多趣味な男がヒーロー目指す話   作:使命

4 / 22
第三話

ドゥルルルルルルルルルルルル!!!

「ちょっと待ってどういう音?」

いやホントにどうなってんの?この前ちゃんと鳴ってたよね?時計が故障してないか確認したが、異常は見当たらなかった。とりあえず乱れた布団を整え一階に下りると、そこには母さんの他に珍しい人物を見つけた。

「衝、今日は早起きね。」

「あぁ、おはよう、衝。」

俺によく似た鋭い目付きをした筋肉質な体躯をした男性がいた。

「おはよう母さん、()()()。」

俺の父親の波激 撃也。現役三味線職人であり俺に三味線の演奏技術と()()を叩き込んだ張本人。今は呑気に朝のコーヒーを飲んでるが、修行中は鬼そのもの。おかげで武術を取得できたがあれは絶対に思い出したくない(半泣き)普段は三味線作りに忙しく、あまり帰ってこれないのだが…

「仕事はどうしたんだ?」

「全て終わらしてきた。それよりお前、雄英目指すんだろ?」

「あ、はいそうですけど…あ(察し)」

「だったら入試まで訓練の方は俺が見てやる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………うん、だよね、知ってた!!!!(諦め)

オイオイオイ、死んだわ、俺。え、マジ?またあれやんの?(恐怖)やべぇよ体の震え止まんねえよ。これが武者震いってやつ?(震え声)ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ…

 

「心配するな。大丈夫だ、昔のような修行はしない。」

やったぜ(豹変)これはもらいましたわ。完全勝利です(慢心)

「これからはちゃんと高校に向けた体力強化と個性強化をメインに鍛え上げてやる。

ン゛ン゛ン!!(絶望)悲報、ワイの人生、雄英前に終わる。いや、まだ足掻かしてもらう!!!(無駄な抵抗)

「いやー俺、学校と落語公演あるしさ、」

「大丈夫だ。訓練後はしっかり休ませ、超回復を狙う。次の日には元気になってるさ。」

「で、でも連日やってたら疲れがたまって公演に支障が出るかも…」

「そこで疲れを感じさせないのがプロだろ?なぁ()()()()()()()君?」

ンンンンンンンまさに正論!なにも言い返せません(悲しみ)

「早速今日の学校終わったら空き地集合な。」

「……うっす。」

どうやら諦めるしかないみたいですね。仕方ない大人しく言うこと聞きますか。

「あ、そうだ。」

「……なんだよ?」

「もし都合が合うなら()()()も連れてきなさい。」

「あの娘って……あ、マジ?」

「あの娘も雄英目指すんだろ?だったら絶対必要になるから。」

「わかった、伝えとく。」

………ッシャアッッ!!!!二人目の犠牲者ゲットォ!!!本当に可哀想に。だが俺は一人では死なんぞぉ!)ニチャァ

「ちなみにあの娘の指導はおまえに任せる。」

オ゛オ゛ン゛!ぞん゛な゛ぁ゛ん゛!!(豹変)

え、マジで?俺訓練しながら指導も同時に行わないといけないの?(困惑)そんなんしてたら死んじゃうゾ。(怒り)

「お前には俺が教えれる全てを教えた。今度はお前が誰かに教えてみろ。」

「……ハァ、わかったよ。全く、ハードすぎんだろ。」

本当に大変なことになった。また辛い修行が始まるのか……(*´・ω・)この先、どうなることやら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

           放課後

町の外れにある一軒の空き地。そこには昔、大型スーパーマーケットがあったが、新しい他のスーパーマーケットの台頭により経営難に陥り破産したあと、建物も打ち壊され、買い手も見つからず長い間放置されてたが衝の父、撃也が買い取り、それ以降波激親子の修行場として使われている。

「来たぜー父さん。」

「ど、どうも。」

そこに衝と耳郎がやってくる。

「やぁよく来たね二人とも。」

そう言って撃也は二人に話かける。

「来なくても無理やり連れてくるだろ…ボソッ」

「おい聞こえてんぞ。」グリグリグリ

「痛だだだだだだだだ!ギブギブギブ!!」

そうやってこめかみを拳でえぐられていると

「あ、あの……」

「ん?どうした響香ちゃん?」

イテェイテェょ……という小さな呻き声を無視し会話をする二人。

「どうしてウチも誘ってくれたんですか…?」

「あぁ、そのことかい。」

「それはね、君に武術を身につけてもらうためだ。」

「武術……?」

そうだ、と彼は続ける。

「君の個性は『イヤホンジャック』。その耳から伸びたプラグを突き刺すことで微弱な音を聞き取ったり、音を直接流すこともできる。だがそれだけでは単純な近接戦闘では自然系の個性、異形系の個性に遅れをとる。それを防ぐために武術で身体能力の差をカバーしてもらう。分かったかい?」

「は、はい!」

「じゃあ指導に関しては衝、任せるぞ。」

「おっす。」

「じゃあ俺はお前の訓練の準備をしておくからな。」

そう言って奥の方に去っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ早速始めようか。」

「なにからするの?」

ということで耳郎さん改造計画、スタートです。

「お前には基本的に相手の力を利用する()の技術を身につけてもらう。」

「柔?」

そう、彼女には優先的に柔術を身につけてもらいたい。というのも彼女の個性はあまり戦闘向けではなく索敵、諜報に向いている。ましては彼女は女性の体なので、大の男や異形系個性には身体能力で大きく遅れをとる。それを逆手にとり、力に任せて襲ってくる輩にクールに反撃できるわけだ。

「そしてある程度身につけたら()の技術も身につけてもらう。」

そう言って手頃な岩を見つけると掌をつけ()()

ドンッ!という音がしたあと、そこには

「このようにこの技は〝破壊〟に特化している。」

粉々に砕けた()()()()()()()()()()

「……(絶句)」

「ま、ここまでできるようになる必要はないがな。」

「……いつ見てもすごいね、それ。どうなってんの?」

「まあこれは厳しい修行の成果だな。じゃあまずは技の形から入ってくぞ、大丈夫だ。優しくするから。」

「う、うん。」

まずは手本を見せて、教えるを繰り返していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、耳郎の指導と同時に俺自身の個性の訓練もしなければならない。木々が多く生えた場所に移動する。

「ここは木が増えすぎて邪魔になってるんだ。訓練ついでに()()()()()()()()。」

いやそんな器用なことできる個性じゃないんだが……まあいいか。意識を掌に集中させる。イメージは()()()()()()()()()ように。今回は範囲がデカイので50%くらいでいいか。久しぶりだが、大丈夫かな?

 

 

 

 

 

 

 

砲撃(ブラスト)

瞬間掌から巨大な衝撃波(ショックウェーブ)が放たれる。辺り一面の木々を凪ぎ払い。土煙が起こる。煙が晴れるころには周りの木が()()()()消し飛んでいた。

「おい何本かぶっ飛んでったの確認できたんだが大丈夫か?」

「あっちの方角は海だから大丈夫だろ。」

どうやら個性の調子は問題ないようだ。あとは全体の出力強化と出力調整をしていくとしよう。

「ではこれより個性強化訓練を開始する!」

「おす!」

こうして入試までの数ヶ月をフルで使うことになる、俺と耳郎の特訓が始まった。




波激 衝
個性 衝撃波
身体中のどこからでも強力な衝撃波を放出させることができる。掌や足から出し続けることで擬似的な空中移動ができる。また、彼自身の武術と合わせることで(殴る瞬間拳から衝撃波を放ち威力を上げるなど)近接戦闘では無類の強さを発揮できる。また指先から出すなどしたり中~遠距離にも対応できる。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。