無個性でアーマー纏ってヒーローしてもいいですか?   作:サイリウム(夕宙リウム)

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わたしぱらじうむだいすき

 

 

やぁ、どうも。

最近食事中に書籍類を読むことを幼稚園の先生に注意されたイスズだ。まぁ確かに行儀は悪かった、謝罪する。

 

 

今日は私のAI開発の進捗について発表させていただく。開発を始めてから半月ほど、一応情報を集積し、学習していくタイプのAIであるが、完成はした。と、いってもアイアンマン作中で出てきた自分で思考し、発言するようなものではなく、単に情報を集めるだけのAIになる。

 

私の生活や、ネットの情報、世界情勢などの膨大な情報を食わせながらどのようにこのAIが成長していくかを調べる予定だ。ここで得られた成長データをもとに思考するAIを作成していこうと思う。一応プロテクトなどで行動を制限しているので暴走する可能性はないはずだ。まぁ暴走しても、それが一つのデータになるのでおいしいのだが。

 

そんなわけでAI研究がひと段落し、AIが学習している間にアークリアクター、その原型である原子力についての本を読んでいたところ、幼稚園の先生にお叱りを受けたというわけだ。

 

精神年齢は成人しているため、思うところがないと言えば嘘になる。

 

 

まぁ両親も誰かと交友関係を持ち、簡単な社会を学んでほしいということで入れてくれたのだ。わざわざ先生方を困らせる趣味もないし、決められたものだけしっかりと行っていれば私がどんな本を読んでいたとしても咎められることはない。

 

幼稚園の方にも私の個性が「思考強化」であることが伝えられているので、まぁ小難しい本でも読んでいるのだな、というだけで怪しがられることもない。それにカバーもしているしな。

 

 

と、まぁそんなわけで私は読書しているのだが……

 

 

「ねぇ、いすずちゃん。なによんでるの?」

 

 

と、まぁこのように誰かが話しかけてくることもある。

 

 

「……くるまとかがうごくしくみってあるでしょう? あれのもっとおおきいのについて。」

 

 

「ケロ、やっぱりいすずちゃんってかしこいのね。」

 

 

と、まぁ皆さまお気づきの通り、彼女は梅雨ちゃん。蛙吹梅雨であり、原作に登場するA組の一員である。自動的に現在私たちが愛知県在住であることが確かになるが……、まぁ別そのことは別にどうでもいいだろう。

 

 

「それで、つゆちゃんもよむかい? いまならゆうしゅうなせんせいやくもついてくるよ。」

 

 

「うぅん、このまえすごくねむくなっちゃったから、いいの。」

 

 

人が説明しているときに寝てしまったら悪いから辞退するということだろう。ま、確かに今読んでいる私もややこしくて頭をひねっている。解らない奴が解らない奴に教えても何の意味もないし、致し方なし。

 

ちなみにこの時点で私が梅雨ちゃんと同い年であることから私が原作における主人公たちと同世代であり、私が高校一年に上がる頃に今活躍しているオールマイトが倒れ、AFOが暗躍し、解放軍関連が色々置き、などの様々な騒乱が起きると確定したわけだがどうしようもないだろう。転生者である限り何らかの形で原作と生きる時代が重なると思っていたのだから問題はない。

 

私はそれまでに準備を整えておく必要がある、ただそれだけだ。

 

 

 

……だが、入学時に作中のマーク2程度では足手まとい、最悪命を落としてしまう可能性もないとは言い切れない。入学後に脳無の襲撃もあることだし、これは研究速度をもっと上げる必要があるかもしれないな。

 

 

とりあえずは目の前の書籍を読み解くことから始めよう。

 

 

 

 

そういえばパラジウムなんてどこで手に入れるんだ?

 

 

 

 ーーーーーーーー

 

 

 

現在幼稚園終わりの帰宅中。イスズは母親からスマホを借り、調べものをしているようです。

 

 

 

パラジウム。アイアンマン作中でアークリアクター、その初期型の原動力になった鉱石。あんなやべぇものできるぐらいだからさぞかしウランとかの危険物質と同じように取り扱われていると思っていたが……

 

 

 

「あ、ふつうににききんぞくとしてかえるのね。」

 

 

 

そう、普通に買えたのである。まぁ一グラム8000円弱ぐらいのかなりお高めであるが。

 

作中で最初のアークリアクターを製作した時、使用していたパラジウムのリングはそこまで大きく、またグラム数も大きそうに見えなかった。高くつくがリアクター作成のために購入することは不可能ではなさそうである。

 

 

「だけどようじにはてがでない、そしてしっぱいしたときのことかんがえてなかった。」

 

 

そうなのだ。書いてる側も忘れがちになるぐらいだが、こいつまだ幼稚園児。一般的な彼らにとってリーサルウェポンになりうる駄菓子ですら10円単位、簡単なおもちゃ付きでも100円単位。リアクター作成のために失敗した時のことも考えるとかなりのグラム数が必要になってくる……、つまり親の許可が必要なのである。……まぁこいつの母親なら脳死で出してくれる気がするけども。

 

あとは失敗した時の被害のこともコイツは忘れていたようである。現在イスズが目標としているマーク2,マーク3が登場した「アイアンマン」の中で登場した敵役、アイアン・モンガー、あのいけ好かないハゲが乗っていたデカいのであるが、その最後は展示用巨大アークリアクターの中に飛び込んで大爆発である。イスズが同じように実験で失敗し、あたりもろとも蒸発する可能性はないとは言い切れない。

 

 

「さすがになにもなせぬままきえるのはごめんこうむる。……シミュレーションとかできるようにプログラミングとかべんきょうしたほうがいいのか?」

 

 

……もしやぶっつけ本番でやるつもりだったんかおめぇ!? 周りの被害を気にしていない、これが転生者。馬力が違いますね。あ、あとパラジウムだけだといつか頭打ちになるけど原作で登場していたヴィブラニウムはこの世界に存在していない、って調べたから知ってるよね? そこら辺どうするの?

 

 

 

「まだはっけんされていない、のまちがいだろう。さいあくいちからつくるのでもんだいはない。」

 

 

「あれ、イスズ? どうしたの? さっきからスマホ覗き込んでぶつぶつ言ってるけど何かあった?」

 

 

「あ、いえははさま。だいじょうぶです。あとしらべおわったのですまほおかえししますね。」

 

 

「うん、ありがと。………パラジウム?」

 

 

「はい、ひつようになるかもしれませんのでてにいれられるかしらべていました。……あ、すぐにはいらないのでかってもらわなくてもだいじょうぶです!」

 

 

「あら、そうなの?」

 

 

 

イスズの母、すでに100g購入しようとしていた。いや娘のためにどれだけ散財するおつもりなのですか。

 

 

 




あとがき

主人公:重威イスズ

Aiの雛型みたいなのを半月で作り上げたヤベー奴。お前ほんとに幼稚園児か? 現在原子力の学習を開始したがそこまでうまくいっているようではないみたい。パラジウムを欲しがる幼稚園児がいるらしい。ちなみに前世の記憶が戻る前の記憶を保持していながら梅雨ちゃんが同学年であることを忘れていたのは単に研究が楽しすぎて失念していた。本人に話しかけられてやっと「そういえば同学年やんか」と気が付いた。


友人;蛙吹梅雨

原作メンバーの一人。実は同じ幼稚園だった模様。彼女から見てイスズは「なんだかとってもかしこいこ。お友達。」というイメージ。未だ兄弟は産まれていないため一人っ子の模様。完全に幼稚園で浮いてそうなイスズと友達になっているとはさすが梅雨ちゃんである。


母:重威あかり

秒で80万使おうとした人。まあ確かに投資目的ならまだわかるけど……、娘さんそれ使い切りますよ?
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