幸せにありふれた世界を築くために   作:Yunice

3 / 17
一日もたたずに1000UA超えにお気に入り20超え!?
初めてなのにこんなに多くの人に見ていただき気に入ってくださって本当にありがとうございます!!!

余り話は進んでませんが少し伏線を付けました。
ではどうぞ!


第一章
出会いとはじまり


恵理は全くと言わんばかりの顔をしながら兄を見る。

 

「あのねゆー君、友達って自分から話しかけない限りできないもんなんだよ。ゆー君の場合は尚更」

「べ、別にほしいと思ってるわけじゃないからなー。休み時間や昼休みはア○マプライムの討論とか科学の最新ニュースを調べるのに忙しいし。加えて今は自分の家系のルーツを調べるのに忙しいから友達としゃべってる暇なんか無いんだよ」

「そんなことやってるから学校楽しくないってあとでグチグチ僕に行ってくるんじゃん!それに、友達作ってその政治討論やら科学やらルーツやらを調べたり語り合ったりする方がよっぽど有意義になると思うけど?」

「うぐ...」

 

恵理にド正論をぶつけられ言葉が詰まる。

 

佑輔の趣味は政治や科学について調べることと、なによりも最近は、現代日本の高校生に似つかわしくない自身の家系のルーツを調べることなのだ。

そのために先祖が住んでいた千葉県船橋市の、当時漁村だった地域に話を聞きに行ったり中村家先祖代々の墓を管理するお寺から家系図を入手したり等、とにかく趣味がおじさんを通り越してじじいなのだ。それを恵理はあきれている反面、そこまで調べようとする実行力に心を打たれ、尊敬のまなざしで兄を見ていたりする。

 

「大体そんなの調べて意味あるの?時間の無駄と思うけど。」

「失礼だな、意味はあるとも、ウチのご先祖様は幕末維新の尊王攘夷派だったんだから!俺らは知る義務がある!」

「はいはい、じゃあ取りあえず南雲君あたりなら友達になれるんじゃない?よし行ってこい!」

「ちょ、ちょっと!?」

 

話を軽くあしらった恵理は佑輔のお尻をバシッと叩き南雲はじめという割とおとなしめの生徒の席へと追いやる。

 

その場所には既に先客がいた。はじめの席の周りにはこのクラスの二大女神である白崎香織と八重樫雫、身長190超えの筋骨隆々の男の坂上龍太郎に成績優秀スポーツ万能、笑顔のまぶしい好青年の天之河光輝である。

 

 

***

 

 

足が絡まり、はじめの机に転ぶように突っかかる。それに驚いた彼がすこし身体をのけぞる。

 

「な、中村君!大丈夫!?」

「あはは、ど、どうも~」

 

はじめは驚きはするものの佑輔を気遣う。

 

「えーっと.....」

 

八重樫が困惑した面持ちで様子をうかがう。よし、まずは自己紹介からするのが礼儀

 

「わ、わしの名前は中村佑輔!好きな食べ物はチンギスハン!!」

「ど、どういうこと!?」

 

恥ずかしさと緊張が相まって意味のわからないことを口走る。気づいたときにはもう遅かった。

 

「な、中村?どうしたんだいきなり!」

「「佑輔君大丈夫?」」

「何言ってんだお前」

 

急に現れた人物に天之河は驚き、二大女神が声を揃えて心配し、坂上はDQNを目撃したような顔をし辛辣な言葉を述べる。

 

恵理がターゲットに選んだクラスメート、南雲はじめ。彼は学力はそこそこだが、スポーツはからっきし。ついでに遅刻ギリギリに登校し授業は睡眠授業という高等テク。色々と問題なのだがテストは赤点になることはない。一体どんな才能の持ち主なんだか。

 

少し落ち着いたところで会話を試みる。

 

「あ、えーっと、あのー、お、お話ししませんか?」

 

しどろもどろになりながらお見合いのようなセリフを口に出す。

 

「え、あ、いいよ」

「お、おう」

困惑しながらも白崎と坂上がそれを承諾する。

 

「あ、ありがとう」

 

よし!個々までは上々!...上々?

 

「.....」

「.....」

 

ひんやりした風が通ったところで佑輔は再度会話を試みる。

 

「...と、ところで君たちは何の話してた、の?」

「え?あ、えーっと、南雲がだな、今もそうだったんだけどいつも授業中に居眠りしたり遅刻したりしてるからそれについて忠告したんだよ。あと、南雲のことを気にかける香織の優しさに付け入るなってこともね。」

「ちょっと光輝、さっきも言ったけどそれはいいすぎよ!」

「それが事実だよ。なあ龍太郎」

「まったくだ、こいつのどこがいいんだか」

「龍太郎君!?何を言ってるのかな!?かな!」

 

どんどんと流れていく会話について行けなくなりそうになる佑輔は何かを話そうとするも、チャイムが鳴っている事に気づいた。

 

仕方が無いので自分の席に戻り着席する。はじめの方を見ると大きなため息をついて肘をつき窓の方を眺めていた。さっきのことで相当気分が滅入っているようだ。

 

反対側の席の恵理を見ると、目が合い親指を立てグッとやっていた。なにがグッだ。

 

しばらくすると我らの担任畑山先生が教室に入ってきた。

 

彼女は子供のように背が小さく、板書するときは背伸びしても届かないほどにちっこくて可愛らしいため、みんなからは、畑山愛子と言う名前から愛ちゃん先生と親しみを込めた呼び名で愛されている。席に着くよう子供っぽい声で促す。

 

今日もだるい授業が始まるのかとため息をついたその時。

 

突如として天之河の席を中心に巨大な円盤模様が強烈な光を伴って教室を覆う。

 

 

「な、何じゃこりゃ!!」

「なにこれ魔方陣!!?」

「異世界召喚キタァァァーー!!!」

 

「皆さん!教室から出てください!!」

 

 

喧騒に満ちた中そう言った愛ちゃん先生の声もむなしく、教室にいる全員が光に飲み込まれた。

 

 

 

 

数日後、この出来事は都立高校集団失踪事件として全国を騒がせることとなったのだが、彼らは知らない。




つたない文章ですが今後ともよろしくお願いします!
次回はトータスです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。