無個性でアーマー纏ってヒーローしてもいいですか?   作:サイリウム(夕宙リウム)

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俺じゃなくても見逃さないね。


初日の様子は次回他視点でやるなんて……

ちょっとやりたい展開が出来たのでそれまで結構加速気味で行きます。

それと投稿が止まってしまって申し訳ありませんでした。今後もゆっくりと行きますのでご容赦いただければ

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

「し、しんどい、ちぬぅ……。」

 

 

「ケロ。前も言ったけどちゃんと体作らないと駄目よ、イスズちゃん。」

 

 

 

あ、どうも。イスズです。ちょっと久しぶりになっちゃいましたね。

 

今現在私は雄英一日目終了、私にとって鬼門だった個性把握テストなるものを終わらせた後になります。一応試験のあと、10年ほど前の私が忘れないように書き残して置いた原作の流れを確認しました。それなんで登録上『思考強化』という個性を持っている、実質無個性の私がどうやってあの除籍大好きおじさんの魔の手から逃れようかと色々考えたんですが……

 

 

ま、思いつかなかったんですよね。正確には考えるのが面倒になってしまったというべきか。そんなどうでもいいこと考えるよりもマーク2、マーク3の開発、アークリアクターの発電力向上に時間をかけた方がいいと思ったんですよね。

 

 

マーク1ことモンガーちゃんを持っていったらそれで十分だろうと思っていたこともあります。モンガーちゃんを装着して挑めばまぁ大丈夫だろうと。いきなり『君、除籍ね?』と言われることもないだろうと思ってました。

 

 

 

 

うん、お察しの通りうまくいきませんでした。まずモンガーちゃんの輸送問題。原作のトニーよろしく私もモンガーちゃんで飛行しようとしたのですが、普通にヒーロー社会の法に引っかかる。輸送しようにも最終調整中のマーク2とは違い、モンガーちゃんは重量級。とっても重いんです。運ぼうにもわざわざ姉貴に輸送用のトラック出してもらわないといけないわけで……。初日に持っていくのが無理でした。

 

 

「確かにモンガーちゃんは重そうだよね。でも運ぶためのトラックも色々改造してたんでしょ?」

 

 

うん、その通りさ梅雨ちゃん。

 

マーク2は原作アイアンマンスーツのマーク3にあたる。まぁ簡単に言ってしまえば着脱するのに専用の機械群。ロボットアーム君たちが必要になってくる。現在その設備が存在しているのが私たちが下宿しているお家の地下だけ。わざわざ家帰って装着して、学校行って、取り外すために帰る。正直言って面倒なのでその装置をトラックの荷台のとこに設置することで手間をなくそうとしていた。

 

一応なんかあったときのために、というかVS脳無のためには防御力と基礎パワーが違うモンガーちゃんで出撃できるようにモンガー専用のスペースも用意はしてたんですけど……

 

 

「結局今日までに改造が間に合わなくて大変だった、というわけね。」

 

 

そういうわけである。しかも運が悪いことに『荷台今動かしたららめぇ! 全部水泡に帰しちゃう!』って状態で止まっちゃってまして……、切り上げてモンガーちゃんだけ持って来るみたいなことはできませんでしたよ(泣き)。

 

一応、知ってるくせに用意せずに行くのはマズいなぁ、って思って一回だけの使い捨てリパルサーを半ダースほど用意したけど私の元々身体能力が高くなくて、というかクソ雑魚ナメクジなんで苦労しましたとも。ボール投げや50m走。立ち幅跳びに反復横跳び(これは使うべきじゃなかった)に使用できたのは良かったけど、姿勢制御のプログラムがないせいでいらぬところに吹っ飛ぶわ、手がクソ熱いわ、着地に失敗しそうになるわで大変だった。極めつけは最後の長距離。そもそも私は研究職なのであって、そんな体力いらないんだもん! アーマーあれば十分なんだもん!

 

 

「それで、一番最後まで走ってて長距離は最下位。相澤先生すごい目で見てたわよ?」

 

 

べ~、だ。私に走らせるほうがおかしいの! だってこれまでずっと研究三昧! 運動なんてしたことないもん!

 

 

 

「だから昔から少しでも体力付けよう、ってランニング誘ってたのよ。」

 

 

……もしかしてちょっと怒ってる?

 

 

 

「ええ。……今日は肩貸してあげるけど明日から体力づくりのために一緒に走りましょうね。イスズちゃん?」

 

 

 

 

「は、は~い。」

 

 

 

ヘビににらまれたカエルとはこういうものか、と個性:カエルの梅雨ちゃんにそんな感想を抱いたイスズであった。

 

 

 

 

 ーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「ふぃ~~、やっとモンガー運び込めた。もうちょっと軽量化した方がよかったかなぁ?」

 

 

 

あ、どうも。イスズです。現在引っ越しの真っ最中でして、やっとこさモンガーことマーク1スーツを地下研究室に運び込めたところです。

 

 

『軽量化のために装甲を薄くすれば試験時の落下に耐えられませんでした。なので諦めてくださいマスター。それとほとんど姉山様と梅雨様に任しているのですから少しくらい働いてください。』

 

 

「はいは~い。」

 

 

試験から数週間後、やっと届いた小型プロジェクターから出てきたのはオールマイト……、ではなくネズミだった。

 

 

『ハハッ! ネズミか犬かよく解らない人こと根津校長さ! 雄英高校の校長をやらせてもらってるよ! まぁ早速試験結果を発表しよう! 重威イスズちゃんは……、合格なのさ! 筆記試験はほぼ満点の言うことなし! 実技の方は、敵ポイントも65P、それ以外に審査していた救出活動ポイントなんてものもあったんだけどそっちは20P! 合計85Pの文句なし主席合格さ!』

 

 

『……それで提案があるんだけどイスズちゃんはサポート科も受験してたよね! 現在ヒーロー科ではまだ準備が整っていないせいでヒーロー科のカリキュラムをしながらサポート科のカリキュラムも教える、ってのはちょっと難しいんだ! お国が運営するウチの悪いとこだよね! まぁそれで試験会場に持ってきていたサポートアイテムを見る限り、ウチで教鞭をとっているパワーローダー先生のような道を通りたいと判断したよ!』

 

 

『それで、特待生の提案というわけサ! 主席、っていう称号はなくなっちゃうけどちゃんと両方できるようなコースを用意させてもらったのサ! この後送られてくる書類に詳しく書いといたからご家族とよく相談して決めるといいサ!』

 

 

 

ま、まとめていうと校長のお力でヒーロー科の授業後に特別補講という体でサポートアイテム作成免許の取得を目指すコースを作ってくれたらしい。元々あった他の制度をうまくごまかして使うらしくて、主席っていう肩書がなくなる代わりに全力でサポートするのサ! ということらしい。

 

私としては別に主席に思い入れがあったわけではないし、父様も『合格できればそれでいいんじゃない? しかも両立できるようにサポートしてくれるんでしょ?』という感じだったから賛成派だったが、母様は大激怒。『私たちのイスズちゃんが主席じゃないとか……! あのネズミとっちめてきます!』と現役時代のコスチューム持ってきたからもう大変。

 

父様が出撃しても止められなかったのでモンガーも出撃。家が半壊したがまぁ、止められたからよしとする。

 

 

『半壊したおかげで下宿許可が下りたのでまぁ良かったのでは? 下宿先を自分で購入した物件に変えたせいで資金面に問題が発生しましたが。』

 

 

「週一で帰らないと母様が拗ねる、ってことを除けばね。お金は……うん。」

 

 

自宅から雄英は結構距離があり、通学に時間がかかるのだが『イスズちゃんと離れたくない!』と母様が駄々こねながら主張していた。それが自宅半壊のおかげで? しぶしぶ下宿許可が下りたわけで。

 

 

『姉山様の名義で勝手に家を買い、勝手に地下まで掘り進めて改造し、研究所まで立てちゃいましたものね。まぁご友人の梅雨様もちゃんと誘ったのはマスターにしては評価できますが。』

 

 

姉貴の店はすでに株でもうけた金で買収済み。実質オーナーはイスズちゃんなのだ。それを利用して新規倉庫兼従業員住居という体で雄英近くの土地買って家建てて、地下掘って倉庫兼研究所を建てたわけである。おかげさまでスーツ作成に支障をきたすまで資金を使ってしまったが。

 

 

「ま、元から秘密基地欲しかったし、必要経費必要経費。研究に打ち込めるってことにしとこ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ。とりあえずおしまいかしら。」

 

 

「梅雨ちゃん~~! 大丈夫かい? 必要なら手伝うよ、ダミー君が。」

 

 

「!(^^)!」

 

 

荷解きに少し疲れてしまい休憩していると、イスズちゃんとロボットアームのダミー君が顔? を見せに来た。

 

 

「ケロ。手伝ってもらわなくて大丈夫。もうすぐ終わるところだったし。」

 

 

「( ^^) _U~~」

 

 

「あぁ、お茶ね。ありがとう、頂くわ。」

 

 

にしてもお家から通おうと思ってたけど、イスズちゃんからルームシェアのお誘いを受けるなんてね。中学に上がってからできたお友達、万偶数ちゃんとは違って幼稚園からずっと一緒のお友達。人によったら腐れ縁みたいに言うのかしらね。

 

 

「……あぁ、そういえばイスズちゃん。この前『入学式のときなんかあるから注意しとくんやで梅雨はん!』って言ってたけど結局何なの?」

 

 

「あ~、いや~、それね? うん。いや私の超賢い頭脳がはじき出した計算と言いますか……。」

 

 

明らかに動揺して口が回らなくなるイスズちゃん。昔から何か隠し事、彼女にとってそこまで重要度が高くない秘密について尋ねた場合、大体こうなる。ちなみに重要度が上がるごとに彼女から感情が消えていくので怖いらしい。私はあたふたするイスズちゃんしか見たことないけど、この家のもう一人の住人かつ私たちの保護者にあたる姉山さんがそう言ってた。あまり信じられないけど……

 

 

「イスズちゃん? 悪いことはしてない?」

 

 

「いや~、してないっす。するとしたら誰にも気づかれないようこそこそと……」

 

 

ふざけてダミー君と子芝居を始めだしたイスズちゃんの頬に舌で軽い一撃。『あひん! ありがとうございます!』なんてさらにふざけるイスズちゃんを無視して部屋の整理に戻る。一生の内かなりの時間を共に過ごした仲、かなり遠慮がなくなってきている気がするけど……。ま、私たちの仲だしね。それにどれだけ誘っても『と、トニーですら二作目からだし! 私もそれぐらいで大丈夫だから(震え声)』と、体力作りのためのトレーニングをしないイスズちゃんのための手加減もしてる。

 

 

「ふふ、親父にもぶたれたことないのに! この痛さは中学の時ふざけて新型リアクターの起動実験をおこない理科室を爆破しそうになった時以来! ……ん? どしたんジミー。」

 

 

「( ;∀;)/」

 

 

「え、親友の梅雨ちゃんに無視されて可哀そうだから頭撫でてあげる? やかましいわ! そんなに生意気なアームは大学の研究室に寄付しちゃいますからね!」

 

 

まぁ、色々あったし。これからも色々あるのでしょう。でもイスズちゃんがいる限り退屈なんて言葉を思い浮かべる日はないでしょうね。

 

 

「ケロケロ♪」

 

 

 

 





使い捨てリパルサー


アイアンマンスーツに手足に設置されているリパルサー。そのリパルサー部分だけを取り出した物。保有エネルギーは照射一回分のみの上、使い捨て前提のため照射するとすぐに壊れる。イスズは使用時に簡易的な固定と火傷を防ぐためラバー製の厚手手袋を用意して使用した。本人によるとそれでもクソ熱かったらしい。



次回は本家主人公君から見たイスズ+イスズ謹製マーク2のお披露目会ですかね?
これまた長くなるかもしれませぬが、気長にお待ちいただけると……


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