あなたはウマ娘である。   作:サイリウム(夕宙リウム)

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三時のおやつ代わりに

短くてごめんね、あと今回は番外編とか外伝とかそういう感じで読んでいただけるとありがたいです。たぶん何か思いついたら天皇賞のあとの話をちゃんとすると思うので。


1962キューバ危機、1986あなた危機

 

 

「大変です会長!」

 

 

「大変です理事長!」

 

 

「大変だぞ沖野!」

 

 

 

 

中央トレセン学園……、とまぁ最近この出だし多く使ってるからみんな大体わかるよね。うん、いつも我らがトレセン学園です。時間は放課後でトレーニングする子がターフで頑張ってたり、今日はお休みなので街に繰り出したりと思い思いの時を過ごしていますね。

 

そんな穏やかな学園にほぼ同時刻で響き渡る三つの大声。

 

 

上から生徒会室に緊急故、扉を蹴とばして入室した風紀委員長(モブ)。最近代替わりした秋川やよい理事長のお城である理事長室の扉を勢いよく開けるたづな氏。最後に顔面真っ青で沖野トレーナー室の扉を開けるおハナさんです。

 

 

……あぁ、ドアの修繕費。おにゃかいたくなってきた……、どうしたんだね風紀委員長。穏やかではないが。」

 

 

「驚愕! いったいぜんたいどうしたのだ、たづな!」

 

 

「えッ。ど、どうしたんすかおハナさん……、とりあえず落ち着いて……。」

 

 

確かに。皆さんが一斉に顔色悪くして走り込んでくるなんてヤバそうなニオイがプンプンしますね。と、とりあえず何が起きたのかお聞きすることにいたしましょう。

 

 

「それが!」

 

 

「それが……」

 

 

「それが……!?」

 

 

 

それが?

 

 

 

「「「あの問題児が真面目に練習してるんです!!!!!」」」

 

 

 

 

 ……………?????

 

 

 

 

「「「え! えぇぇぇぇぇぇえええええええ!!!!!!!!!!!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

「それは見間違いとかそういうのではなく!? 何かの伏線の可能性も考えられない!?」

 

「はい! あのゴルシにタイマー握らせてタイム計ってます!」

 

 

 

「意味不明! それは何か変な動きでとかそういうのではないのかたづな!」

 

「はい!!! 二本の脚で普通に走ってました! こんなの絶対おかしいです!」

 

 

 

「しかも普通にゲート使って練習してたぞ! 使い方は普通なままで! 破壊とか一切せず!」

 

 

「り、理解できない……、脳が受け入れることを拒否している……!」

 

 

 

何と! とっても、と~~~っても珍しいことに。あなたちゃんが真面目に練習しているようです! 家のお庭を掘ってみたらその下にピンクダイヤモンドの鉱山が存在していた! ってなぐらいの珍しさです。しかも同じく制御不能のゴルシ型決戦兵器ゴルシンゲリオン(型番RX-564)に練習の補助をさせている上に、あのゲートを見たら問答無用で塵に帰すあなたちゃんが真面目にゲートを用いた練習をしているようです! これはもう驚きですね。

 

しかしながら生徒会長、理事長、担当トレーナーは驚くだけでは許されません。

 

 

「ど、どうすればいいのだ……、まさに天変地異。今から世界が滅亡すると言われても驚かないし普通に納得するぞ、私は! ……な、何か生き残る方法を考えねば! せめてトレーナーさんとミホだけでも生き残らせないと! 風紀委員長の君! 君も最後の時間まで何か足掻き給え!」

 

 

「危機ィィィイイ!!! たづな! 今すぐ総理官邸に電話をつなげるのだ! 今から核戦争が起きてもおかしくないぞ! あぁ! こんなことならターフ整備用のマシン買うんじゃなくて生徒全員が入れる核シェルター作っとくんだった! なんでそんなことも考えられないの! 私のバカバカバカ……。」

 

 

「えっと、遺書は書いてるよな、うん。それと生き残った方々向けに謝罪の文章も書いとかないと……、あ。おハナさんも書きます? 遺書。」

 

 

上から何とか『領域』を今から再覚醒させて大事な家族であるミホシンザンと愛するトレーナーさんだけでも生き残らせることはできないかと四苦八苦し始めるシンザン生徒会長。総理大臣に電話し、『あなた』ちゃんが真面目に練習し始めたことを総理に伝えたやよいちゃん。問題の大きさを理解した総理は全世界に向けて最後の時を家族と過ごすように呼びかける緊急放送を決定。沖野氏はおハナさんに紙とペンを差し出しながら、もうどうしようもないと達観し終活を始める始末。

 

 

 

スゴイですね、あなたちゃん。真面目に練習し始めるだけで世界が動きますよ。

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

『日本、そして地球に住むすべての皆さん。今からとても辛く、受け入れがたい事実をお話しなければなりません。きょう未明、皆さんもごぞんじであろう彼女、『あなた』氏が真面目に練習を行っているという事実が現中央トレセン学園理事長の秋川やよい氏の連絡によって発覚。その後自衛隊の特殊部隊によりそれが真であるという確認されました。しかも彼女が忌み嫌うはずのゲートを正しい目的で使用し、練習を今現在も行っているようです。……このような事態に陥ってしまったのも、すべて我々日本政府が対応を怠り、彼女を真面目に練習させないよう努めることを怠ったのが原因です。本当に、本当に申し訳ありません。すべての元凶を野放しにしてしまった私たちが言えたことではないかもしれませんが、どうか。どうか最後の時間を大事な方々と一緒に過ごされることを祈らせていただきます。核戦争、文明崩壊レベルの自然災害、巨大隕石の墜落などの未曾有の事態がこれから引き起こされる可能性があります。先ほど挙げたもの以外での凶悪な事件が引き起る可能性もあります。……どうか、最後の時を悔いのないようにお過ごしください。』

 

 

 

「……やっべ。師匠が真面目に練習し始めるとこんなこと起こるんか。ゴルシちゃんも見習わ……、いやさすがにダメだな。うん。私はせいぜい学園レベルで収まるぐらいにしとこ……。」

 

 

 

持ち込んでいたスマホが緊急時のアラームを鳴らし始め、『地震かな?』と思って取り出したゴルシちゃん。タップして調べてみると総理大臣が緊急の放送を配信しているではないですか。そういえば周りを見渡せば、普段は両手で数えられる以上の人間が走っているのに誰一人見当たりません。見渡す限り真面目に走っているあなたちゃんとタイマー係のゴルシちゃんだけです。

 

 

 

あなたちゃんはその精神性の幼さゆえに色々とやらかしたり、その出自の特異性が原因、ではないのですが周囲を強制的にギャグ空間にする特殊能力があることが知られています。

 

これまで真面目な練習は一切せず、ゲートを爆破する、トレーナーをターフのモニュメントにする、シンザン会長の胃に穴をあける、ぐらいはかわいいもんで。世界崩壊級の邪神(ニャル&クトゥルフ)を呼んでみたり、ウマ娘にとって精神崩壊のある実物四本足ウッマを召喚したり、危険な物品を管理してくれるSCP財団が『Keter』、もしくは『Apollyon』と呼ぶような危険物を呼び出したりするあなたちゃん。

 

そのあなたちゃんが真面目に練習し始めたということは……、ま、世界崩壊シナリオの序章ですね。お偉いさんたちもそれを理解しているからこそ動いたのでしょう。世界中の株価大変なことになってそ。

 

 

ゴルシちゃんが『どうせ地球が爆発しても次話には元通りになってるから大丈夫だろ。でもパピーとマミーに電話ぐらいはしといたほうがいいかな?』なんてことを考えていると、その前を過ぎ去る一つの影。無意識的に押されたストップボタン。あなたちゃんが2400mを走り終えたようです。

 

 

「ゴルゴル~、タイムいくら~?」

 

 

2400を今全速力で走り切ったというのにまったく息を切らさず、物理法則を無視してふよふよ浮遊しながらゴールドシップの方に近づくあなたちゃん。

 

 

「え~と? おぉ! 2:23.0ジャストじゃん。師匠体に時計でも埋め込んでるん? さっき言った通りのタイムで走り切るとか……、しかもこれレコード更新してね?」

 

 

口調はいつも通りのお茶らけた感じだが、顔は笑っておらず何かすさまじいものを見るような目であなたちゃんを見つめる。やっぱこいつ色々とおかしい……。

 

 

「うにゃにゃ、もうちょい削れそ。」

 

 

「な、なぁ師匠。これ『領域』使ってるのか? あのゲートの奴? だからこんなに速いんだよな?」

 

 

「うん? 使ってないのだよ? 今ちょっと調整中だから使えないしね~。ま、10月ぐらいには完成するだろうし、それまでお楽しみ~。あ、それと今日はあとトレーニングルームで筋トレとかしようかな、って思ってるけど来る?」

 

 

「お、おう! ゴルシちゃんもデビューに向けて頑張るぜ!」

 

 

「お~、頑張れ頑張れ。あ、それとゴルシムはまだ本格化終わってないんだろ? 成長途中に変な筋肉付けると身体がゆがむ、ってトレーナー言ってたぞ。」

 

 

そう言いながら全く汗をかいてない体でトレーニングルームに足を運ぶ彼女。

 

 

「あ、そう言えば宝塚の出走登録頼んでなかったや。沖野にちゃんと言っとかないとなぁ……。ん? そういえば昔この時期にどっか遠いところ行った気がしたけどどこだっけ? 海外だったっけ?」

 

 

 





たぶんあなたちゃんがトレーニングルームに入った瞬間当たりに巨大隕石が地球にぶつかり、マグニチュード12の破滅的地震が発生しした上、アメリカとロシアのミサイル兵器発射システムが暴走して世界中にミサイルをプレゼントし始めると思うけど次のお話が始まる頃には全部元通りになってると思う。

……あなたちゃんは真面目に練習したらいけなかった?








新コーナー! (今回限り)


◆解決! タキオン博士!

このコーナーはいろんな不思議なことをアグネスのやべぇ方であるアグネスデジタルちゃんが、アグネスのやべぇ方のアグネスタキオン博士に色々質問するコーナーだよ! タキオン博士はとっても賢いから何でも知ってるんだ!


Q.なんでミホさん、シンザン会長の知らない『領域』継承してるんですか?

A.うぅ~ん! それはね! 単に彼女自身が持っている『領域』を展開できたと考えるべきサ! すさまじい『領域』を目にしたことで自分の中にあるものが呼び起こされた感じだねぇ。まぁ名前の縁から似たようなものになってるという形で、アプリのような継承ではないということだよ。シンザン会長はミホシンザンの『領域』のスケールに驚いた感じだね。まぁ継いでほしかった『領域』じゃなかったのもショックだろうけど。


Q.タイトルのIFって何ですかね? もっかい天皇賞やるんでしょうか?

A.別にやらないよ? だそうだ。一応ミホシンザンが出走した天皇賞は87年のもので86年は出走していないからね。たぶんそういうIF的展開からIF 、と名付けたのだと思うよ。ややこしくして悪いね。


Q.ミホさん史実ウッマと同期してますけど大丈夫なんでしょうか?

A.大丈夫サ! 彼女の『領域』を見てもらえばわかると思うけど、彼女はまず最初に天に上った太陽と同期してから、他の事象と接続しているのさ。所謂防壁を介して見ている感じだから悪影響はうけないんだよ。燃え盛る太陽で悪影響をすべて燃え尽くしている感じだね。ちなみに彼女が掲げる太陽は太陽=天照大御神=神=シンザン、という感覚で神楽を踊っているそうだ。この国の信仰の一部が彼女に流れてそうで、とても興味深い!


Q.いまさらですけどあなた先輩の正確な血統ってどんな感じなんですか?

A.文字だけでよければ教えよう。父はマルゼンスキー、母はモミジになる。出身は知っての通りウイニングポストになるね。マルゼンスキーの話はそこまでいらないだろうがモミジの方はしておいた方がいいかな? モミジはウイポ9で最初にもらえる繁殖牝馬の一頭で最初にもらえる中では結構子だしがいい牝馬なのだよ。難易度低めで進めると普通に名牝を確立してしまうぐらいだね。ま、『あなた』もそんな感じで生まれたんだろう。



Q.あなた先輩はなんであんなに頭というか、存在がおかしいんですか?


A.私が知るわけないだろう。知りたかったら本人に聞き給え。


Q.あ、いえ。さすがに私でもキツイので……。勘弁していただけると。


A.ふむ。さすがのデジタルくんも彼女には反応しない、と。これはこれで興味深いね。


Q.あ、いえ。そうではなくてボディタッチとかの接触が過大のファンサされるんで脳みそが融けちゃうんです。一回ご尊顔を拝見させていただいた時耐え切れなくてICU(集中治療室)に運ばれてしまったので自重してます。


A.……そうか。すごいね君は。




あなたちゃんがアグネスデジタルにファンサが多かった理由。

初めて会った時期が前世の種付けの時期であったこと & 前世牡だったせいで時期も悪く若干精神がそっちに寄ってたこと & オスメス関係なしにウッマが全部美少女になっていること & デジたんが普通に強くて(ウッマ的に)魅力的だったこと & あなたちゃんがシニア引退してドリームシリーズに移行したため、気分的に種牡馬入りしている感じだったこと

なのであなたちゃんは無意識的におとしに行ってました。


あなたちゃんデジタル発見

→デジたんも発見、あなたちゃん接近する。

→ファンと言われたので握手とかサインとか一通りしてあげる

→デジたんの容姿を褒めだす

→両手を両ほっぺにあてて、『かわいい』とか言い出す。

→野生が暴走しだして艶めかしく唇を奪おうとした瞬間に、デジたんが物理的に蒸発し始めて正気に戻る

→デジたん病院へ


なお、デジたんはこの一連の流れの間で46回ほど昇天と復活を繰り返してます。





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