転生者が〝V〟になった。 作:とくめいぃぃぃ
二話
活動してかれこれ半年が経過し、俺のチャンネル登録者数は12.2万人というこの時期の知られ具合を考えて見れば多い方だろう。VirtualYotuberを略称してVtuberと呼ばれるようになったことや俺が所属している『VRhine』に新たに六人程仲間が加わり、別派閥として『ゲーマーズ』というのも設立された。
この新たに設立された『ゲーマーズ』というのがゲーム配信に特化したものらしい。V自体ゲーム配信に特化しているのでは?と思ったが運営している人の考える事は知る由もないので、とやかく言うつもりもない。
そんな配信者として活動している傍らあと数ヶ月で大学生となる俺は受験勉強をしていた。受けようとしている大学が家から自転車で十分圏内にある大学で、しかもそれなりに名門で知られているのでその大学の赤本を参考にして勉強をしないとヤバそうなので頑張って勉強をしていることもあって配信頻度が月に一度のペースで行っている。
一応運営から渡されたVtuber専用のiPhoneにあるTwitterアカウントで『試験勉強するから配信頻度が落ちる』と呟いているので、俺の配信を視てくれている視聴者から配信した際にコメント欄で文句や愚痴を言われる可能性が低くなっただろう。今は全くTwitterを見ていないからどういう反応しているのかは分からないが。
そしてなんと!俺と
「僕が貰ったポイントが一億ちょいだったけど、そっちはどれくらいだった?」
「俺は.....84億だった」
「ええ、いいなぁ。ってか、その声で一人称俺は両儀式っぽくないか?声優も同じだし」
「あー、そう?」
「そうだって!試しに真似てみてよ!」
そうせがんでくる同類__橋山雄は今か今かと俺の両儀式の物真似を心待ちにしているが、真似る恥ずかしさがあるので無視して新たな話題を出して逸らしてみる。
「この世界はどの作品なんだ?」
「ええ、してくれないのか。......で、この世界についてだっけ?」
「そう。俺の知っている知識ではどんなのかが分からなかった」
見事俺が物真似する流れから別の方へと転換する事が出来た。橋山に出した話題は一番最初に聞こうと思ってたが、その時は周囲に人が多くて口に出しづらかった。そして、今は人がいないのでこの話題を出したのだ。
「僕も分からないね。多分だけど、この世界は僕達がいた世界と同じような世界だと思うね」
「.....やっぱり」
返って来た言葉はおおよそ予想通りのものだった。今の首相である安〇晋三も前世と同じで流行った物も同じだったからもしや特典だけ持って逆行転生したのでは?という考えが橋山の発言により確信した。
この世界は俺の前世と多少なりと違いはあれども大筋的には同じ世界と比べた上での違いを上げるとしたら俺がよく視ていたVの箱の名前が『VRhine』へとなってたり、俺が入った所が前世だと男の娘枠だったのが不良の元シスターで、同じ所は委員長キャラと他二人で『JK組』というユニットを組んでいたり、世界初のVirtualYotuberがあのAIといった感じになっている。
だとすると、この先卒業や炎上して消えてくVuberが出てくる訳だ。此処でそんな事はさせない!っというのが二次小説あるあるだが、俺は別にどうでもいいかなと思っている。その人達は自分の判断で起こしたモノだし、急に仲良くもない人やプライベートに干渉されたくないと思ってるかもしれない.....後は、その人の事は当時は後で知ってへぇそうなんだしか思ってなかったからね。
その後はオープンキャンパスが何事もなく終わり、連絡先を交換して帰路に着く。すると、後ろポケットに入って入りVtuber用のスマホが震えだしたので開くとTwitterのDMに見覚えあるアバター名からコラボのお誘いが来ていた。送られてきたDMの内容は『P〇BGを今後配信でやってみたいので、ご教授して頂くコラボ配信をしたいです』送って来た相手は俺のデビュー日から二ヶ月後に出てきた他箱のVtuberだった。
この黎明期時の他箱とコラボはほぼなかったイメージしかないから自己判断で了承するのが怖いので一応運営さんに『他箱の人からコラボきたのですが、しても大丈夫ですか?』という文を送る。返ってきた返事は『全然大丈夫ですよ。枠は両者ともあれば別に』と特に気にしたような感じではなかった。俺の予想ではこの時期は少ない視聴者層を取り合っているから配信枠をこっちにして下さいとか言われると思ったんだけども。まぁ、運営がいいなら別に気にする事もないか。
コラボを了承する返事を返して、何時行うか等細かい話は今日の20時に行うことが決まった。大学のオープンキャンパス帰りだけど自転車で十分しか掛からないので約束した時間には余裕を持って家に着く事が出来るし、それに加えて夕飯も食べられる程の時間的余裕はある。
「うーん。本当に整った容姿を持っていると視線がキツイわ」
人通りが多い道を漕いでいるとすれ違う人からの視線が向けられる確率が高くて、気にしない様に意識しても向けられる視線は無くならないので心が落ち着かない。たかが視線如きでそんな風になるかと思うかもしれないが、実際俺もそう思ってた。自分がその立場に立ってみると本当に落ち着かない。実際には凝ってはいないが幻痛のように肩が凝ったような感覚に襲われていた。
「....はぁ、変に肩を凝った気がする」
家の玄関で靴を脱いで肩を揉みながら自室へと向かいながら少しずつ着崩していく。自室に着いた頃にはバーッと一気に服を脱いで、寝間着へと着替える。ふと今の時刻を確認してみると17時24分.....この後、風呂に入ってそのまま夕飯を摂っても、19時半前後にはパソコンの前に座って打ち合わせの準備に取り掛かれるだろう。