霧となった少年は最悪の世代に数えられるようです。   作:地支 辰巳

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この前半の場面だけは何としても書きたかった一場面です。


頂上戦争編
13人の超新星


 

「私の情報によると……キミ達が上陸した事で現在このシャボンディ諸島には……13人。億を超える賞金首がいるわ」

 

「そんなにィ〜〜!!」

 

「モンキーちゃんとロロノアちゃんを除いても11人」

 

 シャッキーのぼったくりBARを訪れていた麦わらの一味に元海賊であるシャクヤックは今のシャボンディ諸島の状況についてルフィに語る。

 

「キッド、ルフィ、ホーキンス、ドレーク、ロー。ルーファスも偶に。この名前は頻繁に新聞を賑わせてたわ」

 

「新聞読まねーもん。でも、どっかで聞いたことある奴いんだよなー」

 

「ウフフフ……情報は武器よ。ライバル達の名前くらい知っておいたら?懸賞金で言えば……その中でキミはNo.2よ」

 

「ルフィより上がいんのか!?この島に……!?」

 

 

★ ★ ★

 

 

 24番グローブレストラン

 

「……何て食いっぷり」

 

「あの体のどこに入っていくんだ……」

 

 シャボンディ諸島のレストランで、二人の海賊が対談し、一人の海賊が下品で乱雑に食事をしており、二人の片方の海賊が不快感を露わにする。

 

「……下品な女め。こちらの食事がマズくなる。黙らせてこい!!!」

 

「食事の仕方は人それぞれですよベッジさん。こっちはこっちでゆっくりしませんか?」

 

 西の海出身

 ファイアタンク海賊団船長

 カポネ・”ギャング”ベッジ

 懸賞金1億3800万ベリー

 

 西の海出身

 ミスト海賊団艦長

 ”霧隠れ”エルドリッチ・ルーファス

 懸賞金2億9000万ベリー

 

「それはマズイです頭目。この町と海軍本部は目と鼻の先」

 

「根はやっぱりギャングですね。ベッジさん」

 

 ベッジの命令に意見をしたファイアタンク海賊団の船員はベッジのフォークで粛清される。それをなんとも言えない顔で見るルーファスは苦手なワインを付き合いとして一口、口に含む。

 

「おかわりまだか!?なくなりそうだ!!!」

 

「今、全力で作っているそうで船長」

 

「間に合わなねェだろ!!!ピザお〜〜か〜〜わ〜〜り〜〜!!」

 

 南の海出身

 ボニー海賊団船長

 ”大喰らい”ジュエリー・ボニー

 懸賞金1億4000万ベリー

 

 そして、奇妙な格好の船員を連れた海賊団の船長の一人もまた店を出ようとしていた。

 

「なぜです。こいつ、おれの服にスパゲティを」

 

「も……申し訳ありません」

 

「この服の運命……脅かして済まなかったな。今日は殺生すると運気が落ちる日なんだ」

 

 北の海出身

 ホーキンス海賊団船長

 ”魔術師”バジル・ホーキンス

 懸賞金2億4900万ベリー

 

 レストランの街中、大きな爆発音が響き、住民達がどよめきながら爆発の中心にいる二人の海賊を見つめる。

 

「何だケンカか!!?」

 

「ケンカなら壁の向こうへお預けにしようぜ」

 

「アプーよせ!!」

 

「なァおい。オラッチの強さ知らねぇな?」

 

 中華服を身に包んだ男とイライラしている強面の男が対峙する。

 

「頭っ!!ダメですよっ!!!」

 

「だったらジロジロ見てんじゃねェよ。ムナクソ悪ィ野郎だぜ……今、消してやってもいいんだ」

 

 南の海出身

 キッド海賊団船長

 ユースタス・”キャプテン”キッド

 懸賞金3億1500万ベリー

 

 GL出身(手長族)

 オンエア海賊団船長

 ”海鳴り”スクラッチメン・アプー

 懸賞金1億9800万ベリー

 

 

★ ★ ★

 

 

 21番GR

 

「怪僧が暴れてる!!!」

 

 ここでも海賊が暴れており、二人の海賊がタイマンしていた。どちらも引かない勝負であり、一戦一体の攻防を繰り広げていた。

 

「暴れたきゃあ新世界へ!!!」

 

 北の海出身

 ドレーク海賊団船長

 ”赤旗”X・ドレーク

 懸賞金2億2200万ベリー

 

「…………」

 

「堕ちた海軍将校ドレークか……。ふふ、命を拾いなさったな……マスクの人」

 

 空島出身

 破戒僧海賊団船長

 ”怪僧”ウルージ

 懸賞金1億800万ベリー

 

 南の海出身

 キッド海賊団戦闘員

 ”殺戮武人”キラー

 懸賞金1億6200万ベリー

 

 その戦いを見学していた二人の海賊。互いに不気味な笑みを浮かべながらもその3人を値踏みする。

 

「今いいとこだったのに……。ドレーク屋お前何人殺した?」

 

 北の海出身

 ハートの海賊団船長

 ”死の外科医”トラファルガー・ロー

 懸賞金2億ベリー

 

「そんなの覚えてる人いないと思いますけどね」

 

 北の海出身

 ミスト海賊団副艦長及び艦長代理

 ”狂虎”マグメル

 懸賞金2億1000万ベリー

 

「この中の誰かが次世代の海賊達を引っ張っていく存在に成長するかもね。いずれにしろこれだけのルーキーが一気になだれ込めば新世界も只じゃ済まないわ」

 

 シャクヤックの言葉にルフィ達は気合いを入れ直し、まだ会えていないライバル達へ笑みを浮かべる。ついに、この島に13人の超新星が揃った。

 

 

★ ★ ★

 

 

 目的地であるシャボンディ諸島に着いて、懸賞金も上がって、各々がシャボンディ諸島を探検したりしていた数日。今日はベッジさんとバッタリ会ったりしたんだけど、相変わらず怖い人だった。そんな中、一度全員が船に戻って来ると、船にいた僕の元へ手紙を持ったコウモリがきた。

 

「ついに、来たか」

 

「うん。これが例のアレだね」

 

 事前にヴィレムさんから昔、ちらりと聞いていた通り、これが七武海への勧誘の伝書バットみたい。手紙を受け取って、じっくりと読む。

 

「なんて書いてあるんですか?」

 

「……後日にされる七武海召集に集まることを条件に七武海に任命する。ただし、新聞で情報が流されるまでは他の海賊と同一に扱うことにする。この内容を漏らしてはならないだって」

 

「そもそも、七武海って全員揃ってるって、昔、ルー兄言ってなかったっけ?」

 

「うん。クロコダイルさんが居なくなった席にはポートガス・D・エースの首を持った黒ひげに先を越されたんだよね。でも、空く予定がある招待だと思うから、僕がこれを受けても問題は無いと思う」

 

 やっと念願だった七武海になれる。そう思うと、心が浮かれてしまう。なんだかんだ、ここまで長かったから、余計に嬉しい。僕の名前も世界に知られるようになるのは少し感無量かな。

 

「で、どうしますか?受けますか?」

 

「受けるよ。ベッジさんを始めとした、同世代のライバル達にも負けたくないから」

 

 了承の手紙を持たせた伝書バットは飛んで行く。しっかりと届いてくれるかは不安だけど、色々楽しみだな。

 

「シハハハハ、そういや、天竜人が来てるらしいな。いっちょ見学でもしに行くか?」

 

「やめろエレカ。シオンだって、いるんだ。危険を犯す必要はないだろ」

 

 天竜人。噂でしか聞いた事は無いけれど、本当に謙虚さの欠片も無い人達だとは聞いている。それにルッカの言う通り、そんなところに隠しているとは言え、希少種族である三つ目族のシオンを連れ出すのは危険だと思う。

 

「うるせぇなシスコンがよ。まっ、俺だけで見学しに行ってもいいがよ」

 

「構わないけれど、大将を呼ぶ事だけはしないでねエレカ」

 

「わーてるよ。ただの見学だ。見学……ついでに適当な奴も殺ってくるか」

 

 物騒な言葉を口ずさんで、エレカは島に降りる。いきなり懸賞首になったし、自分の身を全く心配しないのはどうかと思うけど。エレカなら四皇、大将以外なら大丈夫とは思うけどね。

 

「ヴィレムさん。お願いしても良いですか?」

 

「まっ、俺が適任だよな。そろそろ、お前らも船で大人しといた方がいいぜ」

 

 念のため、ヴィレムさんにも着いていってもらう。エレカの身の心配じゃなくて、あんまり周りに被害を出さないための見張りとして。一眠りだけしようかな。

 

 

★ ★ ★

 

 

 チキンな野郎どもは置いてきたつもりだったんだが、後ろからヴィレムの野郎が着いてきてやがる。どうせ、ルーファスの付けた見張りだろうが、放っておくか……人が多そうなのはこっちか。

 

「おい、あいつ」

 

「ああ、初頭懸賞金で9900万ベリーの奴じゃないか?」

 

 ジロジロ俺のことを見んじゃねぇよ。鬱陶しいことこの上ないぜ。お、あそこから血と人の匂いがするじゃねぇか。人間屋なんて、胸糞悪りぃ名前だが、大した問題じゃねぇだろ。

 

「そのタトゥー。お前霧隠れのとこのやつだろ」

 

 さっそく変なマスクの奴が話してきやがった。こいつ、高い懸賞金の奴だろ。しかも、俺よりも高い野郎だ。殺るか。いや、そそられねぇな。こいつに俺は負けない。

 

「だったらなんだ?俺とやろうってのか?」

 

「ああ。てめぇのこと、今、消してやるよ」

 

 こいつは……キッドだったか。ルーファスよりも懸賞金の高い野郎だからな。マスクのやつよりは楽しそうじゃねぇかよ!俺は刀を抜く準備をする。

 

「やめとけキッド。ここには天竜人もいる。騒ぎを起こすのは得策じゃない」

 

 大人しく引き下がったやつに合わせて俺も刀から手を離す。天竜人がいんのかよ。あんな厄病神みたいなのに目つけられても困るからな。大人しくあの豚ズラを観察するに限るぜ。

 

「ハッ、面白いショーになれば良いけどな」

 

 これで何も無かったら、超新星の一人でも狩ってやるよ。どうせ、直に俺たちは七武海だ。何も心配することはねぇ。

 そんな俺の心配は杞憂だったように面白れぇことがいっぱい起こりやがった。人魚が売られ始めたと思ったら、天竜人の奴が5億で買うとかいいだしやがる。そっから、魚人が撃たれたりしたが、そんな些細なことは良い。懸賞金3億のルフィとか言う奴が天竜人を殴りやがった。ハッ、大将をこの島に呼ぶとは面白えじゃねぇか。大将との戦いてぇが、ルーファスの野郎が怒りそうだな。仕方ねぇ、俺から手出しは止めるか。

 

「おいおいおい、楽しくなってきたじゃねぇかよ!!!」

 

「どいつもこいつもイカれてやがるぜ」

 

 ニヤニヤが止まんねぇぜ。続々と殴ったやつの仲間も参戦してきやがったし、大混戦じゃねぇかよ。俺もやってやるか。

 

「おい!この護衛達殺してもいいんだろ?」

 

「!?貴方、その入れ墨は」

 

「あ?知ってんのか?まっ、そら知ってるか」

 

 天竜人に反抗してるやつの仲間に聞いたが、こいつ、どっかで見た事あんだよな。入れ墨も知ってるし、手配書でもあんだろうな。出来るだけ、穏便に天竜人の護衛を切ってたんだが、舞台の後ろの方からジジイが出てきやがった。腑抜けたジジイかと思ったんだが、来る。覇王色を出してきやがった。合わせて、俺もやったが、押し負けたじゃねぇかよ。ハッ、このジジイ。やりがいがあるじゃねぇか。

 

「ちょっと貴方」

 

「おいジジイ!勝負だこの野郎がよ!!」

 

「やれやれ、元気が有り余ってるのも考えものだな」

 

 俺の刀とジジイの腕が張り合い、黒い稲妻が周囲に散漫と広がる。ここまでの実力者そうそういねぇからな。大将とやれない分、ここでやらせてもらうぜ。

 

 

★ ★ ★

 

 

 その頃、外では白ひげ海賊団2番隊隊長ポートガス・D・エースの処刑を決定した一面と海峡のジンベエが海軍への反抗、暴行により、七武海をクビになった一面が乗った新聞がばら撒かれていた。

 




ルーファスとマグメルとエレカ以外は懸賞金の追加や増加などはありません。
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