今より1万年前、古代あなた文明を築きあげていた古代あなた帝国は崩壊した。増やしすぎた人口と砂糖の供給が合わなかったのだ。あとなんか発展しすぎた製鉄技術と工作技術でゲート作り過ぎて住民であるあなたちゃんがブチギレてしまった。もともと壊すために作ってたのになんで……?
それから時は流れ現代、帝国の初代皇帝にして永世皇帝であるあなたは偶々同じ名前であったあなたちゃんに憑依したが……、さすが最強無敵のあなたちゃん、凱旋門賞に勝ったウマ娘で邪神一年生は伊達ではなく、憑依したと思ったら逆にエネルギーにされて吸収、文字通り食べられてしまった!
古代あなた帝国皇帝! 崩御!!!
そして、皇帝の魂をエネルギーとして吸収したあなたちゃん! 皇帝のパワーと権力まで手に入れちゃった! かのモンゴル帝国よりも支配領域の多かった古代あなた帝国の皇帝はきょうからあなたちゃんだ!
ここに、超古代の文明を好きなように操るテロリストが誕生した!
全てのゲートと門を破壊すると宣言したあなたちゃんは手始めにフランス・パリへと侵攻。毎度のことながらパリは火の海に! そして平らにしたパリを拠点にあなたちゃんたちの世界征服が始まったのだ!
大変だ! あなたちゃんがやってきたぞっ!!!
そして時が流れ……
20XX年。人類があなたちゃんに怯えずに文化的な生活を送れるのは日本だけとなってしまった。超大国アメリカも古代あなた帝国が操る巨大ロボット、アナッターマシンによって破壊されてしまったのだ。
唯一残された楽園、日本で古代あなた帝国に反抗を開始する!
もともとURAで設立された<あなた対策本部>は世界各地で破壊の限りを尽くすアナッターマシンに対抗するため指揮系統の変化及び人員の増強を開始。
新組織、<Organization that Protects the Earth from YOU>。通称、<OPEY>、オッピーを設立!
なんか名前的に海パン一丁の芸人さんが叫んでそうな感じだけど彼らは真面目! 真面目に巨大ロボットを作ってあなたちゃんに対抗しようとしていた!
「アナッターマシンを解析して製作したマシン! アナッターZです!」
「なるほど! アナタニウム合金の300億層構造か!」
「ふむ、この機体には足がないようだが……?」
「ロリコン少佐! 脚なんて飾りです! えらい奴らにはそれが解らんのです!」
「地球にあなたの灰が降るんだよ! どうやっても止めないといけないんだ!」
「あ、あのチョコでもあげれば静かになると思いますけど……?」
「あい、あむ、ゆあ、ゆー」
「NooooOOOOOOOOO!!!!!!!!」
2222年! 4月1日! 公開開始!
劇場版『あなたVSあなた ~古代あなた帝国の逆襲~』
お願いだから! 勝手に戦え!!!
「……あの、シービーさん?」
「あれ? どうしたのルドルフ。そんなにぐったりして。」
トレセン近くの映画館。そこから二人の三冠馬、シンボリルドルフとミスターシービーを含めた多くの人たちが出て来た。その顔はみなシービーと同じようにニコニコで興奮が収まらない様子。
映画館の壁に所狭しと張られたポスターとシービーが購入したパンフレットが同じことから現在大人気で公開されている『あなたVSあなた』の新シリーズを見て来たのだろう。
「いや、え? 私が可笑しいのか? なんなんだあの映画は、いや本当に。」
「なんなんだ、って言われてもねぇ? あなたちゃんが監督から演者まで全部ひとりでやった映画だけど……? ルドルフには合わなかったの?」
「ど、道理で! あの自分の正気がゴリゴリ削り取られるようなモノはそうそういないと思ったがやはり奴だったか!」
顔を真っ青にしながら汗びっしょりのルドルフ、いったいどんな恐怖体験があったのでしょう。しかしながら彼女以外はみなニコニコしております。不思議ですね?
「そんなにおかしかったかなぁ? ほら、前作で言われてた伏線もちゃんと解決したし、原作通りの展開だったし、原作じゃ死んでしまったキャラもサイボーグYOUになって復活したからもう最高だったと思うんだけど? 興行収入も三日で100億超えたって聞いたよ?」
「おかしい、おかしいよこんなの! そもそもサイボーグYOUってなに!? あい、あむ、ゆあ、ゆーとかもう英文法というより英語自体をけなしたようなあの発音とやる気のなさは何!? あと最後のあたりに出て来た赤いのって何なの!? 何が“すり替えておいたのさ!”なんだ!?」
頭を抱えて大声を出してしまうルドルフ、心配した周りがやってきますが彼女の困惑は収まるところを知りません。考えるな感じろ、なのですか賢さの皇帝である会長には受け入れがたいものだったようです。
「あぁ、あれね! いや~、よかったよね! 東映版スパイダーマッ! とスパイダーYOUが共闘して“すり替えておいたのさ!”。ベイクドもちょもちょを車のハンドルにすり替えるなんて私考えもつかなかったよ!」
「考えもつかないというか頭おかしいの! そもベイクドもちょもちょってなに! もうルナ帰る!」
ちゅんちゅん!
「……だから今川焼とかそういうのじゃなくてベイクドもちょもちょって……、は!」
目を覚ましてみればそこは自室。さっきまでの光景は単なる悪夢だったようだ。
「ゆ、夢か。よかった。……まぁさすがに映画化なんかしないよな、ははは……」
そんな乾いた笑みをこぼしながら寝床から出るルドルフ。先ほどの夢のせいで寝巻はぐっしょりで気分が悪い、軽くシャワーでも浴びたいところだ。
「運よく、と言っていいのか解らないが今日は休日。少し寝過ごしてしまったようだし今日は朝から風呂にでも入ってゆっくりする……ん? 電話?」
寝過ごした、と言ってもまだ9時。早起きの会長からすれば遅めだが一般的な休日の朝と言えよう。今日は優雅に朝風呂でもするかというところにピピピと電子音、どうやらマルゼンスキーからの電話のようだ。
「はいもしもし?」
『あ~、ルドルフ! 朝早くにごめんね。大丈夫だった?』
「いや、大丈夫だ。それで何か用か?」
『いや~、じつわね、おチビちゃんに映画のチケットもらったんだけどいるかな、って。【あなたVSあなた】って言うんだけど。』
「ヒェッ……」
『あれ? どうしたのルドルフ~? ルドルフ~??』
「もう、ルナお家から出ない…………」
ーーーーーーーー
「あなた先輩! 私に『領域』を教えてください!」
「うん、いいよ。」
かなり覚悟を決めてお願いしに行ったチヨノオー、あっさり受け入れられてきょとん顔。実はあなたちゃん、ゲートと門が絡まない家族のお願いには基本オールオッケーなのです。カゾクオモイ!
ことは戻りまして皐月賞の最終直線、その半ばに手チヨノオーが自身の思わぬ加速をしたところから始まります。それまで自身の個性のなさに悩んでいた(比較対象あなた)彼女。いわば個性の塊ともいえる『領域』を手に入れるため尊敬する先輩にして前世の母に教えを請いに行きました。
しかしながら答えはノー。マルゼンマミィからすればジュニア級から上がったばかりの子が『領域』の練習をするのは少々酷、しかも感覚派の母から理論派の次女にものを教えるのは困難極まります。習得できるか解らない練習をするよりも基礎の力量を上げることが彼女の成長につながると思った母はやんわりと拒否し、他の練習を勧めました。
でもそううまくいかないのが世の常。親の心子知らずとはよく言ったものですが、子の心親知らずともよく言います。すれ違ってしまったお二人は三月のあたりから今この瞬間に至るまですれ違っても挨拶ぐらいしか交わしておりませぬ。ママもこれはいかん、と感じたのかあなたちゃんを使ったお茶会で何とか関係性を修復しようとしましたが、お茶菓子担当のあなたちゃんがケーキ屋さんで魂をリリース。計画は頓挫してしまったのでした。
まぁママだけでなく娘の方もちょっと思うところがあったようで『マルゼン先輩に失礼なことしちゃった』と悩んでおりました。しかしながら彼女の悲願であり、母の悲願でもあるダービーを制覇することで母に優勝カップを捧げるとともに仲直りを画策したチヨノオー。とりあえず悩みを振り払い前に進むことにいたしました。
そこで飛んでくるのは未だ相対したことのないライバル! 怪物と名高いオグリキャップが快勝したお話! GⅢの京都クラシック特別レースを彼女が快勝したという一報が届くではありませんか! そしてこれまでのレースで賞金額は十分、勝利後インタビューでも次走はダービーと発言しているもんですからもう大変!
彼女がルドルフ新会長によってスカウトされてから『彼女には何か、私には勝てないような個性がある』と警戒していたチヨノオーは戦々恐々……、はちょっと言い過ぎですが焦りが出てきたのは確実。
皐月賞にてきっかけっぽいものは見えたけど普段の練習ではにっちもさっちもいきません。あの最後のスパートで見えた桜の花びらは幻覚であったのかと不安になるほどです。
チヨノオー、もうこれ以上逃げるわけにはいきません。
数少ない複数の『領域』保持者にて日本の悲願であった凱旋門賞を勝利したあなたちゃんに教えを乞うことにいたしました。対価としてゲートを破壊しなければならなかったり、毎日甘味を献上しないといけなかったり、パリを火の海にしてこいと言われれば泣きながら実行する心づもりでの突撃でした。
しかし返ってきたのは
「うん、いいよ。」の一言のみ。さすがのチヨノオーでもびっくりです。
そんなキョトンとした顔をさらしてしまっているチヨをよそにあなたちゃんは話を進めます。
「あ、でもあなたちゃん今使える領域なかったわ。ちょっと待って今サイゲームズのサポートセンターに電話するから。」
またまたあなたちゃん変なこと言い出しました。チヨちゃんはまだ帰ってきておりません。
あなたちゃんの言う通り確かに彼女の領域はなんか前seasonで使い切ってしまったような描写がありました。凱旋門賞で使ったパレード衣装の『領域』は勝負服の細かい装備品に至るまで、全部日本から来たファンに下着姿になるまで投げ付けてプレゼントしてしまいましたし。普段使いのかわいい水色スモックの方の『領域』も【ガチャガチャぽんぽんゲート!?!?!?!?】と名前があるようにガチャガチャ。最後の有馬記念に中身のカプセル全部使い切ってしまったから品切れ状態です。
この瞬間まであなたちゃんがレースに出走するようなことが無かったので発見されなかった事項ですが、よくよく考えるとあなたちゃんもシリウスちゃんみたいな状態だったんですね。…………ん? お前この前シリウスに『領域』上げるとか言ってなかったか?
「あ、はい! いつもお世話になっております、未だそちらでは実装されてない“あなた”と申します。はい~、あ。開発担当の方に変わってくださる? ありがとうございます~。………あ、ど~もど~も。こちらこそです~。あ、ミホノブルボンのチョコレートですか? あ、わかりました~、こちらであのハート形くりぬいた残りは処分するとのことで。了解です~。」
「で、それでなんですけどね。私の固有スキルに関してなんですけど……、あ、はい。ガチャガチャの補給とかそういうのは……、ない。ないですか~~。ちなみに赤い方の勝負服の再配布とかも…………、あ、ない感じなんですね。解りました……。あ、はい。いえいえ~~、こちらこそお忙しいところ申し訳ありませんでした。はい~、では失礼しま~す。」
ガチャリ、という電話を切る音。
「よし、あなたちゃんを実装しないサイゲをばくは『ダメですからね!!!!!!!!』」
おっと、チヨちゃん復帰したんですね。よかったじゃありませんか。この作品的にもあなたちゃんが本家本元に噛みついて存在が抹消されることもなさそうで安心ですね。
「というかあなた先輩今領域使えないんですか!」
「うん、今品切れ中。上も再入荷無理って。」
「そ、そんな……、先輩に教えてもらおうと思ってたのに……」
「あ、でも今から新しいの作れるかもしれん、やるぞ! 我が妹よ!!」
その声と一緒に何故かご機嫌なBGMが流れ出し、あなたちゃんの服装もナプキンにエプロン姿に変化いたします。そうですね、お昼の三分クッキングです。
「あなたちゃんの~~~! ガキゴギ! クッキング~~!」
「今日作っていく料理は~~~~! 『領域』で~す!」
では、材料の方見ていきましょう。
【材料】
水35ℓ
炭素20kg
アンモニア4ℓ
石灰1.5kg
リン800g
塩分250g
硝石100g
イオウ80g
フッ素7.5g
鉄5g
ケイ素3g
その他少量の15の元素
新鮮なウマソウル
「ちょ! これ! 人体錬成する気ですか!!!」
「チヨ! カメラ回ってるから私語は慎むように!」
「あ、え、あ、すみません……。」
では作業工程の方見ていきましょう
「ほらやっぱ! やっぱ調理じゃなくて作業って言ってる! 知らない間にスタジオみたいなところになってるし!」
【作業工程】
1,まずウマソウルを除いた材料をゴミ箱に捨てましょう。
2,ウマソウルもいらないので三女神様のところに返しに行きましょう。なおあなたちゃんのせいで過労死寸前なので差し入れを持って行けば泣いて喜んでくれます。
3,精神世界に入りましょう
4,精神世界で前世のうっまと会話してタップダンスを踊りましょう、ボックスダンスでも可です。
5,遊戯王マスターデュエルをインストールしてデュエルを始めましょう。
6,エルドリッチが環境ですが、まるっきりの初心者には難しいですし、強いせいで忌み嫌われてるので作ってもいいですが友達と遊ぶようにもう一つぐらいはデッキを用意しましょう。
7,友達がいない場合は先ほどゴミ箱に捨てた材料を使いましょう。
8,最後に本家の三分クッキングを見ながらシチューハンバーグを作りましょう。
9,最後に茹でた一本のニンジンをハンバーグに付き刺しましょう。
10、完成!
「いや材料捨ててるし! 捨ててるんですけど!!! というか三女神様大丈夫なんですか! 過労死って! 女神が過労死って何!!!」
「みんなもニンジンハンバーグシチュー! 作ってみてくれよな! バイバイ!」
「というか途中から全く関係ない話とかしてるじゃないですか! あとなんで遊戯王! 確かに今流行りですし投稿が遅れまくった理由ですけど! あとプランキッズデッキもお勧めですよ!!!」
ではでは、皆さん。また来週~~。
あなたちゃんのガギゴギクッキング
ー終わりー