テイオー○○説だったりすると、恐れ多くてしっとりなんて書けないですわ。
「マックイーンて、やっぱり高貴な血筋の持ち主だよね。メジロ家の令嬢で、とっても上品だし」
「何を言っていますの? テイオー? 血統で言えばあなたの方が優れていますわよ?」
「え~~、そうかな? ボクなんてちょっとお金持ちの家でしかないと思うんだけど?」
「テイオー。あなたの血筋はずっと古くて、尊いものです。メジロ家よりも、シンボリ家よりもずっと」
「そんな事ないよ、会長よりもすごいなんて……っ」
「帝室と所縁の血族ですわよ」
「え?」
「ですから、日本で数々の優れたウマ娘たちを輩出した星のウマ娘の系譜だといっています。あなたのお母様の血筋を辿っていくと、六代牝馬の星の名を持つウマ娘に辿り着きますわ」
「うぇええええええっ!?」
「知りませんでしたの?」
「パパとママは、そういうことは全然……」
「そうですか。なら、わたくしから、あなたの血筋について知る限りの事をお話ししますわ。あなたのご先祖様がいかに偉大であったか、あなたも知っておくべきです」
「まず、六代牝馬の魂を受け継いだウマ娘たちについてお話ししなければなりませんわね」
「星旗。星若。星濱。星谷。星富。星友。千葉県の成田市に存在していた宮内庁下総御料牧場より、アメリカから海外留学という名目で嫁いできたウマ娘たちですわ。この件には当時の宮内省が関わっておりますので、皇族に所縁のあるウマ娘と言ってもいいでしょう」
「それって、もしかして歴史の教科書にも載ってる?」
「そう、その歴史の教科書にも載ってる星の系譜のウマ娘たちですわ。当時の日本は欧米列強と比べて、ウマ娘の競争能力が劣っていたのも事実ですから。この優れた資質を持つウマ娘たちを招いて、国内でより優れたウマ娘が生まれてくるよう願っての事でしたの」
「星の名の由来もアメリカの星条旗に因んでの事ですから、いかに当時の日本がこのウマ娘たちに期待していたのか伺えますわね」
「へえ~~~」
「続けますわよ。この六人の星のウマ娘たちですが、既にお腹の中に赤ちゃんを宿していました。いずれも超一流のウマ娘と血縁関係にある優れた子たちです」
「その中にはあのセクレタリアトと並ぶほどと謳われるウマ娘にして、20世紀の米国の100ウマ娘にも選ばれたマンノウォーの仔もいたとされていますわ。他にもフランスで生まれ、後にアメリカに渡ったサーギャラハッドの仔など、いずれも一流ウマ娘の血と魂を受け継ぐ者たちでしたのよ?」
「特に星旗との間に生まれた仔はクレオパトラトマスといって、とても優れた成績を残した左耳飾りのウマ娘でした」
「何せデビューからたった二週間で、三戦目に挑んだ帝室御賞典。今でいう天皇賞を制したウマ娘です。もちろん、メジロの歴史にも名を連ねていますの。星旗の系譜はメジロ家ともかかわりが深いので……というよりもあの子と関わりが深いのですわ」
「あの子って?」
「追々話しますわ」
「さて、六代牝馬の魂を受け継ぐ星のウマ娘たちですが、この中から生まれてきた左耳飾りのウマ娘こそが、あなたと――"トウカイ"の名を冠する一族と関わりが深いウマ娘でした」
「名をヒサトモと言います」
「ボクのお祖母ちゃんのご先祖様だ」
「そうですわね」
「ついでにいうと、あなたのお母様の大婆様。あなたから遡って約6代前のお方であるヒサトモは、日本で初めて左耳飾りのウマ娘でありながら、ダービーを制覇したウマ娘です。この前、ウオッカさんが成し遂げた64年ぶりの左耳飾りのウマ娘による歴史的快挙と同じことをされた方。あなたはその"ヒサトモ"の系譜ですわよ? さらにいえば、あなたのお爺様が、その血を繋いでこなかったら、この尊い血筋は途絶えるところでしたのよ?」
「うぇええええ、ボクが生まれてこなかったかもしれなかったてこと~~~!?」
「もしもの話ですわ。大丈夫。あなたはちゃんとここに居ますもの」
「ここで名を語ることは恐れ多いので伏せさせていただきますが、その方が血統を保護して、今に繋いでくれたからこそあなたがおりますの。そして、あなたは見事にその期待に応えダービーを取って見せた」
「無敗で三冠を制したルドルフ会長との繋がりの方が大きく取り上げられますが、あなたの母方のご先祖様もダービーを制して見せた方なのです。しかも、相手は花の12年組と呼ばれるほどの優れたウマ娘たち。それらを相手に8秒以上のレコードを更新しての勝利ですから。ヒサトモとはそれほどまでに優れた、偉大なウマ娘なのですわ」
「へえええ~~~。ボクの曾々ばあちゃんってすごかったんだ~~」
「帝室御賞典も勝っていますので、春の天皇賞も走り抜いていますわよ?」
「ついでに言うと、ヒサトモに父方に所縁のある血筋がトウルヌソルですわ」
「トウルヌソル?」
「昭和のサンデーサイレンスって言えば、この方の凄さが分かるでしょうか。この方のご先祖様もすごいウマ娘で、イギリス三冠を達成したいわゆる三冠ウマ娘ですわね。嫁入り費用も10万円と破格ですわ」
「えっ、10万円……?」
「当時と今では円の価格が違いますから何とも言えませんが、今の金額で換算すれば約10億円くらいですわね」
「じゅ、10億!? ひえぇえええ……」
「そんな訳で星のウマ娘の一人の血を引くあなたは、下手をすればメジロ以上に高貴な血筋なのですわ。まさに、日本のウマ娘の、そして日本のトゥインクルシリーズの始まりと共に在ったウマ娘の歴史そのもの。これを機に、自分を見つめなおして見るのもいいかもしれませんわね。テイオーお嬢様」
「うううぅ、なんかむず痒いからやめてよ~~。いつも通りテイオーってよんで?」
「ふふっ、そうですわね。テイオー」
「あっ、そういえば星旗の血を引く、メジロ家の関係者って誰なの? やっぱりマックイーン?」
「……ゴールドシップですわ」
「えっ?」
「ですから、ゴールドシップですわ! あの子、普段はあんな言動をしてますけれど、メジロと星の一族の血を引く日本ウマ娘界の結晶ですわ。信じがたいですけれど……」
「えええええぇぇえええ!?」
おしまい。
トウカイテイオーの秘密
実はとんでもなく高貴な血筋。
血統で見るとナイスネイチャと血の繋がりがあったりする。
"テイオー"の子孫のクワイトファインは、シンボリルドルフとミスターシービーとシンザンの血を受け継ぐ超ロマン血統。
ゴールドシップの秘密
滅びかけたメジロの血統と、星旗の血統を繋いだ。まさに日本競馬の集大成。
幼少の頃は栗毛で大人しかったらしい。
後に数々の伝説を残す。
日本競馬の始まりともいえる六代牝馬と、その前の二大牝馬の有名な子孫たち
1926年組
種正の系譜。
バンブーメモリー、イナリワン。
1931年組
星旗の系譜。
ゴールドシップ。
星若の系譜。
テンポイント。ダイアナソロン。フジヤマケンザン。
星友の系譜(トウカイ一族)
ヒサトモ。トウカイローマン。トウカイテイオー。
1932年組
星谷の系譜。
サニーブライアン。