前回までのあらすじ!
世界を股に掛ける海賊! キャプテンアナタは愚かにも国連部隊の罠にかかり捉えられてしまう! しかしそんなことでへこたれないのはあなたちゃん。急速に自己増殖を繰り返し監獄をあなたちゃんでいっぱいにして圧力で吹き飛ばすという力技で脱獄! その後全世界に飛び立ったあなたちゃんは各国で政治活動を開始、総勢で300憶いるあなたちゃんにまだ100億もいない人類は民主主義という制度の下多数決にて敗北を喫し、全世界の国家元首すべてがあなたちゃんになってしまった!
モチロンアメリカ大統領も日本の総理大臣もロシアの大統領もフランスの大統領も全部が全部あなたちゃんである。内閣とかそういうのも全部あなたちゃんである。
こうして国連が実質的にあなたちゃんによる『最近見つけたおいしいお菓子を紹介する会』に成り下がった今、人類にとって絶望の歴史が始まろうとしていた……
それをよそに現在スピカでは絶賛スカウトという名の誘拐を実行中、対象は勿論スペシャルウィーク。あなたちゃんとその関係者という凶悪なメンバーを要するチームスピカに連れていかれるスぺ。これからいったいどうなっちゃうの~!
スピカに入るのかい! 入らないのかい! どっちなんだい!
あなたちゃんルーレット開始!
ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ!!!!!
アナタチャン、アナタチャン、アナタチャン! 結果はなんとあなたちゃん!
スぺ、お前も今日からあなたちゃんだ! お前もあなたちゃんになるんだよ!
「と、言うわけで!」
「「「スピカにようこそ~!」」」
あ、どうもお久しぶりです。スペシャルウィークです。今日は、というか今回はなんか気が付いたら麻袋の中にぶち込まれて連れて来られてスピカにようこそって言われるところからです。はい。……え? なんかお前性格違ってないかって? きのせいじゃないですか?
「えッ! ……あ、あのスピカですか?」
「お~う! そのスピカだ! この私、スピカの新入部員勧誘担当のゴルシ様に目を付けられたからにはスペシャルウィーク! このスピカで天下をとってもらうぜぇ! よっしゃ今から京を目指すぞ! 天下統一! 天下統一!」
そう言うとどこから取り出したのか兜に大きく『金船』という金の飾りがほどされた甲冑を身にまとい部室の壁に向かって突進。彼女の形の穴を作り出して外へ走って行ってしまいました。まったくもって意味が解らんぞ!
「スペシャルウィーク先輩ですよね。私、ダイワスカーレットって言います。んでこっちがウオッカ。よろしくお願いしますね。」
「あ、はい。こちらこそ……。」
「今のはあの人の通常運転みたいなもんなんで気にしないでください、じゃあちょっと説明させてもらいますね。」
ダイワスカーレットさんの説明にたまに入るウオッカさんの補足をまとめるとこんな感じらしい。なんでもスピカはかなり自由な練習方針と生徒側が運営するタイプのチームらしい。チームの運営としてはドリームに進んだマルゼンスキー先輩が仕切っていてそのサブに同じくドリームのチヨノオーさんが付いている、ゴールドシップさんはその二人から頼まれてスピカになじめそうな子を連れてくるのが仕事らしい。
「別に参加は強制じゃないのでこのまま帰ってもらっても大丈夫っす。」
一瞬「目を付けられたら終わり」なのかと思ったが別にそういうわけではない様子。参加するか否か自体は私に決定権があるようで安心した。ウオッカさんに聞くところによると何人か連れて来られた人もいるみたいだが体験入部してからやめたり、そもそもこの場で断る人もいたみたい。
「あ、体験入部とかもできるんですね。」
「はい、チヨノオー先輩が最初そんな感じだったらしくできるみたいですよ。」
なるほど……、うん。リギルの選抜レース落ちちゃってこれからどうしようと思ってたところだしちょうどいいかも。学園で一番強いチームらしいし最初はお試しで入ってみるのも……。
「じゃ、じゃあ私体験入部させてもらってもいいですか?」
◇◆◇◆◇
時代は巻き戻り戦国時代へ。何の因果か今川家の姫武将となったあなたちゃんは無事織田征伐を終えたところである。つまり今川家最大の汚点となってしまった桶狭間が起きなかったということだ。
まぁ実際は桶狭間は起きたのだがあなたちゃんを刃物で切ろうにも刃が通らないし、槍で叩いても逆に槍が折れる始末。しかも妖怪のようにその数を増やして織田側の兵たちをボコボコにしていくもんだからもうどうしようもない。
ニコニコしながら帰ってきたあなたちゃんがパパ上である今川義元の前に顔がカボチャのように膨れた信長さんを連れてきて「い、今川家に臣従いたします……。」と言わせたことは歴史書に残る名シーンであろう。
さぁこうして織田が倒れたことで必然的に豊臣が木下である可能性が上がり徳川が松平である可能性が高くなったこの戦国時代、あなたちゃんはこれから何をしようか悩んでいた。
パパ上である義元の望みは京を抑えること、あなたちゃんは体のいい厄介払いというか斎藤、北畠や六角などの勢力を監視する意味を込めて尾張に詰めていたのだが如何せん暇だった。
前みたいに同盟があるのに北条に攻め込んだり武田に攻め込んだりすることができないあなたちゃん。普通に盟約違反なのであるが、今は亡き雪斎があなたちゃんの暴走を見込んで『今川あなたが他家に攻め込んだ場合はノーカン、三勢力の力を合わせてあなたちゃんを止める』という条文を組み込んでくれたおかげでどうにかなっていた、が!
「む~! 勝手に攻めたらいけないってどういうこと!」
今あなたちゃんが勝手に攻め込んじゃうと一瞬であなたちゃん包囲網が出来上がっちゃう状態、さすがにそれはやめてほしいのでパパ上から送られた部下さんと元織田家の家臣さんが必死になだめますがうまくいきません。
「ほ、ほらあなた様! 最近町で話題の菓子を持ってまいりました! これでお気を紛わしてください!」
「この時代のお菓子よりも元の時代のケーキとかの方がおいしいからヤダ!」
「ではあなた様! ほ、ほらこの芸人をご覧になられよ! 都で大人気の者を連れてまいりました!」
「あなたちゃんはそんな面白くない! 都文化遅れてる! 出てけ!!」
「お任せをあなた様! ご注文のげーとなるもの! ここに50しっかりとご用意さて……え!」
「もう壊した!!!」
まぁこんな感じでございます。お馬さんでお出かけを提案されてもこの時代の日本のお馬さんは小さいですしスピードも現代競馬の申し子であるあなたちゃんにはかないません。お馬さんよりも速い人型物体です。鷹狩りに誘ってもあなたちゃんは空を飛べるので別に鷹を用意する意味はありませんし、あなたちゃんは動物を狩るよりも“門”という漢字を使った名前の人をボコボコにして改名させる方が好みという欲解らない嗜好をしています。戦国ナイズされたあなたちゃんは凶悪だぁ……。
「もうガマンやだ! 攻める!」
「あ、あなた様がおひとりで出陣なされたぞ! 者ども急いで戦支度を!」
「よ、義元様になんとご報告すれば……!」
「ま、まぁ気を落すな直盛殿。御屋形様もおそらく斎藤を臣従させられればお許しくださるだろう。むしろこれまで良く耐えさせたと褒めてくださるかもしれぬ。」
「な、なるほど確かに。ならばこの度の戦、必ず勝利せねばならぬな。」
「でもまぁあなた様が一人で突撃なさる方が強い故我らいらぬがな……。」
「それを言うな……、悲しくなる。」
と、言うわけであなたちゃん出陣! 斎藤家のマムシの息子をボコボコにしちゃうぞ!
「よ、義龍様! 大変です! 今川のうつけ姫と織田のうつけがうつけコンビを組んでダイレクトアタックしてきました! こちらの手札には妨害札もなく伏せカードも破壊されモンスターゾーンには誰一人おりません! ライフも残り少なくここはサレンダーをされるしかないかと!」
「えぇい! サレンダーなど武士の恥! 叱ればただ突撃あるのみ!」
1561年 斎藤家、あなたちゃんによって滅亡
「よし! あなたちゃんが美濃を平定したぞ!」
あ、そういえばあなたちゃん。実は耳寄りなお話がございましてね?
「うむ! 聴こう!」
あなたちゃん尾張に来る途中門谷って門前町滅ぼしちゃったじゃないですか、というかあなたちゃんのせいで門前町の名称が“問前町”になっちゃったじゃないですか。
「うむ! あなたちゃんの前に“門”とか“ゲート”は存在したらいけないからな!」
そこでお話なんですけど三重の方に……、大門っていう門前町がありましてね?
「大……“門”? へぇ……!」
次回! 『あなたは戦国ウマ娘姫武将である。』第3話! 北畠家、とばっちりを食らう!
次回も見ないと打ち首にしちゃうよ♡
重ねて言いますが私個人として“門”が入る人物や地名に悪感情を持っているわけではないのでご容赦いただきたく思います。またこの場を借りましてあなたちゃんの標的になってしまう方々に深くお詫び申し上げます。大変申し訳ございません。