IS〜有限に憧れし者〜   作:クロノ9696

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苦悩

 

人は、必ずと言っていいほどそれぞれ悩みを抱えている。

 

人に相談出来るような悩み。

口にすることが出来ない悩み。

墓まで持って行くかもしれない。

酒や、眠気、ノリで話してしまうかもしれない。

 

勿論、一夏や千冬、箒やセシリアにも。

 

例外なく黒乃も悩みを抱えている。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………っ‼︎」

現在黒乃はトイレに篭っている。

何故トイレに篭っているかというと、黒乃の抱える二つの悩みの内の一つのせいである。

 

 

財前黒乃という個体に、性別はない。

転生し始めてから数千年たった後、いきなりそれは起きた。

 

その世界で黒乃は男として生活していた。

それがある日突然女に変わった。

 

原因は不明だが、恐らく数千年生きた事でホルモンバランスが崩れたからだ。

若しくはISと融合したことにより、少しずつ本質から変化したのか。

 

 

そして、今の黒乃は女だ。

 

そう、いわゆる女の子の日だ。

 

性別の変化は不定期で起きる。

年単位で変わらない時もあれば、毎日のように変わる時もある。

 

これが悩みの一つ。

 

 

もうひとつは…………、

 

「おい黒乃っ‼︎さっさとトイレからでやがれ‼︎」

「…………もうちょっと…………もうちょっとだけ…………」

「さっきからずっと待っているぞ‼︎さっさと出るんだ‼︎」

 

黒乃の相棒である。

今回の依頼は、かなりの重要案件だ。

 

だから黒乃も、普段はつけない相棒をつけた。

 

それが間違いだった。

 

この相棒、恐ろしいぐらい掃除好きなのだ。

ちょっとでも椅子に座れば、「椅子が汚れた」と掃除を開始し、座れなくなったので、その場に立ったら「床が汚れた」と掃除を始める。

 

 

はっきり言って、隠れ家に居場所がない。

 

(私の家なのに…………)

 

自分の家で、肩身の狭い思いをしている。

 

黒乃、哀れ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

「一夏、何を悩んでいるのだ?」

 

場所は変わってIS学園食堂。

 

「いや、ちょっと…………な」

「…………あいつの事か?」

「…………ああ、そうだな」

 

あいつ、織斑秋十だ。

一夏は、秋十が一応生きている事を知らない。

 

「…………乗り越えたと思ってたんだけどな」

「……………………心配するな。泣きたくなったら泣けばいいんだ。人はそんなに強くない」

 

箒に諭され、一夏は少しだけ顔を背ける。

 

「いや、流石に泣くような事はしないさ」

 

そういって少し笑みを浮かべ、食事に集中する。

箒も、心配そうに見ながら、食べ始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………なにやら入りにくい雰囲気ですわね」

「人は一つや二つ、悩みを抱えているものだ」

「……っ⁉︎ 吹寄さんですか…びっくりしましたわ」

「びっくりさせたのなら、それは謝ろう」

 

「……………………吹寄さんにも悩みはあるのですか?」

「当たり前だ。私にも悩みはある」

「例えば?」

「街中を歩いている時、人の視線がきになったり…………」

「あぁ…何と無く分かりますわ。吹寄さん、目立ちそうですもの」

「…………言わないでくれ。私も好きでこんな体型に産まれた訳ではない」

 

 

 

食堂の中で、二箇所やたらと空気が重くなった。

 

今日は…………ここまで。

 

 

 

 




【山田真耶の補習室】

山「…………」
桜「…………」

山「…………あっ、始まってたんですね。こんにちはみなさん」
桜「……………………何か、視線が痛い」
山「気のせいですよ!

今日のキャラ設定は【織斑秋十】です!」


織斑秋十

転生者 男

現象を反射する能力

一夏の兄弟として転生した男。
外見は紳士じみていたが、内面はハーレムを作るためなら何でもする外道であった。

第二回モンドグロッソにて、一夏と一緒に誘拐され、黒乃の手で処された。

数年前は脳と脊髄だけが液体の中に浮いている状態だった。現在は?

一応生きている。


山「吹寄さんが傷心状態なので、今日はこれで終了です!」


「それではみなさん、さようなら‼︎」
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