【リレー小説】ボクカノ 作:リレー小説実行委員会
サイエンサーからの
そして10階まで到着した彼らは……。
「瀬ノ宮ハルカ 17歳です!」
超が付くほど眩い美貌を放つ容姿、140cmほどの庇護欲を掻き立てる低身長、地声とはかけ離れた可愛らしい声色、開いた首回り、ノースリーブの上服から出ている細い腕、ミニスカから大胆に露出したすね毛一本ない生脚。
こんな美少女を見たら雄々しい男が好みのホモでもない限り、ほとんどの男と一部の女はその場に立ち尽くしてその姿を眺め続けるに違いない。胸がほとんどないように見えるがそんなことはハルカの美貌に比べれば些末な問題でしかない。むしろ一部ではない方がいいと言われている。
そんなハルカを前にして、三人は唖然としていた。
「噂には聞いてたけど、すごい変貌ぶりだ……。容姿以外、普段のハルキくんからは想像も出来ない……」
「Oh.コレがジャパニーズ萌え」
(はぁ、はぁ……ハルキくんかわいいよ、ハルキくんかわいいよ、ふだんのハルキくんもいいけど、女装したハルキくんもかわいすぎるよ。そのままお風呂につれていって、全身くまなくあらってあげたい。もちろん女の子にはついてないはずのアソコもね)
そうよだれを垂らしながら、恍惚の表情でハルカを見つめる愛叶の心の声が言っているように、瀬ノ宮ハルカと名乗る美少女
なぜダンジョン内で、ハルキが露出過多な服に身を包んで女装しているのかというと……。
「よし、こっちの準備はばっちりだ。愛叶、お前もそんなところでよだれ垂らしてないで、顔でも洗って気を引き締めて来い。そんなんじゃ敵は釣れねえぞ」
「ええー、ハルキくんいがいの男なんて、つりたくないんだけどなあ……。まさかハルキくんといっしょに逆ナンなんてする日がくるなんて」
ハルキに言われた瞬間にどんよりした顔になる愛叶も、今は脚や腕をさらし、胸元にかけては胸の一部が見えるほどに露出させた大胆な服を着ている。
ロリ巨乳。小柄な女の子が好きだけど、大きな胸を見たり触ったりもしたいという男の欲望を叶える存在であり、ハルキ唯一の弱点をカバーする属性でもある。
心底嫌そうに顔を洗いに水場まで歩いていく愛叶の背中を見送ってから、ハルキは他の二人を見回す。そして……。
「さて、次はブリトニーだが……何だその格好は?」
「ハルキ=クンに言われたとおリ、男の人を射殺す服を着てきたネ。ドウヨ? これならどんな男も、ひたいに風穴開けてイチコロネ!」
そう言ってブリトニーは、右腕を背中にやり見せびらかすようにハルキの前でポーズを決めた。
彼女は多くの日本人男性が思い浮かべる金髪美女の例に漏れず、金髪碧眼の整った容姿とグラマラスな体型と高い身長を持つ完璧型の美女だ。しかし彼女が今着ている格好が、それらのほとんどを台無しにしている。
ブリトニーが着ているのは全身を固める甲冑に鎧兜、荒い道でも何なく進めそうな軍用靴、時代劇でよく見る戦国兵士の格好だった。
射殺すという単語からこのような服を選んだらしい。戦国時代の日本では、刀より弓矢の方が活躍していたらしいと聞くからな。おそらく悩殺と射殺すを取り違えてこうなったのだろうが、どこからそんな服を持ってきた?
戦国兵士の格好をしているブリトニーの姿に色気はない。せっかくの巨乳も無機質な胸当てに覆われて台無しだ。いざという時の戦力にはなるし、一応連れては行くが。
ハルキが頭を抱えているところで顔(主に口元)を洗った愛叶が戻って来て、ハルキは改めて一同に向けて今回のミッションを振り返ることにする。
今回接触するターゲットは、
過去にサイエンサーに所属していたことがあり、かの組織から研究データを盗み出して逃走、以後はどこにも属さず独自に悪魔研究を進めていきながら、自ら生み出した悪魔もどきをダンジョンに放って更なるデータを集めようとしている危険なマッドサイエンティスト。
研究の末に新たな悪魔を作り出そうとしていると言われているが、ある理由からそれは疑わしいとハルキは考えている。
「外見は病的なほど色白な肌と細い体つきで、眼鏡をかけているらしいが、それ以上の情報はない。この男を抱えていたサイエンサーなら、顔写真を持っているはずだが……。どこかの誰かがiphoneを破壊したせいで、それをもらうことも見ることもできねえ」
「そ、それは大変だねえ」
ハルキに睨まれた愛叶は、目を泳がせて口笛を鳴らす。
「……そ、その男を釣るために、そんな恰好をしているワケなのかい……?」
「ああ」
巌の確認にハルキは首を縦に振る。
先述の通り、プロフェッサーと呼ばれる男は自ら作り出した悪魔もどきを作り、それをダンジョンに放り、探検者たちを襲わせて彼らの死体を研究材料にしている。
しかしその犠牲者は、なぜか女性が多い。
とあるパーティーがプロフェッサーが作った悪魔もどきに襲われた際、悪魔たちはパーティーの女たちを優先的に襲い、男たちは歯向かう者や確実に殺せる者にしか攻撃しなかったという話だ。結果的にパーティーの女は全員死亡、男たちの大部分が生き残ってダンジョンから逃げ出すという結末に終わった。
そこから考えられるのは……。
「プロフェッサーって奴は、大の女好き、奴の研究の目的も新たなる悪魔なんかじゃなく、自分好みの美女悪魔を作ろうとしているかもしれねえ、ってことだ」
「Oh no! 理想の女の子を作るために悪魔研究に手を出すなんテ、ジャパニーズオタクの風下にも置けないやつダ」
ハルキの推測に、ブリトニーが両手を広げて呆れた仕草をする。
そこへ巌が。
「しかし、いつもならハルキくん一人で行くのに、今回はこの子達まで連れて行くんだね……。何か理由でもあるのかい……?」
「プロフェッサーの好みがわからねえから、こいつらの手も借りる、ただそれだけだ。奴の犠牲になった女は、グラマラスな美女からダンジョンに迷い込んだ小学生くらいの女の子まで様々だ。さすがに婆さんは犠牲者の中にいないらしいがな。そもそも爺さん婆さんがダンジョンになんか来るわけねえし」
「でもなんで、そんなキケンな人のところにいくの? そのひとを止めるためとか、これ以上ぎせいしゃを増やさないためとか考えるほど、ハルキくんゼンリョウじゃないでしょ?」
愛叶の問いに、ハルキはニヤリと笑う。
「当たり前よ。サイエンサーに脅されて渋々潜った俺たちと違って、興味本位でダンジョンなんかに入った奴が、悪魔や悪魔もどきに殺されようと知ったことか。俺の目的はただ一つ、奴が持っている悪魔研究のデータだ。それがあれば、これ以上ここを昇らずにすむかもしれねえ。サイエンサーだってプロフェッサーの能力の高さは認めているしな」
そう言ってクククと笑うハルキに、巌と愛叶は呆れた視線を向け、ブリトニーは弓矢を放つ真似をしていた。もちろん本物の弓矢は持っていないが。
「じゃあ話が終わったところで行くぞ。俺がメインでプロフェッサーを釣る。愛叶は念のための巨乳担当、ブリトニーは変人担当、巌は悪魔もどきとの戦いになった時の戦闘要員だ。もどきの方は本物と違って死ぬし、能力も低いから、お前の火事場の馬鹿力があれば倒せないこともないだろう」
「相手はもどきとはいえ悪魔だ。油断しない方がいいと思うけどね……。いや、僕の死に場所にはうってつけかもしれない……」
「色白のへんたい男。ふつうだったら、ちかづきたくもない相手なんだけど」
「そいつを射殺すのネ! 成功報酬はスイス銀行に振り込んでクレ!」
古いな、現在ではパナマやケイマンでさえ規制が強化されて、タックスヘイブンやマネーロンダリングには不向きと言われているのに。
ともあれ、この三人の美女(?)と一人の用心棒による、教授釣りが始まった。
ヒアデスさま、執筆お疲れ様でした♪
――――というか、スゲェよヒアデスさま!!(驚愕)
文章も上手だし、地の文の状況説明も完璧! しっかり情景が頭に浮かんで来ます!
しかもみんなで考えた設定を、とても深く理解して下さっている! 前の人が書いた内容の引継ぎ&膨らませ方もバッチリ!
そしてみなさん……これをヒアデスさまは、半日かそこらでお書きになったんですヨ? 信じられます?
――――おみそれ致しましたぁ!! めっちゃ面白かったですッ☆
ではでは! 改めまして三番手お見事でした♪ ヒアデスさまありがとぉ~う!
(管理人)
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第3話が出来上がったのでhasegawa様にお届けいたします。
主人公の女装シーンは頂きました。その代わり次の方には【逆ナンのシーン】をお任せします。
どうぞご自由にお書きください。
(ヒアデス)
◆ヒアデスさまのページ◆ https://syosetu.org/user/269735/