「佐藤和真さん、ようこそ死後の世界へ。あなたはつい先ほど、不幸にもなくなりました。短い人生でしたが、あなたの生は終わってしまったのです。」
真っ白な部屋の中、俺は唐突にそんなことを告げられた。
とつぜんのことで何が何だかわからない。
部屋の中には小さな事務机と椅子があり、そして、俺に人生の終了を告げてきた相手はその椅子に座っていた。
…俺は先ほどまでの記憶を思い出す。
…普段学校に行かずいえに引きこもり生活を送っていた俺が珍しく外出しゲームを手に入れて…それから…それから…。
「…一つだけ聞いても?」
「どうぞ?」
俺は覚悟を決めて確かめるように口から声を出す。
「あの女の子は…生きていますか?」
「生きてますよ?足を骨折する大けがを負いましたが」
…よかった俺がやったことは無駄では
「まあ、あなたが突き飛ばさなければ怪我もしなかったんですけどね」
「……………はっ?」
この人は、イマ、何て言った!?
「あのトラクターはあの子の前で止まってあなたも引かれてないのよ!それにあなたが推したせいであの女の子は骨折するし…しかもあなたはショックで死ぬとか超面白んですけど!…プークスクス!」
なんだろう、すごい、とても殴りたい。
落ち着け、佐藤和真。
こいつを殴ってもいいことはない…
「さて、日ごろのストレス発散はこのくらいにして…とあとがつっかえるからちゃっちゃといくわよ!」
このくそアマ今なんて言いやがった。
「一つは人間として生まれ変わること、いわゆる輪廻転生とか言われるものね。それでもう一つは天国的なところでボケーと過ごすことおじいちゃんたちと世間話くらいしかやることないけど…」
なんだその五億年ボタンみたいな地獄は。
「それでもう一つがね!あなたゲーム好きでしょ?異世界にチートを持って転移して魔王を倒してほしいのよ!」
なるほど、それは悪くない…いや待てよ?
「言葉とかはどうなるんだ?」
「そこらへんは問題ないわ。私達神のサポートで脳に直接おぼえこませるから。…運が悪いと頭がパーになるけど。…さて、もちろん異世界転移よね!チートを選びましょう!」
「今頭がパーになるって…」
「さぁ!このカタログの中にチートが乗っているわ!乗ってないのもいいわよ!」
このくそ女神無視しやがった
あきらめてカタログに目を通すと<怪力><超魔力><聖剣アロンダイト><バールのようなもの><魔剣ムラマサ>とあった。
これは悩む、一個おかしなものがあったような気がするが異世界だ…何が一番役立つか考えていると。
「ねー、早くして―?どうせ何選んでも一緒よ。引きこもりのゲームオタクには期待してないから―。はやーくしてーはやーくしてーはやーくしてー!」
こいつ、初対面なのに人の死因を笑ったりめんどくさそうにしやがって…。
じゃあ決めてやるよ。異世界に持って行けるモノだろ?
「………じゃあ、あん…」
俺はそこでふといやな予感がした。
よく考えればこの先ほどからダメダメなところしかない駄女神を連れて行っても邪魔なだけではないか…。
「ねーね―早ーく、後ろ詰まっってるんⅮねすけどー」
それなら…異世界に持って行くものは…
「おい、異世界に持って行くもの決まったぞ」
「おそいわねー。で、何を持って行くのかしら?山をも切る魔剣?それとも神々の力が込められた聖剣?もしかして知識とか?」
「俺が持って行くのは…」