IS〜有限に憧れし者〜   作:クロノ9696

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アリーナで突如始まる黒乃による殺戮。

 

あまりにも唐突に始まったそれにより、その場にいた観客全員は戦慄。

 

そして、観客は数秒経ったあと一斉に悲鳴を上げ、逃げ惑う。

 

 

 

「…………うるさいなぁ」

 

百人以上の女が、一斉に甲高い悲鳴を上げる。

それはとてもうるさい。

 

「………………………………がっかり、代表候補生も、さほど強くない」

 

目の前で血に沈むは、既に息も絶え絶えな代表候補生二人。

 

「…………あーあ、期待して損した。私、別に来る必要なかったかもね」

 

黒乃は呟く。

まるで目の前の光景が、ずっとその場にあったかのように。

 

「…………で、君は何をしに来たのかな?

 

織斑一夏」

 

 

背後に立つのは、専用機白式を纏った織斑一夏。

 

「…………勝ち目なんかないだろう?はっきり言って、無駄だ」

「最初から戦いに来たわけじゃない。二人を助けに来たんだ」

「…………どうやって助けるんだ?私の目を盗めるとでも?」

「…………やってみなきゃ、わからないだろ」

 

 

 

 

 

 

 

時間は数分前に巻き戻る

 

「…………星の樹を渡さなければ、二人は死ぬだろうな。確実に」

「…渡さないんじゃない、渡せないんだ」

「…………ん?どういう意味だ?」

 

スパロウの意識は千冬の方に集中する。

 

「…………星の樹を動かすには、鍵がいる。それがどんなものか、私は知らないし、だから探したくても探せなかった」

「…………動かそうとはしていたのか」

「動かせば、あいつ…………クロノの居場所を見つけれると思った」

「…………まぁ、あいつは神出鬼没だしな。俺の前にもいきなり現れて一言「私に手を貸してくれ」だからな」

「……………………お前達は出会って間も無い訳か」

「いや、数年前 俺がもっと小さかった時に一度だけあった」

 

千冬とスパロウは、周りを気にしないかのように、二人だけで会話をしている。

 

だからこそ、スパロウと千冬は気づいていない。

 

一夏、箒、山田教諭の三人がいなくなっていることに…………

 

 

 

いや、気付けよ。

三人いなくなってるんだぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

勿論、セシリア達を瞬殺した黒乃に一夏が勝てるはずは無い。

そして、考える。

答えは案外簡単にでた。

 

セシリア達を救出出来れはそれでいい、と。

 

今一夏達が居るのは、さっきまでいたピットとはまた別のピット。

 

今から一夏を囮として戦わせ、セシリア達から黒乃を離す。

 

そして、そこへ最大出力でISを射出し、一気に回収する。

 

なんとも抽象的な作戦だが、今の状況を考えれば妥当かもしれない。

 

回収役は山田教諭、一応元代表候補生なのでこの役には最適だ。

囮役は勿論一夏、実力は専用機持ち(笑)程度だが、IS自体のスペックは高い為囮役としてはまあまあ使える筈。

 

 

箒は、射出させるだけ。

いや、だってそれ以外役目無いし、結局メインヒロイン(笑)ぐらいの実力だもの。しょうがない。

 

そして、冒頭に戻る。

 

 

「…………理解に苦しむ。お前如きじゃ、囮役にもならないじゃないか」

 

黒乃は両手に持っていた、血の滴る二対の剣をしまう。

 

「……………………スパロウ、情報は入手出来た?」

『一応な。現時点で、星の樹を奪う事が出来ないと判断した』

「りょーかい」

 

 

「おい、織斑一夏」

「なんだよ」

「私はもう帰る」

「はぁ⁉︎」

「結構強力な霊薬わたしてやるから、あとでそこの二人に飲ませてやれ」

「敵から渡された物なんか使うかよ!」

「素直に受け取れ、時価数億円はくだらないんだから」

「はっ、えっ?」

「じゃあね。また会おう」

 

シュンッと黒乃はいなくなる。

 

そこに残されたのは、呆然な表情をした一夏と、血塗れのセシリア達、そして

 

 

 

 

 

明らかにやばい容器に入った霊薬だけだった。

 

 

 

 






今日も延期

桜「質問、まってる」
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