【リレー小説】ボクカノ 作:リレー小説実行委員会
「とりあえず、早くケツを差し出しなさいヨ。
なにグズグズしてるのヨ」
ブリトニーの容赦ない発言に、一同は凍り付いた。
「聞いてたデショ? “私を満足させれば”って。
衆道にごじゃるマース」
絵にかいたような、“あっけらかん”。
アメリカ人には人の心が無いのか? 鬼畜米英という言葉が、ハルキの脳裏によぎった。
「い……いやブリトニーさ?
俺は確かに女装とかすっけど、別にそういう趣味は……。
おかしいだろ? そんなの変態じゃんか」
「アンタそれ、
ノブナガ・オダも、シンゲン・タケダも、みんなホモホモ
武士の嗜みデショガ」
「た……確かにやってたかもしんねぇけどッ! でも俺武士じゃねぇし! 美の化身だし!
こんなニチアサの魔法少女みてぇな武士、お前見たことあんのかッ!?」
「でもアンタがやろうって言ったんじゃナイ。
データ欲しいんでショ? 責任とりなさいヨ。ほらほら。
ウダウダ申しとらんで、早くケツ出しなさいヨ! ツカマツレーイ!!!!」
「そうだよハルキくんっ! つかまつれぇーい☆
あとでわたし、お薬ぬってあげるねっ!(荒い呼吸)」
「ごめんよハルキくん……。流石に僕もホモはさ? つかまつれぇーい……」
「――――おまえら鬼かよッッ!! やだよ掘られんのはぁーッ!!!!」
4人で円陣を組みつつ、ワーワー騒ぐ。
最近の若者は元気が良いなと、教授さんもうんうん頷いている。
「――――あれ痛ぇんだぞ!?!? やられた事あんのかオイ! 死ぬぞッ!!」
「おっと。ここでハルキくん、もんだい発言です。
くわしくきいてもいいかなぁ? いもうと分として」
「あれって事前準備とかいるノン? ワセリンとか使う? クラスメイトとシテ」
「あれ気持ちいいのかい……? だんだん慣れていく物なの……? 親友として」
もう当初の目的そっちのけで、「どうだった?」と問い詰めていく。
ハルキ以外はティーンの子達だし、きっとそういうのに興味深々なのだろう。
ちなみにであるが、過去に調子に乗り過ぎてマッチョに押し倒された経験こそが、ハルキが護身術を習得するキッカケとなっている。
どんな経験も、たとえそれがトラウマであっても、無駄にはならないのだ。ちゃんと教訓を活かしていけば。
まぁぶっちゃけ、「女装して男をたぶらかすの止めたら?」と言ってしまえば、それまでなのであるが。自業自得である。
「ではケツ穴野郎、タテマツレ。
早く帰って暴れん坊将軍みたいワ」
「うるせぇ馬鹿! 録画失敗しろ! 間違えてキューピー3分間クッキング録れろ!」
「おほんっ! ではハルキくん、そろそろ良いかね?」
――――ホモ来たぁー! にじり寄って来たぁーッ!
ハルキは愛叶の背中にかくれ、必死に尻を手で押える。醜態である。
「この度は、ハルキくんと子作りをさせて頂けるそうで。大変有難く存じるよ」
「いえいえ、こちらこそデータをカタジケノゥ。大事に使いますワ」
「ありがとうおじさん! これで帰れます♪ たすかりますっ♪」
「どうぞ心行くまで、お楽しみ下さい。
あ……じゃあ僕ら、先に出てますんで……」
「テメェらいい加減にしとけよ? 俺の健康サンダルが火を噴くぞ」
ハルキの華麗なドロップキックが、教授の顔面に突き刺さる。
というか四人いるんだし、こいつ悪魔じゃなくてただのオッサンだよ。最初から隙を見てこうすれば良かった、と思わないでもなかった。
◆ ◆ ◆
「それで? データは渡してくれるんですよね、プロフェッサー?」
「も、もちろんだとも……まだ研究途中だけどね」
教授にGE★N★KO★TUを叩き込み、無事にデータを手に入れたハルキ達。
いま教授の頭頂部には、どこぞの重要文化財みたく、たんこぶが三段重ねになっている。
……まぁ心なしか、嬉しそうな表情をしてはいるが、そっとしておこうと思う。
ホモで、しかもドMとか、もう考えたくも無いし。
悪魔研究なんてしなくても、アンタが“モンスター”だよ。
「悪ぃけど、これからもちょくちょく、迷惑かける事になるかもしんねぇ。
もしこのデータが有用なら、組織のヤツラも放っとかねぇと思うし。
ま……もう会う事がない事を祈るよ、オッサン」
「そんな遠慮せずに、また来てくれて良いんだよ?
そこの雌豚共はともかく、ハルキくんと巌くんなら大歓迎さ。
ムードのあるベッドと、ワセリンを作っておくとしよう。子作りしようじゃないか」
――――死んだらいいのに。バベル倒壊して死んだらいいのにっ!
身の毛がよだちつつも、ハルキはそう思うのだが、きっとこういった“変人”って妙に生命力が強かったりするから、長生きするんだろうなぁと思う。
「そして、私であれば、何か悪魔共に対処できる【アイテム】を作れるかもしれない。
知っての通り、ヤツらは不死身。生命活動を停止させるのは無理だがね?
だが逃げ出す隙を作ったり、身を守るための装備であれば、充分に制作可能だ」
「ゆえに、もしダンジョン内で“素材”となる物を見つけたら、また寄ってくれたまえ。
このバベルには至る所に、転送ワープのための
上手く使いたまえよ――――」
◆ ◆ ◆
「とりあえずは、目標達成ってか?
そうなりゃ、もうこんな所に用はねぇ。とっととずらかろうぜ」
「まだ低い階層だし、“もどき”にしか会って無い……。
そう考えれば僕ら、とても運が良かったかもしれないね……」
教授の研究室を後にした四人は、周りを警戒して注意深く歩きながら、来た道をひき返す。
「ぐぬぬ……くちおしゅうゴザル。
この愛刀“パトリオット”の錆となる者は、どっかにおらんでごじゃるカ」
「ピクニックみたいでたのしかったなぁ~。
またみんなで来ようね! ハルキくんっ☆」
クソくらえだ。行きたいならお前らで行ってくれ。
そうごちりながら、ハルキは頼りにならない者達に代り、引き続き辺りを警戒する。
なんだかんだあっても、コイツらが怪我したり死んだりするのは、流石に目覚めが悪い。
見る者が見れば、きっと「見事なツンデレですね!」と言っちゃう感じの所作なのだが、彼はそれをどう思うのだろうか?
「……ん? おいお前ら止まれッ! 物陰に隠れろッ!!」
突然ダンジョン内に響く、ハルキの激高――――
今こちらに向かってくる人影のような物を見つけ、仲間達に注意喚起する。
「
「お前ひっ込んでろッ! 前に出るんじゃねぇよッ!」
「ハルキくんっ! わたしこわいっ! あぁどうしよ♪」
「乳を押しつけんなッ! 歩きにくいよ離れろッ!」
「あ、この角に頭ぶつけたら死ねそうだね。来世でまた会おうね……」
「お前は死のうとすんなよッ!! 頑張れよまだ若いんだからぁぁーーッッ!!!!」
ドタバタしてしまうが、敵は決して待ってくれない。
もうすぐ目の前まで、敵の集団が迫っているのが見える。
――――レッドキャップだ。
「まずいッ! あいつらモノホンの悪魔じゃねぇか! 太刀打ち出来ねぇぞ!?」
「しかも、いっぱいいるよ! 道がふさがれてるっ!」
相手が人間でないとなれば、ハルキの色仕掛けも、巌の馬鹿力も通用しないだろう。ブリトニーのパトリオットなんてもっての外だ。
ハルキ達は身を硬くし、ただただ前を睨みながら、その場で佇むことしか出来ずにいる。
ここからダッシュでひき返し、教授に助けを求めるか? でもそんな事したらケツを要求されちまうっ! ぜひ熟考すべき重要な問題であった。
「あ……、なんかこの壁、変だよ?
まるでスイッチみたいに、凹んでいくんだよ……」
「お前、頭ぶつけたの? なんか血がダーダー出てるけど。なんで死のうとすんの?」
そう詰め寄ろうとした途端、この場の床が〈パカッ!〉と開き、足場を失った4人の姿が消える。
これは……
「――――うおぉぉぉおおおッッ!! なんじゃコリャアアアーーッッ!!」
「きゃあぁぁぁ! ハールーキーくぅぅ~~ん♡」
「あ……これ死ぬヤツだね。僕こういうのやった事あるよ。来世で会おうねぇ……」
「シィィィィット!! みんなアタシに掴まりなサイッ! ナムアミダブツ!!!!」
おかしい、
まるでプール施設のウォータースライダー。だが落ちたり滑ったりしている内に、上にポーンと跳ね上げられたり、ゴンドラみたいな物に乗せられたり、ハムスターの滑車みたいなので走らされたり。なんというか……とてもエンターテインメント性にとんでいるのだ!
上がったり、下がったり、天高く跳ね上げたりしながら……やがてハルキ達はレンガの床にベシャ! っと落とされる。
ダストボックスのゴミみたいに、積み重なって着地。もちろん(?)ハルキが一番下となった。苦労人である。
「…………おい、何だよここ? 知らねぇぞこんなフロア」
「見た感じ、下りの階段は見当たらないね……」
気が付けば、そこは未知の階層。
ハルキたちが登って来たのとは違う、知らない場所だった。
「わぁ~、ひろいねハルキくん! なんかいっぱい敵がでてきそう♪」
「あ、プレートが張ってあるワ。
“15階”と書いてごじゃりマス」
「――――登ってんじゃねぇかよ!! 下りてぇんだよ俺ぁ!!!!」
お疲れ様です! hasegawaです♪
今回の作品は、私とMr.エメトさまが書いた物。いわゆる“合作”となっております。
もしお忙しい! アイディアは浮かんだけど書く時間が無い! ……という場合には、ご連絡を頂ければこういう方法も取れますので、またパスや締め切り延長などの“選択肢のひとつ”として、ご一考下さいませ♪
それでは、5番手お疲れ様でした! エメトさまありがとぉぉ~う☆(管理人)
◆Mr.エメトさまのページ◆ https://syosetu.org/user/5376/