「シャルル・デュノア、少し話がある」
「…………話?」
「ああ、聞く覚悟が出来たのなら私に言ってくれ。その後、誰もいない場所で話す」
「…………(もしかしてばれてる?いやそんなわけないよね)分かった。じゃあ行こうか」
「…………早いな。私の予想では二日は掛かると思ったが」
「早いに越したことはないでしょ。それに、どんな話か気になるし」
場所はIS学園の教室。他の生徒もいる。
この言動がどのような結果を呼ぶのか、答えは簡単。
吹寄桜がシャルル・デュノアに告白しようとしている、だ。
黄色い歓声と女子達の話し声を背に、二人は教室を後にする。
そんな二人を見送る一夏は…………、
「…………何で二人は教室から出て行ったんだ?」
鈍感すぎる答えを出していた。
この後、箒とセシリアと鈴にボコボコにされました。
そして二人が教室を出て、廊下を歩いているのを尾行する存在。
「…………きょ、教官。こういうのはやっぱりダメだと思うのですが」
「黙っていろラウラ。私の教師人生で最も面白そうなイベントが始まろうとしているんだ。見逃す訳にはいかない」
「…………わ、分かりました」
元国家代表と現役の軍人が尾行していた。
「ねぇ、すーくん」
「どうかしましたか、束博士」
「黄金の女にすーくんは会ったことあるの?」
「…………いや、俺は無い。あいつもあったことがあるのは一回だけで、後は電話だけみたいだしな」
「…………何者なのかも不明、会ったことあるのはクロちゃんだけ、対策のしようもないね」
「わかっているのは性別と目的だけ。…………これは俺の予想なんだがな」
「…………」
「奴の目的は破滅だが、破壊ではないと思うんだ」
「どういう意味かな?」
「う〜ん…………言い表すのは難しいんだけど、何か違うような気がするんだ」
「…………あの子との会話で何か悩んでるの?」
「…………まぁ、それもあるな」
「吹寄桜。謎だよね彼女も、転生者と言うこと以外」
「…………そうだな」
数日前
「…………私には【視えて】いるぞ」
「…………何?」
吹寄桜との会話、その最後に言われた言葉。
視えている、その言葉の真意は分からないが、彼女が何かを知っているのは確かだ。
「…………そういや、最近隠れ家に帰ってないな」
「…………此処までくれば大丈夫だろう」
吹寄とシャルルが来たのは、IS学園近くの海岸、その中でも岩の多い場所だ。
「…………シャルル・デュノア、お前に聞きたいことがある」
「聞きたいこと?」
「財前黒乃という人物を知っているか?」
「「「⁉︎」」」
「…………多かったような気がするが、まぁいい。私はある人物に頼まれてな、彼女を助ける手伝いをしている」
「「「…………」」」
最も頼まれたのは最近だがな、と言葉を付け足す。
「…………私の予想が正しければ、此処にいる全員が彼女の事を知っている筈だ。
何故なら私には【視えて】いるからな。
シャルル・デュノア、私と共に、彼女を助ける手伝いをしてもらいたい」
吹寄桜が手伝うのは、桜も転生にうんざりしているから。