IS〜有限に憧れし者〜   作:クロノ9696

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復元

 

「ふふ…………ふふふふ…………」

 

突如現れた黒乃。

千冬と束は身動きが出来ないでいた。

 

「…………束、ここのセキュリティは?」

「…………ホワイトハウスと同じぐらいだよ。どうやってここまで気付かれずに入ってこれたのか、束さんも分からないよ」

「…………空間…飛んで来ました」

「「⁉︎」」

 

目の前にいた黒乃は、いつの間にか後ろにいた。

 

「一つ、聞きたいことがある」

「何?」

「秋十を殺したのはお前か?」

「…………そうだよ」

「やっぱりそうなのか‼︎」

 

その言葉を発しながら、千冬は黒乃目掛けて裏拳を放つ。

 

しかし、その裏拳は空を切った。

 

「…………話は…最後まで聞きなよ」

「何が言いたい‼︎」

 

「彼は…生きてるよ…………最も…あれを生きていると…………言えるのか分からないけど」

「「⁉︎」」

「おい…………生きているとはどういう意味だ⁉︎」

「ちょっと待って…………」

 

そういうと、黒乃は深呼吸をし、言葉を紡ぐ。

 

「彼の脳を培養液の中にいれて、保管してある」

「「えっ…………」」

「常に脳に刺激を送り続けて、死にたくても死ねない。そんな状態になっているよ」

「そんな…………酷すぎる」

「貴様、本当に人なのか⁉︎やっている事が外道すぎる…」

 

千冬の言葉を、黒乃はふっ、と鼻で笑う。

 

「…………永遠ともいえる時間を生きれば、心も壊れるよ」

「どういう意味だ?」

「さぁね。で、どうするの?私を倒すの?」

「…………束、武器はあるか」

「ちーちゃん⁉︎逃げようよ‼︎」

「…………あいつは私の弟を酷い目にあわせ、更には人権を無視するかのような行動をしているのだ。倒さなくては」

 

「…………勝てると…………思ってるの?」

「思ってないさ、だが…………」

 

千冬は束から受けとった日本刀を構える。

 

「一夏と秋十の分、二太刀ぐらいは当てて見せる‼︎」

 

 

黒乃は思った。

 

織斑千冬の思いは本物だ。例え死んだとしても、必ず二太刀は決めてくるだろう。

 

だからこそ、黒乃はめんどくさく思う。

 

 

「私は…………依頼以外は…………殺さないん…………だけどね」

 

黒乃も構える。

 

 

「ここじゃ…狭いよね」

 

 

黒乃の手が、ピカッと光る。

 

 

 

すると、研究所に居たはずが周りは一面の草原。

 

「…………北海道の…………辺境だよ」

「成る程、一夏達を誘拐したのはこの方法か」

「…………右手…中指…………だけ使う」

 

黒乃の発言に、千冬は激怒する。

 

「貴様ァ‼︎私を愚弄する気かァ‼︎」

「違う…………殺したく…………ないだけ」

 

二人の間に、ただならぬ空気が流れる。

その二人を束は見守るしか出来ない。

 

 

「…………ハァッ‼︎」

 

千冬が日本刀を振り下ろす。

それを黒乃は避ける事無く、身体で受け止める。

血が吹き出るが、直ぐに血は止まり、傷も塞がる。

 

「貴様、その身体…」

「細胞…………活動が…激しいんだ…………傷も…即完治」

「…………それが、死なない理由か」

「悲しいけどね…………」

 

黒乃は暗い表情を浮かべ、笑みを浮かべる。

 

「何故笑える…………お前は、何故そんな身体でありながら‼︎笑うことが出来るんだ‼︎」

 

千冬には理解出来ない。

永遠ともいえる時間を生きるという事の意味は、分からないが、あの身体で生きているのであれば、心が崩壊しても可笑しく無いかもしれない。

 

 

「何でだろうね……………………心が、壊れちゃってるのかな?」

 

 

笑みを絶やさず、黒乃は一瞬で距離を詰め。

 

鳩尾を中指で軽く突く。

 

 

ただそれだけ、たったそれだけ。

それだけで、千冬は数メートル吹っ飛ぶ。

 

「ちーちゃん⁉︎」

 

束が駆け寄り、千冬を抱かえる。

 

「終わり…だね」

 

黒乃の手が、再び光り始める。

そんな時、

 

 

「ねぇ、君の名前…………本当に黒乃なの」

 

束が話し始める。

 

「そうだよ…………僕は黒乃…それ以外の名は…無い」

 

 

「違う…………違うでしょ。

 

だって君は…………

 

 

 

いや、くーちゃんの本名は…………

 

 

 

 

財前…………黒乃でしょ?」

 

黒乃の手が光り、二人を返還する。

 

 

 

 

「何故…………その名を」

 

この世界に来てから、一度も語ったこともない。

国籍を持たない黒乃の本名を知ることは、黒乃に聞くことしかない。

 

スコールにも、マドカにも、オータムにも、ライトにも話したことのない本名。

 

大きな風が吹き、黒乃の姿が消える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数年後、原作開始

 

 

「織斑一夏ねぇ」

「スコール様ー、本当に私なんですかー?」

「ええそうよ。ライト、貴女にはIS学園に潜入してもらうわ」

「うえー、マジですかー。あと、クロノさんはー?」

「長期の依頼が入ったとか言ってたわ」

 

 

進み出す。

 






原作が開始します。


何故束は本名を知っていたのか、黒乃の行方とは。


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