あなたはウマ娘である。   作:サイリウム(夕宙リウム)

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穏やかな里帰り

ここは中央トレセン学園。日本中から集められた選りすぐりの強者たちがしのぎを削り、また彼女たちもうら若き乙女であるため勉学に励む学園でもある。

 

特筆すべき点とすれば他の学校よりも生徒会の権力が強く、より生徒たちの自主性が求められていることが挙げられる。現に学園内で発生した問題などは一般的な学校では教員室や校長室、もしくは理事長室などに駆け込むのが普通なのだが、何故かこのトレセンでは皆一様に生徒会に駆け込む。

 

これまでならレース結果が逸脱しており、最近追加された『領域』の設定でもうだれも勝てないような性能を保持している完璧超人(精神性は一般人)のシンザン会長がすべての案件を受け取り、“あなた”によって引き起こされる腹痛で入院を繰り返しながらも捌いてきた。

 

 

しかしながら現在シンザン会長は彼女が学園に入ってから初めての長期休暇、すなわち放牧中である。表向き、というか最初は彼女の愛するトレーナーさんとゴールイン。籍を入れるための花嫁修業に使う予定だったそうだが、シンザンと深い縁を結ぶ“ミホシンザン”の願いにより自身の『領域』を何らかの形で継承しようとしている。

 

感想欄で誰かが言ってくれたように

 

 

富、名声、うまぴょい……。この世のすべてを手に入れたウマ娘・シンザン。彼女が卒業間際に放った一言は彼女たちを婚活へと駆り立てた

 

「結婚の秘訣? ……やはり築き上げた信頼を愛情に変えることだろうか(大嘘)」

 

ウマ娘たちは結婚届の押印を目指し、愛を追い続ける。

 

 

世はまさに、大うまぴょい時代!!

 

 

 

が裏で始まろうとしていたが、まぁシンザン会長は生徒会長。長期間お休みをいただくのであれば代役をたてなければならない。そこで抜擢されたのがかの『ミスターシービー』である。

 

何しろ三冠ウマ娘であり、トゥインクルシリーズを引退しドリームシリーズに移籍した彼女には実績は申し分ないし、時間もある。候補としてマルゼンスキーも挙げられたが彼女は“あなた”ちゃん専属であるため候補から外れる。ゆえに彼女が生徒会長代理として就任したのだが……

 

 

まぁ三か月で逃げ出した。逆に言えばよく三か月も持ったものだともいえる。

 

 

「だってもうどうしようもないじゃん! 私にあれを対処しろと!? まだターフに埋められた車を掘り出すのはいいよ!? まだ私でもできるから!! でも! でもね! 明らかに精神が触れることを拒否する緑色に光るエンジンの処分とか!!! アニメか漫画の世界から出てきたよく解らんヒーローとヴィランの対処とか!!! 世界崩壊させるような危険物の保管とか私にやらせるなぁ!!!!!」

 

 

とは彼女の談である。それだけの苦境に立たされながらも三か月も責任をもってやり遂げたのはさすがの三冠ウマ娘。なんだかストレスのせいか髪色が黒髪(一期、初期設定)から茶髪(現在の公式)に変わっている気もするが……。まだ正気を保てているから大丈夫だろう。

 

ちなみに逃げ出したシービー先輩は彼女の同期の友達たちと半年ほどハワイでバカンスのご様子。費用は元凶のあなたちゃんが出すのでゆっくりしてきてください……。なお、シービーがそれ以降生徒会と関わらないように距離を置いているのはあの地獄のような三か月を思い出してしまうからである。

 

 

 

ま、話が脱線してしまったので本題に戻ろう。

 

 

そう、“あなた”についてである。

 

 

“あなた”が先日出走し4着で終わったフェブラリーステークスだが、5秒遅れから何とかお金がもらえる掲示板に入るため“あなた”ちゃんにしては珍しく死力を尽くしたレースであった。それまでの沖野氏の計画ではフェブラリーステークスをステップレースとして大阪杯や春の天皇杯、もしくはその両方に出走する予定だったのだが……。

 

 

「まえたくさん頑張ったから休ませろ~、新学期始まるまで走りたくない~。」

 

 

と、トレーナー室にある来客用のソファに寝転がりながらふざけたことをぬかすため次走は春の天皇賞に設定。それまでに何とかして『領域』の安定化を図る所存である。

 

一応トレーナー権限を使い大阪杯に出走させることもできたのだが……、“あなた”がふざけてレースを破壊した上で『領域』の誤爆で大惨事が引き起こされる気がしたのでやめておいた。実際出走させていたら頭上にアクシズが降ってきていたので沖野氏の判断は正しいのだ。

 

この世界にはサイコフレームもないし、30過ぎにもなって一緒にMS見に来てくれないと拗ねちゃう天然パーマや、いつまでたっても自分の母になってくれるかもしれない女性を探し続けている男性もいない。『やってみる価値はありますぜ!』の方はいるかもしれんけどMS自体存在してないからなぁ……。

 

 

 

「んで、トレーナー? さっきから何考えてんの?」

 

 

「ん? ……あぁ、また変な電波拾ってたのか俺……。お前さんと会ってからよく解らない思念をキャッチするようになったというか、知ってはいけないものを知ったというか……。ええい、考えても仕方ない! それより! お前さん瞑想中に気が散ってるぞ! せっかく『領域』まで至ったんだ。使いこなせなきゃ損だろ!」

 

 

現在、あなたちゃんは『領域』の修練として精神統一の修行をしている。本来ならウマ娘向けの禅を教えてくれたりするお寺があったりするのだが、あなたの『領域』について詳しい話をすると普通に断られてしまったのでトレーナー室で座禅を組んでフォースを感じている最中だ。

 

 

「うにゃ! でも座禅組んだまま浮遊できるようになったからもういいんじゃね?」

 

 

「…………お前本当にウマ娘だよな? 何か新種のUMAとかじゃないよね? ……と、とりあえず『領域』でガチャガチャだったか? それで出てきたものの取捨選択ができるまで続けよ、な?」

 

 

「は~い。」

 

 

しぶしぶ頷くあなた。そうするともう一度ソファの上で座禅を組み、空中浮遊しながら精神世界に入っていくのであった。

 

 

 

 ーーーーーーーーー

 

 

 

「と! 言うわけで! これより第564回目のガチャガチャ対策会議を始めます。拍手!」

 

 

おー、パチパチ。

 

 

(パチパチ。……ね、ねぇナレーターさん? 私たち会議こんなにしてましたっけ?)

 

 

あ、いえ。別に今回が初めてなのでそんなに混乱しなくてもいいですよダークライさん。にしてもここ“あなた”ちゃんの精神世界ですけどずいぶん長くいらっしゃいますね? お仕事とか大丈夫なんですか?

 

 

(えぇ、仕事、と言ってももっぱら最近はTwitterなどで急に駆り出されるぐらいですし。ほら~vs~vsダークライ、って奴です。お給金出るので文句はないんですけどマジでどこにでも呼ばれるので……。その分いるだけで何も言われないここが結構居心地いいというか。)

 

 

なるほど~。確かに今回みたいな例外除いて基本的にコイツ『領域』の時しか精神世界に入ってきませんもんね。まぁ入れる時点で結構異端なのですが。

 

 

「ほらそこ! 私語を慎むように!」

 

 

(ア、ハイ。)

 

 

今日は白い付け髭を付けてますし、議長の気分なんですねあなた。あぁ、とりあえずナレーターはいつも通りやるんでお構いなく。

 

 

「よろしい! では本日の議題を発表する! 本日の議題は~~~~、『どうやったらガチャガチャマシーンの排出率をいじれるでしょうか!』です!」

 

 

(あ~、確かに色々出てきてますもんね、あれ。“あなた”さん的に楽しめるものも結構出て来てますけど周りに被害が出るものだったりしますもんね。レースには向いてない『領域』……。)

 

 

まぁあなたちゃんからすれば自分に被害がなくてあと面白ければ何でもいい害悪というかなんというか、精神性の幼さが悪い方に行ってることからたたき出された結論ですけどね、コレ。そうでもなけりゃゲッター炉心をウロに放り込んだりしませんよまったく。

 

あとそれ話し合う前に議論するべきこと忘れてません、あなた?

 

 

「???」

 

 

ほら、前々からボロボロになってた扉見てくださいよ。

 

 

(あちゃ~、もう扉どころか何も残ってないですね。確かこれってガチャガチャのコインにするために少しずつ削ってたんでしたっけ?)

 

 

そうなんですよ。毎回毎回私が手作りで削り上げた一品を毎回あのガチャガチャに放り込んでたわけです。それで、もう原材料がなくなったのでもう『領域』使えないんですよね。

 

 

(なるほど。となるとどこからか木材を調達するか、ガチャガチャマシンから今まで使ったコインを回収する必要性が出てきますね。)

 

 

ですよね……、ってあなたちゃん? なんでその扉があった場所に近づいてるんですか? 真っ暗な靄みたいなのが掛かってて先見えないですし危ないですよ? え? 『なんか懐かしいにおいがする』? いやあなたちゃん犬じゃないんですからニオイにつられてなんて……、あれ? 消えた?

 

 

(ナレーターさんが話してる間に自分から飛び込んでいきましたよ彼女。)

 

 

うそん……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青々と広がる澄んだ空。どこまでも続くように思える広大な大地。

 

地面に生えるのは大地から栄養をこれでもかと吸い込んだであろう草たち。懐かしき故郷の大地。

 

 

「懐かし……。」

 

 

馬の代わりにウマ娘が存在する世界に生れ落ちて早15年。馬としての生の半分をすでに過ぎ去った時間。私にすればとても長い時間離れ離れだったこの大地。

 

精神世界から違う世界に飛ばされたのか、目が覚めたら懐かしき大地に寝転がってる私。お天道様が真上に上がってるせいで少しまぶしく、光をさえぎるために手を上に挙げる。

 

元々の私にはついてないキレイな五本の指。その手から漏れ出る光。

 

 

なんやかんやで元の私と再会することは何度かあったが、里帰りするのはなかったなぁ。と思いながら飛び上がる私。ちょっと離れたところに懐かしの厩舎、私が生まれ育って死ぬまで過ごした生産牧場がそこにあった。

 

 

「そういや、転生してからもう15年か。……この感覚まだ慣れないなぁ。私お婆ちゃんじゃなくてまだ少女なんだよ? ウケない?」

 

 

馬がウマ娘に入れ替わった世界に生れ落ちて早15年。馬としての生を受けたならばすでに競走馬としては引退して、何頭もの子持ちのお父さんにでもなっている年月である。それがまだ人間の感覚だと少女。まったくもって面白い。

 

 

「ま。あっちじゃお父さんいるし、まだまだ子供気分抜けないんだけどね。でもそれはこっちで生きてた時もずっとそうだったけ? ……ふふ、まぁいいか。」

 

 

犬や猫によくあることだが家庭で飼っている場合、彼らがずっと子犬や子猫のつもりであるということがある。猫の『ふみふみ』、母親の母乳の出をよくするための行為で幼少期のころしか行わない行為を成人してからも行うなどが例に挙げられる。まぁ昔のあなたもそんな感覚だったのだ。

 

 

「にしても、あっちにいるよりかなり思考がクリアだね。……やっぱあの世界ギャグに汚染されてるんじゃないか……?」

 

 

この世界のおかげか幾分か精神年齢が上がったことを自覚しながら懐かしの我が家に向かって歩を進める彼女。心なしか身長も高くなっている気がする。自身の耳としっぽが主張するようにウマ娘としての脚力を使って向かうのもよいが、ゆっくりとこの世界を踏みしめたいという思いから歩の進みは自然と遅くなる。

 

 

「あぁ、あそこは確か茶色い子と一緒に遊んだっけ……、そこは休みに来てたスズさんと走った場所。……そういえばここの芝勝手に食べてたな、私。」

 

 

そうして、脚が進むごとに近づく厩舎。昔私が住んでた時よりもかなり豪華になった施設たちだ。

 

 

「そ~いや。私が生まれたときはお母さんたち含めて4頭だけだったけ? あとスズさん入れて5頭。弱小生産牧場だったんだね……。ま、母さん名牝系作るぐらいの馬だったらしいけど。」

 

 

結局、自分の子供たちはどんな成績を出したんだろう。牡だった私は身近で偉大な母のように産むことはできなかったが、あの世界で同じ名を受け継いでいるマルゼンスキーの血統を続けさせることぐらいはできたのだろうか?

 

 

「世話してくれてる人とか結構いい感じだと言ってたし、結構強そうな牝馬を引退するまで当ててくれてたから重賞ぐらいは勝ってくれてたのかなぁ?」

 

 

当時はグレードなど解らなかったが、人になり記憶を洗い出すと地方海外含めてGⅠクラス6勝の名馬。でもマルゼンスキーから続いた2代目だからこそ、もう私からはいい子を輩出できなかったのではないかという思いもある。血のスポーツだからこそ三代目になってくれた子がいないのは困る。

 

 

「ま、その枠組みから外れた私には関係ない話か。……ここにどれぐらい残れるか解らないけど時間があったら調べてみようかな?」

 

 

そんなことを考えながら自然と自分の脚が向かう場所。いくら全体的に新しく建て替えられているとしても内部の様式はそこまで変わっていなかったのが幸いしたか、昔の私が収まっていた場所に今も部屋が存在していた。

 

 

「え~、と確か隣に茶色い子がいたんだよね。結局どこかに売られて最終的に彼がどうなったのか解らないけど……、名前ぐらいちゃんと聞いときゃよかったかもね。さて! 昔私が収まっていた場所には誰が入っているんですかね……。」

 

 

部屋を区切る柱の先に、私たちの名前が書かれる札がある。母親と父親の名前、そして生産された年。それとすでにオーナーが自分の馬にすると決めた子の場合はすでに競走馬としての名前が与えられる。

 

 

「私も、生まれた時から名前もらってたけど……、この子もか。『ゴールドシップ』ね。はは、あっちでも色が変わってたけどこっちもか。今はキレイな栗毛だね……。」

 

 

その中には幼駒、後の黄金船がそこにいた。

 

 

「澄んだ、キレイな目。……お? 私の事解るの? ……昔ここに住んでた先輩だぞ? これでも色々勝ったこの牧場の英雄なんだから崇めといて損はないぞ?」

 

 

柵越しにいる存在に何か感じ取ったのか、私の顔に自分の顔を近づけてくる幼駒。今何年か解らないけどこの子の体付きから見てまだ一歳にもなってない赤ちゃん馬だ。今は女だし母親でも感じてるのかね。

 

 

 

 

 

「いい馬、でしょう?」

 

 

耳に残る、懐かしい声。その声がする方に振り返ると、私の覚えている時の姿よりかなり老けた男性。オーナーの姿があった。

 

 

「……ですね。」

 

 

「あのステイゴールドの息子でしてね。母父にメジロマックイーンのステマ配合ですからよく走ると思うんですよ。……まぁ昔から僕は感覚でやってしまうんでそういう細かいのはまかせっきりなんですよね。」

 

 

「そう、ですか。」

 

 

「それに、この場所は僕にとって思い入れの馬しか入れない場所でしてね。お恥ずかしい話なんですがウチで初めて生産した子の場所をずっとそのまま置いてたんですよ。……だけど、彼と血縁でも何でもない彼が生まれた時。『あ、この子だ。』って思いましてね。彼には悪いんですけどゴールドシップ君のために空けさしてもらいました。」

 

 

「……この子なら、彼も納得すると思いますよ。」

 

 

「ふふ、そうだとありがたいんですが……。なんだか初めてお会いしたはずなのにあなたに言われるとスッと心に入ってきましたね。」

 

 

「おや、もしかして口説かれてます?」

 

 

「ははは、ご勘弁を。これでも妻帯者の子持ちでして……。」

 

 

 

 

そんな談笑を楽しんでいると、若い女性が足音を立てないように走り込んでくる。

 

 

 

「こ、ここにいらっしゃったんですかオーナー! 探しましたよ……、ってこちらの方は?」

 

 

「オーナーさんを引き留めて申し訳ない。今ちょうどこの子、『ゴールドシップ』を見せてもらってまして。」

 

 

「あ、すみませんご歓談中に……。」

 

 

そう言いながら頭を下げる女性。確か昔オーナーについていた秘書らしき人がこの人と同じ顔だった気がするんだけど……、オーナーが老けてるのになんでこの人老けてないんだ? もしかして娘さん?

 

 

「あぁ、ちょうどよかった橘くん。僕の執務室の方から虹のお守りを三つほど、それと娘のために買っていたあの衣装も持ってきてくれるかい? なる早で頼むよ。」

 

 

「わ、わかりました!」

 

 

そう言うや否やすぐに駆けだす橘さん。急いでいながらもかなり足音を消して動いているのはやっぱり敏感な私たちに関係する仕事についているからだろうか。

 

 

「そういえば、今日は何故こちらに?」

 

 

「えぇ、まぁ。成り行きと言いますか、たまたま近くを通りかかったものでして。……そういえば、以前ここに住んでいた競走馬。その母親のお墓はこの近くにありましたっけ。」

 

 

「えぇ、ほんのすぐそこに彼女の墓がありますよ。……彼女も偉大な母でしたね。僕自身も彼女に助けられましたし、繁殖牝馬として引退した後も多くの幼駒を見てもらってました。」

 

 

「そうでしたか……、母さん……。

 

 

「よろしければ、見ていかれますか? 偉大なる名牝たちの母。モミジの墓を。」

 

 

 

 

 

「……ありがとうございます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日はありがとうございました。……前々から挨拶したかったのですが機会が訪れないまま今日まで来てしまって。悪いことしちゃいました。」

 

 

「いえ、ご挨拶できたようなら何よりです。何もできずに終えてしまうのも多くあると思いますからそこまで思い悩むことではないかと。」

 

 

「すいません、気を遣っていただいて……。それにこのお守りと服。頂いても良かったのですか?」

 

 

「えぇ、どうぞお気になさらず。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば、オーナーさん。あのキレイな方どなたでしたっけ? もしかして大事な方だったりしました? 虹のお守り三つも差し上げましたし、今度娘さんの誕生日に差し上げる舞台衣装まで上げちゃったけどよかったんですか?」

 

 

「う~ん。やっぱり怒られちゃうかな? ……まぁ彼女は僕にとっての最初の人、なのかな? 一から育てて成長して、レースで勝って、あの感動をくれた大事な彼。生まれ変わったらあんな別嬪さんになるなんてねぇ……。」

 

 

 

 

 ーーーーーーーーー

 

 

 

 

「ファ!」

 

 

 

トレーナー室のソファで目覚めるあなた。何故か黒焦げでそこらへんに転がっているトレーナーに所々何かで焼き切られた跡があるトレーナー室。

 

 

「え、もしかして私またなんかやった?」

 

 

何かやらかしたかと記憶を漁ってみるが、精神世界に入ったあと壊れた扉の先に入った後の記憶がない。ソファで横になっていたことから途中で寝てしまったのだろうが……、なんだかとっても懐かしくて楽しくてうれしい夢だった気がする。

 

 

「お、なんだこれ?」

 

 

いつの間にか手に握られていたのはキレイな虹色のお守り三つと袋に入ったキレイなお洋服。あなたちゃん愛用の勝負服である水色のスモックみたいなワンピースではなく、赤を基調として白のラインが入っている鼓笛服だった。金の肩飾りや紐みたいなのもついていてとってもキュートである。

 

 

新しい勝負服を広げて、ある程度見分を終えて納得したのか移る目線の先はお守りたち。ジっとそのお守りを見つめ……、何を思ったのか、虹のお守り三つすべてを口の中に含んでごっくんちょ。

 

 

たぶんかなりマズかったのだろう。すごい顔をしかめたが顔を左右に振って我慢我慢。

 

ちゃんと飲み込めたのを確認したあなたはそこで黒焦げになっているトレーナーさんを起こしに行くのだった。

 

 

 

「ねぇ見て見てトレーナー! これ新しい勝負服!」

 

 

 

 

 




あなた

精神世界に入っている間、空中浮遊しながらランダムに高速回転していると思ったら急に停止して全身から謎の光が漏れ出たり、急に眼を見開いて目からビームを出していたらしい。

あなたちゃんがそのままウイポ世界に入った場合、元居た牧場を幼子のように走り回り。そしてオーナーを見つけた瞬間彼の周りをぐるぐる回りながら「褒めて褒めて!」と駄々をこね始めます。最初は精神性をそのままにするつもりが書き進めると何故かかなりお姉さんのあなたちゃんが出来上がりました。そのまま番外編にしてやろうかと思ったのですがこれでも十分面白い気がしたのでそのまま出しました。たぶん元居るギャグ世界の呪縛から一時的に解き離れたんじゃね?


ミスターシービー

同期の友人たちと半年間ハワイでバカンス。最初の2週間だけはマルゼンスキーもついていって一緒にバブリーしてきた。擦り減った精神性とSAN値が回復した。ちなみにずっと遊び続けると暇になってきたので二か月目から同期をサポーターとしてチームを結成。そのままアメリカのドリームシリーズに殴りこんだ。


オーナー

あなたちゃんはウイポ世界出身のお馬さんなのだ。オーナーが初めて生産したお馬さんなので思い入れがとっても大きいのだ。あなたちゃんからしても『なんか偉い人が見に来てくれてる。この人たくさん褒めるから好き』という感じなので仲良しです。ちなみに初めての競走馬はスズパレードちゃんなのだ。あなたちゃんからすれば先輩です。


橘さん

別にオデノカラダハボドボドダァ! ナニミテルンデスタァチバァナサン! ウソダドンドコドーン! カラミソォ!の橘さんでも剣崎さんでもない。ウイポの秘書の橘さん。あなたちゃんにお守りと新たな勝負服を取ってきてあげた。別にオーナーさんと結婚はしてない。





>ログを確認します


特殊イベントを回収したため【ガチャガチャぽんぽんゲート!?!?!?!?】の効果が一部安定しました。

公式レース時に使用した場合、レースが崩壊するような効果が発生しないようになりました。
その代わりとして日常の練習時に使用した場合、発生する効果の内、まともなものの排出率が低下しました。


新規勝負服を入手しました。現在新たな『領域』を構築中です。






普通にタイトル入れるの忘れててごめんなのだ、申し訳ないのだ……
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