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やーっと着いたかい。全く。翼なりなんなり装着してくりゃ楽なんだろうけど、アタシみたいな地に足を着けて移動する機体は面倒すぎるねぇ。
「いよっと」
途中トラブルもあったりしたが、foolの砲撃もあり、無視できる範囲内の損害でモノの左脚を登り切る。エネルギー量は五十を過ぎ、四十も間もなく下回るが、アタシ達の役割はあの目障りなバリアの破壊。だから、ここでエネルギー切れになろうが、あれさえ壊せば問題ない。
本当は、一回の攻撃可能時間じゃ壊せないぐらいの耐久はあるんだろうけど…ま、そこはウチの秘密兵器がなんとかしてくれるか。外したら終わりだがね。アッハッハ!!
「さーて、暴れ散らかそうかい…?」
イマイチ圧力に欠ける剣持ち羽付きを、収納していた大剣を抜刀すると共に叩き潰しつつ、恐らく先に到着している
「っ!!」
左腕が半壊した上で、牛若丸を彷彿とさせる軽い身のこなしで間隙もなく襲い掛かる弾を躱す、本人の姿によって。
「なんだか知らないが、面白そうじゃないか!!」
三度目のイベントのボスである、
「アタシも混ぜておくれよ!!」
「…」
一番目よりも、青みがかった機体色をする六番目。その色を更に薄めた粒子拡散弾を先鋒に、全力を出したfoolに並ぶ弾幕が一瞬で創造される。
マシンガンと同じ、とまではいかないが、銃やらを触らないアタシでもおかしいと思う連射速度で出るライフル弾。飛行速度の速いロケット弾。詰め込まれた小さな弾の数が尋常ではない散弾。縦軸の誘導がかなり強い誘導ミサイル。弾がデカい粒子弾に、射程距離が長く、実弾への壁にもなる粒子拡散弾。それらがランダム且つ、無尽蔵に発射される。
こちとら大将とあるやつに、あの特異な銃のそれぞれの弾の特性は、嫌になる程頭に叩き込まされてるんだ。そう簡単に当たってやんないよ!
「
背部両端の大型推進器から出る青白い炎の揺らぎを、多種多様な弾が断ち切る。粒子弾と誘導ミサイルを、砲台を肉盾にしやり過ごす。六番目に晒している左側面をカバーする大剣から、カンカンと小さな弾が当たる音が、モノの歌に紛れて耳に入る。
まるで、嵐に見舞われている状態。そんな、なかなかどうして癖になる、余裕のない今に対抗するように頭は冴えわたり、反射的に機体をせわしなく動かしている中、ある疑問を抱いた。
なんか、前に比べて、弱くないか、と。
弱いと言っても、ほんの少しだ。元を百とするなら、アイツは九十五程度の差だ。だが、その少しは、アタシの思い違いなんかじゃない。確実に、少しだけ弱くなっている。
「しかし、なんでだい?」
誰にでもなく発した声を、誘導ミサイルの発射音が掻き消す。アタシは解消できない問題に悶々とするも、同じように弾幕に追われながらコッチに来ようとするバーを視認し、一旦考えるのを止め、迎えに行ってやろうと崩壊寸前の機関銃を蹴り、改良型噴脚と推進器を吹かす。
「mine!そっちは大丈夫かい?」
「跳べクトゥルンっ!!」
「はぁ?」
火花を散らし、煙を上げる自機の左腕は気にも留めず、アタシに向けて言ったものの内容に困惑する。この速度なら、六番目が詰めてこない限りライフル弾もギリギリ当たらないし、なんなら跳んだ方がミサイルに喰われる危険がある。
大将主催の六番目の弾種特性試験(不正解者にはレオから榴弾がぶち込まれる)で、全問不正解を叩き出し爆発四散した奴の言葉を果たして聞いていいものかと一瞬悩む。まぁ、あの後更に何発か貰って一応合格してたから良いか、と信用し、噴射で無理やり上に飛ぼうとした矢先、大剣に何かが衝突して火を噴いた。
「ぐっ!?」
『回避を推奨します』
「クトゥルン!ちっ!!」
盾になった大剣からみしりと不穏な音がし、衝撃によって機体が揺らぎ倒れかける。駆け寄ってきたバーが差し出した巨大左腕によって何とか体勢を立て直すも、反撃の暇を与えない弾雨に歯ぎしりし、敵の本拠地を並走する。
「mineっ!!今のは一体何だい!?」
先の攻撃の正体。爆発したからにはロケット弾か誘導ミサイルらへんだろうが、ロケット弾は粒子拡散弾に呑まれたし、誘導ミサイルは曲がらない筈。バズーカ持ちの羽根付きを見逃したのかね?
「誘導ミサイルだ!っ外野がうぜぇ!!」
「はぁ!?ありゃ上下にしか行かない奴じゃなかったかい!?」
「推測がある!とりあえず見てろよ!!」
じりじりと接近する六番目に少しづつ端に追いやられ、面倒にも羽根付きによる撃ち下ろしも加わった事で、砲台の盾も厳しくなってきた現状への悪態を吐くmineが答え合わせをする。しかし、記憶している特性上納得できず、アタシが問い詰めると、mineは何やら考えがあると話した上で、まず問題のミサイルの実証を始めた。
六番目の奇妙な銃から、二発の誘導ミサイルが現れる。一発はロケット弾と同じ末路を辿るが、もう一発の旅路には邪魔する者はなく、粒子弾を連れに無の空間に道のりを残して強襲してくる。
特に強い誘導はなく、時間がたてば数舜前にいた場所を通過するだろうと予想できる弾道。だが、そいつは一定の距離を進むや否や、急に水を得た魚の如く急旋回し、超誘導を発揮した
「っと!」
「あれぇ?」
バーが後を追ってくる誘導ミサイルを黄の光弾で相殺し、事なきを得た。
間抜けな声を漏らしたアタシは、自分が間違えていたのかと混乱する。
「確か縦誘導が強かったような気がするんだけど…あれぇ?」
「いや、それは間違いじゃねぇ。恐らく、ヘキサの性能が変化してる」
「根拠は何だい?」
「根拠と呼ぶにはマジで弱いが、俺がバリアを背に戦ってた時、ミサイルが勝手に避けてった。同士討ちを避けた線も十分にあるが、モノの創造。生産系能力でカスタマイズされたレプリカの可能性を、俺は、推すっ!」
ああ、そういうのも考えられるのかぁ。あいつらは皆名前に沿った能力持ってるし、
「でも、なんで横に誘導が強くなるんだい?」
「多分だが、アレがあって誘導が必要ねぇからじゃねぇかな」
「アレ?」
「ん?ああ、気づいてなかったか。まぁ、相当目を凝らさないと見えねぇもんな」
騙し騙しで休ませていた改良型噴脚が、本格的に熱をもってきた。時間が稼げそうな場所はないかと頭を回すと、あまり深くはないが、屈めばギリギリ射線を切れそうな窪みに繋がるを発見する。
「あそこで一休憩しようか、十秒は持たないだろうけどね」
「なぁに、休めるだけで御の字だぜ。んで、話の続きだが」
「うん」
「ステルスで半透明になった機雷があんだよ。ジャンプぐらいなら大丈夫だ食らってんのが不幸中の幸いだな」
「へぇ?楽しようとするやつへの対策ってわけかい」
飛行機体なら簡単にクリアできるんじゃないかという安直な方法にも、運営さんは生真面目に対策を打っているらしい。彼彼女らの涙ぐましい努力が報われて、過疎が解消されないものかと妄想するが、きっとそれは夢物語というものなのだろうと完結する。
「ほいっ、お邪魔しまーすいてっ!」
「お邪魔するよーあたっ!」
粒子砲で邪魔な砲台を溶解させ、尻に火を付けた思いで滑り込むように窪みへと侵入。頭部をぶつけながらも、安息の地に到着する。
これなら、真上からじゃない限り、一応安心できそうだ。つかの間の休息も、戦場じゃありがたいねぇ。
「たたっ…さて、
mineが、数舜前に頭をぶつけていたとは想像できない真剣な声色で、今後の行動をアタシに尋ねる。
「俺の
アタシ達に課せられたバリアの破壊。それの達成を優先するのなら、mineの言うやり方はこれ以上ないやり方だ。“transcendere・confine”の残存エネルギーはもう二十台。下手に動いてエネルギー切れになり、何もできな線だなんて情けないことになるリスクを無理に拾う必要はどこにもない。
ダメ押しに、六番目は高速機動中、本腕でしか射撃ができない。背部の三対の副腕を使用した一斉斉射は、ある程度の安定した姿勢があって初めて可能とする技。こっちから出向かなけりゃ、アイツは時間を無駄にしてでも急速接近するか、このまま固定砲台ごっこをするしかない。
「そうだねぇ。そっちの方が、安全だ」
合理的に判断を下せば、安全策が採用されるのは自明の理だろう。犯す必要のない危険に、自分から踏み込む奴なんていない。
「でも…」
―――
「なーんか癪だよねぇ。やられっぱなしっつうのはさぁ」
生憎アタシは、合理的な思考なんてとうの昔に捨ててる。クソくらえな壁を超えると決めたあの時に、感嘆の涙と一緒に流しちまってる。
「…くくっ、はっはっは!お前ならそう言うと思ったぜクトゥルン!!」
そして隣の騎士様も、アタシと同じ馬鹿だ。今を生きることに忠義を尽くす、大馬鹿者だ。
「やり返さずに壊してクリアだなんてつまんねぇ!キッチリ落とし前はつけてもらわないとなぁ!!」
「当然さmine!大将に叱られるのを恐れずして何が漂流者だよ!!」
「だな!失敗して叱られたら、そん時はそん時の俺に任せりゃいい!!」
「「HAHAHA!!」」
馬鹿二人がそろってアクセルペタ踏みしだしたら、もう誰にも止められない。例え
聴きごたえのある歌に礼代わりの高笑いを捧げ、大剣を握る左手には力を籠めて、スタンディングオベーションの準備を整える。
「チャンスは一回だ!しくじるなよクトゥルン!!」
まるで嬉々としている犬の尻尾のように、巨大左腕を落ち着きなく揺り動かすバーが、壊れかけの左手を差し出す。大気を裂く射撃音に交じり雑魚が寄ってきてる音も漏らさずキャッチしつつ、アタシは漫画のような台詞を鼻で笑って、出された手をはたき。
「そっちこそ!ちゃんと合わせなよmine!!」
アタシは、モノのコアのある中心へ。バーは、一度通った道へ。窪みから勢いよく飛び出し、二手に分かれた。
「一度きりの初挑戦!勝つにしろ負けるにしろ、盛り上がらせておくれよ!!」
「…!」
大分詰めてきていた六番目に存在を認識され、さっきまでの半分の量の弾幕の壁が、しかし途切れぬままに押しつぶさんと横殴りに降る。無論六番目だけでなく、囲いを作っていた羽根付き共も、ある奴は柄から紫色に輝く剣身を生み出し。ある奴は自身を鏡映す精巧な鉄剣を円盾の背後に忍ばせ。ある奴は光線銃の引き金に指を掛け。アタシ一人に攻勢を仕掛ける。
果てなき闘志を燃やし、得た推進で宙を走るアタシは、モニター越しの地獄に口を歪ませ、四足の獣の如く姿勢を低くし更に加速した。
「っ!!」
直撃コースの光弾を肩部の上っ面を焼く程度に済ませ、盾を突き出す機衣人に這うように近寄りがら空きな脚を大剣で千切り飛ばし、モノを蹴って左に跳ね、敵の想定よりも内側に入ったことで、粒子剣を振り上げるよりも早く棘だらけの硬い拳で胴部を殴り、破砕する。
決して足を止めず、ひたすらに前進する。敵を薙いだ隙に腹を撃たれても。肘と膝で頭部を粉砕した敵の執念で右腕を焼かれても。傷を闘志に変換し、くべて嵐をいなし疾走する。
「そらそらぁ!!」
砲台を鬱陶しい誘導ミサイルの身代わりにし、粒子拡散弾は空中でネジを巻くみたいな回転機動でやり過ごす。着地を狙う敵の頭部を鷲掴んで、床に打ちつけ大人しくなった所を六番目のロケット弾に投げ捨て、処分し大剣を引きずり奥地へと行く。
「ぎっ、まだだ!まだやれるだろぉ!?“transcendere・confine”!!」
正面からの光線を潜り抜けた、僅かに速度を下げた瞬刻を逃さず、六番目のライフル弾が左腰部の推進器に風穴を開けた。
右に傾く機体を制御し、邪魔になった腰部の推進器を二機とも取っ払うと共に、好気とみたのか接近してきた敵を、球体関節の特性を生かし腕ごと一周回した大剣でかちあげる。ビキッ、とミサイルが原因で生まれた、亀裂の面積を増やす大剣を他の敵の胴部に突き刺し、そのまま手放して空いた左腕を背部に回していると、六番目とバーが直線上に見える場所に達した。
「さぁ!追い込むよぉ!!」
接地した左脚を軸に、無理やり百五十度旋回。推進器から放出される、三本線の蒼炎をあたかも戦旗の如くにはためかせ、損傷している粒子砲台の傍らにある大剣を右手で拾い上げて、押し返そうと迫る数多の弾の波の間に挟み、回避は最低限に猛進する。
荒れ狂う粒子弾が大剣を溶かし、熱された場所に爆発が巻き起こった。防御を抜けてきた散弾が装甲の表面を着実に削り、ロケット弾の爆風が機体を炙った。
されど踏み込んだ脚を、足跡は絶やさまいと対の脚を引き上げる。
「!」
剣の腹が大部分を覆うモニターの端には、アタシとは違い被弾を極力避けて六番目に近づく、バーがいる。肩から先の左腕を脱落しているだけでなく、自慢の巨大左腕すらも傷だらけなバーは、槍を捨てた手で何かを持ち、機雷には当たらず、しかし六番目は超える絶妙な高さで、手中の何かを投擲した。
宙で体を躍らせているのは、アイツが愛用している鉄線車。六番目に脅威とされず、素通りを許された鉄線車は、やがて落下軌道に入り、弾幕に呑まれる不幸なく、アタシの進行方向に落ちていく。
良いパスだ。mineの能力を称賛する呟きを発したアタシは、距離を縮めるにつれ苛烈を極める猛攻に耐え切れず、砕け散った大剣を労う時すら与えんとするロケット弾に、右腕を捧げた。
「っ、漁網に!!」
四肢の一本を全損寸前にした報酬は、瞬く間の猶予。
背部に回した左腕が手にしていた、
「引っ掛かりなぁ!!!」
鉄線車に槌が触れた瞬間。森羅万象、一切の喚きが、轟雷に支配される。
腕部装備型蒼電放射式大槌、「ミョルニル」。柄のボタンを押し続けるとチャージを開始し、玄能で何かを叩くと同時に、継続ダメージを与える蒼の電気を一定範囲に扇上に放射する武装。一定範囲は、時間に比例して拡大していくが、チャージ時間が関与するのはそれだけではない。
八秒という長い時間をチャージに費やし、放射した蒼電は、範囲内の敵味方に継続ダメージと、行動を阻害する麻痺を付与する。
人の形を外れた、操作が複雑な異形型に対して、より顕著に効果が表れる状態異常を。
「…!?」
蛸と同数の腕を保有する六番目には覿面だったようで、短い時間だが射撃を停止し、機能不全と化す。
避ける暇すら惜しい為、既に放たれた弾を甘んじて受け止め、突破する。機体の耐久値ががくんと落ち、限界が近いと知らせる警告音が歌に紛れだすが、悠長に聞いている余裕はない。何故なら、六番目はもう、行動を再開させようとしているからだ。
鬼ごっこが始まったら、もうアタシ達は追いつけない。だからこそ、アタシは
「…!」
麻痺の拘束から解放された六番目が、真横に推進器を吹かそうとする。が、間髪入れずにバーが巨大左腕の指から発射した五つのキャプチャーネットが、副腕や本体に纏わりつき、六番目を束縛する。
やれ!と語らずとも伝えてくるバーのモノアイに応じるように、アタシはボロボロの右手を前に突き出し、呆れる程のスピードで束縛を解いた六番目の、内部のコアに一番近い胴部の中心からやや下に触れ。
「これでっ!!」
アタシを取り巻く八つの銃のどれよりも早く、
「終いだぁ!!!」
触れた掌の穴から強烈な速度で射出された鉄杭が六番目の装甲を貫き、完全に手からから分離したタイミングで起爆する。
「!…」
コアのある内部を毀損させられた六番目は、にも関わらずトリガーに指を掛ける。
一歩及ばなかったか。悔しいが、敵が一枚上手だったと脳が生存を諦め、崩壊しゆく右腕を眺めながらバーに後を託そうと考え始めた時。六番目が、糸の切れた人形のように倒れた。
「ッハ…ギリギリ、何とかなったねぇ」
もたれかかってくる六番目だった残骸を払いのける。すると、左の脇腹から素体が見え隠れし、巨大左腕は余すところなく傷だらけ。左腕に限っては、肩から先を脱落させているバーが、隣に立っていた。
「よう、クトゥルン。生きてるか?」
鏡を見せてやりたいねぇ…
「そっちこそ、死に体って様じゃないか。というか、アタシならまだしも、アンタが左腕を失うってどうなんだい?」
「俺の左腕は
「本番までが長いねぇ」
余韻でよく滑る口で中身の無い会話を交わしつつ、機体の状態を改めてチェックする。
エネルギーは残り十数%。使える武装は「ミョルニル」ぐらい。耐久はあと一、二発食らえば、もれなくスクラップの仲間入りをするぐらいに低く、オマケに右腕がない。
笑っちまう程の悪状況…いや、六番目がいなくなった今、雑魚共とやりあうにはいいハンデか。
「いけるか?」
「愚問だね。例え両脚がぶっ壊れても、這っていくさ」
「うし。んじゃあさっさと役目を果たして、天体観測と洒落込もうぜ!」
破壊が完了すれば、アタシ達はお役御免。干渉も不可能だから、大将とfoolに大人しく任せるしかない。
珍しく上手いことを言ったmineに、アタシは空を仰ぎ、話に乗る。
「夏の第四角形は、この天候じゃ駄目そうだがねぇ」
「三だ三。気軽に星を創るな」
「あれ、そうだっけ?まぁいいや。行くよ!」
「あっ誤魔化しやがった。っておい待て!せめて槍ぐらいは回収させろ!!」
「殴れって蹴ればすぐに終わるさ!!」
粒子障壁は、粒子系の攻撃には滅法強いが、物理攻撃には弱い。粒子系の武装なんて持っていないアタシにはカモ同然。
「ミョルニル」のチャージを開始し、ぼさっとしているバーを置いて推進器でかっ飛ばす。雑魚は無視し、コアのある場所に機体を運ぶ。
だけど、ふと気になり、一秒だけまた空を仰ぎ、確認した。
「…良い塩梅の暗さだねぇ」
積もる黒雲と、数多のピットが太陽を直隠すせいで、地上は気分も曇らせかねない仄暗さになっている。
雲で夜に星を眺められないのは残念だが…
これから眺める星には、今の天候は最適だ。
次回で戦闘は終了させるつもりです。
ストックが尽きてしまったので、執筆に時間がかかると思われる為、もし次回を楽しみにしている方がいらっしゃいましたら、気長にお待ちしていただけると幸いです。