IS〜有限に憧れし者〜   作:クロノ9696

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はい、駄文です。

あと、遅れてすみません。


有限 久

観客のいない、崩壊寸前のアリーナに爆音が響く。

 

エリザベートがレールガンを発射し、クロノはその砲撃を間一髪避ける、

 

「今のは危なかった」

「冷静に言い返せる事が腹立たしいですわ」

 

言葉を言い終えると同時にワイヤーブレードを展開、クロノ目掛けて斬りかかる。

 

様々な角度から8本の刃が迫る。

 

(…やはり、この手数の多さは苦手だ)

 

右、左、上下左右同時、八方向同時、終わることの無いワイヤーによる斬撃は、徐々にクロノを後退させる。

 

(いくら弱体化させるためとはいえ右腕をなくしたからな、バランスが取りにくい)

 

クロノは何とか避けているものの、少しづつ、少しづつ斬撃の回避が遅れダメージを喰らう。

 

「このまま押し切る‼︎」

 

エリザベートは八本のワイヤーブレードを一つに束ねてクロノを貫きにかかる。

 

しかし、そのワイヤーブレードはクロノを貫くこと無く、先程までクロノがいた所を通る。

 

クロノが普通に避けたからだ。

そして八本のワイヤーブレードを左手でガシッと掴み…、

 

「発破‼︎」

 

ドォンッ‼︎と左手の中で爆発した。

 

「………姑息な真似をしますわね。八本全てが、これで使用不能ですわ」

「一番の脅威はワイヤーブレードによる手数の多さだからな」

「ですが、武器がこれだけじゃ無いのはご存知でしょう?」

「ああ、当た(ゴスッ)ッ⁉︎」

 

クロノの身体が宙を舞う。

会話途中に、エリザベートがレーザー手刀をクロノの脇腹に当てた。

 

会話途中という事もあり、油断していたクロノは防御一つ出来ず、物理的なダメージが大きい。

 

「ハァ………ハァ……、姑息なのは…どっちだよ」

「油断する方が悪いのですわ」

「………ごもっともな意見、ありがとうございます」

 

見てわかるように、ダメージはクロノの方が大きい。

それに、右腕からの出血と手刀を食らった時の衝撃で視界が歪む。

 

対するエリザベートは、対したダメージは受けていないものの、弱体化した事に対する焦りを隠し切れていない。

それに、予知(仮)もある。

 

 

「………まずは一発、一発当てに行くしかない」

 

視界は揺らぐが、信念は揺らがない。

全てを終わらせる事こそ、今のクロノを形成している存在の総意なのだから。

 

(何か、何か手段はないのか………)

 

このISに武装は籠手以外ついていない。

その籠手も、側面に刃が付いている以外はごく普通の籠手だ。

 

 

 

一つ、閃く。

対したダメージは与えられないかもしれない。

だが、相手の意表は付けるはずだ。

 

 

直ぐに行動へと移す。

籠手を展開し、右腕が無いため落下する籠手を…………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エリザベート目掛けて思いっきり蹴り飛ばす。

 

 

 

流石にこの行動は予想出来なかったのだろう。

反応が少しだけ遅れ、籠手を弾くのに時間がかかる。

 

 

 

その一瞬を、クロノは見逃さない。

 

即座に距離を詰め、左手でエリザベートの首を掴む。

 

 

そして、

 

「発破ァ‼︎」

 

ドォォォンッ‼︎‼︎

 

先程より大きな爆発が、爆音が、爆風が辺りを包む。

 

 

無論、クロノも無事ではない。

今出来る最大限の攻撃を行ったのだ、クロノ自身も爆発によって吹き飛ばされていた。

 

 

 

 

 

 

 

爆発によりアリーナはより一層崩れ、大量の砂煙が舞い上がる。

 

 

「………やったか?」

 

手応えは無かった。

だが、もしかしたら倒せたかもしれない。

 

そんな淡い希望なんて、一瞬で消え失せる。

 

ザシュッ

 

砂煙の向こう側から投げられたのは、ワイヤーブレードだったもの。

 

辛うじて原型が留まっていたのだろう。

そのワイヤーブレードが、クロノの鳩尾に刺さる。

 

 

凄まじい痛みが全身を駆け抜ける。

声が出ない。

力が抜けていくのが分かる。

 

土煙の向こうに、血で真っ赤に染まったエリザベートが見える。

纏っていたISは、もうタダの鉄の塊でしかなくなっていた。

爆発で壊せたのはISだけだったのだろう。

 

「………流石にこの私も、今のは死んだと思いました。ですが、私は運が良かったみたいですね」

 

「………止めは、貴方の仲間から奪った能力で刺してあげましょう」

 

 

 

目の前にいる筈のエリザベートは が、少しづつ、徐々に霞んでいく。

 

(ライトの光速化⁉︎)

 

クロノが少し笑みを浮かべた瞬間、エリザベートの姿は完全に消え、

 

 

 

体中から血を流して地面に伏した。

 

「………え?何で私が倒れているのですか?」

 

理解出来ていないエリザベートが、消えそうな声で呟く。

 

 

「………いくらお前が転生者で、超強化されていたとしても、お前の体は光速での動きに耐えられないんだ」

 

「えっ?ですが、あの子は………」

 

「ライトは、体中弄くり回してありとあらゆる衝撃に耐えれるように改造されていたから何とか耐えることが出来るんだ」

 

「………………」

 

「最後に勝敗を決めたのは、お前の知識不足か、それとも慢心か」

 

「………………」

 

 

「少なくとも、この勝負は引き分けだな。でも、どのみちお前は動けない」

 

 

「私達は、残された少しの時間で、全てを終わらせてくる」






まさかの一話で戦闘終了。

次回最終話 有限 終

エピローグとか番外編とか考えていないので、これでおしまいです。

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