テラリア転生者が次はグラブルに転移した話 作:nakaemon
先に言っておきますが僕はタバコに対して悪いとも良いとも思ってません。タバコ吸ってるんだ?へぇー、くらいの認識です。
エロ餃子さん誤字修正ありがとうございます!
そう遠くない未来
sideケイン
俺ことケインは今、初めてタバコを吸う。
テラリアの世界では酒はあってもタバコはなかったのだ。
タバコは体に害がある、たしかにその通りだ。それは俺の前の世界でもこの世界でも習った。
けど、一人の男としてタバコに憧れるのだ。
「え?そんな理由で吸うんですか?」
と横にいるジータが聞いてくる。ちなみに今はジータと買い出し中だ。
「そんな理由とはなんだ、男ってのはカッコつけたがるんだよ。」
「いや、言ってることはわかるんですけどそんな理由で体に毒をいれるんですか?」
「うちの団にもタバコ吸ってるやついるだろ、ラカムとか。」
「いや、でもケインさんまだ若いじゃないですか、ラカムさんとかはある程度歳をとっているからこそのカッコよさじゃないですか。」
ちなみに補足だがラカムは29歳だ。
「なら一本だけ!それで決めるから。」
「まあ、いいですけど。多分色々言われますよ?」
なんで俺だけ?そう思って一本吸ってみた。
が火の付け方でもたつく。
「ジータ、タバコってどうやって吸うんだ?」
「え?咥えて火をつけるじゃないんですか?」
「それがうまくいかないんだよ。」
俺はグランサイファーに戻り、ラカムに聞いてみた。
「あー、それは咥えた後吸いながら火をつけないとうまくいかねぇんだよ。」
「へぇー!」
そうなんだ、吸ったことないから知らなかった。
俺はタバコに火をつけ、吸う。
喉になにか入った感じがしてすぐにむせる。
「ゴホ!!ゴホゴホ!」
「そんな一気に吸うからだよ、はじめはゆっくり吸え。」
俺はラカムの言う通りゆっくり吸う、正直まずい。みんなこんなもん吸ってんのか。
「お前はやめとけ、タバコなんて吸ったらあの兄妹が止めるぜ?」
「ジータには止められた。」
「てか、なんでいきなり吸い始めたんだ?」
「カッコいいから。」
「ハァ!?」
そんな大声だすなよ、耳が痛い。
ラカムはやれやれと言った風に手を目に当てている。
「あのなぁ、そんな理由で吸うもんじゃねぇぞ。」
「ラカムはなんで吸ったんだ?」
「俺は昔グランサイファーが飛ばないのがショックでな、忘れるために吸い始めた。」
重い、そんな重い理由だったの?
「まあー、とにかくなんだ?タバコを吸うのはやめとけ。」
「まあ考えとくよ。」
そう話しているとカリオストロがこっちに歩いてくる。
「ケインさん☆カリオストロ手伝ってほしいことがある・・・」
カリオストロはいきなりしゃべるのをやめた。
「どうした?カリオストロ。」
「くせぇ。」
え?俺は自分の服の匂いを嗅ぐ、おかしくない筈だが。
「ケイン、お前もしかしてタバコ吸ったか?」
「ああ、今日初めて吸ってな。」
「・・・ちょっと俺様の部屋に来い。」
「いや、この後・・・」
「来るよね?」
ふざけんな、後ろのウロボロス2体が拒否権無いって言ってるようなものじゃねぇか。
「まあがんばれケイン、今日1日色々言われるだろうからよく考えてこい。」
とラカムがジータと同じことを言った。
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「で、お前はなんでタバコなんて吸ってるんだ?」
なぜかカリオストロが激おこである。俺は大人しく正座している。
「いや、その、カッコいいなと思いまし・」
「アア!?」
怖いって、今日のカリオストロは今までで一番怖い気がする。
「あのなぁ、タバコは体に悪いんだぞ?」
「はい。」
「自分で自分の寿命を縮めてるんだぞ?」
「はい。」
「それをカッコいいから?ふざけんな!」
「はい!!」
いや本当に怖い。けどひとつ思うことがある。
「なあカリオストロ、団には他にもタバコ吸ってるやつはいるぞ?」
「あいつらはもうやめられないから手遅れだ。」
まあ俺はまだやめられるしな。
「それに俺様からしたら寿命を自分で縮めるのが理解できねぇ。」
ああ、そういえばカリオストロが男の時は病弱で死にたくなくて錬金術を始めたんだったな、生きるために努力した奴が寿命を縮めるタバコなんていい感情を持つはずがないよな。
そこからカリオストロの説教は続いたが、カリオストロの気持ちを知ったのでちゃんと受けることにした。
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「まあ、やめるならここら辺で勘弁してやる。」
一時間は説教したんじゃないか?まあ今回は俺が悪いしな。
「とにかく、お前は団長に後はコッテリ絞られてこい。」
うへぇ、もしグランにガチギレされたら俺立ち直れるかな?
「じゃあ俺様の部屋から出ていいぞ、後今度なんか面白い物を見せろ。」
「任せろ、お前のギャグよりは面白い物を見せてやる。」
「うるせぇ!!俺様は可愛いから面白くなくてもいいんだよ!」
そんなリアクションだからネタ枠なんだぞ。
「タバコはやめろよ。」
「わかったよ。」
もう吸うつもりはないしな。
「ずっと健康でいてほしいからな。」
とカリオストロが最後にポツリと言う、カリオストロが見た目だけは美少女なのでこうやって真面目に言われると困る、こいつを女として扱うのか男として扱うのか迷うときがある。
とりあえず俺はグランサイファーから出ることにした、単純に暇だからだ。
「あ!ケイン、今日も一緒にご飯食べない?」
ソーンが来た、最近ではほぼ毎日誘われてる、俺としては金がかかるから毎日外食は基本しないがソーンは金なら持っているらしい。まあ十天衆だしな。
「今日はこことかどうしかしら!!」
胸をはってオススメしてくれるのはうれしいがどうせ一人でリサーチしてきたんだろうな。
「いいな、ここにしよう。」
基本的ソーンはガッツリ食べる店を選ぶことはない、まあ女の子だしな、別にソーンはうちのルリアみたいに明らかに胃袋の収まらない量を食うわけじゃないしな。
一度だけ俺に気を使ったのかガッツリ系にしたことがあるがあれは無理だ。
そもそも客がドラフしかいないし。ちなみにヤバイのはルリアを連れていったらおかわりまでしやがった。
面白かったのは横にいたグランの顔が青くなっていたのと、
「私は十天衆のソーン、全空最強の弓使い、このくらいいけるわ!」
と自己暗示しつつ顔を青くしながら食べてるソーン。
まあ俺も人のこと笑えなかったが、残すのは申し訳ないしな。完食した。
俺とソーンは食事を食べながらゆっくりしているが、思い出したことがある。
「ソーン、少し聞きたいことがあるんだがいいか?」
「任せて!なんでも答えるわ」
ん?ならスリーサイz・・ってふざけてる場合じゃなくて。
「シルヴァって名前に聞き覚えはあるか?」
ソーンは急にピタッ、と止まる、こりゃソーンも知ってるのか。
「なんで、シルヴァのことを知ってるの?」
「最近団に入ったからだよ。それでシルヴァがよくソーンに比べて、とか色々言ってるからな。」
「・・・シルヴァは私の幼馴染みよ。」
「それで、何があったんだ?」
「・・・別に、普通の人と反応が同じになっただけよ、化物って。」
そうか、幼馴染にも言われたことあるのか、けどシルヴァが本当にそんなこと言うか?あの人の性格を考えると言わなそうだが。
「本当に言ったのか?」
「うん、化物って、それを聞いて、私シルヴァから離れた、何も考えたくなくて、急いで村から出た。」
ソーンはポロポロ涙をこぼしながら言う。
そういえばソーンは唇の動きだけで何を言っているかわかるって言ってたな。
正直、ここで俺がシルヴァがソーンと仲直りしたがってると言ったら終わるだろうか?
少なくとも俺は今言う気はない。
ソーンがシルヴァに会うのすら、今はキツそうだからな。
「ごめんな、辛いこと聞いて。」
「う、ううん、大丈夫よ。」
「今日は俺が支払いするよ。」
俺は支払いをすませ、ソーンと一緒に帰る。
けど今回は暗い話をしたので笑わせてみるか。
ちょうど今いる所が砂浜だしな。
「ソーン、砂の城って作れるか?」
俺はソーンに聞くとソーンは首を横に振った。
「よく見てろ。」
俺は”サンドキャッスルバケツ”を取り出し、近くの砂を集める
サンドキャッスルバケツは砂を使って小さな砂の城を作れるだけだ、他になんの効果もない。
けど、オモチャとしては面白い。
「え?なんで一瞬で砂の城が出来たの?しかも作り込みが細かいわね。」
「ソーンも使ってみろ。」
俺はサンドキャッスルバケツを渡す。ソーンはスコップを使い、砂を使って城を建てる。
「すごい!一瞬で出来るのね。」
ソーンは笑顔でそう言う。まあ元気に、なってくれてよかった。
「お兄ちゃんとお姉ちゃんなにしてるのー?」
声の方向を向くと子供がいる。せっかくだしこの子達にも遊ばせてみるか。
「今砂の城を作ってるんだ。君たちも作るかい?」
「うん!俺たちも作りたい!」
俺はソーンと子供達と一緒に砂の城を作る。テラリアだとこのオモチャも数分で飽きたけど、人と一緒なら楽しいな。
「お兄ちゃんって騎空士?」
「ああ、騎空士だ。」
「横のお姉ちゃんは彼女ー?」
「いや、友達だ。」
「ええー?お似合いだと思うけどなー。」
かたや団に所属の騎空士のひとり、かたや全空最強の弓使い。お似合いなのかね。
「さて、暗くなってきたし今日は終わりだ。」
「ええー!?もっと遊びたいー!」
「親が心配するぞ。さぁ帰った帰った。」
「二人ともまたここに来てくれる?」
「ああ、また今度来てやるよ。」
約束だからねー!と言い、子供達は帰った。
「ねぇ、ケイン。」
「どうした?」
「その、なんて言えばいいのかしら。」
なんか歯切れが悪いな。なにか言いたいことがあるのか?
「どうした?なんでも言っていいぞ。」
「・・・ケインは私を特別扱いしないでくれる?」
「するわけないだろ。」
「返答が速いわね。」
そもそも俺も特別な人だからな、この世界では。
今さら目がいいくらいで特別扱いするかよ。
「ふふ、ありがとう。」
カリオストロといいソーンといい。俺の知り合いは見た目だけならほんと可愛いな。
「ねぇ、今日は私達でお酒飲まない?」
「いいな、たまには二人だけでお酒も。」
さて二店目だ。俺はバーに入った。
30分後
こいつ酔うの早すぎだろ!まだ1時間もたってないぞ!
「うふふ、なんだか体がポカポカするわ。」
「お前絶対脱ぐなよ?お前の服結構出すとこ出してるからな?」
俺はまだほろ酔いくらいだ。まあ仕方ない、今日はこのまま帰るか。
俺はソーンをおんぶしながら歩いている。これもしリーシャに見つかったら・・・
俺はさっきより早歩きで帰る。
するとソーンの肩を掴む力が強くなった。
「ねぇ、ケイン、絶対私のこと化物って呼ばない?」
「ああ、当たり前だろ。」
「本当に?」
ソーンは疑っているようだ。シルヴァの件はソーンにとって相当ショックだったんだろう。
「ああ、本当だ。」
「もし嘘だったら魔法矢撃つからね?」
おお、こっわ。ヤバイのがソーンの矢は当たると状態異常になる、中には”アンクのお守り”によるデバフ無効が出来ない状態異常があるからな、魅了とかどう防げと?
「ああ、いいぞ、もし化物なんて言ったら頭に撃ってこい。」
「ふふ、ありがとう。」
そう言った後ソーンは寝息をたて始めた。もうそろそろグランサイファーに着くってのに。
グランサイファーの入り口に誰かいる。よく目を凝らすとそれがグランとリーシャであることがわかった。
二人とも俺に気付いてる。これは、
「「ケインさん、なにか弁解は?」」
グランはタバコのこと、リーシャは俺がせおっているソーンのことだろう。
「リーシャ、せめてソーンは部屋に寝かせてあげてくれ。」
「まあ、仕方ないですね。」
リーシャはソーンをおんぶしてそのままグランサイファーに入った。さてあとはグランだ。
「グラン、早く寝ないと大きくなれないぞ。」
「それで誤魔化せると思っているんですか?」
まあ無理だよな、この世界でも日本でも共通のところがある。俺が今からするのはそれだ。
俺はグランの目の前で綺麗な土下座をする。これは二次元のテラリアの世界以外なら通じた。
「なんでケインさんは!!普段大人ぶる癖にそーいうとこだけ子供なんですか!」
「いや、軽い気持ちだったんです。」
「大体なんですか!カッコいいからって、別に鎧着ければカッコいいじゃないですか!」
えー?あれカッコいいか?俺にとっては当たり前だからな、テラリアでは実質私服だった。
まあ口に出さないが、俺は絶賛土下座中だからな。
「それで、タバコの次は女性ですか、最低ですね。」
いつの間にか戻ってきたリーシャがそう言う。
たしかに今の俺はまさにダメ男だな。しかも年下に土下座してるし。
「いや、あの、今度なんでもするんで許してください。」
「なら、今度の古戦場はケインさん連れていきますね。」
「うげえ!?」
あそこは嫌だ、強い星晶獣を何回も相手にするんだ、本当にキツイ。グランと一緒に行くやつは大体帰ってくると死んだ魚のような目をしている。
俺は最初の一回以降行ってない。最初の一回の時もまだグランはここまで強くなかったしな、あまり何回も戦い続けたりしなかったが今のグランなら休憩なしで10回は戦うんじゃないだろうか。
「わかった、今度の古戦場は一緒にいくよ。」
エリクシール買っとくか、何周もするだろうし。
「ところでケインさん、ソーンさんに涙の跡があるのですが、これはどういうことですか?」
「こ、これは、その。」
ソーンの過去についてあまり語りたくない。
「言わないのですか?ではギルティですね。」
・・・この後のことは話したくない。
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後日ソーンに会うと。
「ケイン、私昨日の夜の記憶がお酒を2杯飲んだ辺りから覚えてないの。なにかあったかしら?」
「・・・なにもなかったよ」
君は気にしなくていいんだ。
サンドキャッスルバケツ・・・海の底にある宝箱にたまに入っているアイテム、完全なお遊びアイテムであり、これで敵を倒したりとかは無理。
アンクのお守り・・・デバフを持つ敵が1%の確率で落とすデバフ無効アクセサリーを合計9個合成し、作れるデバフ無効アクセサリー
ぶっちゃけムンクのお守りよりそれを素材に作れる聖十字の盾を使っている人のほうが多い。
めちゃくちゃ手間のかかるアクセサリーのひとつ。
グラブルかテラリアどちらか知っている?
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グラブルは知っている。
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テラリアは知っている。
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両方知っている
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両方知らない。