【リレー小説】ボクカノ 作:リレー小説実行委員会
「ようこそ、私のラボへ。歓迎するよ」
そう言って、如何にも研究者っぽい風貌の不健康そうな男は、両手を広げて迎え入れてくれた。
あれから一同は、いざプロフェッサーを確保しようと扉を蹴破ろうとしたのだが、【そんな無粋な事をしなくても開くから待っていたまえ】と、アナウンスが流れたと同時に分厚い扉が音を立てて開き、その後はあれよあれよと言う間に、こうしてプロフェッサーの面前まで連れてこられた次第であった。
(なぁんか、拍子抜けだなぁ)
内心ハルキはそう思っていた。ハルキとしてはこの後、激闘なりトラブルなりが起こると思っていたのだが、こうもあっさりと事が進むと逆に気持ち悪く感じる。
まぁ、早くことが済むのならばそれに越したことは無いし、黙っておくとしようか。
「初めまして〜。私ぃ、瀬ノ宮ハルカって言います〜。実は道に迷っちゃいまして〜」
「・・・・・・」
腰を振をクネクネ動かし、得意の猫撫で声+魅惑的なプロポーションから放たれる、いかにも『私って天然なんですよ』風なアピールをして気を引こうとするハルキ。
過去に幾多の男がこの仕草に騙されて貢がされ、そして搾り取られた事か。この優男もきっとそうなるだろう。
そう確信を持っていた。持っていたのだがーーー
「それで、要件は何かな? このような所にわざわざ訪れるのだから、表立って言える事ではないのだろう?」
「あ、あれ?」
「ハ、ハルキくんの悩殺コンボが、つーよぉしない!?」
「こ、コレは強敵デェス! マジヤバでぇす!」
まさか必勝コンボが不発に終わった事に、流石のハルキも動揺を隠せなかった。
勿論それは両隣に居た愛叶やブリトニーも同様だ。
(どどど、どうしよう! ハルキくんのじょそーが気に入らなかったせいで、ヘソまげちゃったみたいだよ?!)
(馬鹿野郎! 俺の悩殺ポーズは完璧だった筈だ! お前らがちゃんとセクシーポーズをとらねぇからだろうが!)
(Oh! ワタァシちゃんとセクスィーポーズしてマァシタ! 脳汁ブッシャーマジでぇす!)
(てめぇはポーズ以前に、その無骨な鎧を脱げ!)
初手から躓きこの始末。こうなれば最終手段として、バトル漫画よろしく熱いバトルで決着をつけるべきか?
そう思っていた三人だったが、ふと巌が黙り込んでる事に気づく。
「どうしたんだよ巌。さっきから黙り込んで」
「き、気のせいかな……? さっきからあのプロフェッサーさんの熱い視線が、僕に向けられてくるんだけど……」
「は?」
見ると、確かにプロフェッサーの視線が巌に向かって伸びてるのが見える。
もしかして巌を連れてきたのは失敗だったのか?
【私のラボに男を連れてくるなんてけしけらん!】とか言って怒り出すのでは?
そうなれば、ここまでやってきた苦労が全て水の泡になってしまう。
「と、とりあえず巌。お前部屋から出てろ。話は俺らがつけるから」
「嫌だよ! そんな事して、僕を一人ぼっちにして孤独死させるつもりなんだっ……! 架空のカードで請求書を送りまくって破産させて、首が回らなくたって一人寂しく部屋の隅で首を吊らせるつもりなんだっ……!」
「どんだけ被害妄想展開してんだよ! いいから出てろって! お前がいなくなったら話が進むだろうしさぁ!」
「そうデェス。ここはハルキ=クンの言うトーリにすべきデェス。ね、そう思うでしょ? プロフェッサ〜」
「下品な声で話しかけてくんなメス豚!」
・・・・・ん?!
急な事に、全員の思考が思わずフリーズした。
「・・・え? えと、ぷ、プロフェッサー??」
「その下品な口を閉じろと言ったのが分からないのか! このメス豚が! 今私は、貴様らメス豚どもを視界に入れてしまい、汚れてしまった網膜を洗い流す為に、こうして巌くんを眺めていたと言うのに。これだから無駄に肥え太ったメス豚は嫌なんだ。同じ空気を吸ってると思うだけで吐き気がする」
会話する余地すらないほどに怒り狂ってしまったプロフェッサー。先程までの冷徹ぶりが嘘のように豹変してしまっていた。
「え・・・も、もしかして・・・プロフェッサーって・・・ホモ?」
「フフフ、見破られてしまったみたいだね。流石はハルキくんだ。この私が見惚れただけの事はある」
【ゾゾゾ・・・】
プロフェッサーの生温かい視線に、背筋の凍る思いがしだすハルキ。
その表情はみるみる青ざめだし、肩が震え始めていた。
「む、どうしたんだいハルキくん? もしかして寒いのかい? これは失礼した。今すぐ空調を入れるから待っててくれたまえよ」
「へ? 別に寒くないと思うけど? 寧ろ暑いくらいーーー」
「メス豚は黙ってろ! 屠殺処分されたいのか?!」
ハルキや巌には甘々で尽くしまくりなのに、女性に対しては険悪どころではなく、最早殺意すら湧いてるようにも見てとれた。
明らかにこの男はやばい。そんな匂いがしだしたせいか、ハルキのみならず巌までもが青ざめ出していた。
(や、やべぇ・・・まさかとは思ったがこいつ、ガチのホモ野郎。それもかなりのレベルだ。勘弁してくれよ! 俺はホモが大嫌いなんだよ!)
衝撃の事実が今ここで発覚した!
そう、ハルキはホモが苦手なのだ!!
ハルキは過去に、幾度となく数多の男達を女装して、女と偽って騙して貢がせてきた。
その時も散々男達に触られたり、時にはキ○をされる事もあった。
幸いそれ以上の事はなかったが、それでもハルキは女装している間は自身が女だと錯覚させていた為に、難なく男達の要求を受け入れることができていた。
だが目の前のこの男は、今までの男とはまるで違っている。
奴は女装したハルキなど見ておらず、素のハルキしか見ていないのだ。
女として男に触られるのはまだ許容出来る。だが男として男に触られるのは我慢が出来ない。
そう、出来ないのだ!
それこそが、ハルキの唯一にして最大の弱点なのであった!!
「え、えぇっと〜。私はこう見えても普通の女子なんですけど〜。どうして男だって思ったんですか〜?」
最早なりふり構ってられない。ここは今すぐこの男から逃げるべく女を演じる事にした。
「フフフ、この私をみくびってもらっては困るな。私は今まで数多の男達を見てきた。ならば君の女装姿を見破る事など、コンビニでBL系の雑誌を買うよりも容易い事なのだよ!」
(やっぱダメだったぁぁぁーーー! ってか何だよその例え方。普通はエ○本だろJK! 何でそこでBLなんだよ! 誰も共感できんわ!」
「えっとぉ・・・じつハ〜。ワタァシも本当はオトォコなんでぇす。日本男児なのデェス!」
「喋るなっつっただろうがメス豚がぁぁぁぁーーー!!」
どうやらブリトニーの男のフリは効かなかったらしく、逆にブチ切れたプロフェッサーがコンソールを思い切り叩く。
すると部屋全体にけたたましい警報が鳴り響き、壁一面から銃口が飛び出し、夥しい数の弾丸が放たれて来た。
「ぎにゃーーーーー!」
「ブリトニーさんのバカァァァーーー!」
射線上にいた愛叶とブリトニーが、叫びながら飛び交う弾丸の雨から逃げ惑う。
しかしここは逃げ場のない密閉空間。
したがってーーー
「俺たちにまで弾が飛んで来たーーーー!」
「ヒエええええ! 死ぬぅぅぅ! 死んじゃうぅぅぅ!」
「はっ! いかん、私としたことが!」
すぐに我に返ったプロフェッサーが、コンソールを操作して銃口を引っ込めた。あたり一面に銃痕が隙間なく刻まれており、それから間一髪逃げ延びた四人は肩で息をするほどであった。
「すまない! 私とした事がついカッとなってしまって。怪我はないかい? ハルキくんに巌くん」
「は、はぁ・・・」
「だ、大丈夫・・・です」
とりあえず、この後は愛叶とブリトニーの二人には黙って隅っこにいてもらう事にして、かわりにハルキと巌の二人がプロフェッサーと会話をする事になった。
二人は相当嫌そうな顔をしていたのだが、さっさと帰りたいのと、またいつ蜂の巣にされても嫌なので、仕方なく、本当に仕方なく応じる事にした。
本当に仕方なくーーー
質問その1、なぜ女性だけを殺して男性を逃していたのか?
「この私の聖域に土足で入るメス豚など、許せる筈がないじゃないか。男はたまたま入り込んだかも知れないから、逃してあげたのさ」
質問その2、悪魔もどきを作ってる理由は?
「悪魔の中には、単体で個体数を増やす事ができる悪魔がいると聞いてねぇ。しかし貴重な男達を使う訳にもいかないので、利用価値のない女を使って実験してたのさ。今のところは、私の望んだ悪魔はできてないのが悲しいのだがね」
質問その3、何で組織を裏切ったの?
「最初は男しかいなくて正にパラダイスだったんだが、突然女を組織に入れ始めたので、怒って組織を抜けたのさ。全く、折角の男だらけのパラダイスだったのに。あの男にはガッカリだよ」
質問その4、悪魔に関する研究成果とかぶっちゃけデータ諸々ちょうだい。
「私のデータが欲しいのかい? ならばこの私を満足させれば、好きなだけあげよう。……と言っても、まだ私も完全に研究し尽くした訳ではないので、現状のデータだけなのだがね」
質問その5、どうして女が嫌いなの? 男なのに。
「何故かって? フフフ。世の男こそ正に至高の美。老若からイケメンやブサメン。他にも数多の数多くの魅力的な男がいて素晴らしいではないか! 私はそんな素晴らしい男の園を築き上げたいのだよ! なに、女だと? 女などこの世に存在してはならない。女などこの世から滅ぼすべきなのだ! 寧ろ男が子供を産めれば何の問題もないではないか! そうだ、この際だからハルキくん、私と子供をーーー」
とりあえず一通り質問したのだが、その結果分かった事と言えば、確実に一つだけ言える事が分かった。
・・・世の中ホモほど扱い辛いものはない・・・と。
ラー油さま、執筆お疲れ様でした♪
――――ってホモだ! ホモが出たぞ! 出合え出合えーい!www
というか私……、最近ホモネタ小説に、すんごい縁がありますねw
まさか此処でも“ホモ”という言葉を聴くハメになるとは……何の業なんですかコレ。
でもメッチャ面白かったから良いや♪ オッケー☆(笑)
さて! ハルキくん達の逆ナンも、無事に成功(?)しましたネ!
作品の面白さのみならず、指示にあった通りの内容を、しっかりと書き切られました☆
これぞリレー小説なり! 感服いたしましたゾ☆
ではでは! 四番手お見事でした☆ ラー油さまありがとぉ~う!
【管理人】
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
今回プロフェッサーをいじくりまくってしまいました。その代わりとして主役メンバーが何と言うか置いてけぼりになってしまった次第で。
何故か私が書くと変態キャラが必ず一人は出来上がってしまうんですよね。
因みに私はホ○じゃありませんので。
前回【逆ナン】をお願いされたのですが、今回プロフェッサーが男連中をナンパしたのでこれで逆ナンは達成・・・になりましたかね?
他にも書きたい事はあったのですが文字数がヤバめだったのでここらで切る事にします。後の方がこれをどのように利用するのかwktkしながら待つ事にします。
追伸:やっぱり変態キャラは書いてて超楽(これ以降の文章は破れて残っていない)
【お通しラー油】
◆お通しラー油さまのページ◆ https://syosetu.org/user/243264/