あなたはウマ娘である。   作:サイリウム(夕宙リウム)

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最近あなたが前世UMAである必要性がなくなってきた気がするので次回あたりでリフレッシュという名の放牧させてきます。ほらあなたちゃん! 牧場に帰りますよ!





不真面目なあなたちゃんと真面目なミホちゃん

 

 

 

あなたは夢見るウマ娘である。

 

 

なんか最近とても楽しい夢を見た気がするが全部忘れてしまった。また同じ面白い夢を見たいという夢を見るウマ娘だ。

 

 

ま、そんなことより今日は菊花賞、クラシックシリーズ最後のレースであり、三冠レースの締めくくりのレースである。しかしながら皐月賞はあなた、ダービーは海外遠征中のシリウスが取ってしまったため三冠ウマ娘が誕生することはない。あるとしてもあなたが二冠になるぐらいだ。まぁあなたのジャパンダートダービーをもう一つの冠として考えるなら三冠になることは可能だが……、現在の国内ではダートはそこまで重要視されていないのであんまり言われてないみたいである。悲しいなぁ…

 

 

 

はてさてお話を戻しまして現在あなたは菊花賞のパドック入りに向けて現在準備中である。ありがたいことに先日のダートダービーが良かったのか、それとも2冠を期待されているのか、もしくは単にあなたが頭おかしいことをするのに期待しているのかわかりませんが、今日もあなたは一番人気です。ありがたいですね。ちなみにあなたの親友であるミホシンザンは2番人気に推されています。

 

 

う~ん、にしてもパドック。あなたにとっては単なるコンデションのお披露目や勝負服のお披露目なんかと違い、好きなこと何でもしていい特別な遊び場です。シリウスに取られちゃったダービーでは錯乱して遊べませんでしたし、ダートダービーの方ではレース場担当の全職員の方が大量のお供え物と共に『お、お願いですから周りと同じように普通でお願いします! なんでもしますから!』と懇願されてしまったのでやめておいた。そのせいでちょっとウズウズしてるのである。

 

 

さて、何をやらかそうか……

 

 

 

 ーーーーーーーーー

 

 

 

 

『さぁそろそろ始まりますのは本日の大一番、クラシックレース最後を締めくくります菊花賞でございます。最後の菊の冠を手に入れうのはどのウマ娘か! とても楽しみですね!』

 

 

『先日の東京優駿を制覇したシリウスシンボリは現在海外遠征中ですが、主役級の子たちが集まっていて非常に楽しみですね。』

 

 

『本日の一番人気に推されましたのは5枠9番の皐月賞ウマ娘! 東京優駿の雪辱を晴らすため何故かジャパンダートダービーを制覇した適性無視のアウトロー! 二冠を目指して今、登場です!』

 

 

『はてさて、今日は何をやらかしてくれるやら。お願いですから服を脱ぐことだけはやめてほしいものです。あれはホントに肝が冷えました……。』

 

 

『え~、本日から彼女専用としてURA本部より緊急チーム十数名がパドックで待機しているようです。サスマタと体を隠せるシーツが基本装備とのことですが……、何でこんなものできちゃったんでしょうね?』

 

 

 

なんかとってもプロフェッショナルな方々がパドックの端で準備してるんですけど何でしょうね? ま、私はいつも通りやるだけだからいいんですけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

ほいほい。最初は普通にやりますよ~。

 

 

『問題児がパドックに出てきました、とてもきれいなモデル歩きで中央まで移動、くるっと回ってポーズですね。』

 

 

『……なんかイヤな予感がするのですが。』

 

 

 

お次はこの前知り合った頭触手みたいなおじさんからもらった分厚い本! 勝負服のお胸のところに隠しておいたから上のボタン外して取り出しましょう!

 

え? 怪しくないかって? でもあの触手のおじさんバナナくれたからたぶんいい人! 甘いものくれる人は大体いい人って私賢いから知ってるの!

 

 

 

 

『あーっと! ……単に勝負服から本を取り出しただけみたいです。緊急チームの方々がパドックに飛び出しましたが今のところは大丈夫のようです。』

 

 

『あんな素早い動き、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね……、まぁ冗談はさておいてすごい速度でサスマタとシーツ広げて隠しに行こうとしてましたね。あれたぶん訓練してるんだろうなぁ……。』

 

 

 

え~と? このひらがな振ってある奴読めばいいんだっけ?

 

 

 

 

 

「ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるふ るるいえ うがふばぐる ふたぐん」

 

 

 

 

あ、なんか紫の魔法陣みたいなの出てきた。おもしろ。

 

 

 

 

「ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるふ るるいえ うがふばぐる ふたぐん」

 

 

 

 

 

『な、なんか魔法陣みたいなのから緑のタコみたいなの出てきたッ!!!!!』

 

 

『あばばっばっばっばばbっばばっばbっばばっば!!!!!』

 

 

『解説さんが壊れた! 救急車早く!』

 

 

 

 

「ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるふ るるいえ うがふばぐる ふたぐん」

 

 

 

うわ、おもしろ。なんか出てきてるやん。晩御飯タコ飯にしようかな?

 

 

 

『と、止めて! 職員さん止めてー!!!!』

 

 

 

「いあ! いあ! くとぅるふ ふぐたん!」

 

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーーー

 

 

『え、え~とクト■■フを名乗る巨大なタコさんも無事ご自宅の方に帰ったようですので気を取り直して菊花賞を再開するようです。私たち大人はてんやわんやしていましたが、出走者の皆さんは違うようで先ほどから闘志に満ち溢れています。……学園で同じような騒動が起きているので慣れているんでしょうか? いつからトレセンは魔境に?』

 

 

 

いやいや、あんなの初めて見たから一緒にせんといてーや。いつもやっこさんやらかすから慣れてるだけよ。

 

 

最近慌てたり予想外なことが起きるとキャラ付けの一環として行っている関西弁が外れるので頭の中で考えることも関西弁にしてみることにした。これもぜんぶ『あ~! ミホまた関西弁取れてる~!』って揶揄ってくるアイツや『……うんもうやめたら? 無理しないでもミホはちゃんと目立ってるよ?』と慰めてくるシリウスのせいだ。

 

こっちだってそれぐらい解ってるんだけど私の容姿がとてもシンザン先輩に似ているからそうしてるんだ。確かに尊敬する先輩と自分の容姿が似通ってて、先輩の中学時代の写真見せてもらった時私と瓜二つだったとしても! 私がなりたいのはシンザン先輩じゃなくて先輩と隣に並べる人、先輩と互角に走り合える選手。並び立った時に全く同じ容姿の人間がいるのはなんかイヤだ。

 

憧れのシンザン先輩と同じようになりたい欲求はあるけど全く同じじゃ駄目、並び立つためにはキャラ付けしないと……ということで美穂(ミホ)なのに関西弁を使い始めた私。

 

まあそれもタマモクロスっていう本家の人が来たせいで被っちゃってるんだけどね……

 

 

 

 

『さぁ、そろそろゲートインの時刻となりました。』

 

 

 

 

さ、そろそろ雑念の時間は終わり。レースの時間だ。

 

 

皐月賞みたいにケガの心配はない。体調は万全、絶好調。

 

心は熱く、頭は冷静に。

 

3000mの長丁場のレース。掛かったらそこで終わる。

 

差し後方の位置から全体を見渡してスキマを見つける。

 

 

 

ソコを、刺す。刺してねじ伏せる。全部まとめて差し切る。

 

 

もう気持ちでは絶対に負けない。

 

 

 

さぁ自称大泥棒とやら! 皐月賞の借り、返しに来たよ!

 

 

 

 

 

 

『さぁ今一斉にスタートです!』

 

 

 

 ーーーーーーーーー 

 

 

 

 

 

ッ! うまいッ!

 

 

 

『おおっと! 9番まれにみる好スタート! 今日は致命的な出遅れなし!』

 

 

 

クソッ! 今日は追い込み策じゃないのか……、いや、全力でぶつかって負けたあのホープフル、届かなかったあの時と同じだ。

 

 

 

だいぶ前に愚痴を話すような形で本人から聞いたがゲートをうまくできるかどうかはその時のストレスによるらしい。正直アイツのストレス状況とか確認したり予想するなんてそんな不可能なことするぐらいなら練習した方が良いと思っていたけど……。逃げか、追い込みかでこっちの取るべき最適解が変わってくるんだ。今はもう遅いけど次からやってみてもいいかもしれない。

 

 

 

 

……いや、今は次のことなんか考えるな。負けとケガのせいで精神が悪い方に向かってる。皐月賞は気持ちで負けた。あの敗戦は最後まで自分が勝ち切る姿を思い浮かべることができなかったから負けたんだ。

 

それも全部初めてぶつかったホープフル、あの逃げに全力でぶつかったのに勝てなかった、私が先に出れる自信があそこで壊されたからだ。

 

 

 

私は、ここで。

 

自分の殻を破らないといけない。

 

 

 

 

 

『クラシックの最終レース。二冠ウマ娘を目指す彼女は好スタートからそのままバ群先頭に位置! 3000mの旅路を引っ張る形で比較的ハイペースと言ったところ! 後続は少々厳しいか!?』

 

 

 

(くとぅる~、くとぅる~! 今日はいい日で逃げやすい~! ……うにゃ! そういえばこのレース3000のながめだっけ? あんまり飛ばし過ぎたら後半辛めだろうし飛ばしすぎんようにしとこ。)

 

 

 

 

 

アイツは……、ゆるめた? これまでのレースの情報はあてにならないけど長距離レースは初めてのはず。ほぼ野生の感覚を持つアイツのことだからスタミナ配分を間違うことはないはず。

 

今の速度のまま最終コーナーまで行くとすれば今の私なら十分足を溜めれる、今の差は大体10バ身ぐらい。……行けるか? ……いや、私の能力はケガの復帰からトレーナーとシンザン会長に見てもらいながら練習して成長したはず。長期休養のせいでズレるレース感覚とこれまでより成長した能力、前提条件が全く以て違う。

 

 

練習で3000は何度も走ったが本番はこれが初めて、精神と体力がどれだけ削られるかは未知数。でもここで距離が開いていると差し切れない。

 

 

 

 

……よし。自分を信じて距離を詰める。

 

 

 

『ここでミホシンザン上がってきました! 後方集団先頭から先行位置まで上がってきました! しかしながらこれは少し早いか!? 彼女の動きがどうなるか期待です!』

 

 

 

(……きたね。)

 

 

 

うん、勝負だ。

 

 

 

 

『ここで先頭9番が最終コーナーに入ります! ここからレースが動く!』

 

 

 

 

 

重心を内側に移動させ、速度ロスを出来るだけなくして曲がる。コーナーでどれだけ速度を維持したまま、脚を残したまま、アイツとの距離を縮められるかだ。

 

 

 

『最終直線! 抜けているのはこの二人だァ! 先頭から4バ身程! 追いつけるか!』

 

 

 

 

ケガをしていた右足で、思いっきり地面を蹴る。ため込んだ足を爆発させる。

 

こっからはもう、気持ちの勝負。

 

 

絶対に下は向かない!

 

 

 

『9番先頭! 9番先頭! 3バ身から2バ身へと差が縮まっていく!』

 

 

 

皐月のあと、言ったよね。

 

その冠預かっとく、って。

 

 

 

 

 

 

取り返しに来たよ。

 

 

 

 

 

 

『外から外からミホシンザン! 先頭変わってミホシンザン! 伸びた! 伸びましてそのままゴールイン! 先着はミホシンザン、コーナーから追い込みを掛けまして後続と1バ身差となりました! クラシック最後の冠を手に入れたのはミホシンザンだ!』

 

 





あなた

半分ぐらい何呼ばれるか解ってて呼んだ。タコのおじさんに肩車と高い高いしてもらって満足気である。おかげさまでゲートのストレスはダイブ緩和されてようできれいにスタートできた。なお、他の出走者は基本的にあなたが何かやらかすのは理解してるので対策済みである。盤外戦術破れたり! ちなみに皐月賞の大泥棒のくだりは忘れてた。作者も忘れてた。


ミホシンザン

頑張って菊花賞勝ったので実質二冠ウマ娘である。あとはシリウスを完膚なきまでに倒すのみ! なお負けた奴がやり返すとき、すごいパワーが出たという自分を見ているため、あなたが本気になって再戦を挑んできそうなので警戒している。なお本人は呑気にタコ飯食べてるみたい。


URAあなた対策本部

あなたが引き起こした問題、特にゲート関連に対策するために結成された部。先日のダービーであなたが脱ぎ始めたため引き起こされたすべての問題に対応できるよう予算が増えた。制圧用のサスマタと見せられないものを隠せるシーツが基本装備だがあんな化け物呼んでくるならもっとヤバい装備も必要かもしれない。なお、内部の装備課では毎日あなたの壊したゲートを修復している。


タコのおじさん

違う世界では邪神とか言われているらしいがこの世界にやってくるときは単に顔がタコである全長10mぐらいのやさしいおじさんである。礼儀正しいのでスーツ着てきた。あなたと握手した後、たまたまレースを見に来ていたシンザン会長、マルゼンスキー姉貴、シンボリルドルフ先輩、ミスターシービー先輩のサインをもらった後ホクホク顔で帰っていった。狂気レベルを極限まで下げてくれているので成功で0失敗で1d4。やさしい。


三女神様

知らんうちにやってきてる神格のヤバさに発狂しかけた。



ずんだもんなのだ。ホントにこれ面白いのかとっても不安なのだ。ギャグを定期的に排出できる方々の脳みそ見てみたいのだ。もしかしたらそれを食べれば私もできるようになるのか?

次回はこの前言ってたネタをようやく消費するのだ。ジャパンカップ、あなたがいるだけでまともに終わると思っているのか? ……でもルナちゃん会長(現在シニア一年目)いるからどうせ勝てないのだ。なら違うレースに出ればいいのだ。ずんだはむたろウインディちゃんでしたなのだ。
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