あなたはウマ娘である。   作:サイリウム(夕宙リウム)

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あなたちゃんの秘密②

実は前世が影響してお肉がそんなに好きじゃない。その分甘く煮たお豆とか大好き。





オグリちゃんがやってきたぞ!

 

 

 

 

 

世界は今! 混乱を極めていた!

 

 

特に日本!

 

 

 

何を思い立ったのか『そういえばあなたちゃん日本政府に対して何もしてなかったな……』という思考に行きついたあなたちゃん。急遽衆議院選挙に出馬である。

 

さすがにどこの政党も歩く核弾頭ことあなたちゃんをゲットする気になれなかったようで無所属の出馬であるがやはり彼女。一定の人気はあるようでファンの皆様が面白がって投票し始めた!

 

でもそんな簡単にいかないのが選挙! さすがにあなたちゃんでも公約に『現存するすべてのゲートの破壊。そして今後ゲート製作の禁止。』を掲げれば一般の方からの受けは悪い!

 

そこであなたちゃん! 思いついちゃった!

 

 

 

『自分が分裂してたくさん票を入れれば勝てるじゃない』と。

 

 

 

その瞬間から膨れ上がる日本の人口! 一億二千万の人口と二億四千万の瞳が気が付けば、三百億の人口と九百億の瞳に大変身! もろ手を挙げて不正に走り出した!!!

 

国内すべての出馬できるところに出馬したあなたちゃん! もちろん投票するのも全部あなたちゃん! 戦後の選挙が始まってから史上初の投票率99.9%を達成した日本の議席を埋めるのは勿論全部あなたちゃん! 衆議院も参議院も空いてる席は全部あなたちゃんのもの!

 

 

見ろ! これがディストピアだ!

 

 

 

「決定! 世界中のゲートをあなたちゃんが代わりに破壊してあげる法律! 施行!」

 

 

 

議長も書記も何もかもがあなたちゃん! 終わらない止まれない!

 

その法案はもちろん万歳三唱で可決! 諸外国からのバッシングなんて気にしない!

 

自衛隊がいつの間にかあなたちゃんに変化して装備も全部あなたちゃん印!

 

進め! まずは凱旋門を塵に返そうぞ!

 

 

 

ここでさすがのアメリカさん! お友達の日本がヤベェことになってるのにようやく気が付いた! 世界の警察は伊達ではないぞとご自慢の軍隊を出撃させようと大統領閣下がサインをしようとした瞬間! 背後に不気味な影!

 

 

 

「「「あなたちゃんは遍在する!!!!!」」」

 

 

 

どこにもそこにもあなたちゃん! 二人称が存在する限りあなたちゃんはそこにいるのだ!

 

 

結果! あなたちゃんはホワイトハウスまで侵略!

 

 

世界はあなたちゃんの炎に包まれた!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………と、言う夢を見たんですが先生。やっぱり私はおかしくなってしまったのでしょうか?」

 

 

「あ~、沖野さん。たぶんお疲れなのだと思います。睡眠の質もよろしくないようなので睡眠導入剤の方お出ししておきますね。」

 

 

「すいません、ありがとうございます。」

 

 

 

 

処方されたお薬、アナタピデル。

 

とってもよく眠れるお薬。副作用として運が悪いとあなたちゃんになっちゃうかも。

 

 

 

やったね沖野氏! あなたもウマ娘だよ!

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「わぁ! ここが中央のトレセン学園かぁ! すごいね、オグリちゃん!」

 

 

「そうだなベルノ。……大きいな。」

 

 

 

雪も収まりそろそろ梅が咲き始める季節。カサマツの地からやってきたウマ娘が二人。“ベルノ”と呼ばれた栗毛の少女が奇麗な校舎にはしゃぎ、“オグリ”と呼ばれた少女が頷く。と言っても彼女の方も目を輝かせているので気持ちは同じようだ。

 

 

「あ、オグリキャップさんにベルノライトさんですね。ようこそ中央トレセン学園へ!」

 

 

それを迎えるのは緑色のスーツに身を包んだ女性。運よくこれまであなたちゃんが相対しなかった相手だが多分彼女、シンザン元会長よりも強いのであなたちゃんは壁のシミになるしかないだろう。まぁ彼女は爆発四散しても次のコマで復活してくるだろうが。

 

 

「初めまして、駿川たづなと申します。理事長秘書をやらせていただいていて、本日お二人の学園案内を務めさせていただきます。」

 

 

「あ、ご丁寧にありがとうございます! ベルノライトです!」

 

 

「オグリキャップだ、よろしく。」

 

 

「はい。よろしくお願いしますね。今日の予定としましては簡単に学園内の施設を見ていただき、その後六平トレーナーにお会いしていただくようになっています。」

 

 

「そうなのか、この前会った時は自分で案内すると言っていた気がするが……?」

 

 

「なんでも担当のウマ娘さんが冷蔵庫から出られなくなったそうで……、代わりに案内させていただきますね!」

 

 

 

((冷蔵庫???))

 

 

一瞬にして頭の中がハテナで埋め尽くされる二人。冷蔵庫から出てこれないとはいったい……? でも中央にはもっとヤバいのがたくさんいるし増えるから気にしない方が心の平穏を保つためにもおすすめですわよ!

 

 

「あ、それとカサマツの方にはなかったと思うのですが、中央のトレセンにはルールというモノがございまして……。」

 

 

((ゴクリ……))

 

 

急に物々しい雰囲気に変わったたづなさんにこちらも姿勢を正す二人。中央と言えば所謂エリート集団のための学び舎。おそらく守らなかったら大変なことになってしまうルールがあるのだろうと身構える。お嬢様学校みたいにお上品な言葉遣いが必須とかだろうか……?

 

 

「決して、決して! 二人称を使わないでください。誰かを呼ぶときは必ず! お名前や愛称を使ってください。」

 

 

「え、二人称? それってあなッ」

 

 

とんでもない速度で口をふさがれるベルノライト。ベルノライト・オグリキャップ両者ともにウマ娘であるため動体視力はある方なのだが、それでも目で残像すら見れなかった速度。まさに光速でふさがれるお口。

 

 

「そう、その言葉です。絶対に、絶対に使ってはいけません。理由はこの学園で一月ほど生活すれば理解できるでしょうし、詳しく話すこと自体が彼女を呼び寄せるトリガーになりかねません。とにかく! 使ってはいけませんからね!」

 

 

かなり強い口調でそう言いつけられる二人。幻の三冠馬にすごまれればさすがの怪物ちゃんもコクコクうなずくしかできません。

 

 

「ご理解いただけたようで何よりです。さすがに私も彼女の相手は骨が折れますので……、では、案内の方始めて行きますね!」

 

 

分裂しますし……、なんて小声を聞きながら学園案内を開始する御一行。はてさて二人は無事に学園生活を送ることができるでしょうか? まぁまともに対抗できそうな人が片手で数えられるぐらいしかいませんもんね。期待する方が駄目かもしれません。

 

 

 

(そ、そういえば中央は魔境って昔聞いていたけどそれってこういう意味だったんだ……。)

 

(なんだか小腹が空いたな。食堂はどこだろう……。)

 

 

 

「あ、因みにこちらが先々月に完成しましたビーム発射練習場です。こちらではビームなどの練習ができますよ~。」

 

 

 

そう言いながら片手間に紫色の閃光を的に向かって発射するたづなさん。

 

皆のアイドルであるベルノっちの耳が恐怖ですごいことになっていたことだけ追記しておくことにする。

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「ゴルシ師範代! ビームが……、撃てませんッ!!!」

 

 

 

ここは先ほど説明されたビーム練習場。さすがにあのちみっこ理事長でも施設の建設をためらった迷施設であるが、何故かたづなも紫色のビームが打てたし、シンザン元会長も打てた。あなたちゃんは言わずもがなであるしゴルシもできる。感覚がマヒし過ぎて、ディアルガの前で万歳し始めた理事長はポケットマネーをいつの間にか出していたのであった!

 

 

そんな練習場にこだまする魂の嘆き!

 

 

昨年のseason1にてあなたちゃんが新学期早々口からビームを吐き出して『メイクデビューするためにはビームが打てないといけないんだ!』と勘違いしてしまった子である。

 

あなたちゃんの異常性が浸透してきたせいで彼女がビームを撃ってもだれも驚かない。そのせいでそれが普通となってしまい、超速理解を発揮してしまった一部新入生はメイクデビューに出走する条件としてビームが打てること、というのを勘違いしてしまったのである!

 

この悲しき勘違い民はかなりの数が存在しており、この施設が完成した瞬間に百人単位の学生たちがなだれ込むという何とも言えない状況が生まれてしまっている。

 

 

 

 

先ほど叫んだ彼女もその一人であり、同級生の中で唯一ビームの撃てるゴルシに師事しビームの修練を行っているのだが……、一向に打てる気がしない!

 

ビームの総本家である願いをかなえてくれる玉を集める漫画や、吸血鬼を倒すためにエジプトまで旅する超能力漫画や、銀髪天然パーマが出てくる漫画を熟読し、毎朝同じ境遇の友たちと一緒に100回ほど『はぁぁぁぁぁあああああ!!!!!』と叫んでいるのだが全くその兆しが見えない! 

 

 

 

「泣くなモブ子ォ! 諦めなければイカロスだって焼き魚定食になるんだ! モブ子だってビームぐらい打てる!!!」

 

 

「し、師範代ッ!!!」

 

 

ちなみに師範はあなたちゃんであるが、現在全世界のパワーバランスを崩しに行っているので不在である。代わりに免許皆伝を言い渡されたゴルシちゃんが指導員だぜ、ピスピース!

 

 

 

「もう一度構えてみろ!!!」

 

 

「はい! 師範代!」

 

 

そう言われて両手を前につきだす彼女。その顔はまさに青春! 高い壁にぶつかっても諦めない気高き心! 内容に目を瞑ればだが!

 

 

 

「全身でウマソウルを感じるんだ! 共鳴するんだ! 増幅するんだ!」

 

 

「はい!」

 

 

「両手にエネルギーを集めろ! 目の前の敵をやっつけてやるんだと願え!」

 

 

「はい!」

 

 

「そして叫ぶんだッ!!!」

 

 

『はぁぁぁぁぁあああああ!!!!!』

 

 

 

 

瞬間! 辺りを包む閃光! 黄色い光! ビーム! ビームである!!!

 

 

 

 

「で、出来ました師範代!!!」

 

 

「やったなモブ子! これでお前も一人前だァ!!!」

 

 

 

 

 

 






ビームが打てる人

あなた(赤と青、グミ撃ちもできる)
シンザン(色は自由自在、あなたちゃんに対抗可)
トキノミノル(紫、一番強い)
ゴルシ(青と金色、スーパーゴルシになれる)
マルゼンスキー(なんかやってみたら出来た、赤色)
サクラチヨノオー(練習したら何故かできた、桃色)


ビームが打てない人

ミホシンザン(正直別の生物だと思ってる)
シリウスシンボリ(練習したけど無理だったので諦めた)
シンボリルドルフ(たぬき)
ミスターシービー(深夜によく練習している)
タマモクロス(ツッコミを放棄した)
オグリキャップ(たぶん練習したらできると思う)
ベルノライト(ここ怖い、お家帰る)



あなたちゃんのお目目が二つだとは限らないねぇ?
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