

その時。

 

「「はぁ!」」

 

「「「「「!」」」」」

 

その場のメンバーでない声を聞いた一同が見た先にはバロンと龍玄がいた。

「! ミッチにカイト!? なんでアイツら・・・」

 

「ごめん皆。続けて!」

 

コウタ、次いでスバルが二人の側に寄る。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「ストラトスに高町?」

 

バロンと龍玄をつけてきたトウゴはライダーを他所に二人に視線がいく。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

一方のヴィヴィオはアインハルトのラッシュを防ぎながら考えていた。

 

(アインハルトの、一撃一撃が重くて速い・・・。このままじゃいずれは・・・。トウゴさんの言ってたカウンターなら・・・)

 

反撃の手段を考えるヴィヴィオ。ふと昨晩のトウゴの言葉を思い出す。

 

[相手の初動を見て動きを読んだだけだよ]

 

(そうだ。初動を・・・。冷静に・・・)

 

ヴィヴィオは一旦心を落ち着かせる。そんな間にもアインハルトは踏み込む。

 

(この腕の動き・・・、この速さならフェイントはない!)

 

アインハルトはフックを放つがヴィヴィオは下に避け避けるとストレートを腹部に叩き込む。

 

(伝えなきゃ! 私の全力全開! 私のストライクアーツ!)

 

ヴィヴィオはカウンターを駆使し勝負は互角になってくる。しかしアインハルトの覇王断空拳がクリーンヒット、ノーヴェの掛け声で試合は終了される。

 

リオやコロナ、他のメンバーが駆け寄る。

アインハルトもふらつく。

 

そして彼女らの視線がライダーの戦いに気付き、トウゴも視線を移す。

 

 

「あれってアーマードライダーだよね?」

 

「でもなんでライダー同士が戦ってるんだろう」

 

 

 

 

 

(なんで俺はあの二人の戦いを優先した? わからない・・・)

 

そんな中トウゴはアインハルト達の試合に気をそらした自分を疑問に思っていた。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

一方バロンと龍玄は近くでコウタとスバル、他の面々にも見られながらも再びぶつかり合う。

近接戦でのバロンの猛攻を避けながら間合いを取り龍玄は銃撃を放つもバロンはバナスピアーを縦に防ぐ。

 

「中々やるな。ならこれはどうだ?」

 

 

 

バロンは左手に二つのロックシードを持つと解錠、現れた裂け目から二体の下級インベスが現れ従える。

 

 

「! 怪物を操った?」

 

「勉強不足だな。これは戦極ドライバーの能力。力は持っているだけでは意味がない。使いこなせなければそれまでだ」

 

インベスを差し向けるバロン。インベスは龍玄の気をそらしバロンはその隙を突き一撃一撃を叩き込む。

 

「ぐっ・・・」

 

「おい! やめろ!」

 

蹴り飛ばされる龍玄を見かねたコウタは声をあげる。

 

「コウタさん・・・」

 

「葛葉コウタ・・・。力から逃げたお前に用はない。そこで黙って見ていろ!」

 

龍玄が立ち上がるとバロンは容赦なく重い一撃で再び地に伏せさせる。

「逃げろミッチ! こんな戦いになんの意味があるんだ!」

 

「ま、負けられない・・・。コウタさんを侮辱したこいつには・・・」

 

「そんなこと・・・、アーマードライダーは一人いればいい! はぁ!」

 

「がっ!」

 

バロンのスピアーで再び龍玄は倒される。

 

「そんな理由で・・・」

 

「この世に同じ力は二つといらない。アーマードライダーは俺だけでいい・・・。貴様はこの力から逃げた・・・。そんな貴様に用はない。そこで黙って見ていろ!」

 

「なんで逃げないんだミッチ! 勝ち目ねぇぞ!」

 

「コウタが見てるからだよきっと」

 

「俺が?」

 

隣のスバルを視線を移すコウタ。

 

「ミッチはコウタに憧れて励まされて、だから強くなろうとしたんだよ。そんなミッチがコウタの前で弱音なんて吐けないよ!」

 

「俺があいつを・・・・」

 

唖然となるコウタはおもむろに目を閉じる。

 

「・・・・・、!」

(俺ばかりが逃げてられない・・・。ミッチがこんなに頑張ってる・・・。ヴィヴィオやアインハルトだって痛くても・・・、辛くても自分の意思をぶつけるために戦った。なら俺が選べる道は一つ!)

 

目を開いたコウタは戦極ドライバーを取りだし装着しようとするが、持っている右手が震える。

しかし左手も合わせ両手で持ち腰に装着する。

 

「駄目だコウタさん! あなたにはもう戦う理由なんて・・・」

 

「この力は俺にしか使えない! 俺にしか使えない力! 俺はそいつを引き受ける! それが・・・・・大人がよくいう責任ってやつだろ!」

 

『オレンジ!』

『ロックオン!』

 

「変身!」

 

龍玄とバロンが見る中、オレンジロックシードを解錠したコウタは空に掲げた後ドライバーにセットする。

 

『ソイヤッ! オレンジアームズ! 花道オンステージ!』

 

オレンジによりライドウェアを纏ったコウタにアームズが展開、鎧武・オレンジアームズに変身する。

 

「おりゃああああ!」

 

鎧武は駆け出し龍玄に襲い掛かったインベスを殴り飛ばす。

 

「ここからは俺のステージだ!」

 

もう一体のインベスも蹴り飛ばし鎧武は龍玄を支える。

 

「大丈夫かミッチ!」

 

「コウタさん・・・」

「やはりな。一筋縄ではいかないやつだ・・・、行け!」

 

「「!」」

 

インベス二体を龍玄に任せ鎧武はバロンとぶつかり合う。

 

「だが貴様は甘い。強さを求める意地がない!」

 

「違う! 強さは力の証明なんかじゃない! 誰かを支え励ます力・・・。それが本当の強さだ!」

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「誰かを支え励ます力が強さ・・・」

 

ティアナに支えられたアインハルトが唖然となる。

 

「そんな力も・・・」

(私の強さにそんな力はない・・・)

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「・・・・・支える、・・・・・励ます・・・か・・・。よくもまぁあんなに断言できたもんだ・・・」

(そんなことが出来る人間はそうそういない・・・。何者なんだアイツ・・・)

 

物陰に隠れたトウゴもコウタの言葉を感慨深く考えながらもライダーバトルを見つめる。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「おらぁ!」

 

「はぁ!」

 

インベスを龍玄に任せバロンと戦う鎧武。

大橙丸を落とされながらも鎧武は負けじとバロンを殴り飛ばす。

 

『イチゴ!』

 

鎧武はバロンと間合いを開けるとイチゴロックシードを取り出し解錠する。

 

するとオレンジアームズが消滅、頭上からイチゴアームズが現れる。

 

『ロックオン!』

『ソイヤッ! イチゴアームズ! シュッシュッとスパーク!』

 

「おのれぇ!」

 

ブレードを倒す鎧武を後ろから攻撃するバロン。しかし攻撃を避けた鎧武にバウンドしたイチゴアームズが合体・展開され【鎧武・イチゴアームズ】に変身する。

 

「投げる武器か。よっしゃあ!」

 

鎧武はアームズウェポン【イチゴクナイ】を手にバロンに挑む。

 

クナイの小回りの効いた動きでバロンを翻弄する鎧武。

インベスを吹き飛ばし龍玄も援護に入る。

 

「はぁ!」

 

「シュッシュッと!」

 

「がっ!」

 

龍玄の銃撃を防いだバロンに鎧武のクナイが放たれる。

 

爆発したクナイで吹き飛ばされるバロンを守るように立つ二体のインベス。

 

「決めるぜミッチ!」

 

『ロックオン! イチゴチャージ!』

『ブドウスカッシュ!』

 

鎧武は無双セイバーにロックシードを、龍玄はブレードを一回倒しそれぞれエネルギーを込めていく。

 

「せいはあああああ!」

 

鎧武は空に向け大型のクナイ型エネルギーを放つ。エネルギーはイチゴ型になると小型クナイのエネルギーを雨のように降らせ攻撃する技【クナイバースト】が発動、インベスを攻撃し怯ませる。

「はぁ!」

 

そして龍玄のドラゴンショットが放たれ二体のインベスを撃破する。

 

「ふん。やはり侮れないな葛葉!」

 

残されたバロンはゆっくり歩み寄る。

 

その時。

 

「ちょっと邪魔させてもらうよ!」

 

両陣の間に城之内と初瀬が割り込んだ。

 

「城之内に初瀬?」

 

顔を知る鎧武と龍玄は警戒する。

 

「舐めてもらっちゃ困るね。俺達もそうそう捨てたもんじゃないんだよ」

 

二人は戦極ドライバーを取り出す。

 

「ふん」

 

「それって!」

「まさか」

 

余裕のバロンに対し鎧武達は驚きを隠せない。

 

「男子3日会わざれば刮目せよってな!」

 

二人はそれぞれドライバーを装着、それぞれディスプレイに横顔が浮かび頭上にドングリアームズとマツボックリアームズが現れる。

 

「「変身!」」

 

『ドングリ!』

『マツボックリ!』

 

『『ロックオン!』』

『ドングリアームズ! ネヴァーギーブアーップ!』

『マツボックリアームズ! 一撃イーンザシャドウ!』

 

城之内にドングリ、初瀬にマツボックリが被さりライドウェア、アームズが展開される。

 

そして城之内は【アーマードライダーグリドン・ドングリアームズ】、初瀬は【アーマードライダー黒影・マツボックリアームズ】へと変身を遂げた。

 

「新しいアーマードライダー?」

 

鎧武と龍玄、スバルや他のメンバーもざわめきを隠せずにいた。

 

 

───────────

 

 

とあるケーキ屋

 

「んも〜〜〜。相変わらずの腕ね。二の腕もいいけど♪ 流石は鳳ちゃんね♪」

 

「そう? 嬉しいわ。優ちゃんのドーナツも美味しいじゃない♪ 京ちゃんの和菓子も風情があるわ〜〜♪」

 

「もう♪ そんな誉めてもなにもでないわよぉ〜〜〜」

 

そこでは三人のオカマが雑談をしていた。

 

一人は尖った金髪にしゃくれた顎、一人は単髪ながらも黒いジャケットを着ている。

 

 

そして頭に帽子をかぶり二の腕を出す一番大柄な男性(?)がこの店の店長だ。

 

「にしても鳳ちゃん、またいいイケメン増えてるじゃない〜〜〜。嫌いじゃないわ!」

 

京ちゃんと呼ばれた男性(?)の一言でその店で働く男性の大半に鳥肌がたつ。

 

「もう京ちゃんったら! 駄目よ唾つけちゃ。京ちゃんがトラウマになっちゃってだいぶ辞めちゃったんだからぁ♪」

 

「えへ♪ ごめんなさい♪」

 

鳳ちゃんと呼ばれた男性(?)に注意され舌を出し可愛らしさをアピールしようとする京ちゃん。

しかし美少女ならともかく見た目はいかついオッサンである以上可愛らしさなど微塵も感じない。

 

そんなケーキ屋の前でシドがやや行きたくなさそうに顔を歪める。

 

「・・・・・行きたくねぇな」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜数分後〜〜〜〜

 

 

「あら〜〜〜。なかなかいい男ね。髭もたまらないわぁ〜〜〜」

 

「ホントホント♪ 黒い服も似合ってるわぁ〜〜♪」

 

「もう二人とも♪ ・・・・・私も混ぜなさい!」

 

シドは小包を残し無言のまま三人のオカマに追いかけられた。

 

「プロフェッサー・・・・、捕まったら一生恨んでやるからなぁ!」

 

 

───────────

 

 

「フェックション! あれ? 誰か呼んだかな?」

 

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