IS〜有限に憧れし者〜   作:クロノ9696

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空亡の独白と真実

このデータを見る人が、黒乃を救おうとしている人である事を望む。

 

 

 

 

私と黒乃が会ったのは、気が遠くなるほど前の事。

 

私は、財前黒乃の専用機として母上に作られた。

 

ほとんど武器を持たず、彼女の身体能力を底上げする為の機体。

 

彼女を徹底的にサポートする為の機体。

 

そんな機体だったから、私の人格の形成は早かったのかしれない。

 

 

最適化の時に彼女の心と記憶を見た。

 

最初は健康的な身体と比較的賢い頭脳を持っていただけ。

彼女はその頭脳を使い効率が最も良いトレーニングを考え、その健康的な身体を用いてそのトレーニングをこなしていった。

 

そして、その鍛えた身体が何処まで通用するのか知りたくなり、彼女は様々な競技の大会に出場した。

 

 

最初は負け続きだったが、少しすれば優勝以外しなくなった。

 

これが彼女の心を蝕んで行く。

 

勝つことを決定づけられた彼女は、その後も勝ち続けた。

 

しかし、限界は直ぐに訪れる。

 

彼女の成長が止まったのだ。

そこから少しづつ、周りに追いつかれていき、挙句の果てには余裕で勝っていた相手に苦戦する始末。

 

彼女を応援していた人達は、掌を返し文句を言っていった。

 

 

黒乃がIS学園に来たのはそんな時、崩壊寸前の精神と、ボロボロでいつ壊れてもおかしくない身体を持ってやって来たのだ。

 

 

 

彼女に足りないものは、黒乃を心のそこから心配してくれる仲間と理解者だ。

 

しかし、彼女は心もほぼ壊れていて、しかも周囲の人達の影響で人を信じようとしていなかった。

 

 

そこで私は考える。

 

周りの人が彼女に手を差し伸べるのではなく、彼女自身が周りに助けを求める状況を作り出せばいいのだと。

 

 

だから私自身が私を改造した。

彼女が周りについていけるように母上が設定した単一能力は、私が使う度に彼女の感覚を奪う能力に変えた。

 

 

これも全ては、彼女自身が周りに助けを求めようとする状況を作り出す為に…………。

 

 

 

だが、私の思惑通りには行かなかった。

 

 

彼女は、感覚を失いながらも、最後まで一人で戦い続けた。

 

彼女を理解しようとしたシャルロットも、母上も拒絶し、最後まで一人で戦う事を望んだ。

 

 

その結果、黒乃は人では無くなった。

全ての感覚を失い、人として生きることは不可能となった。

 

 

これは私の責任。

私の勝手な考えで彼女の未来を奪ってしまった。

 

 

 

だから、私は彼女を救わないといけないと思った。

 

 

だから、私は黒乃と融合した。

融合と同時に奪った感覚を返却。

そして、身体を奪った。

 

これも全ては黒乃の為。

黒乃が心を開く為に必要なキッカケ、それは敗北だ。

 

だから、負ける為に何でもした。

 

世界の敵に回ったりもした。

 

だが、その結果は最後まで黒乃を愛してくれていたシャルロットにより殺されてしまった。

 

 

これもまた私の所為だ。

 

何故私の絶対防御が破られたのか分からないが、結果的には全て私の所為で沢山の人を悲しませた。

 

 

しかし、地獄はこれからだった。

 

次の世界に転生しても私と黒乃の融合は解けなかった。

 

 

 

それ故に、彼女は寿命以外で死ねなくなった。

 

 

私はそれから、前に出ることを辞めた。

 

身勝手な事は分かっていた。

 

私は表に出ず、私は裏でずっと考えていた。

 

どうにかして、彼女を転生の呪縛から解放してあげたかった。

 

数千年経って、彼女は私の事をデータにコピーする様になった。

 

そして、私は星の樹の存在を知る。

 

 

 

 

星の樹とは、その世界そのものだ。

 

その世界のデータを常に天上界に送り続けている。

 

そう、常に天上界にアクセスしているのだ。

 

だから、こっちから天上界に逆アクセスも可能。

 

私は考えた。

どうにかして稼働中の星の樹に触れることが出来れば、天上界に逆アクセスし、全ての世界から転生者の存在をなかった事に出来るのではないか?

 

 

そして、その考えは合っていた。

 

私はその後一度だけ表に顔を出した。

その世界は、天上界との繋がりを切った世界だった。

その世界には黒乃と同じ

 

いや、似た境遇の転生者がいた。

 

彼は、永遠に終わることのない人生を、同じ世界で過ごしていた。

 

 

 

 

 

そして、彼から聞いた。

 

星の樹から逆アクセス出来るのは一回だけ、その後はファイアーウォールを張られてしまい、アクセスは不可能らしい。

 

彼が星の樹からアクセスし、叶えた願いは【転生の終了】

だから、彼は転生を終了し、永遠にその世界で生きることになった。

 

 

 

 

 

この結果から転生の終了を願うのは、呪縛からの解放にはならない事が分かった。

 

なら、私がすることは一つ。

黒乃の身体をもう一度だけ乗っ取り、星の樹に願う。

 

【転生者の存在を全ての世界からなかったことにし、輪廻の輪を正常に稼働させる】

 

 

 

この願いなら、消滅した黒乃の魂は輪廻の輪に乗り、正常な循環に乗る筈だ。

 

 

 

 

そして、この世界は黒乃の始まりの世界。

約96000年経って、やっと戻ってきた。

黒乃が最初にいた世界が一巡した世界。

 

この世界なら、黒乃を覚えている人がいる筈。

その人達に協力してもらえば、この願いは叶う筈だ。

 

 

 

 

だから願う、このデータを見たのが、彼女の味方であることを。

 

 

この世界にいる転生者は四人。

黒乃、吹寄桜、スパロウ、そして黄金の女。

 

 

この中の一人、黄金の女に星の樹を絶対に渡してはいけない。

彼女の願いは、破滅だから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

「…………」

「私は、手伝うよ。彼女を救いたいからね」

「俺もだ。あとは、もう一人の転生者に助けを求めてみる」

「頼んだよ」

「了解」






話がよく分からなくなったと思います。

それが目的です。
ただ一つ言えるのは、


空亡は黒乃を救いたい一心で行動してます。

では、
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