ートレーナーの部屋ー
(コンッコンッ)
「失礼するよ、トレーナーく…」
トレーナーの部室を開けると赤ちゃんと一緒に眠るトレーナーの姿があった。
「(起きるまで待つとするか…)」
(パチッ)
「ふぁ~。あっ、ルドルフ…」
「おはよう、トレーナーくん。実は今日のお世話係が決まった。」
「誰?」
「スーパークリークに頼もうと思うんだ」
「いいと思う、クリークはお世話係にぴったりだと思うよ。…それじゃあ、朝から行かなくちゃいけない所があるんだ。頼んだよ」
「ああ、任せてくれ」
ー生徒会室ー
(ガチャッ)
「失礼します、会長さん」
「やあ、よく来てくれた。スーパークリーク」
「なぜ、私を?」
「今日の赤ん坊のお世話係を頼もうと思ってね」
「(!)…気になってたんです!昨日からお世話してみたいなって思ってたんです!私にその子を見せてもらえますか!」
「あ、あぁ…この子だよ」
「あぶっ」
「可愛い…!!」
「頼まれてくれるか?」
「是非!もちろん、任せてください!会長さん!」
「(心配だ…)」
ートレセン学園 廊下ー
「よし、よ~し。今日はクリークママがお世話をしますからね~」
「(!)…クリーク!」
「あら?タマちゃん」
スーパークリークと同期のタマモクロスが現れた。
「その子が、噂の赤ちゃんかいな?」
「そうよ、ほら」
スーパークリークが赤ん坊を見せる。
「かわええ!」
「でしょ?…タマちゃんも一緒にお世話しませんか?」
「ウチが?まあ、別にかまへんで!」
「それでは食堂に行きましょうか」
「オッケーや!足元きいつけとき!」
「タマちゃん、速いわよ!」
ー食堂ー
「ミルク飲みまちゅか?」
(ちゅぱちゅぱ)
「いい子でちゅね!ゲップしましょうね~」
(トントン)
「ゲッ」
「…。(やっぱり、クリーク母性力はハンパないで。なんだか手慣れてる感じやな。まぁ、いつもウチを赤ん坊なんかにして遊ぶからな(被害者)…。今までの事を考えると母性を振る方向性を間違えてたんやろうな)」
「あっ!そういえば、ミルクの粉が切らしてありました…。」
「ならウチが買ってくるわ!」
「いいや、大丈夫ですよ!私が行って来ます。タマちゃんは赤ちゃんの事をお願いしますね」
スーパークリークがタマモクロスに赤ん坊を預ける。
「…。」(ダンッ!)
「あっ!クリークさん止まりなさい!学校は走っちゃ行けませんよ!」
サクラバクシンオーがスーパークリークに注意する。
「今の顔。お母さんがしちゃあかん顔してたで…」
「タマ…?」
「おっ!オグリ!」
同期のオグリキャップが現れた。
「なんだ、その子は?」
「なんや、知らへんのか?昨日、言ってたんやんか。赤ん坊が学校に来た!って話。まあ、そん時のオグリは食事に夢中やったな。」
「そうだったのか…」
「かわええ子やろ?オグリもおんぶするか?」
「いやっ。私は食べ終わってからでいい」
「そうか?わかったで!」
(パクパク)
「よしよし。ミルク飲むか?」
(ちゅぱちゅぱ)
「かわええなぁ~」
「ふふっ…」
「どないしたん、オグリ?」
「いや、2人がなんだか姉妹に見えてな…」
「なんや、赤ちゃんとウチってそんな風にみえるか?」
「クリークによくそんな扱いをされるから、見えるだけかもしれない…」
「まあ、悪い気はせえへんで!ウチも妹欲しいわ~」
「うえ~ん!うえ~ん!」
「な、なんや!どないしたん!」
「(!)」(ペタッ)
「こんな時になにしてん、オグリ!」
オグリキャップが床に寝っ転がった。
「タマ!赤ちゃんを私の腹の上に!」
「そのごっつ、膨らんだ腹にか!?」
「速く!」
「えぇ…。…わかった!」
(ポスッ)(もちっ)
「ひくっ……。」
「おお!泣き止んだで!」
「赤ちゃんはお腹の上が安心できる場所なんだ…」
「(…?)でも、助かったで!オグリ!」
「しばらくこのままでもいいか?」
「あぁ、ええけど皆から見られとるで…」
(ざわざわ)
「別に問題はない…」
「そういう問題じゃあらへんと思うが…」
(キキ~!)
「ぜぇ…。待たせちゃった…」
「速!?商店街とどれくらい距離あると思ってんねん!」
「ついでにこれも持ってきましたよ…」
「ウチに使ってた、おしゃぶりやガラガラかいな?」
「えぇ。赤ちゃんが喜ぶと思って!(…?)」
スーパークリークがオグリキャップとお腹の上でぐっすりと寝る赤ん坊を見た。
「あらあら~。可愛いですね」
「いや、そういう反応にはならんやろうがい!」
「(?)どういう意味ですか…?」
「普通は…。もうええわ。ところで、これからはどうするんや?」
「そうですね~、赤ちゃんは寝るのがお仕事ですから。このままでもいいのですが…」
(ぐぅ~)
「あっ…すまない。お腹が鳴ってしまった。」
「ヒクッヒクッ。うえ~ん!」
「あぁ!また泣いてしもうた!」
スーパークリークが赤ん坊を抱きかかえ、ガラガラを鳴らす。
(ガラガラ)
「ほ~ら!ガラガラでちゅよ~」
「ヒクッ…。えへっえへっ」
「笑っとるで!ガラガラが好きみたいやな!」
「よかった~」
「すまない…」
オグリキャップが謝る。
「別にオグリは悪くないで!って!あんな食っといて、まだ腹減ってのかいな!」
「そうみたいだ…」(ぐぅ~)
「相変わらず、化け物やな…」
「タマちゃん、トレーナーさんの部屋で赤ちゃんを寝かせてあげましょう」
「せやな!」
「私はまだ食堂に居るとするよ…」
「目一杯食っとき!後で勝負しようや!」
「あぁ、いいぞ」
ートレーナーの部屋ー
(ガチャッ)
スーパークリークがベットに近づく。
「よいしょっと…。お休み、赤ちゃん。」
「すぅ~」
「ぐっすり眠りおったで…。本当にかわええな…」
「そうですね~」
「クリークはやっぱり赤ちゃん欲しいんか?」
「それはもちろん。だってこんなに可愛いんですよ…」
「ウチも赤ちゃん欲しいな…」
「もし、私達に赤ちゃんができたら。一緒に遊ばせましょうね…!」
「もちろんやで!ウチの子がおっきくなったら、トレセン学園で暴れさせたるで!」
(もぞもぞ)
「タマちゃん、声が大きいですよ…!」
「おっと、すまへん」
2人は赤ん坊ができたら、どんな事をさせるか…どんな子になっていくのか…。そんな想像をしながら。静かにトレーナーの部屋を出るのであった。
ー生徒会室ー
「今日はお疲れ様だったな。」
「いえ~!とっても楽しかったです!」
「なら、よかった」
「明日は私達じゃないんですよね…。残念です。」
「いいや…一回だけという事じゃない。また頼むかもしれない。」
「本当ですか!?」
「ああ、他の生徒達にも赤ん坊と触れあって欲しいんだ。皆に触れあってもらった後も何度か頼もうと思うんだ。」
「分かりました、次を楽しみにしてます!それでは…会長さん。失礼します!」
「ああ」
(ガチャッ…ガタン)
ーおまけー
「そうか、次が楽しみやな!」
「でも、やっぱり心細いです…」
「最後だという訳じゃないんだ。また会える」
(パクパク)
「赤ちゃんに会えないまではトレーナーさんで我慢するしかありませんね…」
「(これはトレーナー、明日から大変かもしれへんでぇ…)」
タマモクロスは嫌な感じがしたが。トレーナーが明日から母性の餌食になるのは誰も知らない…。
(続く)