全ては視えている。
全世界が手に取るように分かる。
だが、私には視えるだけ。
視えるだけ、変えられない。
逆に言えば、知りたくない事も視えて、
知り合いでもない人の死も視える。
知り合いの不幸を視て、知り合いの死を視て、
そして、
私の虚無を視る。
終わりは今迄一度も視たこと無い。
話を聞いた。
終わりの来ない少女の話を。
それを私と重ね合わせた。
……………………悲しくなった。
「…………今すぐに答えを聞くつもりはない。
だが、待てるのは二週間」
「二週間…………?」
「タッグトーナメントが始まるまでに、答えを決めろ。お前の答え、貴方達の答え、期待している」
これは一週間前の記憶。
彼女の提案。
未だに答えが出せない私、シャルロット・デュノアは悩んでいた。
本心では決まっている。
しかし、まだ答えが出ていない。
彼女が答えを出せないのには理由がある。
彼女が愛した財前黒乃と、今の財前黒乃が、同一人物とは限らないからだ。
何故なら、財前黒乃は一度、
私自身の手によって葬られているからだ。
彼は転生者と呼ばれる存在であると教えてもらった。
そして、その人生が終わらない事も。
長い間、生きていたのだろう。
ボロボロの精神状態で、今も生きているのだろう。
今の彼は、いや彼女、いや、いやどっちなのかも分からない。
私に、彼女を救う資格はあるのだろうか?
いくら自問自答しても、その答えだけが出ない。
助けたいという希望だけで、出して良い答えではない。
だからこそ、後悔のないように、答えを出さなければならない。
その答えが、どんな結果になったとしても。
「聞こえるね、悩む少女の心のノイズが」
黄金のオーラを身に纏い、黄金の髪、黄金色の瞳の女性が、真っ赤な街を闊歩する。
さっきまで聞こえていた誰かの悲鳴も今は途切れ、シーンと静まり返った赤い街を、パシャパシャと赤い水溜りの中を、闊歩する。
「……………………殺せば殺す程に理解できる。血が足りて来た。私の力がもう直ぐ蘇るのが分かる。
蘇れば後は簡単、クロノに星の樹を渡してもらい、カギを捕獲し、
願いを叶える」
死体の山を横目に、黄金の女は笑顔で歩行する。
「私の苦しみもこれで終わり、私の悲しみもこれで終わり、私の、私の、私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の私の……………………
願いが叶えば、皆幸せ。
言葉通り、文字通り、私は神に等しい存在となりえる。
私達を無限地獄に叩き落とした慈悲の無い神とは違う、
全てを幸せにする神へと。
ウフ、フフフ、あははは、はは
ははははははははははははははははははははははははははははははははははははっ‼︎」
誰も生きていない真っ赤な街に、一人の笑い声が響き渡る。
声は響き、広がり、やがて打ち消し合う。
時間が、無慈悲に過ぎ去ってゆく。
駄文です。
あんまり進みませんでした。
申し訳ありません。
ただ一つ、終わりが近づいています。