長い長い時間旅行。
その時間に体はついて行けても、精神はそうはいかない。
終わりのない転生。
輪廻の輪を巡ることの無い魂は、無限の刻を体に刻む。
そして、転生が始まり数千年も経てば、やがて心は崩壊し、後は物言わぬ肉体が様々な世界を廻るだけ。
失った物が戻ることはなく、心を亡くした身体だけで生きることなど不可能に近い。
転生するだけして、直ぐに死ぬ。
全身を駆け巡る痛みも、身体中を蛆が這い回る感覚も、
感じる心が無い為、
心亡き身体には通用しない。
人ならざる物は、今も転生を続ける。
勿論、終わりなど存在しない。
しかし、稀にだがある。
何千年、何万年、何兆年生きても、心が生きている場合が確かに存在する。
心が残っていてもやはり地獄でしかないのだが…………。
銃弾の雨が絶え間無くクロノに降り注ぎ、雨が止んだと思えば二本の剣がクロノを襲う。
しかしどれだけ撃とうが、どれだけ斬り掛かろうが、クロノに当てることは叶わない。
クロノが何かをしている訳ではない。
普通に全て避けているだけだ。
ただ単純な答えだが、それが単純だからこそ、攻撃している側は焦る。
「全くダメージを与えられないね」
「避けていると言うより始めから、どんな攻撃をして来るのか分かっている感じだな」
「こっちの攻撃を予想しているのか。だとしたら、あいつの予想を超える攻撃を考えないとな」
一度攻撃の手を止め、睨み合う。
「…………スパロウ、首尾はどうだ?」
(…………)
「…………?通信状態が悪いな」
嫌な予感がしたが、クロノは相棒を信じ、自らの役目を果たす。
「…そろそろ、こっちから攻撃させてもらおうか」
その言葉を聞いて、三人は身構える。
次の瞬間、同じ場所にいた筈の三人は、一夏1人を残して、壁にめり込んでいた。
「箒!シャルル!」
「腕は二本しかないからな。いや、殺ろうと思えば三人とも一緒に殺れたのだが」
ドンッ、とクロノは一夏を蹴飛ばす。
「だが、私とお前は少なからず因縁がある。だからお前とは、所謂一騎打ちで戦いたい」
「…一騎打ち?」
「ああ、だがお前の仲間はそれを望まないだろう。だから…」
「…………」
「私が攻撃するのは織斑一夏、お前だけだ。他の奴には攻撃しない」
「何っ⁉︎」
「…………どうだ?お前の決断一つで、傷つく人数が大幅に減る」
その提案は、ある意味魅力的だ。
だがその提案は、一夏1人が傷つく事を意味する。
「…………」
「一夏‼︎そんな奴の言うことを信じる必要はないぞ‼︎」
「…………」
「一夏、そんな提案にのることはないよ…………」
「……………………」
考えるのも無理はない。
この提案は、実施一夏に対する殺害宣言。
二人が止めようとするのは当たり前だ。
「…………俺は」
「…………俺は!」
「…………俺は‼︎」
やはり迷っているのだろう。
クロノが持つ戦闘力は圧倒的だ。
その強さは、前回の事件を見たらわかる。
それが分かっているから、決断する事を躊躇ってしまう。
「…………決断しろ、一夏‼︎」
その一声で、一夏の決意は固まる。
「…………その提案、のってやるよ。だから約束を守れよ」
「ああ、約束しよう。ここの生徒や、教師達に危害は加えない。だが、お前の生死は保証しない」
「上等だ。ISに乗った時から、最悪の結果になるかもしれない事は分かってたからな」
クロノの顔に笑みが浮かぶ。
「覚悟を決めた男は嫌いじゃないぞ」
その頃、地下
「スパロウ‼︎お前は先に行け‼︎」
「…………分かった!でも1人で大丈夫なのか⁉︎」
「大丈夫じゃないだろうな。でも、こいつを先に行かせてはいけない‼︎」
桜の一言を聞いて、スパロウは頷いた後施設の奥へと駆ける。
「…………時間稼ぎになると思っているの?貴女馬鹿でしょ」
「馬鹿でもいいさ。私に出来るのは、妹を助けようとする兄の手助けぐらいさ」
「ふーん…………」
そういった後、桜は再び蝕刀を構え、
「まぁ、どうでもいいか。貴女の所為で流れた経験血の分だけ、貴女から返してもらおうかしら」
「やれるものならやってみろ‼︎この身に賭けても、絶対にここから先には行かせない‼︎」
蝕刀を振り下ろす。
内容がめちゃくちゃになってきた。
あっ、一夏はこの戦闘中でクロノに関する記憶を少しづつ思い出しているので、原作同様
考え方のおかしい織斑一夏にちょっとづつ戻ってきています。
次作予告はちょくちょく設定を変えたりしているので、たまに見てみてください。