【リレー小説】ボクカノ   作:リレー小説実行委員会

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山本山は花嫁である (ヒアデス 作)

 

 

「ハルキくん……わたしを……もらって下さい」

「……は、はい……」

 

 多くの悪魔たちや連れが見守る中、花嫁姿でそう言い放った愛叶の言葉に、ハルキは呆然としたままそれだけを言った。

 その瞬間、愛叶の目がギラっと光った!

 

「本当!? いま、はいって言ったよね? まちがいなく言ったよね?」

「えっ――あ、いやちょっと待て今のは――」

「待たない! ハルキくんまちがいなくはいって言った! えいごで言ったらオーケー! つまり婚約せいりつ! わたしたちは今から婚約者!」

 

 怒涛の勢いでまくしたてる愛叶に、ハルキはたじたじになる。たじたじになるしかない。

 目の前で起こっていることと、自分が言ったことにハルキは困惑していた。

 なんで俺は、「良い」なんて答えてしまったのだろうと。

 

 

 

 ハルキは今まで騙した男たちから求婚されたことや、愛人になるように言われたことなど、数え切れないほどある。

 しかし女の子から、自分と親しい少女から告白されたことは、これが初めてだった。

 だからだろう、口から自然とそれに対する答えが自然と漏れた。相手が愛叶であればなおのこと。

 それに戸惑いを覚える一方で、嬉しく思う自分がいた。

 そしてハルキはようやく気付く。

 

(……もしかして俺って、愛叶のことが好きだったのか?)

 

 愛叶に両手を掴まれ、その手をぶんぶん振り回されながら、ハルキはついに自分の思いに気付く。

 

 そんな二人を祝福するように、悪魔たちは万雷の拍手を送り続けていた。

 大和撫子を競っていたんだから、せめて白無垢にするべきじゃないのかなあ? と巌は思っていたが、この雰囲気とようやく想いを確かめ合った二人を前にして、そんなこと言えるわけもなかった。

 

 

 

 

 

 ……それから。

 ファッション勝負は愛叶とハルキ二人の勝利となり、ベリトは二人に賞品と激励を贈って、連れの悪魔たちを連れて帰っていった。

 

 ツッコミどころは色々ある、この結果に異を唱えることもできる。

 しかし敗者となったブリトニーは、悔しそうにハンカチを噛むだけで、そんなことはしなかった。

 なんだかんだ言ってブリトニーも、二人を祝福していたからかもしれないし、大和撫子なんてもう関係なくなったからかもしれない。

 それにもう勝敗どころではない。

 

 

 

 

 

「……それで……どうするんだい、これ……?」

「どうするって言われてもな……」

 

 目の前にあるそれに視線を向けて尋ねる巌に、ハルキは困ったように頭をかいた。

 悪魔たちが去り、残された四人の前には小さな部屋があった。この階にこのような部屋は元々なく、ベリトの魔法で作られた物であり、これが愛叶とハルキにベリトが贈った賞品だ。

 愛叶とブリトニーが見て回ったところ、中にはベッドと浴室があり、()()くらいならこの部屋の中で休むことができそうだ。

 その部屋を前にして愛叶は。

 

「そんなの決まってるよ!」

「――うおっ!?」

 

 突然愛叶が眼前に現れ、ハルキは思わず数歩後ずさる。

 そんな夫(予定)に構わず、愛叶は続けた。

 

「私とハルキくんは晴れて婚約したんだよ! だったらこれからやるべきことは、ふたりの愛をたしかめあうことだと思うの!」

 

 鼻息荒くそんなことを言う愛叶に、ハルキはたまらず。

 

「待て待て! 気が早すぎだ! それにここダンジョンだぞ! そんなことしてる間に、悪魔に襲われたらどうする気だ!?」

「その心配はいらないよ。ベリトのめいれいで、この階の悪魔たちはわたしたちをおそえないはずだし、むしろ今やらないでいつやるの?」

「巌とブリトニーはどうする気だ? あいつらの前でやると言わねえだろうな?」

 

 ハルキは二人を指さしながらそう言うが、巌とブリトニーは。

 

「あー……僕たちはこの階のどこかで休ませてもらうから、お構いなく……いっそ僕一人で上に上がって、悪魔の餌食になるのも悪くないかも……」

「私も事が終わった後でシャワー貸してもらえれば、それでいいネ……だからせめて、お風呂ではやらないデネ」

 

 上を見ながら呟く巌と、カタコトも外し真剣な声で付け足すブリトニー、彼らに対してハルキは恨みがましそうに。

 

「……てめえら、特にブリトニーは通常投稿作品にあるまじき発言を吐きやがって。この作品をR-18にするつもりか」

「さあハルキくん! 巌くんとブリトニーちゃんもこう言ってるんだし、ハルキくんもカクゴきめて! ハルキくんは天井の染みかぞえてるだけでいいから、その間にぜんぶおわるから!」

「はなせ淫乱サキュバス! 仮にも女が言う台詞じゃねえだろう! これ以上続けたら、この話書いてるヒアデスと管理人のhasegawaが泣くハメになるぞ!」

 

 自身の腕を引っ張ってくる愛叶に、ハルキは怒声を上げる。まったく彼の言う通りだ。過去にもオナホだの色々出てきたとはいえ、さすがにそろそろ危ないのではないだろうか。まあデートもできないダンジョンのようなところで、告白直後にやることがあれくらいしか思い浮かばない作者も作者だが。

 

 

 

 巌とブリトニーは、二人を生暖かい目で見守りながらもその場を去り、素の身体能力が低いハルキは、愛叶に引っ張られそうになる。そこに割り込んできたのは、例によってまたあの教授(ホモ)だった。

 彼は部屋に踏み込んで、二人の営みを妨害しようと布団に飛び込んで……それ以上は書けない。

 さすがの愛叶も冷めて、ハルキと一緒に部屋から出て行った。

 

 

 

 

 

 下層でそんな馬鹿げたことが行われている頃、塔の最上階ではエスメラルダが、一つのポッドに歩み寄っていた。

 そのポッドの中はオレンジの水に満たされており、一人の少女が一糸まとわぬ姿で水の中に浸かっている。

 エスメラルダは恍惚とした表情を浮かべながら、ポッドを撫でた。ポッド越しに少女を撫でるように。

 

「もうすぐです……もうすぐお目覚めになることができます。我々一族が二千年も待ち望んでいた、新しい神様……」

 

 魔女の戯言に、少女の姿をした(悪魔)は答えない。ただ静かに目覚めの時を待っていた。

 

 

 

 ハヤクココマデキテ……ハヤク

 

 

 






 ヒアデスさま、執筆お疲れ様でした♪

 ――――結ばれた! カップル成立した!?(笑)
 おめでとう愛叶=チャン! おめでとう! がんばってきて良かったネ!(白目)

 いや~、バベルで愛が芽生える事ってあるんですねぇ!
 どんな場所にだって花は咲く、って事かな? 今までで一番ハッピーなお話でした☆
 私なにげなく付けたけど、「愛が叶う」と書いて“愛叶”ですからね♪ やったZE!

 でもなんだろう……いま私かる~く、自分の娘を嫁にやるような心境なんですが……w
 ハルキくんの親の砂原さん? こんど菓子折りを持って、私んトコに挨拶しに来てください(笑)

 ではでは! 今回もGJでしたヒアデスさま♪ お見事☆ 
(管理人)


 ◆ ◆ ◆


 今回の話はここまでになります。
 もうクライマックスということでハルキと愛叶は両想いにすることにしました。でもこれ以上進展するかはまだわからない状態です。
 最後に教授が二人の邪魔をしますが、暴走状態の教授を書ける自信がない事と通常投稿であれを細かく書いたらさすがにまずいということで地の分でさらっと説明するだけに留めました。

 お通しラー油様、前回は私の一存で順番代えてもらってごめんなさい。本当にファッション苦手なんですよ。デニムとかインナーとか全然わからないぐらい。でもおかげで前回のお話が読めたので私としてはよかったです。面白かったですよ。
(ヒアデス)
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