多趣味な男がヒーロー目指す話   作:使命

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第十二話 戦士の休息ってやつかもね(?)

 

「なあ波激!このあと一緒に飯行かね?」

帰る前、そうやって聞いてきたのは上鳴だ。

「おぉ……あー、ちょっと待ってろ。」

そう言って一旦その場を離れる。そして

「耳郎。」

「ん?なに?」

「このあと上鳴に飯誘われたんだけどおまえも来るか?」

「飯?いいけど誰が来るの?」

「確かにな。おい上鳴!メンバーは?あと店どこ?」

「とりあえずクラスの行けるやつ全員に声かけといたぜ!あと店は○ックな!」

「○ックか……なんか近頃行った気がしなくもないが気のせいか?」

「最後に行ったの常闇と障子と行ったとき以来でしょ?気のせいじゃない?」

そうだよな………でもなんかなぁ……時間というかなんか話数的()にというか…て何を考えてる俺は。

「オーケー、俺らも行くわ。というかそんな人数でいって何目的?」

「そりゃあもちろんは「反省会だ!!」ウェ!?」

切島が横から凄い勢いで入ってきた。

「そう反省会!今日の訓練で良かったところや悪かったところを話し合うのと、後は皆の仲を深める親睦会ってこと!」

切島に続き、芦戸が入ってくる。

「それに皆もおまえのことについて聞きたいことたくさんあるからよ!」

なるほど……悪くないな。それにこの機会にクラス奴らの『()()』を済ませておこうか。

「じゃあそういうことで波激と耳郎も参加決定!」

「てことで早速行こうぜ!」

「ハイハイ、では行こうか。食べ盛りの学生の頼れる味方………マッ○に。

「なんでそこ強調した。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?どうでしたか?今日の訓練の様子は。」

作業をしていた彼が手を止めてこちらを見る。

「あぁ、特に大きな問題なく終わったよ。ただ……」

「?」

「君は知ってたのだろう?彼の()()()()()()()()のこと。」

「………えぇ。申請書は必ず俺が目を通します。勿論アイツのも。」

「………ならなぜ認めたんだい?あれを。あそこまで心配していてなぜ?」

あれは…銃は本来学生が持っていいものではない。あれは訓練さえすれば()()()『簡単に』扱える。……だからこそ逆に言えば誰でも簡単に【人を傷つけられる(殺せる)】。そのためヒーローで銃を所持しているのはそれに関係した個性を持つスナイプぐらいしかいないし、本人もその危険性をよく把握している。その旨を彼に伝えると少し驚いたように目を開き、

「……俺も最初は反対しました。ですが発注先が発注先なもので……。」

「?一体どこなんだい?」

「……『高木整備所』です。」

「!?た、高木!?高木整備所って確かあの…!」

「えぇ。この個性社会において世界でも現存する数少ない《銃整備士(ガン・スミス)》であるあの()()()()氏の事務所です。どうやら知人のようで、直接依頼されたようです。」

「………!!」

驚いた。まさか今回の事に世界的にも高名な彼が携わっていたとは。しかし、そんな彼が…銃の恐ろしさを誰よりも知ってる彼が未成年からの依頼を受けるとは…何回か会ったことがあるから分かるが、彼はそう易々と仕事を受けない。受ける相手をとことん選び、ひどい場合には電話口の時点で罵声を浴びせ拒否することもあった。よほどのことがあってのことだろう。

「そして高木氏に話を聞くために整備所に行ったときに、先程オールマイトが言っていたことと同じようなことを説明されました。それと、高木氏からの伝言を。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『…簡単?……銃がですか?』

『あぁそうだ。銃ってのは簡単だ。セーフティを外し、狙いを定め、引き金を引く。反動やらなんやらは訓練さえすればすぐに慣れる。』

『…………だから銃ってのは【恐い】。例え年端の行かないガキだろうが年老いたジジイだろうが、極論言えばサルでも呆気なく人を【殺せる】。……そんな代物だからこそ誰かを《守る》ために使わなきゃならねぇ。元々、銃ってのはそのために造られたと俺は思う。』

『………。』

『扱い方に関しては大丈夫だ。あいつには小さい頃から叩き込んでる。ガキのときから興味津々だったからな。…高校卒業したら銃整備士(ガン・スミス)の資格を取るんだとよ。ったく、喜べゃいいのか何と言ったら良いのか……』

『資格を……?』

『ま、あいつ曰くまた《趣味》らしいけどな。ヒーローなるっつーのになに考えてんだか。……ともかくあいつなら絶対間違った使い方はしねぇよ。オーダーどおりにゴム弾対応だ。俺が、高木正博が保証する。なんならここで命も賭けてやるぜ?』

『…いえ。命を賭けてもらうのは結構です。あなたの信用からも窺えますので。今回はご協力ありがとうございます。』

『おう。……相澤さん。最後にいいか?』

『はい、なんでしょうか。』

『これはな、今から……【二年前】くらいだ。』

『……!!』

『二年前、波激さん親子が【あの場所】から帰ってきてくれたときからだ。あいつは俺に《銃の訓練》を頼んできた。あんなことがあったからな。俺も了承して撃ち方を教えた。…で、そんときからだ。あいつの【目】が変わったのは……一般人から【軍人】みたいな目になってたんだ。…考えたくもないが俺には分かる。あの目は()()()()()()()()()()()()()()()()。ああなっちまったら人間はもうもとに戻れない。あいつのことだ。お宅の高校に、同級生の耳郎ちゃんって娘がいるはずだ。その娘のためなら容易く【一線】を越えるだろうよ。………だからよ相澤さん。どうかあいつを──────』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───よろしくお願いしますと。」

「……あぁ!私達先生が、しっかり彼をサポートしないと!!」

「えぇ、必要ならば容赦なく除籍もします。」

「本当にぶれないね君は!?」

(……期待されてるんだ。俺に()()()()()ような事になるなよ、波激。)

一方その頃、当の本人は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………へっ婀拿■■ッoo!!!

 

「うわぁ!?びっくりした!なに今の!?」

おっかしいな、体調は万全のはずだが……

「すまん。くしゃみだ。てか緑谷来てたのな。腕はどうだ?」

「え?う、うんリカバリーガールに治療してもらったから大丈夫だよ。当分安静だって。」

「なら良かった。おい障子、それ旨そうだな一口くれや。」

「やらん。」

「は?ケチすぎ。FU○K。」

「キレすぎだろ……。」

さてさて今はクラスの皆(欠席者複数)といっしょにマ○クに来ているよ!反省会こと親睦会、楽しみだね!

「そういえばおまえ、なんでさっき店員に腹パンされてたんだ?」

「えぇ!?そうなの波激君!?」

「あぁ、注文するときに『モ○バーガーください!!』って言ったら鳩尾に一発よ。」

「なんてことしてるんだい君は……(困惑)。」

仕方ないだろ。好奇心を抑えられなかったんだ。しかしいいパンチだったぜあの店員さん。意識が飛びかけました。

「さてさて!皆そろったかな!」

「じゃあ皆今回の訓練で一番聞きたいことといえば……」

切島と芦戸の進行で初めのお題は…………

「「「「波激(君)(さん)のこと!!」」」」

「は?」

俺に決まりました!(?)あれ?反省会だよね?

「じゃあ俺達が質問するから答えてくれ!!」

「待ってこれ反省会じゃ」

「はい!私質問!」

どうやら拒否権はないようですね(諦め)。

「仕方ないな、はい芦戸さん。」

「波激はなんで銃使ったの?!あんなに近接強いのに!」

いきなりその質問か……

「アンサーとしては遠距離攻撃がない、てのが理由。あと趣味。」

「遠距離攻撃?それなら個性代用できるのでは?あれだけの威力があれば十分対応できると思うのですが。」

お、八百万、いい疑問だね。

「実は個性に関しては最初に検討したんだよ。だが問題があってな、威力が()()()()んだよ。」

「高すぎ?」

「あぁ。俺の個性は見たら分かるとおり、出力がバカ大きくてな、これは父親譲りの衝撃波の個性なんだが俺の母親の個性が入ってくることでコントロールが出来るようなったんだ。俺も初めは個性で対応しようと思ったんだけど、無理だった。」

「参考までに実際どんだけ強かった?」

「そこそこの大きさのコンクリートを貫通した。」

「ヒエッ……。」

ホントにあれはおかしいと思う。大変な物をくれたな親父ィ……。

「だけどどうやって銃なんて手にいれたの?サポート会社と先生もよく許可してくれたね。」

「知り合いが今時珍しい銃整備士(ガン・スミス)やっててな。少し強面だが優しいおっさんだ。『高木整備所』と調べてみろ。銃のこと知りたいなら行ってみるといい。あそこなら先生も許してくれるぜ。」

「………高木って、もしかして《高木正博》?」

「ん?あぁそうだ。知ってるやつもいるのな。」

「……えぇぇぇぇぇぇ!?マジ!?」

「うぉっ、びっくりした。」

「その人なら俺も知ってる!テレビで見た!」

「世界の職人十人って特集で紹介されてたぜ!」

「まさかそんな人と知り合いだなんて…。」

「つーか、波激って人脈やばくね?」

いや、そうでもないよ。多分。

「父親は有名な三味線職人、知人には世界的な銃整備士(ガン・スミス)…もしかしてお母さんもなんかやってたりする?」

「今は違うけど元プロヒーローだ。確かヒーロー名はエクスペル「エクスペルだって!?」緑谷声でかいぞ。」

「ご、ごめん!でもエクスペルっていったら触れた物を高速で射出する『発射』という強力な個性の実力派女性ヒーローでそのルックスが話題で当時の人気はとても高く、引退したあとも各地でヒーロー講義を行っていたり……「OK、もういいぞ相棒。」なるほどだから波激君の衝撃波は指向性を得たのか、だったら…ブツブツブツブツブツ…「おい戻ってこい?」」

なんか緑谷が自分の世界に入っちゃった。まあいいや

「で?次になんか質問あるやつ…………」

「「「「………………。」」」」

「…なんだよお前ら。」

「いや、なんつーかこれが本物の才能マンかと実感してる。」

「生まれからすでに優秀……!!」

「マジでコイツ性格以外欠点ないじゃないのか?性格以外は。」

「おい最後なんで二回言った?」

失礼なやつだぜ全く…俺はこんなにも幼気な少年だって言うのによ……←(??)。

「じゃあ俺質問いいかな?」

「はいカンガルー尾白君。」

「か、カンガルー?えっと波激の武術はどこで学んだんだい?僕も空手をやってるけど少なくとも空手ではないし柔術的な要素もあるけどそれにしては攻撃的だ。でも動きははっきり言って達人クラスだ。あんな技術見たことない。」

「あれか、武術に関しては父親から教わった。というか物心ついたときから修行させられてた。」

「お、お父さんから?確かお父さんは三味線職人じゃ……」

「だろ?おかしいだろうちの父さん(白目)。…ともかく家の武術には一応名前があって『護壊波激流(ごかいはげきりゅう)』というんだ。攻め、守り、といった武術的なことから武器術、暗殺術にサバイバル術となんでもござれ。万能を旨とした武術だ。ちなみにスローガン的な言葉があって『素手かナイフ一本どんな施設でもハイジャック出来るようになる。』らしい。」

「物騒すぎだろ……(困惑)。」

「俺もおかしいと思う(真顔)。…よし、めんどくさいからどんどん来い、パッパと終わらせてやる。」

 

 

 

 

 

 

 

       ~質問ダイジェスト~ 

 

「波激ってイケメンだけど自分をイケメンと思ってる?モテる?」

「はっきり言って顔の良さは自覚してる。中学では優等生として通ってたからな。めっちゃモテてた。」

「優等生……?」

「こいつが……?」

「嘘乙。」

「は?うそじやねえし。なんなら耳郎に聞いてみろ。」

「マジで?」

「これはマジ。あいつめちゃくちゃ猫被ってた。」

「なんで高校で素出しちゃったの……。」

「それはまあ……とある友人からの《お願い》だよ。(ニヤリ)」

「………!…うん。」

 

 

 

 

 

「その鞄のストラップの人外国の俳優だよな?映画好きなのか?」

「趣味が映画観賞なんだよ。」

 

 

 

「そのスマホカバーあの有名なロックバンドの限定コラボ商品じゃない?ファンなの?」

「趣味。耳郎も同じだぞ。ちなみに俺達楽器も弾ける。」

 

 

 

「なにそれ御守り?オシャレ~!」

「これは北欧で使われてたルーン文字だ。趣味で集めてる。宗教やら神話やらを調べるのが好きでな。」

 

 

 

「よく本を読んでいるが読書好きなのか?」

「趣味。特にシェイクスピア作品が好き。」

 

 

 

「波激インスタやってんじゃん!うわ!私服めっちゃオシャレ!」

「趣味。最近ファッションに興味持った。」

 

 

 

「前に和楽器演奏とか聴いてたけど渋いね!」

「趣味。これは父親の影響だな。ちなみに俺も三味線弾けたりする。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「いや趣味多すぎ!!!」」」」

 

「そうなの。俺多趣味だから。」

「…そういえば耳郎も格闘強かったけどあいつもなんかやってんのか?」

「あぁ、あれか『切島一撃事件』。」

「グッ!?た、確かにあれはヤバかったぜ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

        ~戦闘訓練にて~

 

 

『悪いが直ぐに終わらせるぜ!耳郎!』

『あっそ。』

『反応うす!?』

対面した直後、切島は個性にて体を硬化し耳郎に突っ込む。

『オラアアアア!!』

女子を殴るのは気が引けたのか掴みを狙う。

『フッ!』

それを耳郎は手で流し投げる。

『グッ!?』

そこに

()()痛いけど我慢してよ。』

掌を向け、叩き込む。

バキャッ!!

明らかに人体から鳴るには危なすぎる音を出して硬化した体を()()()()、大きな亀裂が入る。

『がっ!………ァ…。』

そのまま切島は意識を失い気絶してしまった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マジで死ぬかと思った……」

「私が育てました……!」

「おまえかよ!?」

「確かに動きは似てたな。」

「しかしどうやったらあそこまで砕けるんだ?」

「あれはいわゆる『発勁』。0インチパンチだ。単純に見えるが結構難しい技だ。やり方さえ解ればあんな風に無駄な動作なく力を伝えることができる。耳郎もそこまで力が強い訳ではないが上手く力を伝えられてたな。やっぱセンスいいわおまえ。」

「…アンタが教えてくれたから。『絶対にこれだけは覚えとけ!』って。」

「お、嬉しいこと言ってくれるね。……さて!俺への質問は終わり!さあ反省会を初めよう。切島!芦戸!進行宜しく!」

「OK!じゃあ皆どんどん言ってこー!」

「じゃあまず俺からな!俺は─────」

 

 

こうして反省会は進んでいった。途中で完全に親睦会になったけど。まあいいだろ、久しぶりに楽しかったぜ。耳郎も楽しそうだったしな。そして帰宅の時間が来た。

「じゃ、俺達も失礼するぜ。耳郎、帰ろ。」

「分かったすぐ行く。じゃあね、皆。」

「バイバイ耳郎ちゃん!」

「また明日な!」

「おう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日は行ってよかったね。」

「そうだな。久しぶりに誰かと飯行ったしな。」

「……………。」

……なんか耳郎がめっちゃ見てくるんだけど。なんかやらかしたか?ぶっちゃけ心当たりしかないんだけど(焦り)。

「…どうかしましたか耳郎さん。」

「…え?い、いや!なんでもない!」

そう?それなら安心だぜ!五体満足で家に帰れるな!()

「(ホッ)ならいいさ。さ、帰ろうぜ。」

「うん。また明日。」

「あぁ、また明日。」

さて、いい日だったな今日は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

久しぶりに、いい夢が見れそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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