霧となった少年は最悪の世代に数えられるようです。 作:地支 辰巳
変化の中にある日常
Ⅷ月Ⅸ日
スピードが安定しない航海ながらも、偉大なる航路を逆走して、僕らは西の海へと戻って来た。偉大なる航路よりも西の海は海の荒れ具合は落ち着いているとはいえ、治安は悪く、さっそく海賊に喧嘩をふっかけられたので、返り討ちにした。
Ⅹ月Ⅺ日
さっそくベッジさんからまた連絡があって、依頼の詳細を確認した。懸賞金が僕らと変わらないか、少し高いぐらいの海賊は倒しても良いが、極端に高いか極端に低いなら倒すのはやめてほしいらしい。報酬は一海賊倒すごとで、水夫は一年ほど待ってほしいとのこと。後は、倒して欲しい相手を指定することもあるらしい。中々大変そうだけど、責任を全うするのと、自分を高めると思えれば良い機会なのかもしれない。
Ⅻ月α日
新聞を読んでいると、どうやら最近、革命軍の活動が活発らしい。僕の感覚からしてみれば、使命に縛られて生き続けるのは苦しいと思うし、世界政府に挑むのなんて無謀なことだと思う。他のみんながどう考えているか分からないけど。
β月γ日
昨日は珍しくマグーとカリーナが喧嘩をしていた。初めはあんなことがあったが、今は仲が良かったので理由を聞くと、20歳にもなりそうなのに胸が成長しないマグーをカリーナがいじったみたいだった。マグー曰く、血的に成長はするらしい。そういえば、マグーから母親のことは聞いたことが無かったから、またどこかで聞いてみたい。
δ月ε日
今日もまた三人で入浴したみたいだった。仲間外れとかそういうのでは無いことは分かっているんだけど、この船は四人だけだから一人でいる時間があると少し寂しい。それに、入る時も基本一人が多いから、男の仲間も欲しいと思うのが、今の切実な思いだ。
ζ月η日
最近は料理担当が、僕だけからカリーナも増えたのが小さいけど嬉しいことだ。マグーは勝手に隠し味を追加するから偶に不味くなるし、アデルは全体的に大雑把だから料理下手だと思う。その点、カリーナは堅実な料理をするから安心して任せられる。だけど、このままズルズルと僕が料理担当なのは変わりそうに無いとは感じる。
θ月ι日
反抗期なのかは分からないけど、アデルの態度が刺々しいというか、男勝りな雰囲気を出している。特に何かを言う気は無いけど、マグーみたいに残虐な感じとかイカれた感じにはなって欲しく無いな。
κ月λ日
海賊討伐に精を出して頑張っているからか、今日はアデルとカリーナが早くに寝てしまって、夜にマグーと二人で会話する機会があった。良い機会なので、母親のことを遠回しに聞いてみた。だけど、いつか話しますよと言うだけで、それ以上は何も語らなかった。何かしら思う所があるのに、わざわざ聞いて申し訳ないな。
μ月ν日
最近ベッジさんにもらった海図と見比べて見て、目の前の原型がほとんど残っていない切り株のある自然豊かそうな島が、海図に載っていないことが分かった。少しはワクワクするので、明日上陸してみようと思う。
次話の更新は明日です。
原作に入るまで、多分後10話もないです。