IS〜有限に憧れし者〜   作:クロノ9696

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有限 肆

目の前にいる標的を狩る為に、目の前にいる相手を地に伏せる為に、目の前にいる…大切な人を傷付けさせない為に、それぞれの想いを胸に、改めて対峙する。

 

 

開始の号令は、シャルロットの発砲音。

 

 

その音と共に、四人が動き始める。

 

銃弾を軽々と避けたクロノの前には刀を振りかぶった箒。

 

振り下ろさせる刀を後ろに跳んで避け、次の横薙ぎを避ける為に上に跳び、箒の頭上を飛び越える。

 

通常なら跳び越える間に後頭部目掛けて蹴りをいれるだろう。

だが、この勝負にそんな行動は不要。

 

狙うは一夏の首だけ。

 

 

「死ね‼︎」

「こんな所で死ねるかよ‼︎」

 

ガキィンッ‼︎

 

雪片二型と刃付きの籠手がぶつかり合う。

数秒程刃を重ねた後、二人とも弾かれる様に後ろへと跳ぶ。

 

無表情に一夏を見つめるクロノ。それに対し少し辛そうな顔でクロノを見つめる一夏。

 

 

(シャルロットと箒が近づいてくる様子は無い。一夏は集中し過ぎて少し辛そうだ…………なら)

 

クロノが距離を詰める為に駆ける。

その行動は想定内だったのだろう、一夏は慌てるような様子も見せず次の一振りに集中する。

 

駆け寄ってくるクロノに対して、渾身の袈裟懸けを振ろうとした瞬間、

 

一夏の視界は一変する。

 

 

一夏が今の状態を理解するのに1秒も掛からない。

攻撃すると見せかけて駆け寄ってきたクロノは、白式の足目掛けてスライディングしたのだ。

 

振る事に集中した結果、足元への意識が弱まっていたのだ。

 

倒れ込む一夏、そしてその下で籠手を構えるクロノ。

 

誰がどう見ても絶対絶命。

転ける一夏の丁度首元には、籠手に付いている刃が添えられている。

 

一夏本人も死を覚悟した時、真横から強い衝撃が飛んできて、二人纏めてぶっ飛ばした。

 

横に飛ばされながら、衝撃が飛んできた方向を確認すると、肩で呼吸をする鈴とセシリアがいた。

 

「九死に一生を得るって奴だな」

「一夏‼︎ち私に感謝しなさいよ‼︎あのままだと死んでたのよ‼︎」

「分かってる。感謝してるぜ鈴‼︎」

「みなさん、一度一箇所へ集まりましょう。この相手に生半可な連携は通用しませんわ」

 

 

 

真横から直に衝撃を受けた一夏はクロノより遠くへ飛ばされ、軽口を叩きながら立ち上がる。

そこへ距離をとっていたシャルロットや箒、鈴とセシリアが集まる。

 

 

 

 

立ち上がり、五人の姿を見てクロノは思い出していた。

 

今迄、数え切れない程こいつらと戦ってきたが圧勝出来た記憶は一つもない。

 

理由としては、そもそも空亡は一対一の戦闘を目的とした機体。

それに搭載されている武器は籠手だけだ。

 

いや、武器が無いわけでは無い。

ただ、ISを使った戦闘について来れる武器はこの籠手だけというだけだ。

 

 

苦戦を強いられるのは理解していた。だが、その度にクロノは勝って来た。

どんな逆境に置かれようとも、どんな想定外の事が起きようとも勝って来た。

 

今回も変わらない。むしろラウラがいないだけ楽だ。

 

 

武器を構え、レーザーや衝撃砲、銃弾の嵐を受けながらも、止まることなく突き進む。

 

 

 

一夏前に来た時、一夏は零落白夜を纏った雪片二型を振り下ろして来た。

 

避ける事は簡単に出来たが、周りには土煙が立ちのぼり視界はほぼ0。

 

 

二つの気配を感じ取り、左右二本の刀から繰り出される袈裟懸けを避けた時、

 

 

避けた後、背中に何かが当たる。

 

そして本能的に理解する。

 

誘い込まれた、と。

 

 

背中に突き付けられたパイルバンカーの杭が、今まさに発射されようとしている。

 

 

その一瞬が、無限の様に感じる。

 

 

 

 

そして、鮮血の噴水が地面から噴き上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 





長ったらしいですが、およそ1分半の出来事です。


さて、次作予告ですが数日の内に削除させていただきます。

理由は簡単、冬夏だけでなく春秋も出して見たくなった。
それだけです。

よって今迄の予告は全て消え去ります。

楽しみにしていた方もいるかもしれませんが、すみません。
ただ、もっと面白くする為には今の設定が不必要になった。

それだけです。


これからも駄文にお付き合いください。
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